世界最強の魔女、無様敗北の末に敵国に捕まって魔女裁判で有罪になる。残りの人生は苗床として一生子宮を使われ続けるようです。 作:破戒僧
苦手な方はご注意ください……
「黒の女王、覚悟!」
矢のような速さで飛び出してくる、帝国の『魔法兵士』。
炎を纏ったサーベルを振り抜いて、マリーの首を焼き切らんと襲い掛かってくるが、マリーはそれを回避し、指の先から黒い電撃を飛ばして返り討ちにする。
いくつも用意された魔法の防具やアクセサリーによる防御を容易く突破して、黒雷は兵士の胸を貫き……その後ろにいた数名の『魔法兵士』や、普通の帝国兵もろとも消し飛ばしてしまった。
返す刀でさらに腕を振るえば、何十発ものカマイタチが飛び、周囲を取り囲む帝国兵を切り刻んで一掃する。
彼女に指一本触れること叶わず、帝国兵は次々に、一方的に討ち取られていく。
それだけを見れば、いつもと同じ、無敵の『黒の女王』の戦いそのものだったが……この日、マリーの様子は明らかにいつもと違っていた。
「ハァ……ハァ……ッ!」
何百何千という数の敵を、1人で相手をしたこともある。
小山ほどもあろうかという超巨大な『軍用魔獣』をも相手にしたこともある。
どんな強敵を、どれだけの数相手にしても、息一つ乱すことなくマリーは全ての戦いに勝利してきた。それこそが、『黒の女王』が無敵の魔女、世界最強の魔法使いと呼ばれる所以。
『スカイクラッド』に所属する魔女の中には、彼女が戦いの場で苦戦する様子どころか、汗一つかいた姿すら見たこともないものも、決して少なくない。
そのマリーが、苦しそうに肩で息をしている。普通の人間のように、汗を流して苦しそうにしている。
言うまでもなく、これは異常事態だった。魔力によって肉体を活性させている彼女は、その気になれば一昼夜戦い続けることすら容易く、それですら涼しい顔で行えるのだから。
それが、たかが数十分、『魔法兵士』が何人も含まれているとはいえ、数十人ばかりの兵士を相手にしただけでこうなっているのは、異常というほかない。
だがもちろん、これには理由があった。
(体がしびれてる……。魔力も、上手く使えない……食事に、毒か、薬を盛られた……?)
王国の第三王子と、黒の女王の極秘会談。その開催を察知した帝国が、敵側の要人を一気に始末する、あるいは捕らえるためにその場を襲撃するのは、当然と言えば当然だった。
しかし、今まで同じようなことをして幾度も失敗している。万の軍勢を送り込んでも、強大な力を持つ『個』を送り込んでも、ことごとく『黒の女王』の圧倒的な力に蹴散らされた。
故に帝国は、力で勝つことを諦めた。
今回の会談の場には……王国から来た貴族の1人に、裏切者が紛れ込んでいた。
その貴族が手を回し、王子やマリー達が出席して行われた晩餐の場で、魔女の力を奪うほどに強力な薬を混ぜた料理を出させたのだ。
それを食べてしまったマリー達は……食べてから数時間後、遅れて効いてきた薬によってことごとく無力化されることになる。
しかも効いてきたのは、皆が寝静まった深夜の時間帯。多くの者は眠ったまま異変に気付くこともできず、物音に気付いて何人か目を覚ました者も、体が動かず、たちどころに捕らえられた。
その魔の手を逃れたのは、その薬に侵されてなお動くことができたマリーと、側近であるアリシアとイザベラのみ。
そして、帝国兵により拘束され連れ去られる寸前だったところを、その3人がどうにか救出したクリスハート王子だけ。
しかし、その救出するための戦いの中で、イザベラが力尽きて倒れた。
剣と魔法、両方の達人であるはずのアリシアも、防戦一方。限界もそろそろ近いようだ。
クリスハート王子は当然戦えないのに加え、体が動かないのでマリー達が守るしかない。
(このままではまずい……どうにかしないと……!)
普段のマリーならば、この3人どころか、王国側の人員と『スカイクラッド』の部下達全員まとめて救出し、この場を離脱することも簡単にできただろうが……今の、薬で大幅に力を封じられてしまっている状態では、他を見捨ててこの3人だけ救うことすら容易にはできない。
(帝国軍がここをかぎつけて兵士を送り込んできた、これはまだいい……帝国の情報力は侮れないレベルなのは知っている。でもまさか……私達でも解毒できない毒を用意して、私達の魔法による警戒を潜り抜けてそれを摂取させるなんて……!)
