なお、全開出会った艦娘がいないのは忘れているわけではないのでご安心ください(^-^;
艦隊が帰投すると、音無をはじめとして、艦娘たちが出迎えに来た。
「大淀、大丈夫か?」
「大丈夫です。大破まではいっておりませんので」
ボロボロの大淀を心配するが、大淀は気にするなと言いたそうな顔をする。大淀が視線を逸らすと、その先には頭蓋の右半分に仮面が付いたままの艦娘が桟橋に繋留されている。
「彼女が?」
「はい。Lexington級航空母艦の2番艦、Saratogaさんです」
音無は屈みこむと、Saratogaに声をかける。
「Saratoga。俺はこのこの鎮守府に新たに着任した提督の音無だ」
すると、Saratogaの下半身に装備されている艤装がまた動き始める。
艦娘たちが身構えるが、音無は恐れることなく彼女に触れた。
「まず聞きたい。お前は、元に戻りたいか?」
Saratogaは『えっ?』と顔を上げた。
「私は……元に戻れるの……?」
「完全に戻してやれる保証はできないが、俺は今までも、伊勢と日向、それに加賀と翔鶴の処置をしている。お前が彼女たちと同じとは断定できないが……それでもできる限りのことはしてやりたい。どうだ?」
すると、Saratogaはその美しい瞳からポロポロと涙を流し始めた。
「私は……戻っていいのですか?無様に捕まって、改造された挙句に皆を攻撃したのに……いいのですか?」
音無は力強く頷いた。
「あぁ。俺にできる限りのことをしてやりたい。ただ、もしどうしてもダメならば……その時はお前を解体する。それでも、俺に命を預けてくれるか?」
すると、音無の横から伊勢と日向が顔を見せる。
「サラトガさん、久しぶりです」
「まさか、また会えるとは思わなかったぞ」
「イセ、ヒュウガ……私は、あなたたちを……」
だが2人は首を横に振った。
「もう気にしないでください。私たちは、新しい提督に出会って、救ってもらいました」
「あぁ。だから、きっとお前も助けてくれる」
Saratogaは涙で顔をくしゃくしゃに歪めながらも、しっかりと言い切った。
「私は……Saraは、艦娘に戻りたい、です……また、皆と一緒に……Wineを飲んで、楽しく過ごしたい、です……」
その言葉を受けた音無は艦娘たちに合図する。
「皆、サラトガも助ける!彼女を医務室へ‼」
「了解‼」
艦娘たちがヒョイと彼女を抱え上げると、医務室へと走り出した。
すると、アメリカ艦娘のIndianapolisがSaratogaに近付く。
「大丈夫です、Sister Sara。提督なら……きっと助けてくれます」
「あなた……Indianapolis?」
「はい。私も、私も提督に拾っていただいて、今頑張ってます。私、自分の力では、運では、絶対役に立てないって思っていました。でも、私でも頑張れています。だから……提督なら……音無提督なら、きっとなんとかしてくれる。そう思わせてくれるんです」
その強い瞳は、とても恵まれた境遇とは言えなかったIndianapolisに、大きな希望が宿っているということを見せていた。
「……そう、ね。私も……提督に身を預けるわ」
医務室へ連れて行くと、全身麻酔を施す前に確認することがあった。
「サラトガ、ちょっと頭を触らせてもらうぞ」
音無はそう言って、Saratogaの頭に付いたままの仮面を引っ張ってみる。しかし、仮面はビクともせず、Saratogaの頭から離れない。
「伊勢たちの仮面は、大破した時点で剥がれ落ちた。帰投中の通信で剝がれないって聞いていたからもしかしてとは思ったが……」
「提督?」
「どうやらこの頭の艤装が、サラトガの体を洗脳する中枢神経になっているみたいだ」
