スーパーロボット大戦OG淫呪伝~逆襲のテンザン~ 作:真田クロ:B=Lack
「どうしよう……行くべきなのかな……でも……」
その日、朝の訓練を終えた『ゼオラ・シュバイツァー』は、ハガネの自室にて大いに悩んでいた。いや、悩んでいるのは昨日からずっと、である。
昨日、『テンザン・ナカジマ』というハガネ隊の新入りメンバーに、「スクールの他二人には内緒で、『オウカ』について『クレイ=ドール』で話がしたい」と言われてからずっと、食事中もどこか上の空になるぐらい、彼女はがっつりと思い悩んでしまっていた。
「う~ん、テンザンって人、まだ良く知らないんだけど……みんな注意しろって言ってるし、ラトは未だに怯えて極力会わないようにしているぐらいだし。やっぱり、そんな危険な人の本拠地みたいな所に、一人で会いに行くのはまずいのかな……
でも今の所、私には全然、悪い人には見えないんだよね……戦闘中はちょっと変な事言ってるけど、そんなのラミアさんだって一緒だし」
『いや、それは違う』と、この場にラミアが居たなら言っていただろう。
ともあれ、その『テンザン』という人物の情報が無さ過ぎて、ゼオラもどうしていいのかわからないのだ。いつも仮面を被っていて、普段どんな表情しているかもいまいちわからないのも、それに追い打ちをかけている。
DC戦争時やL5戦役の時に色々あったそうなのだが、その時のゼオラはまだ『スクール』に囚われていた時期だった。そして話を聞く限りでは、性格にかなり難はあったものの極悪人ではなく、『ゲイム・システム』によって破滅したのだという。
それは奇しくも、彼女の慕う『オウカ・ナギサ』の最期と重なるモノだった。
その後は異星人によって死体を回収され、彼らの技術により生き返ったものの、自分が誰かもわからないまま戦争の道具にされてしまい……二度目の死まで体験する事に。
可憐で可愛らしい容姿に違わず素直で良い子なゼオラは、その情報だけで少し、テンザンに同情的になっていた。
「そうよ、私だっていつもアラドに、先入観で人を判断しちゃダメだって言ってたんだから……偏見は良くないわ。
あぁでも、クレイ=ドールがイスルギのドック艦なのも、問題なのよね……」
イスルギ重工という企業が胡散臭すぎるのは、余り時勢には詳しくないゼオラでも、流石に良く知っている。何せ彼女は元々『ノイエDC』に居たのだ。反政府勢力なのに、イスルギはかなりの物資を自分たちに提供してくれていた。
なんであんなヤバイ企業が未だ存在を許されているのか、純朴なゼオラには全くもって理解出来ない。
「だけど、アイビスたちのハイペリオンもそうだし、実際に今地球圏を守ってる戦力の大半はイスルギ重工製だし……ただの悪い企業じゃないのは、なんとなく私もわかる。
あ、そだ、そもそもフィオナたちも今、イスルギと新しいエクサランスを共同開発してるんだっけ。だったら……」
直接聞いてみればいい。
そもそも、アラドとラトにだけ秘密にという話で、相談しちゃいけないとは言われてないのだ。
そう言えば、フィオナは最近テンザンと仲良くなったらしいし、相談役としてはもってこいだろう。
「あ、全然大丈夫だよぉ~♪ テンザンさん、めっちゃいい人だし、少なくともクレイ=ドールのスタッフも、怪しくないかな」
「ええ、クレイ=ドールには不用意に近づくなってヴィレッタさんには言われてますけど、私達は新機体開発のために入り浸ってますし。少し話を聞きに行くぐらいなら、全然問題ないと思いますよ」
「そ、そうなんだ……それじゃあ……」
「でも、ゼオラさんが不安なのもわかります。姉さんたちはともかく、私はまだ……あの人、なんだか苦手です」
「もぉ、デスピニスったら! 私の事、全然信用してないじゃん!
