※この作品はR-18です。

音無提督の艦娘救済道~ハーレム仕立て   作:笠三和大

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今回はちょっと長めになってます。
なにせ、色々書きたいこと書いてたらちょっと……そして、この頃から音無君の精力がだんだん強くなってきます。
それと……この間のイベントで実装された艦娘が登場しますが、pixivでは2年以上前に投稿したネタなのでそのままの数値で投稿します。


ネタ装備再び

 明け方、もう間もなく太陽が昇るという頃に目を覚ました音無は、自分の横に眠る陸奥の姿を見ていた。

「……大淀の時もそうだけど、ヤリすぎたな」

 見れば、互いの体はそれぞれの体液塗れとなっており、ベタベタを通り越してカピカピであった。しかも、陸奥の下腹部は大量射精を何度も繰り返した結果、『ポッコリ』と膨らんでいた。

「おかしいな……一般的な成人男性の1日の射精可能回数は3回くらいが平均だって本で読んだことがあったけど……俺、5回以上平気で、しかもかなりの量を射精してるよな?」

 今更だが自分の体質に疑問を持ち始めた音無。しかし、同時に思った。

「これが大淀の言っていた、『夜戦の達人』の効果なのかもな」

 陸奥をこのまま寝かせておいてやろうと外へ出ると、扉の外に千歳が立っていた。

「……やっぱ見てた?」

「うふふっ。提督ったら、すっかりおサルさんですね♪」

「ぐああぁぁぁぁ……言い返せねぇ……」

 千歳は『クスクス』と悪戯っぽく笑うと、音無の手を引いて再び空き部屋へ入った。

「提督、一晩頑張ってお疲れでしょう?食事の前に、ひと補給してください」

 そう言うと、自分の豊満な乳房を露出させる。そして、音無もそれに抗うことなく吸い付き、思うままに授乳されるのだった。

「あんっ、提督ったらぁ……千歳は逃げませんから♡」

 結局、両方美味しくいただきました。

 

 

 朝食を摂ろうと千歳と共に食堂へ向かうと、既に起きた艦娘たちが姦しく賑やかに食事をしていた。

「皆、楽しそうだな」

「えぇ。ここでの暮らしは、他の鎮守府にはない魅力があると大淀さんも言ってました」

「そう、なのか?」

「はい。少なくとも、提督の仲間の方があんな風に料理のお手伝いをされたり、装備の開発や戦術の考案をしてくださったりするようなことは他の鎮守府では中々ありませんから」

