「お、晴樹、女の子連れてるじゃん、もしかして彼女さん?」
ユキアグモンが淑乃の存在に気付いて晴樹に彼女が出来たのかを聞いた。
「ぼっちだった我が主も遂に女性が出来ましたか・・・」
ピコデビモンはクスクス笑って言った。
「ちょ、人が見ているかもしれないのに彼女だなんて・・・」
彼女と言われて淑乃は満更でも無さそうに頬を赤くして言った。
「あ、ああ、そうだね・・・」
「やったな晴樹、遂に彼女さんが出来たんだな」
「ああ、ありがとう、ユキアグモン。と言う訳なんだ、淑乃。俺はデジモンを持っているんだ。デジモンを所持して育てているのをテイマーって言うんだ」
「そうなの、この世界は人間とデジモンが共存している世界なのね」
「ああ、そうなんだ」
デジモン達を見て淑乃は不思議そうな顔をしていた。
「どうしたの?」
「うん、私、デジモンを知っているような気がして・・・」
「何か思い出せた?」
「うろ覚えかもしれないけど、私が元いた世界にも、いたような気がするの・・・」
「他には何か?」
「それ以外は思い出せないわ」
「まあ、徐々に思い出していくといいよ。それに、今は淑乃は俺の恋人だから・・・」
「そうね、私は晴樹の恋人、元いた世界の事は思い出せないけど、貴方がいれば怖い物は無いわ」
そう言って淑乃は微笑んだ。晴樹は淑乃の顔を見て何かを思い付いた。
「淑乃、淑乃もデジモンを持ってみない?」
「私がデジモンを?」
「ああ、俺もデジモンを持っているから、淑乃もデジモンを持った方がいいと思うんだ」
「そう、でも、誰が私のパートナーになってくれるのかしら?」
「そう言うことでしたら、私が貴方のパートナーになりましょうか?」
パートナーと聞くとピコデビモンが羽ばたいて淑乃の廻りを回って言った。
「貴方が?」
淑乃が聞くとピコデビモンはカラカラと笑っていた。
「ええ、私はこう見えても頭が回りますからね。貴女の力になれると思いますよ」
「はあ、何で貴方がいきなり私のパートナーになるのよ・・・」
「私では不満ですかな?」
「ま、まあ、別に不満がある訳じゃないけど、積極的だからびっくりしちゃって・・・」
淑乃は頬を赤くしてそっぽを向いて言った。
「おやおや、照れているのですか?」
「違うわよ、バカ」
淑乃とピコデビモンと掛け合いを晴樹とユキアグモンが微笑ましく見ていた。
「淑乃、ピコデビモンとパートナーになるかい?」
「そうね、晴樹が勧めてくれたんですもの、その気持ちを無下には出来ないわ。それじゃあ、これから私のパートナーとして頑張ってもらうわよ、ピコデビモン」
「ふふ、期待は裏切りませんので、私の活躍にご期待ください」
淑乃がパートナーになると言うとピコデビモンはお辞儀をして頷いた。
「晴樹さん、今日から私は淑乃さんのパートナーとなります」
「ピコデビモン、淑乃の言う事をちゃんと聞くんだよ」
「はい、もちろんです。では淑乃さん、私を存分にお使いください」
「ええ、頼むわね」
ピコデビモンが淑乃のパートナーとなった。パートナーデジモンを得て晴樹達は先を進んだ。
「晴樹、これからどこに行くのかしら?」
街を歩く中、淑乃が晴樹にどこへ歩いているのかを聞いた。
「ああ、大学に行く所なんだ、俺、大学生だから」
「そうなの」
「晴樹は玉田さんって人と一緒に街の治安を守っているんだ」
ユキアグモンが晴樹が街の治安を守っているんだと言った。
「街の治安?それはどう言う事?」
「ああ、それについては玉田先輩に会ったら言うよ、君の事も言わないといけないからね。ほら、見えてきた」
歩いていると、大学に辿り着いた。晴樹達は大学に入って玉田慧斗に会った。
「黒川君、よく来たね。歪みの調査はどうだった?」
大学の一室で先輩、玉田慧斗が晴樹に調査の報告を言った。
「はい、先輩。歪みからこの子が出て来て・・・」
晴樹が慧斗に淑乃を紹介した。
「君は、時空の歪みから来た人なんだね」
「ええ、藤枝淑乃よ」
淑乃はここで名前を名乗った。
「君はどこから来たのかな?」
「分からないわ、元いた世界も仲間も・・・」
「先輩、彼女は名前以外の記憶が無いのです」
「そうなんだ、それで君はこれからどうするの?」
慧斗が淑乃にこの世界でどうするのかを聞いた。
「何もない身である以上、この世界の人間として生きていくわ」
「先輩、彼女は俺のマンションで暮らしているんです。この世界の人間として生きていくと」
「そうか、元の世界に帰れる方法がない以上はここで頑張るしかないね。淑乃さん、君も俺達のチームに入るといいよ」
「淑乃、俺達は街の治安を守って頑張っているんだ」
「それについて聞きたいと思っていたわ。具体的に何をしているの?」
「それについて説明するよ」
慧斗がこの世界で起こっている事を淑乃に話した。