この前だってテンザンさん、私の事助けてくれたし……♥ デスピニスもテンザンさんの事をちゃんと知れば、絶対好きになると思うんだけどなぁ」
早速『L&Eコーポレーション』女子メンツを訪ねて、彼女らにテンザンやイスルギの事について聞いてみたゼオラ。ある意味予想通りフィオナはテンザンの事をべた褒めだったが、ミズホは割と冷静に、それほど危険はないだろうと言ってくれた。
デスピニスだけは自分たちにはわからない何かを感じているのか、もしくは単純にそんな気がしているだけなのか、全面的に良い印象は持っていないようだったが。
「ま、この後テンザンさんとお昼食べたら、私らもあっちに向かう予定だし。ゼオラが不安なら、私達と一緒に行くんでいいんじゃない?
なんかテンザンさんに用事があるんでしょ? そもそも彼はそんな事しないだろうけど、私らも同席するなら、おかしな事なんて出来ないだろうしね♪」
「あ、それ、助かるかも。うん、じゃあお願いしようかな。よろしくね、フィオナ、ミズホ」
「ええ、私達は何度もお邪魔してますから。勝手知ったるイスルギのドック艦だし、安心して♪」
(あれ……フィオナたちの笑い方って、こんなだったっけ……?)
相談に乗ってくれた上、自分の身を案じて快く一緒に来てくれる事になった、フィオナとミズホ。共に幾多の戦場を乗り越えてきた、全幅の信頼を寄せている彼女らの笑みが一瞬、一瞬だけ、邪悪で
だがそれは本当に一瞬で、改めて見ればフィオナはいつもの凛として陽気な、ミズホはおっとりとして朗らかな笑みに違いはなかった。
(うーん、悩み過ぎてナイーブになってるのかな、私)
そんな事を思いながら、ゼオラはいつでも出られるよう、早めの昼食をとる事にした。
そうして午後、ゼオラはフィオナたちとL&E用の小型輸送艇に乗り込み、クレイ=ドールへと向かっていた。当然テンザンも同席しているが、ゼオラは今まで彼とはあいさつ程度しかしたことがなく、フィオナがべったりなのもあって、どうにも話しかけられずにいた。
(早くオウカ姉様についての話、聞きたいのだけど……あぁ、何だろう、緊張してきちゃった……)
内心ドキドキを募らせながら、あっという間に黒いドック艦『クレイ=ドール』に到着。外から見ても結構いかつく、よく知る輸送機よりもよっぽど戦闘向きに見えるな、なんて思いつつ……ゼオラは艦内へと案内される。
格納庫のタラップを少し歩くと、その先には厳重なセキュリティに守られた扉があり、どうやらその先に向かうようだが……
「この先は開発エリアだから、中の事はゼオラも他言無用だよ♪」
「え、でも私、話を聞きに来ただけで、フィオナたちの新機体開発には関係ないよね? なんでわざわざ……」
「ホ! それが関係あるから、案内してるんだっての。大丈夫、悪いようにはしねぇから……ほら、行こうぜ、ゼオラちゃん♪」
「きゃっ! え、で、でも……っ」
さっきまでは自分には過度に近づかず紳士的だったはずのテンザンが、いきなり彼女の肩を抱き、セキュリティ扉の中へと促していく。
何か、まずい事が起きているような……とは思いつつ、全く気にせずセキュリティを解除していくフィオナたちを前に、ゼオラは抵抗の決断が出来ないまま、結局その扉の中へと入ってしまった。
「ひっ!? え……な、なに……この、感じ……っ」
先程までの格納庫内は、どこの艦も規格はそれほど変わらないし、慣れ親しんだ雰囲気のものだった。
だが、その先へと踏み込んだ瞬間、空気そのものがガラリと変わったのだ。本来なら『念』を感じられないゼオラでもわかるほどに淀んだ、邪悪な思念が、この開発用格納庫には充満している。
そしてその瘴気の発生源は、このハンガー内に鎮座している4機の黒い機体だと、その禍々しさから彼女は察知する。
「こ、これ……黒い、機体……この前フィオナを襲ったヤツじゃ……!
それに、あれ、黒いエクサランス・エターナル……うぅん、違う……私の知ってるエクサランスじゃない……!!」
「やっほー♪ ようこそ、ゼオラお姉ちゃん♥ あたし達の本拠地、次元潜航戦闘母艦『パンデモニウム』へ♥
そしてお帰りなさいませ、我らが主、テンザン様ぁ♥」
圧倒され、混乱し、戸惑うゼオラの前に、小柄な人影が現れる。
背の低い可愛らしい顔つきの、銀髪で褐色肌の少女。しかし身に纏っているのは紫色で露出の多い淫靡なレオタードで、何よりそのオッパイはかなりのサイズであるゼオラをも超える爆乳であった。
(こ、こんな歳の女の子に、何て格好させてるのよ! ていうか、オッパイ凄すぎだし……って、あれ? どこか、見覚えがあるような…………確か、封印戦争の時に会った、マサキの妹に似てる……?)