マリー達は、このような形の『絡め手』を使われるのは初めてではない。力がダメなら毒で殺せとばかりに、食べ物や飲み物、服やアクセサリーに毒を仕込んだり、建物丸ごと毒ガスで包み込んででもマリー達を殺そうとしてきたことも何度もあった。
しかしマリー達『魔女』は、魔法によって毒の有無を簡単に見抜くことができる。外部で飲食をするときには常にその『毒看破』の魔法を使うようにしているので、毒があればそれを即座に察知できる。
加えて、もし毒を摂取してしまった場合でも、魔法ですぐに解毒できるため、大きな問題にはならない。すぐに解毒して戦いに復帰できるし、強い力を持つ魔女であれば、多少の毒など、魔力で活性化した肉体の代謝能力で、何もせずとも無力化すらしてしまえる。
もちろん、今回の会談でも、それを怠りはしなかったが……相手はどうやったのか、その警戒を潜り抜けてきたのだ。
マリー達の魔法で見破れない上に、解毒すらできない異常な毒、あるいは薬を用意して……見事にマリー達を弱らせた。
(魔法を過信ないし絶対視した私達にも落ち度はある……と思うべきなのでしょうね。どうやってそんなものを作ったのかはわからないけれど、人間は時間の積み重ねによって不可能を可能にしてきた。いつまでも超常の存在に胡坐をかかせてはおかないということか……)
幸いマリーは、このくらいの相手であれば、弱った今の状態でも問題なく倒すことはできる。
少しずつ、体の中の薬が弱まってきている感覚もある。
このまま耐え続ければどうにかなるか、と思ったところで……
「うわぁぁあああっ!?」
視界の端で剣を振るって戦っていたアリシアが……突如巻き起こった爆発に吹き飛ばされた。
防御の魔法がギリギリで間に合ったようで、そこまでの深手ではないようだが……積み重なった疲労もあって、気を失ってしまったようだ。倒れたまま、動かない。
はっとしてそちらを見ると、自分達を取り囲む帝国兵の人垣の中から……つかつかと歩いて進み出てくる者がいた。
その、踊り子のような装束と、燃える炎のような紅い髪に、マリーは見覚えがあった。
「紅蓮のエリザベート……! まさか、生きていたなんてね」
「久しぶりだねぇ、黒の女王……あの時の借りを返しに来たよ」
10年前、奇しくも今回と同じく、クリスハート王子を守った戦い退けた、敵の女将軍。
溶岩の奔流に捕らえて焼き殺したはずの女が、しかし確かにそこにいた。
「炎は私の得意な属性だからね……どうにか
「でしょうね……随分と苦労したみたいじゃない」
帝国の『魔法兵士』は、純正ないし『天然もの』ではないとはいえ、『魔女』と同じである。
魔法を巧みに使いこなすことに加え、肉体的にも人間よりも並外れて頑丈で、生命力にあふれている。
それこそ理屈の上では、『スカイクラッド』の中でも、マリーを含めた僅か3人しか至っていない『不老不死』の領域に至ることすら不可能ではないのだが……帝国の研究機関も、そのレベルの魔法兵士を生み出すことは、今まではできていなかった。
だが、
「不老不死の力……しかし、完全なものじゃないようね」
「あの時、あんたに負けて全身を焼かれながら……怒りと屈辱と憎悪の中で、私は覚醒したのさ。不完全ながらも、不死の領域にね。おかげで、内臓も脳みそも全部潰れてグチャグチャになっても……魂と魔力だけで生き続けて、時間をかけて肉体を再生させることができたんだ」
再生したエリザベートの肉体は、以前よりひどく弱っていたため、帝国に回収されてからは、地獄のような治療とリハビリ、そして『再調整』の日々だった。
それもまた、苦痛と屈辱にまみれた道ではあったが、マリーへの復讐というその一念で、エリザベートはその道のりを見事に踏破してみせた。
そして今、その怨敵の目の前に、エリザベートは立っている。
マリーの目から見て、エリザベートは、10年前よりも弱っているように見えた。
不死の力を得て、『再調整』によって形だけは元に戻っても……一度壊れた肉体は、完全には元には戻らなかったのだろう。魂の定着は甘く不安定。魔力の動きもぎこちなく見える。
しかしそれでも、『不死』という力に任せて、多少なり無茶なものも含めた『調整』……言い方を変えれば改造手術によって、強引にだが力を取り戻している。
今の弱っている自分では、明確に『危ない』と言えるレベルだった。
冷や汗を流すマリーの目の前で、エリザベートは……見覚えのある動きを見せる。
右手をすっと前に出し……何かを持ち上げるような動作をしてみせた。
その瞬間、マリーは自分の足元……どころか、倒れているイザベラとアリシア、そしてクリスハート王子を巻き込む形で、床がひび割れ、赤く光り始めたのを見た。
「あんたにやり返してやるために、頑張って練習したんだよ? そうら、遠慮せず受け取っとくれ!」
直後、赤々と燃える大量の溶岩が、フロアの半分を巻き込むほどの勢いで噴きあがった。
間一髪、マリーは足元に大きくバリアを展開し、何の備えもなく触れれば死は免れないほどの溶岩の奔流から、自分と倒れている3人を守り切った。
しかしその代償として、自分の守りがおろそかになった。
そして、それを見逃すエリザベートではなかった。
噴出した溶岩の上をすべるように動き、一瞬にしてマリーとの間に会った距離をゼロにすると……手のひらをマリーの目の前に突き出す。
―――ドカァン!!