 やはり自分たちは特殊なのだな、と改めて思わされる音無だった。

 すると、食堂の一角で山盛りを通り越して山脈盛りと言いたくなるほどの食事を前にしている者がいるのに気付いた。

 それも、4人。

 その4人の一番隅っこの隣には赤城が座っており、山脈盛り程ではないがやはり山盛りの飯を前にしながら隣と話し込んでいる。

 ということは、隣は加賀なのだろう。

 そして、反対側には瑞鶴が座って隣と話をしているため、相手は翔鶴なのだろうと気づかされる。

 つまり、それらの間に座っている2人は伊勢と日向なのだろう。

「皆、もう調子は良さそうだな」

 近づいてみると、やはり赤城と瑞鶴以外は鹵獲改装された艦娘たちだった。

「あっ、提督さん。おはよう」

「おはようございます、提督」

 真っ先に挨拶してくるのは瑞鶴と翔鶴の2人。遅れて伊勢と日向、そして赤城と加賀だ。

「そうだ。加賀と翔鶴の艤装ってまだ装備してなかったよな?」

「はい。かつての練度の高い艤装は放棄させられてしまったので、また練度1から鍛え直しですが、それでもかつての一航戦の誇り、見せてご覧に入れます」

 加賀は顔を引き締め、『フンッ』と言わんばかりに気合を入れた。

「私も、瑞鶴に遅れたままではいられません。提督の下で、思い切り働きます」

「そうか、そりゃ頼もしいな。で……やっぱり食事量がすごいな……」

 それを言われると弱いらしく、4人はしゅんとしていた。

「なんといいますか……かつては赤城さん並みで足りていたものが、全然足りなく感じてしまい……」

「食べても食べてもお腹いっぱいにならない感じで……」

 ト○コかと突っ込みたくなったが、それが彼女たちの治せなかった後遺症の1つなのだから仕方がない。

「んじゃ、飯食い終わったら加賀と翔鶴の艤装と、装備を整えないとな。チャーが用意してくれてると思うよ」

「工廠長、ですよね。赤城さんから聞いた時は驚きました。妖精さんの力を借りているとはいえ、まさか人間が艦娘の装備を作れるなんて……」

「まぁ、チャーだしな」

「そうですね、工廠長ですからね」

 千歳と一緒にクスクスと笑ってしまうが、そばで聞いていた他の艦娘たちは苦笑いだった。

 大井など、死んだ魚のような目で『あれは色々おかしいですって……』とまで呟いているが、まぁしょうがない。

 北上が『まーまー大井っち』と言って宥めてくれている。

「んじゃ、俺も食うとするかな……間宮さん、今日の朝ご飯は?」

「今日はキノコと鶏肉がいっぱいなので、炊き込みご飯と卵のお吸い物ですよ」

「おっ、そりゃ美味そうだ」

 早速よそってもらうと、鶏肉と醤油の香りがなんとも食欲をそそる。

 千歳と共に並んで食べ始める。ご飯を嚙むと出汁の味がほんのりと口の中に広がり、穏やかな心持ちになる。

「やっぱりうまい飯は心を穏やかにしてくれるよ」

「そうですね。間宮さんと伊良子さん、それに鳳翔さんには感謝しかありません」

 実際には料理が得意な艦娘は他にもいるため、時折料理を披露してくれることもあるらしいので、そういうのも楽しみにしている。

 きっと、皆でワイワイ作れば心はさらに豊かになるに違いない。音無はそう考えているのだった。

 

 

 食事の後、まずは執務室へ向かった。というのも、音無が手術を終えた直後に気を失ってしまったので、昨日着任した艦娘のことをほっぽらかしにしてしまっていたのを思い出したのだ。

 幸いにも瑞鶴が事情を説明してくれたとのことなので、本人の紹介を聞こうと思ったのだ。

 執務室へ入ると、そこには飛行甲板を左手に持った、小柄ながら豊満な胸元を持つ艦娘が立っていた。

「悪かったな。せっかく来てくれたのに、君の着任挨拶を後回しにしてしまって」

「いえ。あのような状態では致し方なかったと思っております。思い出してくださっただけでも嬉しいです」

 屈託のない笑顔で笑う彼女を見ると、余計に申し訳ない気持ちになる。

「えぇと、改めて聞くけど、君の名前は?」

「はい。私は特設油槽船、しまね丸と申します」

 しまね丸

 日本が作り出そうとした、『特設航空母艦と油槽船の能力を併せ持つ船』であった。

 アメリカの潜水艦の跳梁により制海権を失っていた日本が、対潜哨戒と油槽船の機能を持たせた船を造ることで、潜水艦に対する備えと輸送を両立しようとしていた。

 イギリスでは、似たようなコンセプトの『MACシップ』と呼ばれる船が就役しており、潜水艦よりは『Fw200』コンドル哨戒爆撃機へ備えて旧式の戦闘機、『ホーカー ハリケーン』を搭載していた。

「軽空母よりも搭載量は低い代わりに、燃料を運ぶことができるってことか……」

「はい。前線に出るのは難しいですが、遠征などで燃料を運ぶのには向いています」

 しまね丸の装備は以下となる。

 

 

○ 九七式艦攻(対潜電探装備型)(対空+1・雷装+4・対潜+9・命中+4)(×10)

○ 洋上補給(×10)

○ 無装備

 

 

 空母というにはあまりに貧弱だが、彼女を連れていくことによって、製油所地帯沿岸部で得られる燃料などの量が大幅に増えるのだ。

 また、一応砲撃可能なことと副砲は装備できるため、装備次第では射程を中距離・長距離に伸ばすこともできる。

 さらに、練度15で改装することによってわずかだが搭載数が増え、さらにスロットが1つ増えて運用の幅が広がりながらも改装前の軽空母並みの低燃費という特徴を持つ。

 能力値は以下となる。

 

 

○ 耐久・35

○ 装甲・5

○ 回避・8

○ 搭載×20

○ 速力・低速

○ 射程・短

○ 火力・3

○ 雷装・0

○ 対空・10

○ 対潜・0

○ 索敵・25

○ 運・4

 

 

 元々完成を前に放置され、終戦後に解体されたということからか、運の数値はかなり低い。しかし、それでも遠征任務に就かせるには十分すぎる能力だ。水上機母艦やDeytschland級などと組み合わせれば、高い能力を発揮するだろう。

「そうか。それなら遠征艦隊に加わってもらって、燃料と弾薬の輸送に従事してもらおうかな。大変だと思うけど、頼むぞ」

「はい。お任せください」

 音無は彼女が加わったことで、遠征・船団護衛向けの艦隊の編成を決定的なものとするのだった。

 

 

○ 神風型・睦月型駆逐艦

○ 長良型・球磨型軽巡

○ 古鷹型・青葉型重巡

○ 水上機母艦・或いは軽空母

○ Deytschland級重巡洋艦

○ しまね丸

 

 