「では……」
「頭の艤装を先に摘出しないと、他の端末がショートして体をダメにするかもしれない」
今まで以上に繊細な処置が必要と知り、大淀と氷川丸も生唾を飲む。
「サラトガ、ちょっと恥ずかしいだろうけど我慢しろ」
「え?」
「肉の隙間に手を入れて、お前に繋がっている神経端末の具合を見る」
音無は、Saratogaが洗脳に近い状態にされて強制的に動かされていたことから、伊勢たちより深い改装をされていたと判断していた。
腰の部分にあるワ級の船体部分を少しずつ切り開くと、Saratogaの大きなお尻が少しずつ露わになる。
「よし、触るぞ」
――ズブズブッ……――
「うぅっ……」
「いきなり触られてイヤだとは思うが、我慢しろよっ」
「あ、いえ、その……」
イヤというよりはどちらかというと恥ずかしいのだが、Saratogaはそれ以上なにも言えない。
肛門付近はより粘度の高い液体が多いらしく、『グチュグチュ』と音がする。
「んっ……やっぱり肛門からチューブが伸びているな。これを……」
ギュッと握りしめて少し引っ張ると、Saratogaが『痛っ!』と声を上げた。
「……やっぱり、伊勢たちより緻密な改造が施されているな。恐らく、このままチューブを切断したら、なにかしらのトラブルが発生するはずだ」
「で、では……」
「慌てるな大淀。ちょっと手順が変わるだけだ。サラトガ、悪いがこのまま麻酔をかける。目が覚めるにはかなり時間がかかると思うが……できる限りのことはする」
「は、はい……お願いします……」
手早く麻酔をかけると、Saratogaはフッと瞳を閉じる。
「氷川丸、色々手伝ってもらうぞ。まずは背中を切る。その後脊髄に接続されている端末を1つ1つ切断する」
「はい。しかし、先ほど肛門から伸びていた端末に触れた時、痛覚もあるようでしたが……」
「だからこそ、まずは『脊髄と繋がっている端末』を切断するんだ。神経から切り離すことで、神経的な障害が起きる可能性を排除する。それから乳房や腸に繋がっている他の端末を切除するんだ」
「な、なるほど……」
「この手術、2時間……いや1時間半で終わらせるぞ」
「1時間半!?い、いくらなんでも……」
「そうしなければ、サラトガの体力が持たないだろう。グズグズするな!ここからは時間との戦いだぞ!」
「は、はい!」
「大淀、メス」
「はい」
もう大淀は慣れたもので、すっかりピ○コポジションだ。本来病院船のはずである氷川丸の方がアタフタしている。
前回の加賀と翔鶴の手術の時には見られなかった速度であった。
音無のスピードは早く、伊勢たちより多い50本以上の端末を瞬く間に切除していく。
「早い……早すぎます‼」
医療知識に関しては、太平洋戦争から終戦直後くらいのものしかない氷川丸からすれば、その速度と手際の良さは驚くべきものだった。
大淀が構えている金属トレイに次々と端末を置いていく。
「あと少し……よし、これで脊髄の端末は全て切除した。縫合して高速修復材を塗布する」
高速修復材を塗布すると、メスで切った部分があっという間に塞がっていく。
「よし。これで第一段階は終了だ。肛門の端末を切断し、体を引きずり出す」
臀部を露出させ、端末の切断を始める。以前はメスだったが、今回はかなり太いチューブなのでハサミで『ジョキジョキ』と切っていく。
切ったところからは乳白色の液体が『ビュッ、ビュウッ』と噴き出す。
全て切断すると、チューブの先端から『ゴボッ』と音を立てて大量の液体が噴出した。
「よし。続いて腹部を切開し、腸から伸びている端末と乳房の端末を切除する」
腹部を切開して腸を露出させると、やはり大量の端末が繋がっている。小腸も大腸もパンパンに膨らんでおり、太すぎるソーセージのように見える……実際ソーセージは『腸詰め』なので間違ってはいないのだが。