「きゃあぁっ!?」
手のひらで巻き起こった大爆発が、マリーと、その余波で倒れている3人をも、まとめて大きく吹き飛ばしてしまった。
不幸中の幸いというべきか、吹き飛ばされたおかげで、4人まとめて溶岩が噴き出した範囲から出て、壁際まで飛んでそれぞれ落下した。
マリーはすぐさま体勢を立て直そうとするが、どうにか立ち上がろうと足に力を込めた時には、目の前にエリザベートが迫っていて。
―――ドゴッ!
「ごほっ……か、はっ……!」
硬質なヒールを履いたその足が、マリーのみぞおちに刺さるように食い込んだ。
蹴り飛ばされてさらに飛び、転がるマリー。せき込んで苦しそうにする彼女に向けて、再度エリザベートは手を伸ばした。
しかし、今度は溶岩は噴きあがらない。代わりに、魔力で作った紐のようなものが、エリザベートの手から伸びて……動けずにいたマリーの両腕に絡みつき、手首でのところで縛り上げる。
そのまま上から引っ張ってつるし上げ、さらに両足首と、体に……まるで蛇のように巻き付いて動きを封じてしまった。
いつもの彼女の戦闘服である黒いドレスではなく、寝起きゆえの、薄手のナイトガウン姿。その体に細い紐が食い込むさまは、どこか蠱惑的、ないし扇情的にも見えた。
蹴飛ばされたせいもあって息は乱れ、汗をかいて苦しそうにする彼女の姿を、満足そうに見るエリザベート。
「普段のあんたなら、こんな拘束ものともしないんだろうけど……あの薬にやられてちゃ、とても無理だよねぇ? むしろ、意識があるのが不思議なくらいだよ……本当に呆れた頑丈さだね。どこまで頑丈なのか、ちょっと試してみようか」
エリザベートがパチン、と指を鳴らすと、マリーの足元から炎が吹き上がり、彼女の全身を包み込んだ。
「うっ、が……ぐぅうっ……!!」
「『魔女』は火あぶりが定番だよねぇ?」
たっぷり1分ほども、マリーは炎に包まれ続けた。
エリザベートが起こした、普通の炎よりも熱く、それ自体が『破壊力』をも持っている、魔法の炎。常人ならば、鎧を着こんでいようとも、ものの数秒で灰になってしまうだろう威力だ。
しかし、およそ1分後。
火が消えた時、ナイトガウンは燃えつきていたものの……マリーは健在だった。白い肌には火傷ひとつなく、髪の毛が焦げてすらいない。あの時と同じだ。
「本当に、化け物じみた頑丈さだねえ? 薬で魔力が使えなくなってもへっちゃらってことは……何百年もの間に、肉体自体の魔法抵抗力や回復力が人間を辞めちゃってるのか。でも……」
にやり、と笑うエリザベート。
「まったくの無敵、じゃあないようだねぇ」
目の前のマリーは、蛇のように伸びる魔力の紐によって上から吊るされ、一糸まとわぬ裸体をさらしている。相変わらずの染み一つない、芸術品のような女体だった。
しかし、その体のあちこちが……熱を持ったように赤くなっていることに、エリザベートは気づいていた。
10年前は、大威力の火球を直撃させてなお、赤くもならなかったのに。
それらの赤も、肉体に備わった回復力によってすぐに消えてしまったが……エリザベートは今度は、手元で魔力を編んで、赤い光の鞭を作り出す。
マリーを拘束している、魔力の紐と見た目は似ていたが……今、その手にある鞭は、熱を帯びて『シュゥゥ……』と、低く唸る蛇のような音を立てていた。
そしてエリザベートは、マリーの無防備な裸体目掛けて、その赤熱の鞭を叩きつけた。
―――パァン!
