「着いたわね、図書館に」
晴樹と淑乃は図書館に辿り着いた。
「ここに電話をしてくれた人が待ってる・・・」
晴樹は淑乃達と図書館に入っていった。きっかけは一本の電話だった。
『デジモンホットラインはここでいいかな?』
「はい、そうですけど・・・」
大学で晴樹が電話を取ると電話の主は落ち着いた喋り方をした人物だった。
『少し君達に頼みたい事があるのだが、詳しくは図書館で話そう』
そう言う訳で、晴樹達はその相手がいる図書館に来たのだった。
「依頼をしたのは誰かしら?」
淑乃が図書館を見渡しながら相手を探していた。見るとハグルモンやクロックモンといったデジモン達が働いていた。
「図書館にもデジモンがいるのね」
「ああ、図書館でも働き手としてデジモンがいるんだ」
「そうなの・・・」
「その通りだ、この世界は人間とデジモンが共存する社会になっているからね。我々もここで人間とデジモンの為に働いていると言う事だ」
「あら、貴方は・・・?」
声のする相手を見ると、それはカプセル型の機械の小型のデジモンだった。
「ナノモン、君が依頼主だね」
「その通りだ、私が電話をしたのは」
「君が俺達に何の頼みかな?」
晴樹が要件を聞くとナノモンは外を見ながら言った。
「ふむ、頼みと言うのはだね、ここ図書館では我々デジモンも働いている。だが、もう少しデジモンの働き手が欲しくてね・・・」
「デジモンの働き手か・・・」
「ふむ、デジモンと人間の共存の為にもお互いの事をよく知っておく必要がある。人間達にデジモンの世界を知ってもらいたいのだが、その世界を教えてくれる存在がいなくてな。その人材が欲しいのだよ」
「そうなんだ・・・」
「けど、そんな都合よくその働き手が見つかるのかしら?」
「それについては心配は無用だ。既に調べはついてある」
ナノモンが指を振って調べている事を伝えた。
「それで、そのデジモンがいるのかな?」
「ふむ、聞いた話によるとだが・・・」
数分後・・・。
「晴樹、こんな森にそのデジモンがいるのかしら?」
ナノモンから話を聞いた後、晴樹と淑乃は街から外れた森の中を歩いていた。ナノモンの話では、森の外れにデジモンの世界に関する知識を教えてくれるデジモンがいるとの事だった。奥に行けばそのデジモンに会えると言う話を聞いて晴樹と淑乃は森の中を歩いていた。
「ナノモンが言うんだ。彼を信じようよ」
「晴樹が言うなら信じてみるわ。けど、随分歩いたわね」
「そうだね、そろそろかな・・・」
森の中を歩いて数分、少し開けた場所に辿り着いた。
「淑乃、あれじゃないかな?」
「あれかしら・・・?」
晴樹と淑乃が見るとそこに大木の姿をした老練さの感じられる木のデジモンがいた。
「あの、貴方がデジモンの世界を教えてくれるデジモンですか?」
晴樹がそのデジモンに声をかけた。
「ふむ、こんな所で客人が現れるとは、私の講義を聞きに来たのですかな?」
「いや、貴方を探していたと言いましょうか?」
「私を探していた?」
「俺は黒川晴樹って言います。彼女は・・・」
「藤枝淑乃、貴方を探していたの」
「初めまして、私はジュレイモン、ここへやって来た人間にデジモンの世界についてを教えているものでしてな・・・」
「ここに来た人間はいるのですか?」
「もちろんですとも。噂を聞いてやった来た人間達によく教えております」
「晴樹、噂になっているようね・・・」
「そうだね・・・」
淑乃と晴樹は噂でジュレイモンの存在が広まっている事を認識した。
「それで、貴方に頼みがあるんです」
「ほう、私に頼みとは?」
「貴方の頭脳を見込んで図書館で働いてくれませんか?」
「図書館?聞いた事がありますな。この世界に関する本が保管されているとか・・・」
「ナノモンが貴方の存在を知っているの。良かったらそこで働いてほしいの」
淑乃が働いてほしいと言うとジュレイモンは頷いた。
「いいでしょう。引き受けましたぞ」
「え、いいのですか?」
「こんな簡単に・・・」
「私も多くの人にデジモンの世界を知ってほしいと思っていましてな。ここにいるよりは多くの人達に伝えやすいと思ったのです」
「では、図書館に来てくれるのですね」
「ええ、行きましょうとも。ですがその前に・・・」
「その前に・・・?」
「まさか勝負何て面倒な事・・・」
「ははは、身構えなくても大丈夫ですぞ。事を荒立てるつもりはないですからな」
「そう、それは良かったわ・・・」
「貴方達にもデジモンの世界を教えてあげましょう。いわば講義ですな」
「講義、ですか・・・?」
「晴樹、聞く価値はあると思うわ」
「そうだね、では、お願いします・・・」
「では教えましょうぞ・・・」
森の中でジュレイモンの講義が始まった。晴樹と淑乃だけではなく、ユキアグモンとピコデビモンも出て、一緒にジュレイモンの講義を聞いていた。デジモンの世界の秩序、ルール、世界の成り立ちについてを聞いていった。