「サラトガの格納庫は伊勢たち以上か……臓器の拡張具合が彼女たちより大きい気がする」
「では……」
「だからと言って、やることは変わらない。端末を全て引っぺがして、腸内の補給液を排泄させる。その後、高速修復材を直腸投与する。いいな?」
大淀と氷川丸は『了解』と頷くと、改めて補助に入る。
端末を次々と切除するが、その数はより多く、より太いチューブのように見えた。
「乳房も大分張ってるな……補給を求める深海棲艦が多くて、その分容量を増やしたのかもしれないな」
「ヒドイ……」
「だが、これが戦争だ。奴らもできることをやっている。それだけだ」
音無はあくまで淡々と作業を進めている。手術に全身全霊を傾け、余計な感情は不要だと言わんばかりである。
大淀は以前確認した音無の能力『修理の達人』のことを思い出す。
「(提督は艦娘相手に限っては、世界最高峰の天才外科医を超えるほどの手術の腕前と診察眼を発揮することができる……誰がこのような能力を提督にお与えになったのかは知りませんが、感謝しかありません)」
つまり、音無は艦娘限定でブラ○ク・○ャックや、鳩村周○郎のような天才外科医になれるということなのだ。
なぜこの2人が例えか?どちらも無免許医だからだ。
大淀がそんなことを考えている間に、音無は腸と乳房の端末を全て引き剥がした。そして次は肛門のチューブに手をかけた。
『ズルッ』という湿った音と共にチューブが抜けると、大量の液体が『ドボッ』と溢れ出てきた。
「よし。後は腸内の補給液を全て排泄させてから、頭部艤装の切除、そして高速修復材の投与だ。飛ばすぞ。付いて来い!」
音無はラストスパートをかけると、一気に最後の処置を済ませたのだった。
それを傍らで見ているのは、音無に初めて治療された患者である伊勢と日向だった。なにか手伝えることがないかと見ていたのだが、そんな暇はなかった。
「す、すごい……」
「なんという手際の良さだ……」
そして、遂にこれまでで最大の手術が終わった。
「何分だ?」
「い、1時間20分……」
伊勢が時計を確認すると、宣言した時間までまだ10分弱残っていた。
「ほうっ……完璧の母、だな」
こうして、最も苦戦すると思われたSaratogaの手術も、無事に成功したのだった。
Saratogaを病室に移すと、まるで見計らったかのように2つの影が起き上がった。
「サラトガさん……」
「やっぱり、戻ってこられたんですね……」
それは、つい先日手術をした加賀と翔鶴だった。
「加賀!翔鶴!気が付いたのか!」
「はい、提督」
「体はどうだ?」
「はい。昔よりかなり動くような気がします」
2人とも、とても調子がよさそうだった。
「そうか。それは良かった。ただ、お前たちに話しておかなければならないことがある」
2人は顔を見合わせた。
「それは……私たちの後遺症のことですね?」
「あぁ。残念だが、お前たちに施された改造の内、『補給液の分泌』と、『内臓容量の増加』は治せなかった。これは、伊勢と日向も同じだ」
一応2人には事前に話をしておいたからか、それほど衝撃を受けた様子はなかった。
「ですが、艦娘としてはまた戦えるのですね?」
「あぁ。それは間違いない。体の機能に問題はないはずだ。高速修復材も使っているから、その点は保証する」
それを聞いた2人は明らかにホッとしていた。後遺症が残ると言っても、艦娘としてまた海の上に立てるというのがとても嬉しかったらしい。
「それと、俺の見立てだが……お前たちは深海棲艦に補給をしていた際、そして補給液を腹に詰め込まれる際に快楽神経を刺激されなかったか?」