「ぅっ、ぎあぁあぁああっ!?」
一閃した赤い光は、彼女の白い肌を捕らえて……その瞬間、叩き込まれた激痛に、マリーの体はびくんっ! と大きく跳ねた。
ほんの一瞬だけだが呼吸は止まり……一拍遅れて、ぶわっと全身から脂汗が噴き出す。
止まった呼吸が再開されると、マリーはまるで何分も呼吸できていなかったかのように、荒く、激しく空気を取り込みだした。
その肌にははっきりと、『傷』が刻まれていた。
鞭で打たれたことによる裂傷……あるいはその一歩手前の赤々とした痕。そこにさらに、鞭が纏っていた高熱による火傷が合わさっていた。
じくじくと文字通り熱をもって、いかにも痛そうな傷が、白い肌に一筋、走っていた。
『黒の女王』が怪我をしたところなど、一体誰が見たことがあるだろう。
悲鳴など、誰が聞いたことがあるだろう。
ましてや、苦痛で顔を歪ませる姿など、間違いなく、世界中の誰も見たことはないだろう。
それを今、自分は見ている。
かつて自分を散々に痛めつけ、死ぬ寸前まで追い込んでくれた憎き敵が、目の前で裸で吊るされ、悲鳴を上げて痛々しく傷ついた。
世界全てが恐れる『黒の女王』が、自分の手で、啼いた。
「っ……っ~~~~!!」
その事実に、エリザベートは、どうしようもなく精神が興奮するのを感じた。
無敵の魔女が今、自分の前で何も抵抗できず、裸体をさらして悶えている。このまま彼女は、なすすべなく自分に嬲られるしかない。
自分だけが、それができる。世界でたった一人、このエリザベートだけが。
それを認識したエリザベートは、それだけで絶頂しそうなほどの歓喜と興奮の中にあった。
少しすると、やはり持ち前の再生力によって、今ついた傷が、ビデオの巻き戻しのように治癒して消えてしまった。
痕ひとつ残らず、元通りのきれいな肌に復元される。
それを見たエリザベートはまた右手を、鞭を振り上げて……その白い肌に叩き込んだ。
―――パァン!! パァン!! パァン!!
「あっ、ぐ……んぎぃぃいいぃっ!?」
二度、三度と振るわれる鞭。
2つ、3つと刻まれる傷。
耐え切れず漏れる苦悶、響く悲鳴。苦痛に歪む顔。
「あっはははははっ! いい声で鳴くんだねえ、あんた! 知らなかったよ、天下の『黒の女王』様が、こんなかわいらしい悲鳴を上げるなんてさ!」
一振りごとに、マリーが苦痛をこらえきれずに鳴く。
一鳴きごとに。エリザベートは歓喜に打ち震える。
苦痛に悶える裸の美女を、踊り子衣装の美女が鞭で打ち据える。
まるで、嗜虐趣味の男向けの見せ物のような光景に、帝国兵達は、数分前までの緊張感も忘れ、にやにやと笑ってそのショーに見入っていた。
傷ついては治り、治っては傷つき、そんなことが繰り返される中……エリザベートはふと、あることに気づいた。
「ん……?」
最初は、気のせいかと思った。
あるいは、火傷で水膨れか何かができて、それがはじけてしまったのかと思った。そのせいで『濡れて』いるのかと思った。
しかし、それにしては……叩いた覚えのない位置が濡れているように見えた。
(この女、まさか……)
不思議に思ったエリザベートは、息を荒くして耐えるマリーの正面に回り込むと、縛られているせいでぴったりと閉じているその足、太ももの間を見る。