しかし、ゼオラの知るマサキの妹『プレシア・ゼノサキス』はオレンジがかった金髪だし、褐色肌でもなかった。当然、胸も年相応で……だが、顔つきと髪型は、完全に一致しているようにも見えてしまう。
「って、わ、わけわかんないけど、次元……潜航艦……? ここ、ドック艦のクレイ=ドールじゃないの?」
「ああ、さっきの扉な、ワープゲートになってんのよ。クレイ=ドールがドック艦ってのは仮の姿。実態はこの『パンデモニウム』の先行偵察艇って感じだな。ま、そんな事は、今はどうでもいいだろ……なぁ、ゼオラちゃん」
「うぁ……な、何なんですか! ダメ、触らないで!」
バシンッ!
「うぉっと」
無遠慮に肩を抱かれ続けていたテンザンの手を叩き落とし、ゼオラは態度の豹変した彼から距離を取る。
だが、そうしたところで、この場はもう……
「ど、どういう事! フィオナ、ミズホも! ワープとか、この黒い機体とか、全部知ってて……!」
「ええ、当然よ。だって私らもぉ……♥」
ブォオオオオッ!!
フィオナとミズホが、黒紫の炎に包まれる。
だが、それは一瞬で、黒炎が消えた後には……
「プレシアと同じ、テンザン様の忠実なシモベにして眷属♥ 『百邪淫のメス奴隷』なんだからね♥」
「はい、そういう事です♥」
先程現れた爆乳ロリ少女と同じ、淫靡な紫レオタードにロングブーツとグローブの、全く同じ衣装に。そして当然のように、彼女らも銀髪で褐色の肌に、更にはオッパイもばるんと爆乳に膨らんでいた。
「そ、そんな、二人まで……! それに、プレシアって……じゃあこの子も、本当にマサキの妹さんなの……!?」
「そ、あたしはテンザン様の第一眷属メス奴隷、『プレシア・ディアボロス』だよ♪ よろしくね、ゼオラお姉ちゃん♥
そしてマサキについてだけど……う~ん、今となっては『元』妹かな? だってあたしの『本当』のお兄ちゃんは、テンザン様なんだもん♥ 今思うとあんなのを身内って認めてたなんて、昔のあたしはホントにバカだったなぁ~って♥」
「私もプレシアちゃんと同じです♥ ちょっと前まで、ラウルとL&Eのみんなが私の拠り所だったけどぉ……そんなの、まやかしだったんです♥」
「ふふ、テンザン様が目覚めさせてくれたのよね♥ あぁん、流石偉大なる我らが主、百邪淫王テンザン様ぁ♥」
「ホ♪ まぁそういうこったな。くく、ミズホはともかく、やっぱフィオナはこっちじゃないと乳の揉み心地が足んねぇからなぁ~ やっぱこの姿こそ、俺のシモベとして相応しいってモンだぜぇ~」
もみもみもみ♥
「あぁん♥ モミモミありがとうございますぅ♥ ふふ、あっちでも怪しまれないようにちょっとずつ大きくはしてるんですけどぉ、まだまだですよねぇ♪」
「んふぅっ♥ その点ゼオラちゃんは元から……以前の私以上のサイズですからね♪ あっちで手慰みに揉めるオッパイが増えて、良いのではないでしょうか♥」
「もぉ~、ミズホったら。私、あっちでオッパイご奉仕出来ないの、結構気にしてるんだぞぉ~!」
良く知っていたはずの女友達二人は、全く知らない姿で仮面の男にしな垂れ、侍り、当然のようにオッパイを揉ませている。声音も信じられないほど甘い、男に心から媚びるはしたないモノで……知っているのに、彼女らは全く知らない人になってしまったと、ゼオラには感じられてしまう。
そしてそれは、この場のゼオラはもはや孤立無援であり……彼らの言うワープゲートが本当なら、もしここの扉が開けられても、逃げられない事を彼女に示していた。
「い、いや……何なの、もう……! 私を、どうしようっていうのよ……!」
あまりの展開に恐怖と混乱で、ゼオラの瞳からは大粒の涙がこぼれてしまう。
そんな彼女に対し……だが、テンザンの告げた言葉は、意外なモノであった。
「どうしようって、最初に言ったっての。お前のねーちゃん、オウカについて大事な話がある、ってな」
「え……? オウカ姉様の、話……?」