「それは……」
「確かに、深海棲艦に補給をしている間、心地いいを通り越して……その……」
「性的快感を強く感じたんだな?」
「は、はい……」
翔鶴は顔を真っ赤にしており、加賀ですらうっすら顔を赤らめている。
「やっぱりそうか……だとすると、お前たちのその快楽神経の活性化も収まらないと思う。そしてそうなると、多分、定期的に搾乳しないと苦しくなると思う」
すると、加賀が『ポッ』と顔を赤くする。
「それなら、ある程度は問題ありません」
「やっぱり、赤城か?」
これは伊勢と日向と話をした時も話題になっていたので、加賀の反応を見て大よその察しはついた。加賀は顔を赤くしたまま、コクリと頷く。
「私も、当面は瑞鶴に甘えます」
「それは……瑞鶴の方が甘えたいんだと思うよ」
日向ではないが、音無は心の内で『そうなるな』と思っていた。しかし、予想外のことが起きた。加賀が音無に寄り添い、腕に抱き着いてきたのだ。鹵獲改装されたことでより豊満になった加賀の大きな胸部装甲(おっぱい)が、音無の腕に抱き着いてグニュッと変形する。
「か、加賀?」
突然の加賀の行動に、流石の音無も頭が回らない。予想外だったのは翔鶴も同じらしく、『まあ』と小さく言いながら口元を隠している。
「ここの疼きは、それでは収まらないでしょう?」
加賀はそう言いながら、音無の腕から放した右手を自分の内股に這わせる。しかし、加賀が現実を見てくれているので、音無もちゃんと答える。
「ああ、搾乳で一応収まるとは思うが、半分は性的欲求を誤魔化しているだけとも言える」
「なら、その時は提督に身を委ねます」
翔鶴ならともかく、加賀の方からそんな発言が出て、音無はまた驚きを隠せなかった。
「港に着いた時からずっと、私たちから目を逸らさずに、私たちの心に訴えかけてくれた。あの時の提督の目に灯った炎がまるで燃え移ったみたいに、私の胸は提督を見ているだけで熱くなっています。改めて、航空母艦、加賀、当鎮守府に着任いたします。この身は如何様にもなさって結構です。提督の、望むままに。それが私の望みです」
加賀は赤城に対する依存が強いと聞いていたので、てっきりその通りになると思っていた。しかし、音無は理解した。加賀は赤城に依存していたわけではなく、傍にいたいと思い人に熱中しやすい情熱家なのだと。そんな真っ直ぐな加賀を、むしろ音無は好ましく思った。
体格や性格はまるで違うが、思っていることをあまり顔に出さないのに一生懸命なところが、かなでを思い出させるのだ。そう思ったら、音無は加賀を抱き返していた。
「俺も、そう思って頑張ってくれるお前に応えられるように励むよ」
耳元で優しく囁かれた加賀は、顔を赤らめながら、少しだが口角を上げていた。
「……はい」
すると、そんな加賀に遅れてはならぬと言わんばかりに、翔鶴も音無の手を握ってきた。
「私も……私も、提督であればこの身を好きにしていただいて構いません。むしろ、提督のような素敵な方に抱いていただけるのであれば、この上ない喜びです」
伊勢と日向もそうだったが、前任提督の時からいた艦娘たちは、前任提督を『尊敬』こそしていたようだが、恋愛的な意味に至るまでの好意を抱いたことはなかったようだ。
だからこそ、千歳や大淀もそうだったようにすんなりと音無に対する好意を抱いて自覚し、その想いをぶつけることができたのだが。
これほどの想いを持つ女性たちが自分の傍にいてくれる、それだけで音無は報われていると思えた。気のせいか、心身ともに暖かくなったように感じている。
「ああ、俺も、そう思えて、もらえて……」
しかし、体が感じたそれは嬉しさによりものだけではなかったらしい。思考が遅くなり、体も重くなってくる。それを後ろから見ていた大淀に動揺が走る。