そこにある、ささやかに黒い毛が生えている、ぴったりと閉じた女陰へと、鞭を持っていない方の指を突き出して滑り込ませ……
―――ぐちゅっ
「おやぁ……おやおやおやおやぁ!? え~~~、うっそだ~~ぁ!? あんたもしかして『そう』なわけェ!?」
指の先に確かに感じた、ねっとりとした湿った感触に、まるで最高の
満面の、という言葉ですら表すのに足りなさそうな笑顔を浮かべて、突っ込んだままの指を動かすエリザベート。
ぐちゅ、ぐちょ、と、はっきりと聞こえる『水音』。
開いた女陰から、動かした指を伝ってくる、ねっとりとした液体。
「あんたこれ、叩かれて感じてんのかい!? あっはははははっ!! これは傑作だ! まさか『黒の女王』が、痛めつけられて気持ちよくなるマゾ女だったなんてねえ!」
高らかに響き渡った言葉に、周りで見ていた帝国兵達に加えて、マリー本人も、驚いて目を見開いた。
耳を疑うような信じがたいことがエリザベートの口から聞こえて、周囲がざわつきは始める。
「な、何を言うの……!? そんなっ……私はっ、違っ……」
「違うぅ~~? じゃあ、これは一体何なのさ?」
ずるり。
マリーの股間から手を引き抜いたエリザベート。
その手は、どろっとした液体にまみれていて……くっついた指と指を放して見せると、その間に糸を引いていた。
「お、おい、アレ見ろよ……エリザベート様の手、べちょべちょに濡れてるぞ?」
「え、マジでじゃああの女、叩かれて股ぐらを濡らしてたってことか……?」
さらにエリザベートは、マリーを縛り上げている魔力の紐を操って、彼女の体勢を変える。
両腕で吊るされている姿勢はそのままに、両足を引っ張り上げた上で左右に大きく開き、いわゆる『M字開脚』の形にした。
当然そんなことをすれば、恥部も何もかも丸見えになるが……それと同時に、股間から流れ出ているものが、足を伝うことができなくなった。
股間からそのまま、ぽたっ、ぽたっ、と、雨垂れのような水滴となって床に滴り落ちていく。
エリザベートが面白がって、その真下に燃える炎を展開する。炎は小さく、音もなく燃えている。
火力不足で、吊るされている彼女を『火あぶり』にするようなことはできていないし、熱も届いていないだろうが……目的は別にあった。
―――ぽたっ
―――じゅっ!
―――ぽたぽたぽたっ
―――じゅうぅぅうっ!
流れ落ちた愛液が床に滴り落ちると、焼けて熱くなったそこで、音を上げて蒸発する。
音が鳴ったということは……水分が……すなわち、女が興奮しないと出てこない、淫らな汁が滴り落ちたことの証明。
触ってもいないのにそれが起こったとなれば、それすなわち……
―――パァンッ!
―――ぽたっ
―――じゅぅっ!
痛くて気持ちよくなって、愛液が滴り落ちた証拠に他ならない。
「こりゃあ、世紀の大発見だよ! 世界中にその名を知られる最強の魔女が、叩かれて焼かれておまんこ濡れ濡れになっちゃいました、なんて、あんたを尊敬したり恐れている各国の連中が利いたら、どんな顔をするんだろう……ねぇっ!」
―――パァンッ!
―――ぷしゅっ! ぽたぽたぽたっ
―――じゅぅ~~~っ!