 という組み合わせをローテーションで組ませれば、かなり高い遠征能力となる。

 仮に手強い相手が出てくる可能性を考慮するのであれば、駆逐艦や軽巡を外して重巡とポケット戦艦に水上機母艦としまね丸、或いは軽空母を中心とした艦隊にするべきだろう。

「(うん。これならかなりの燃料と弾薬を蓄えることができるな。場合によってはそれと一緒に食料も輸送しておくかな?)」

 しまね丸は一応空母の能力を持ってはいるが、特務艦娘ということでThorなどと同じ特務艦寮へ配属されることになった。

 ちなみに、イラストレーターは艦これの看板とも言える方で、声帯の妖精さんはあきつ丸やまるゆと同じで一つ。

 早速明日から、遠征に行ってもらうことになるだろう。

「よし、じゃあ今度は加賀と翔鶴だな」

「はい。お2人の艤装と装備を整えないとですね」

そう言って、今度は2人の艤装を整えるべく工廠へと向かった。

 工廠ではいつも通りチャーと斎藤が作業をしていたが、珍しく大山と藤巻も加わっていた。

「あれ?藤巻に大山も。珍しいな?」

「いや、なんか作れねぇかと思ってさ」

「少しくらいは頭でも手伝いしたいし」

 見れば、色々な装備が多数できていた。

「藤巻は『15.2cm連装砲』に『14cm連装砲』、『彗星』に『天山』、それに『零式水上観測機』、『四連装魚雷(酸素)発射管』で、大山は『13号対空電探』、『12.7cm連装高角砲(後期型)』に『10cm連装高角砲』、『22号対水上電探』、『零式艦戦52型』か……結構色々できてるな」

 だが、2人は肩を落としていた。

「チャーのチート級の装備に比べるとな……」

「だねぇ……」

「このヒゲと自分たちを一緒にするな」

 しょうがないのでチャーの方に行く。

「チャー。2人の艤装は?」

「あぁ、これだろう?あ、その前に……面白い装備ができたんだ。ちょっと見てくれよ」

 と言って連れ出されたのは、目の前の海だった。

「なにが起きるんだ?」

「まぁ見てろ」

 すると、目の前の海がボコボコと泡を立てる。

「ん?魚でもいるのか?」

 すると、浮上してきたのは……明らかに潜水艦の艦橋だった。

 当然ながら、加賀も翔鶴も驚いている。

「潜水艦!?」

「こ、こんなところに!?」

 だが、直後に『バシャ』と言うと音と共に現れたのは、その場にいた全員の想像以上に小さな『潜航艇』であった。

「1人乗りの小型艦みたいですね……」

「イヤな予感がする……」

 直後、ハッチが開くと、中から眩い光とともに現れたのは……

『ターリラーリラー!海ヲ愛シ正義ヲ守ル!誰ガ呼ンダカシードラゴン!タンスニ入レルハタンスニゴン!私ハ特殊潜航艇・『蛟竜』!強キ魚雷ガ特徴ノ……装備妖精ダッ!』

 褌とセーラー服のネクタイを結んだ、太っちょの妖精さんだった。

「また派出所か!100%の変態おやじか‼」

「はっはっは(笑)」

 珍しくチャーも乾いた笑い声をあげるばかりである。どうやら、前回の『月光』といい、この装備はチャーの意図したモノではないらしい。

 だがこの『甲標的 丁型改(蛟竜改)超・熟練』の数値はバカにできないものとなっていた。

 

 

甲標的 丁型改(蛟竜改)超・熟練

○ 雷装 20

○ 索敵 4

○ 命中 3

○ 回避 2

 

 

 これを見ていただければわかると思うが、元となった装備よりはるかに強力となっていることが分かるだろう。

「……なんでこういうネタ装備に限って無駄に強力なんだよぉ……」

「ま、そう言うな。ちなみにこいつらは雷巡や一部の軽巡に搭載できるから、先制雷撃ができるようになるぞ」

「嬉しいけどさぁ……」

 呆れているが、他にも様々な装備がまた完成していた。

 

 

○ 15.2cm連装砲改×4(火力+5・対空+3・命中+4)

○ 一式徹甲弾×4(火力+9・命中+2)

○ 12.7cm高角砲+高射装置×3(火力+1・対空+8・命中+1)

○ Bofors 40mm四連装機関砲×5(火力+1・対空+10・命中+1・装甲+1)

○ WG42(Wurfgerat(ウルフゲレート)42)×5

○ 潜水艦53cm艦首魚雷(8門)×2(雷装+16・命中+3)

○ 試製景雲(艦偵型)×2(火力+2・索敵+11・命中+2)

○ PBYー5A Catalina×10(対潜+2・索敵+9・命中+2)

○ 32号対水上電探改×3(索敵+11・命中+9)

○ 特二式内火艇×5

○ 深山(雷装+20・爆装+17・対空+1)

○ 35.6cm連装砲改×2(火力+16・対空+4・命中+3・回避+2・装甲+2)