「提督?」
「あれ、なんか、体、が……」
それを自覚した途端、音無は自分の体が段々重く感じてきた。正面にいた翔鶴は、咄嗟に密着して音無を支えた。
「提督!?」
大淀も駆け寄り、音無の肩を揺する。
「提督、しっかりしてください!提督っ!」
音無は、抱き留めてくれた翔鶴の豊満な胸部装甲の柔らかさを感じる間もなく、意識が遠のいていったのだった。
目が覚めた音無が最初に見たのは、白熱電球がぶら下がっている自分の寝室だった。以前、死後の世界に初めて迷い込んだ時、その後かなでに心臓を刺された翌日、こんな経験をしたのを、今でも鮮明に覚えている。
しかし、今自分が寝ている部屋には確かな生活感と、どこか心が安らぐ甘い香りがした。
同時に、自分の体を優しく抱きしめている人肌の温もりも感じた。音無はてっきり千歳が添い寝でもしてくれているのかと思って首を横に向けたが、そこで小さく寝息を立てていたのは別の艦娘だった。
「……陸奥?」
朝とよく似た光景だった。音無に添い寝をしていたのは、生まれたままの姿の陸奥だった。しかも、音無自身も服を着ていない。朝日とは正反対の優しい月明かりに照らされた陸奥の肌は、とても美しい。ただし、陸奥の寝顔は朝のような色気は感じられず、ただ不安を抱えながら眠っているようだった。
音無がそっと腕を伸ばして髪を撫でると、『んぅっ……』と息を漏らしながら陸奥が目を開けた。
「あっ、提督。気付かれたんですね」
「ああ。俺……」
「大淀から聞きました。加賀さんたちと話をしていたら、急に気を失ったと」
音無は自分が気絶した時の加賀たちとの会話を思い出し、陸奥の髪を撫でた手を自分の頭に置いた。
「そっかぁ……そうだったな」
「それを聞いて大淀たちが寝室まで運んで、千歳が傍にいるって言ってたのを、ちょっと我がまま言って譲ってもらいました」
陸奥が我がままを言ったというのにも驚いたが、まずは尋ねたいことがあった。
「症状的には?」
「氷川丸の診断だと、精神的な負荷から解放された反動ではないかと」
その診断は正しい。今回の特別任務において、音無は伊勢たちを手術して以来、他の鹵獲改装された艦娘を発見できるか、間違って沈めてしまわないか、救出しても彼女たちを救えるか、ということばかり考えていた。
例え、何度千歳たちを抱いていても、そのことが頭から離れることはなかった。
Saratogaが、少なくとも現状分かっている限りでは最後の1人だと聞き、彼女の手術ができたことで、緊張の糸が切れてしまったのかもしれない。
『なにをやってんだ、俺は』と自分に言い聞かせながら、音無は大きく呼吸をする。
「皆の前では、情けねぇ姿を見せないようにって思ってたんだけどなぁ……」
「それも併せて、きっと一度切れてしまったんだと思います」
それも正しいだろう。だが、音無は今、別のことを考えていた。その考えがまとまったら、音無は陸奥の背中に手を伸ばし抱き寄せた。
「てっ、提督?」
「ずっと、こうしてくれていたんだな」
「えっ、ええ。人肌で温めるのは体が冷えた人への対処ですが、眠ってる間の夢見くらいは良くなるかと思って……」
鈴谷もそうだが、陸奥もただ無闇に色気を振りまく女ではない。悪戯っぽいのは、相手に心を許しているからだというのを、姉である長門から聞かされていた。
大切な人を心配して、傍にいてくれる。そんな陸奥の優しさを感じた音無は、彼女の頬にそっと手を添えて、唇を重ねた。
陸奥は一瞬驚いたが、音無の口付けを受け入れ、いきなり舌を伸ばして絡め合う。
「んっ……ちゅぴ、んちゅっ……」
5秒ほどのディープキスを続けると、音無と陸奥は横になったまま見つめ合った。
