「ねえ、結構山を歩いたんじゃない?」
「そうだね・・・」
晴樹と淑乃は山の中を歩いていた。山の森林を電話主の下へ向かって歩いていた。
「こんな所に電話した人がいるのかしら?」
「確かにここなんだけどなあ。どこにいるんだろう・・・」
晴樹と淑乃は森の中を歩いて電話主の相手を探していた。
「あ、あの子かな?」
森を抜けて開けた場所に来ると電話主と思われる少年が立っていた。
「あ、ギルドの人ですね・・・」
そこにいたのはショートヘアーの眼鏡をかけた少年だった。
「君が電話をかけてくれた子だね」
「はい、僕、城戸丈太郎って言います。ギルドの人にここにいる巨大な影を調べてほしくて・・・」
「巨大な影?」
晴樹が聞くと丈太郎が陰に付いてを話した。
「実は、この山に巨大な影をした怪物がいるって聞いて、僕、それを調べてこいって言われて、その、ええと・・・」
丈太郎はもじもじとして言葉を曇らせてしまった。
「何かありそうね・・・」
少年の表情に淑乃は何かあるのではと察した。
「ねえ、他に何か理由があるんじゃないの?」
「え、何で分かったんですか?」
「貴方のその目や様子を見れば分かるわよ。誰かに言われてここへ来たんじゃないの?」
「あの、実は・・・」
丈太郎が晴樹と淑乃にここへ来た理由を説明した。
「え、友達に言われて・・・?」
「はい、友達のゲームに負けて、罰ゲームで山の怪物を見てこいって言われたんです・・・」
「そう言う事だったんだ」
「はい、でも一人じゃ心細いと言うか寂しいと言うか、誰かについていってもらいたくて、皆さんを呼んだんです」
「それで俺達を・・・」
「はあ、情けないわね。男なら一人で何とかしなさいよ。怖いからって人に頼るなんて恥ずかしいわよ?」
「はい、そうなんですが・・・やっぱり怖いと言うか・・・・」
「情けないぞ、丈太郎!」
すると丈太郎のスマホから一体のデジモンが出てきた。
「のぞみにカッコいい所を見せるんだろ!こんな所で弱気になってどうするんだ!」
「ゴマモン、それは分かるけど・・・」
「君、デジモンを連れているんだ」
晴樹が丈太郎にデジモンを連れているのかを聞いた。
「はい、ゴマモンと言うデジモンです」
「そうさ、おいらはゴマモン、丈太郎の相棒さ!」
「はい、幼年期からの付き合いで、ずっと僕の側にいてくれるんです」
「それにしても、情けないぞ丈太郎。のぞみにカッコいい所を見せてやるんだろう、なのに大人に頼ってどうするんだよ!」
ゴマモンが丈太郎に説教をした。
「のぞみちゃんを知ってるんだ」
「はい、のぞみちゃんとは同じ組の友達で、あの子にいい所を見せるって約束したんですが・・・」
「なのに、大人に頼るなんてな・・・!」
ゴマモンが呆れた顔をして丈太郎に言った。
「パートナーのデジモンに言われるなんて、情けないわね」
淑乃も呆れた顔をして少年に言った。
「ほら丈太郎、言われてるぞ!」
「そ、それはそうだけど・・・」
「まあ、確かに一人じゃ心細いよね。俺達も力を貸してあげるよ」
「晴樹、甘やかし過ぎよ、この子一人にやらせた方が・・・」
「そうは言うけど、子供一人を危険に合わせるわけには行かないし、ここは大人の俺達が付いていってあげないと」
「お人好しね。しょうがないわね、丈太郎って言ったわね。私達が一緒にいてあげるわ」
「ありがとうございます。では、うわ!」
すると何かが羽ばたく音が響いて来た。
「何だ?」
「晴樹、上よ!」
晴樹達が上を見上げるとそこには炎を象った鳥型のデジモンが羽ばたいていた。
「あれは、バードラモン?」
晴樹はそのデジモンがバードラモンだとすぐに気付いた。
「何だお前等は、俺様の縄張りに入って来るとはいい度胸だな?」
縄張りを荒らされたと思ったバードラモンは戦闘態勢に入っていた。
「人のプライバシーに上がりこんで来る奴には礼儀を教えてやろうか?」
バードラモンが必殺技のメテオウィングを飛ばして来た。
「危ない!」
晴樹達はこれをかわして凌いだ。
「淑乃、行くよ!」
「ええ、晴樹!」
晴樹と淑乃はユキアグモンとピコデビモンを前に出した。
「頼んだよ!」
「ああ、任せろ、晴樹!」
「すぐに倒して差し上げましょう!」
ユキアグモンとピコデビモンがバードラモンに向かっていった。