てっきりこのまま襲われてしまうんじゃないかと、正直ゼオラはそう思っていた。
実際、目の前の正体を現したテンザンは、その品性の下劣さを隠しもしない好色さを彼女に見せつけていたのだから、無理からぬ事だろう。
「ああ、面倒なのは嫌いだから単刀直入に言うぜ。ゼオラ……お前が俺様に、その身も心も捧げるんなら。お前の大事なねーちゃんである『オウカ・ナギサ』を……この俺が助けてやろう」
「オウカ姉様を……助ける……? え、でも……姉様は、もう……あの時、死んじゃって……っ」
ゼオラは今でも、はっきり覚えている。最愛の姉が、自分たちのために『スクール』にまつわる悲劇すべての元凶である、『アギラ・セトメ』を道ずれに自爆した、その時の光景を。
でも、その失われてしまった姉を、この人は助ける事が出来ると……?
一瞬、ゼオラの心に期待が湧き上がり、しかし、そんな事はあり得ないとその期待を抑え込んだ。同時に、姉を冒涜されたような気持ちが溢れてきて、怒りがこみ上げ声を荒げてしまう。
「な、何を言ってるのよ、アナタは……ふざけないで! 死んだ人間は、絶対に、絶対に、蘇ったりしないんだから……っ!!」
「ホ! 今お前の目の前に、死んで蘇った人間がいるんだがなぁ……まぁでも、今回はお前の言う通り。だが話はちゃんと聞けよぉ、ゼオラちゃんよぉ。
俺は『蘇らせる』なんて言ってない、『助ける』って言ったんだっての。それでわかるだろぉ……そこのフィオナの機体を見れば、なぁ?」
「フィオナの……エクサランス・エターナル…………あ、あぁっ! あぁああああっ!! もしかして、時流、エンジン……っ!?」
「せいか~い♥ ふふ、新しい時流エンジン、この前ようやく完成したからさぁ♪ テンザン様はそれを、ゼオラの為に使ってくれるって言ってるんだよ♥」
「で、でも、でも! 時流エンジンは、危険だから封印するって! それに過去に戻るなんて、そんなの出来るわけ……っ」
『時流エンジン』という時粒子に作用し時空間にまで影響を及ぼす特殊な動力は、先の戦争で様々な事件を発生させている。
その危険性をその身で知ったフィオナたちは、二度と『時流エンジン』を使わないと誓い、レスキュー専門の『L&Eコーポレーション』を立ち上げたはずだった。
なのにその『時流エンジン』が既に再度作られていて、謎の黒い機体に搭載されているというのだ。
「テンザン様が必要としているならば、メス奴隷として『時流エンジン』を差し出すなんて、当然の事ですよ? ラウルたちなんてゴミオスとの約束、今の私たちにはもう何の意味も無いんですからぁ♥
後、確かに時間遡行は次元転移以上に難しいですし、ピンポイントの時間に飛ぶなんてそれこそ、普通じゃ絶対に無理……なんですけどぉ」
「この艦には超高性能で、特別な『演算装置』と『観測装置』が積まれているから、それを使えば戻りたい時間を正確に指定出来るのよ♪ ま、それでも時間遡行には莫大なエネルギーが必要だし、貴女って本当に、テンザン様に気に入られてるのね~
あ、私は『セニア』。彼女たちと同じくテンザン様のシモベにして、ここパンデモニウム工廠の開発主任よ。よろしくね、ゼオラちゃん♥」
またしても設備の奥からドスケベ紫レオタードに銀髪褐色の爆乳女が現れ、ミズホの説明を引き継いだ。
ゼオラは知る由もないが、彼女のフルネームは『セニア・グラニア・ビルセイア』。なんとラ・ギアス最大の王国『神聖ラングラン王国』の王女なのだ。魔力が低く王位継承権が無いため、割と自由奔放に生きてきた彼女だったが、まさかこんな所でテンザンのメス奴隷になっていていい人物ではない。
「え、あ、はい……よろしく……セニアさん……」
彼女の言っている事も、今の状況も、もはや完全にゼオラの処理能力を超えていて、思わず素直に挨拶を返してしまう。だが、徐々に言われたことをかみ砕いていくと、再び彼女の中に、思いが膨れあがり……