「提督……」
「目が覚めて1人きりだったら、きっと寂しかったと思う。でも、お前がいてくれてよかったと、心から思うよ」
自分がいてよかった。そんな嬉しいことを言われて、陸奥は涙を目尻に溜めながら音無に強く抱き着く。
こんな姿は、普段の妖艶な彼女からは想像もできなかったが、音無は『これこそが彼女の本当の姿なのだろう』と思っていた。
「信じてもらえないかもしれないけど、倒れたって聞いて、頭の中がグチャグチャになったの。氷川丸から症状を聞いて、私があんな態度取ってる時も、あなたは苦しさを抱えていたんだって思ったら、私……」
だが、音無も抱き返し、陸奥の頭をそっと撫でる。
「信じるに決まってるだろう。心配してくれなきゃ、あんな寝顔にはならないよ」
自分がそんな顔に出していたと聞かされ、普段は色々な発言で人を赤くする陸奥が真っ赤になっている。だが、音無は陸奥から視線を逸らさずにジッと見つめる。
「そう言えば、朝はお互い中途半端だったな」
「えっ」
そういった音無は、陸奥を抱いていた手を放し、むっちりとした肉のついている大きな尻肉を揉んだ。
「あん♡」
「正直、2日間シテないから限界なんだ。それに、朝に顔を見た時から、お前とヤリたかったんだ」
女としても求められていると知り、陸奥は体の中に強い疼きを感じる。
「いい、かな?」
陸奥の中で、この誘いに対する答えは1つだけだった。
「お姉さん、頑張っちゃうわよ♡」
直後、音無は再び陸奥にキスをしていた。
――にゅる、ずちゅ、ちゅる……――
「んっ、あっ、あんっ、どう、格納庫の扉、硬くない?」
音無の誘いを受け入れた陸奥は、仰向けに寝転がった音無の腰に跨り、仰角を上げていた単装砲に第一格納庫(膣口)の扉を擦り付けている。秘所の花弁を男の逸物に押し付ける、『マンずり』と呼ばれるプレイだ。硬いどころか柔らかさしか感じない花弁は心地よく、自分の腰の上で妖艶な美女が腰を前後に振っている姿を見て、音無に文句は浮かばない。
「硬いなんて思えねぇよ。擦り付ける度に俺のモノに絡んできて、すげぇ気持ちイイ」
「んふふ、よかった♡」
単装砲に奉仕してもらっている間、音無はユサユサと揺れる陸奥の胸をグニュッと揉む。手をパーにして広い範囲に触れて、指1本1本を動かすことでそれぞれ違う柔らかさを堪能する。
この圧倒的な大きさの胸部装甲は陸奥が少し前屈みになるだけで、先端のピンク色の突起を音無の口に寄せられる大きさだった。
陸奥の秘処は……既にかなり濡れていた。
「……もしかして、俺と寝ながら興奮してた?」
「えぇ。不安もあったけど、それ以上に提督が全裸で一緒に寝ていると思ったら……興奮もしちゃったわ」
不安に思えば思うほど、別の感情も強くなったのか、それとも音無の体調の悪化が互いの生存本能を刺激したのか……今となっては分からないが、音無としては都合がよかった。
触れると、『くちゅっ』という淫らな水音がする。
「あんっ♡……触れられると、もっと体が火照っちゃう……」
「あぁ、俺も胸の中が沸々としてきた……」
音無としても、陸奥ほどの美人を前にして我慢していられるほど朴念仁ではない。そして、千歳たちと体を交えたことで女性の体の具合が段々分かってきていた。
さらに、音無の能力『夜戦の達人』もあって、艦娘限定ではあるが相手の体の具合を判断できる。
それと同時に、艦娘と体を交える際、相手が『初めて』だった場合にその痛みを軽減する力もあるのだ。
処女相手にはかなり有効だといえよう。ただし、艦娘限定だが。
だから……音無は決めた。
「陸奥。挿入るぞ?」
改めて見た音無の単装砲は、超弩級戦艦である陸奥から見ても雄々しかった。
「すごい……これ、ホントに46cm砲並みじゃ……」