「ぅっ、あぁあぁあああっ!」
「その声もひょっとして、気持ちよくって出してたのかい? こんな情けない姿を、敵国の奴らに見られながら、自分は実は気持ちよくなってたわけだ! あっはっはっは! こりゃ傑作じゃないか…………ん?」
爆笑しながら、エリザベートはふと、あることに気づいた。
「ま、マリー、殿……っ!」
「……っ!?」
「あら、起きたのかい王子様。さすがにうるさかったかねえ?」
見ると、先ほどまで昏睡状態だったはずのクリスハート王子が、目を開けて……その『ショー』を見上げていた。信じられないものを見ているような、驚愕と絶望が入り混じった目だった。
帝国兵達以外にも、思わぬ観客ができてしまい、驚き戸惑うマリー。
エリザベートはにやりと笑うと……何を思ったか、手に持っていた熱の鞭を消した。
「ねえ、あんたって……鞭以外でもきちんと感じるのかい? せっかくだから、今ここで試させてもらっていいかねえ……王子様に見られながら、さ?」
「なっ……何を……!?」
ふふふ、と笑いながら、エリザベートは手に炎を纏わせる。透明度が高く、ほとんど何も見えないくらいの、うっすらとした『炎の手袋』だった。
しかし、当然触れれば熱く、手に持ったものは燃えてしまう。
人に触れれば当然、触れられた部分は大火傷だが……マリーの体の耐久力なら、それも問題にはならないだろう。少し赤くなる程度か、あるいは軽度の火傷にしかならず、それもすぐに治ってしまうだろう。
しかし、その際に擦り込まれることになる『痛み』は……ごまかしようもなく、はっきりと、その時だけは届いて、感じてしまう。
そんな、無慈悲な熱を持った手が……マリーの尻たぶに触れて、じゅうっ! と音を立てた。
「あっ、熱っ……うっ、ぎぃいっ……!」
身を焼かれる苦しみに悶えるマリー。むち打ちと同じように、脂汗が噴き出すが……同時に、その股間がひくひくと震えて、汗よりも大粒な雫を吐き出してこぼしていた。
それが滴り落ちて……炎の中に飲み込まれ、じゅうっ! と音を立てて蒸発する。
やっぱりね、と言わんばかりに笑みを深めながら、体中を撫で回すエリザベート。
マリーは歯を食いしばって、炎が全身をはい回る苦痛に耐えている。
そう、苦痛に耐えているはずなのだ。
なのに、彼女の膣口からは愛液がとめどなくあふれ出し……下の炎に滴り落ちて蒸発音を響かせ続けている。
「焼いてるはずなのに、まるで媚薬でも塗られてるみたいに悶えるねえ、あんた。見てて面白いよ」
「も、やめてぇ……苦しっ……こんなの、んあぁあっ!?」
「んんん~~~? 今、痛くて出したっぽくない声も聞こえてきたねえ!? とうとう『痛い』『熱い』より『気持ちいい』が強くなり始めちまったかい?」
「そんなこと、あるわけ……ぁあぁああんっ!?」
答えは聞かず、エリザベートは両手の指で、左右の乳房をわしづかみにする。
炎の熱で焼かれながら、柔らかな脂肪の塊を揉みしだかれる、痛みと……隠しようもない快感が全身を駆け巡るのを、マリーははっきりと感じていた。
(うそ、嘘よ……こんな……わ、私が、痛くされて気持ちよく、なんて……!)
「まあ、考えてみれば無理もない話だよ。あんたは本当に強すぎるからねえ……他人に痛めつけられた経験なんて、今まで一度もなかったんじゃないのかい? だったら今の今まで、自分が、痛めつけられて喜ぶドMだってことを、本当に知らなかったとしても、そりゃ仕方ないってもんか」
「何を、言って……マリー殿が、そんな……」
「信じられないですか、王子様? そりゃそうですよねえ、あの『黒の女王』が、いじめられて喜ぶ変態だなんて。でも、残念ながら本当なんですよ」
言いながらエリザベートは、近くの壁に掛けてあった布飾りをビッとはぎとった。
手のひらに乗せただけのそれは、たちまち燃えてしまう。今、エリザベートの手が、それだけの熱を纏っていることがわかりやすく示された。
その両手で、エリザベートは……揉みしだいてすっかり柔らかくなった、マリーの乳房にまた手をやり……その先端、ピンと硬くとがっている乳首を、思い切りぎゅっと、つまんでねじって潰すようにした。
「あぁぁあひぃぃいいっ!! はおぁあああぁあっ!!」
乳首を潰す勢いでつままれただけでも痛みは鋭いだろうに、それが炎を纏った手で行われたとあれば、痛いどころの話ではないのは間違いない。
にも関わらず、マリーの口から飛び出したのは、明らかに……それを悦んでいるかのような声だった。