「じゃ、じゃあ、ホントに! 本当に、姉様を……アナタなら、救う事が出来るんですか!?」
「あぁ、本当だぜぇ~。『契約』に際しちゃ、嘘は厳禁だからな! お前が俺に全てを捧げると『契約』を結ぶなら、間違いなく俺はオウカを救ってやる。その力があってもクソみたいな倫理に縛られて何もしない連中とは、俺様は違うからなぁ。俺ならば、やれる……だからお前がここで決めるのは、『契約』を結ぶか否か、それだけだってぇの!」
「わ、私が……私を捧げれば、オウカ姉様が……助かる…………でも、身も心も捧げるって……」
既にゼオラの心は、『オウカを救える』という誘惑に、かなり惹かれ始めている。
元々あまり自己肯定感の高くない彼女は、自分とオウカを比べた場合、どうしても彼女が生きている方がいいのではないか、と思ってしまうのだ。
だが、それでも、オウカの死を超えて紡がれた絆が、ゼオラの中にも確かに存在する。
(ラト……アラド……それだけじゃない。鋼龍戦隊のみんなも、私が居なくなったら、絶対悲しむ、から……)
「あ、そんな悩まなくっても大丈夫よ、ゼオラ♥ 身も心も捧げるっていうのは、簡単♥ 私達みたいに、テンザン様の為だけに存在するメス奴隷に、生まれ変わるってだけ♥」
「別に今までの自分が失われるわけじゃないですしね♥ むしろ新しい、真実の自分に目覚めるだけ、かな♥」
「うんうん♥ プレシアもぉ、お兄ちゃんのメス奴隷になった今の方が、前よりずーっと幸せだし♥ むしろその上で大事な人を助けてくれるなんて、テンザンお兄ちゃんはやっぱり凄すぎる、最高のご主人様だよぉ~♥♥」
「ホ! 照れるじゃないか、お前達。だがまぁ、コイツらの言ってる事は間違いない。俺はお前が欲しいだけ……お前ってばマジイイ女だし、俺、どうしてもお前を俺の女にしてぇんだっての。だからなぁ、ゼオラ……『契約』しようぜ?
俺に全部捧げたとしてもフィオナたちと同じで、お前が『ハガネ』から居なくなる訳じゃねぇんだ。だったら……」
(あ、あぁ、そうだ、フィオナたちはもう……でも、別にラウルも、ラージも、悲しんでないし…… だけど、テンザンさんに全部捧げて、『女になる』って事は……アラドとは……っ ど、どうしよう、どうしよう、私……)
決断を迫られ、ゼオラの頭の中は迷いでぐるぐると、同じ問答が回り続けている。しかし、既に一度傾き始めた天秤は、この『敵』しかいない状況で最早、ひっくり返される事はないのだ。
何よりこの高濃度の瘴気は彼女の心身を今も蝕み始めており、『契約』無しでもその思考と心をテンザンに都合の良いモノへと導いている。
だから。
(……ごめん、アラド……! でも、オウカ姉さんが助かるなら、アラドだって……喜んでくれる、よね)
素直で良い子な彼女は、まんまと悪魔たちの策略に乗ってしまった。
「あ、あの……わたし!」
「おぅ、決まったようだな。じゃあ、『契約』を始めるぜぇ…… あぁそうだ、仮面したままじゃダメだし、つーかもう脱いで良かったじゃねーか! ……よっとぉ!」
頭部を覆っていた仮面を脱ぐと、その下から現れたのはゼオラが想像していたのと違わぬ、性欲が強そうな太い眉に下劣さの滲む鋭い三白眼。そしてその瞳には、昏く深い欲望を秘めた、地獄の業火のような紫の炎が煌々と灯っていた。
「んじゃ、改めて……嫌なら断ってもいいが、そしたらオウカの運命は、過去と変わらない。その上で聞く……『ゼオラ・シュバイツァー』。お前が身も心も俺に捧げるなら、俺は、お前の最も大切な姉『オウカ・ナギサ』を助け出してやる。
この『契約』……結ぶか否か、お前の答えはどっちだっての!」
「む……『結びます』! 私の全部をアナタに捧げるから……お願い、オウカ姉様を……あの悲しい結末から、助け出して下さい…………っ!」
「ホ! いいぜぇ、『契約』成立だぁ! 俺がオウカを助け出せたなら、ゼオラ……お前の全ては未来永劫、俺様のモノになる!!」
ブォオオオオオッ!!