「大げさだって。精々38cm砲くらいじゃないのか?」
あるいは、『夜戦の達人』によって、艦娘に最適な大きさと角度になるのか、そこは分からない。だが、自分のことを魅力的に思ってくれるのであれば、それは男として純粋に嬉しい。
「提督……私の重要区画装甲(バイタルパート)、あなたの主砲で貫いて♡」
陸奥は妖艶な笑みを浮かべながら、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「はぁんっ……」
抵抗は思ったより少なく、膜らしいものが『プチン』と弾ける感触がした。
「痛いか?」
「んんっ……思ったほどじゃないわ。むしろ、ちょっとくらいの痛みは戦艦の私にとっては心地いいわね」
本来、戦艦という艦種は『殴られても殴り返す』ことを想定した兵器なので、そもそもの構造が空母や軽巡などとは大きく違うのだ。
それならば、と音無も動くことにした。
「じゃあ、悪いけどこのまま動くぞっ」
「えぇ、私の膣内(なか)、あなたで一杯にしてちょうだいっ♡」
その言葉を受けた音無は、ベッドのサスペンションを利用して陸奥の膣内を突き上げる。
「あんっ、あっ、あぁんっ!」
それだけに飽き足らず、音無は陸奥のハリのある胸部装甲に手を伸ばすと、むぎゅむぎゅと荒々しく揉みしだき始めた。
「あんっ、そんな、おっぱいまでっ!」
「悪いな。俺はお前たちが思っているほど優しくもないし紳士でもないんだっ!」
音無は獣のように雌を求めており、その目も強い欲望に溢れていた。
だが、間違いなく陸奥の心地いいところをピンポイントに突いてくる。陸奥も腰を振って、音無の腰と打ち付け合う。自分の上で色気の強いな女性が乱れる姿は、音無もより昂る。
「あっ、そっ、そこっ、奥っ、らめっ!らめなのっ!そんなに、ごんごんされたらっ、お姉さん、すぐ、イッちゃうっ♡」
「陸奥っ……射精(で)るっ‼」
――ビュウッ‼ドビュドブドブッ‼ドプドプドプッ‼――
「あっ、あっ、あああぁぁぁぁぁんっ……♡」
音無の猛烈な大量射精(主砲発射)に、陸奥は顎を反らしてガクガクと震えながら絶頂した。その量は半端ではなく、常人の何十倍以上とも思えるほどに吹き出し、陸奥の媚粘膜を激しく灼いていった。
当然開通したばかりの子宮で受け止めきれるわけもなく、一部は隙間から『ゴボッ』と音を立てながら溢れ出る。残りは陸奥の子宮にとどまり、彼女の引き締まった腹部を『ポコッ』とわずかにだが膨らませるのだった。
迸る男の欲情の証に、陸奥はぐったりしながら息を吐く。
「はぁ……はぁ……はぁ……これ、クセになっちゃいそう……」
心の片隅では、『千歳さんや大淀がドハマりするのも納得ね』と冷静に考える部分があったが、体は完全に脱力しきって動けなくなっていた。
「せ、戦艦の私が、こんなに呆気なく絶頂(撃沈)されちゃうなんて……」
「お前の第三砲塔は、やっぱり敏感なんだな」
「もうっ……そこでの火遊びはやめてって言ったのにっ」
言い合う2人だが、いつの間にか同時に笑顔になっていた。
「提督、運の悪い私だけど、これからもよろしくね?」
「バーカ。運のいい悪いで区別なんてするかよっ」
音無が軽くデコピンを喰らわせると、またどちらともなく笑うのだった。
「陸奥、悪いけど……まだシていいか?」
陸奥の膣内(なか)では、あっという間に音無の主砲が装填を終えていた。
「うふふっ……お姉さんのこと、いーっぱい、愛してね♡」
「あぁ。寝かしてなんか、やらないよっ」
こうして、2人は月が昇っている間、ずっと絡み合っているのだった。
ということで、陸奥お姉さんともエッチしちゃいました。
でもいいのです。この物語はハーレムものなので