さらには、びくびくっ、と大きく体が震え……吊るされて丸出しになっている恥部からは、先ほどまでにまして、勢いよく水滴が噴き出して、床の炎の中に降り注いだ。
「おやまあ、びっくり。潮吹いちゃいましたねえ……ちくび焼き潰されたのに、よっぽど気持ちよかったみたい……おんやぁ?」
エリザベートが手を放した時には、もうすでに、マリーの乳首は治っていた。元通り、ピンク色できれいな、くすみ1つもない突起。
しかし、エリザベートはそれはもうどうでもいいとばかりに……新たに見つけた面白そうなものに目を向けて、笑っていた。
「ふふっ、王子様も男の子ですねえ……こんなドMの変態女でも、いやらしい様を見ちゃって……そんな風になっちゃったんだ?」
床にうずくまって動けない……が、視線は目の前の、マリーの恥態に釘付けになっていた王子。
そのズボンの前は、下から押し上げられて大きく変形していた。何を見て、何がどんな風になってしまったのか……一目瞭然。考えるまでもなくわかってしまう。
少し遅れてマリーもそれに気づくと、王子はしどろもどろになりながらも弁明する。
「こ、これは、違っ……せ、生理現象で……。け、決して彼女にそんな、邪な思いを抱いているわけでは!」
「わかってますよぉ、王子様。悪いのは王子様の前でこんな恥ずかしい姿をさらしてる、この魔女ですもんね? 安心してください、ちゃんと謝罪させますから」
エリザベートは、マリーを拘束している光の紐を緩めて、彼女をどさっと床に落とした。
同時に床の炎は消す。熱は残っていて触れると熱く、マリーは苦悶にわずかに表情をゆがめたが……かまわずエリザベートは、マリーの頭を、髪を乱暴につかんで引き寄せると、その耳元で何事かささやいた。
マリーはそれを聞いて、悔しそうに顔をゆがめるが……反抗らしい反抗はしなかった。
そのまま髪を放して解放されると、王子の方に向き直り――当然、裸のままで――膝を揃えて、正座の状態で座り、両手を床につく。
大きく実っている乳房2つが、中央に寄せた両腕に圧迫されて密着し、変形し、こんな状況でなければ目を奪われてしまいそうな光景を作り出していた。
そしてマリーは、そのまま腰を折り……頭を下げた。
『断れば王子がどうなるか……』と、エリザベートに脅されながら命令された通りに……全裸で、王子に、土下座をした。
「クリスハート、殿下……御身を守らなければならない立場にありながら、このように、無様に敗れてしまい……そればかりかこのような、お見苦しい姿をお見せしてしまったこと……深く、お詫びいたします……。本当に、申し訳あぐぅふぅぅっ!?」
「っ!? ま、マリー殿!?」
しかし、その途中に……謝罪が悲鳴……いや、嬌声に変わる。
土下座するマリーの後ろから、剝き出しで丸見えの彼女の恥部目掛けて……手と同じように、炎を纏わせたヒールの足で、突き刺すように蹴りつけたのである。
そのままつま先を、さらに抉るように動かして責めたてる。ぐりぐり、ぐりぐり。
「どうしたんだい『黒の女王』様ぁ、ごめんなさいが聞こえないよぉ? ほらほら、さっさと王子様にお詫びしなきゃだめだろぉ?」
「うっ、ぐぅうっ……! あ、ぉ、お腹っ、焼け、熱ぅ……ほ、本当に、申し訳おぉぉおっ!?」
ぐりぐり、ぐりぐり。
膣口を抉るように動く、エリザベートの燃えるヒール。
マリーの魔法抵抗力ゆえに、それで火傷することはないが、熱さと痛みは、女性の最もデリケートな部分から容赦なく伝わっていた。
そして、その痛みの一部が快楽に変わっていることは……悲鳴とは違う喘ぎ声が口から洩れていることや、膣口から『じゅうううぅ……』と音を立てて、大量に分泌される愛液が蒸発し続けていることからも明らかだった。
「も、申し訳……申し訳ぇ……おおぉおおっ、んおぉぉおおおほぉおおっ!? おな、か、壊れ……燃えちゃ……ふぐっ、申し訳、ありまぇへぇぇえええぇっ!!」
ぐりぐり、ぐりぐり。
膣を襲う、文字通り焼けるような痛みに邪魔されながらも、懸命に謝罪の言葉を口にしようとするマリーを見て……王子は、確かに痛ましい思いを抱いていた。
しかし、体は正直で……謝罪には到底見えない、彼女の盛大な恥態を前に、ズボンの中のものは大きくなるばかり。彼の、そっちの苦しみは増すばかりだ。
やがて、土下座の姿勢を保つことすらできなくなったマリー。
無意識にだろうか、自分の膣を、突き刺さる熱いつま先から逃がすように、体ごと前に動いていく。這うように動いて、どうにかこの熱と痛みから逃れようと、本能で動いた。
しかし、
「まだ謝ってないだろ? 何逃げてんだ……よっ!」
―――ガスッ!!