「あ、あぁああっ♥♥ な、なにぃ、これぇっ♥」
フィオナたちがエッチな姿に変身した時の紫の炎が、ゼオラの身体を包み込む。現実の熱さはなく、しかし異様な力が流れ込んでくると同時に甘い熱が、彼女の身体を駆け巡っている。
そして炎はゼオラの、銀髪と白い肌が汗でしっとりと濡れ、より艶やかさを増しているグラマラスなその身体へと、吸い込まれるようにして消えていった。
「さぁて、本格的に頂くのはこっちの『契約履行』が完了してからだが、契約締結の仕上げに、誓いのキスもさせてもらうぞぉ~、くひひひひひひっ!」
「え……き、キス……? い、いや、ダメです! だって、キスは……っ!! お、お願いです、キスだけは……待ってくれませんか?」
(だって……初めてのキスだけは……アラドに……っ!!)
身体を炙る快楽の熱に恍惚としていたゼオラだが、キスにだけは確かな拒絶反応を示していた。
「ちっ……大分侵食されてきたのに、耐えるのか……くっそ! だがここまで丁寧にやってんのに、無理矢理進めて契約が微妙になっちまったら台無しだからな……仕方ねぇ!
だけど一定時間の接触は必要だからな! ひひ……だからコッチ……興奮して勃ってるお前のエロ乳首で、代用させてもらうぞぉ! いいなぁ!?」
「え、あ……は、はい、それなら」
恥ずかしいけど、キスよりは……などと思って、ゼオラはテンザンの提案を受け入れてしまう。
「同意は取ったからなぁ……そぉれ、契約締結祝いの乳首責めだぜぇ! いい声で鳴けっての、ゼオラぁ!」
ピシッピシッピシッピシッピシッピシッ!
勃起してシャツの上からでも自己主張してしまっているゼオラの乳首を、テンザンは指で執拗にピシピシと弾きまくる。性感開発をされていないハズのゼオラの乳首は、しかし瘴気の影響か、元々エロの素質が高かったのか、今まで感じた事のない深い快感を彼女にもたらしてしまう。
「ひゃっ♥ あっ♥ あっ♥ あっ♥ あっ♥ あっ♥ あっ♥ あぁああああっ♥♥
そ、そんな、乳首ぃっ♥ あっ♥ ダメ、つんつんっ♥ つんつんなのに、こ、こんなっ♥ あひぃいっ♥♥」
「ひゃはははははっ! ゼオラの乳首、マジでエロ過ぎっしょ! 何の手も加えてない開発前の乳首なのに、こんなドスケベに勃起して感じまくりやがって! やっぱお前も、俺のメス奴隷になるのが運命の、どうしようもないドスケベなエロメスなんだっての! おぉらぁ!!」
ぐりぐりぐりぐりぐりぃ~~~~っ!!
「ひゃぅうううっ♥ ち、乳首、両方っ♥ そんな、捻っちゃあっ♥♥ あ、あ、あ、あぁああっ♥♥
あひぃいいいいい~~~~~~~っ♥♥♥」
ぷしゅぅっ!!
ぱぁあああああああっ!!
「ふへぇ……っ♥♥」
乳首に与えられる快感で、ゼオラは初めての潮吹き絶頂を迎えていた。
そしてそのメスアクメを契機に、ゼオラの下腹部に邪悪な力が集まり、確かな形として……刻印として、彼女の身に宿る。
こうして、最早逃れられぬ悪魔との契約の証が、可憐で純朴なゼオラの下腹部に、しっかりと刻まれてしまったのだった。
次回!第3話『淫呪の契約に堕ちるゼオラ』
感想とか! 欲しいです!