「お゛……ぁ……っ!!」
逃げ出した女陰を追いかけるように……先程よりもさらに勢いよく、ヒールのつま先がその恥部を蹴り上げる。
靴の半ばまでめり込むようなその衝撃に、悶絶するマリー。最早、声も出ない。
ぐりん、と眼球が上向きに回転して、白目をむいた。ぎょっとする王子。
そしてそのまま、エリザベートはその足を振り抜くと……ちょうど『でんぐり返し』をするように、頭を支えにしてマリーの体はきれいに半回転。
仰向けに、びたーん、と背中をついて倒れこんだ。
手も足も左右に大開きにして、何もかもさらけ出して、無様に伸びているその姿は……まるで、叩きつけられてのびたカエルか何かのようだった。
さらに、前に半回転した結果、今いた位置よりも前に進んだものだから、その体……その恥部は王子の目の前に来ている。
動けない王子のすぐ前、1mと開いていないところに、丸出しのマリーの膣口がひくひくと動いていた。焼きごてに等しいヒールで抉られ、蹴られていたとは思えないほどに、鮮やかなピンク色で……傷一つない、きれいな女陰だった。
その股間を、横からヒールで踏みつけて『じゅうううぅ……』と音を鳴らしながら、エリザベート。
「ごめんなさいねぇ王子様。重ね重ね見苦しいものを見せちゃって。ほら、さっさと謝るんだよこのマゾ犬!」
「ごっ、おっ、おぉ……っ……!」
最早言葉にもなっていない、喘ぎ声にしても色気のないくぐもった声で唸りながら、ひくひくと体を震わせるマリー。
まともに意識があるのかすらもう怪しい彼女は……その直後、びくんびくん、と体を震わせたかと思うと……
―――しょわぁぁああぁぁ……
―――じゅぅっ、じゅわぁああぁ~~!
股間を踏みつけられたまま、失禁した。
膀胱が決壊し、中に溜まっていた尿が勢いよく噴出、じょばじょばと、漏れ出していき……踏みつけているエリザベートのヒールが纏っている炎にあたって、これも、愛液と同じように蒸発していく。
すると、愛液とは量が段違いであるため、先程までよりもさらに勢いよく煙が上がる。
まるでそれは、全裸でひっくり返って痙攣するマリーが、股間から煙を噴き出しているかのようだった。火にかけられて沸騰したヤカンのように。
立ちのぼる煙は、当然ながらアンモニアの匂いがして、それが部屋に広がっていく。
その、下品で無様で、しかしあまりにみじめで笑える大道芸を前に、こらえきれずエリザベートや部下の帝国兵達は、腹を抱えてげらげらと笑っていた。
「ま、マリー……殿……っ!」
目の前で、見るも無残な姿になってしまっているマリーを見て……涙する王子。
しかし、そのズボンのところから……栗の花のような匂いが漂っていることに、まだこの時は誰も気づかなかった。
そのしばらく後、ひとしきりマリーを痛めつけ、辱めて楽しんだエリザベートは、ようやく気が済んだところで、部下達に銘じて、マリーとその部下達全員、そして王子達も拘束させた。
クリスハート王子やその部下達は、普通に人間に使用する拘束具を装着させ、連行した。
マリー達『魔女』に対しては、力を取り戻して反抗されるのを防ぐため、追加でさらに薬を投与して魔法を封じ込め、徹底的に彼女達から戦う力を奪った。
これで向こう数日は間違いなく、マリー達は魔法を使うどころか、満足に体を動かすことすら難しいだろう。
そしてその状態で、衣服を含めた全ての装備を没収。文字通り丸裸にする。
さらに、両手と両足をそれぞれ縛り、それをさらに1本の棒に括りつけた。
棒の大きさ、長さは、兵士が2人がかりで前後に分かれて担げるほどのもの。そこに手足をくくりつけられて吊るされるマリー達。
鉄棒を使った技、ないし遊びの形の1つに、両手両足を使って鉄棒にぶら下がる、『豚の丸焼き』というものがある。
両手両足でぶら下がることで、体は自然と、地面と平行になる。
その姿がそのまま、棒に縛り付けられて、あるいは串刺しにされて焼かれて作られる、料理の『豚の丸焼き』に近い見た目だから、そう呼ばれている。らしい。
拘束されたマリーの姿は、ちょうどそれと同じ形だった。
それを帝国兵が2人がかりで抱え上げ、運び出す。
「よし、準備はできたね……それじゃああんた達、帝国へ帰るよ。私達は、最悪の魔女を打倒した英雄だ……凱旋といこうじゃないか!」
「「「はっ!!」」」
世界最強の魔女『黒の女王』は、この日、敗北した。