○ 35.6cm連装砲改二×3(火力+17・対空+5・命中+5・回避+2・装甲+2)

○ 局地戦闘機 閃電改×30(対空+18・命中+5・索敵+5)

 

 

 

 相も変わらず本来開発できないはずの装備ばかりを揃えており、この光景を初めて見た加賀と翔鶴は完全に茫然自失というのがよくわかる表情であった。

「えぇと……いくつか質問があるんだが、まず、『WG42』ってなんだ?」

「簡単に言えば、ナチス・ドイツが作り出した、地上攻撃用のロケット発射機だ。元々は潜水艦に搭載して敵の基地などに強襲をかける計画があったことから、地上型の深海棲艦に対して特効があって、装備した艦娘の攻撃力を上昇させてくれる能力を持つ」

「あぁ、前に聞いた三式弾と同じか」

「そうだ。他にも似たような装備はあるにはあるが……今回は作れなかったな」

「ま、いずれ頼むよ。あと、特二式内火艇って?」

「こいつは陸軍の九五式軽戦車を参考に作られた水陸両用戦車だ。搭載できる艦娘から発進して、陸上型深海棲艦を攻撃してくれるんだ」

「こいつも対地装備か……うまく使えば強そうだな」

「まぁな。火力は限定的だから、本当はもっと強力なのを作りたいんだが……ま、それもおいおいだな」

 航空機を見ると、妖精さんが使用することを考慮しても巨大な四発航空機だった。

「えぇと、『深山』だっけ?」

「あぁ。元々はアメリカの『DCー4』という航空機を参考に日本が作り出した、初めての四発機さ」

 深山

 チャーの言う通り、日本が初めて自国で制作した四発のエンジンを持つ機体で、あの悪名高い『Bー29』よりも若干大きいほどだった。

 海軍としてはこの機体に多くの魚雷を積んで雷撃をすることによって、艦隊決戦を有利に運びたいという思いがあったようだが、元の『DCー4』が油圧系統などに欠点を抱える航空機だったものをそのままコピーしてしまったため、日本でも同じような故障が頻発した。

 結果、4機だけ作られて輸送任務に従事したのだが、その扱い辛さと故障の頻発ぶりから『バカ鳥』などと呼ばれて兵士たちに疎まれていたという。

 だが、そんな機体も『艦これ』の世界では改修・改造されてきちんと使えるものになっているようだ。

「なるほど……陸上基地から飛んできて魚雷攻撃をしてくれるのか……爆装値も付いてるのは、爆撃も可能なのか?」

「あぁ。最大4tの爆弾を搭載できるからな。もし制空権を取れたら、基地から援軍として出撃させて、陸上型深海棲艦への攻撃に使うのがいいかもしれねぇ」

 陸上基地はいわゆるソフトスキンに値する存在なので、重爆撃機による絨毯爆撃にはかなり弱い。

 確かに使用できれば、かなり大きな戦果を挙げられるだろう。

 その代わり、高射砲などの対空火器で損耗する確率も高くなるため、護衛の戦闘機などによる支援が不可欠となるので注意が必要だ。

 日本では日中戦争の爆撃のエスコートには零式艦戦を、アメリカがドイツの本土爆撃の支援の際には『Pー51』ムスタングや『Pー38』ライトニングなどを用いたことが有名である。

「じゃあ、整備と訓練の方、よろしくな?」

「あぁ、任せとけ」

 最後は、奇妙な形をした航空機だった。特徴として、エンジンらしいものが胴体後部に搭載されているのだが、プロペラがない。

「チャー、これってまさか……ジェット機か?」

「あぁ。元々はプロペラ(レシプロ)エンジンを搭載する『閃電』という局地戦闘機だったんだが、計画の段階でジェットエンジンに換装ができるような設計にされているんだ」

「対空の数値が異常に高いな……前にお前が作った『震電改』より上じゃないか?」

「なにせ、最高速度だけなら震電改よりさらに速いからな。高空からの一撃離脱戦法に徹すれば、震電改より高い能力を発揮できるぞ……ただ、艦載機にはできないから基地防空にしか使えないが」

「それでも十分だよ。前みたいに鎮守府に対する襲撃があった時にも対処できる能力が増えるのはありがたいな」

 すると、工廠の入り口に千歳が立っていた。

「あの、提督。ちょっといいですか?」

「どうした?」

 すると、千歳はモジモジと恥ずかしそうに手をすり合わせていた。

「あ、あの……実は、練度50を超えましたので、改二改装ができるようになりまして……」

「あっ、そうだった!」

 Saratogaのこと、自分が倒れたこと、陸奥のことなど色々とありすぎてすっかりと忘れていた。

 せっかくなので、すぐ装備を外して改装することにする。

「うふふっ、また強くなっちゃった♪」

 これにより、千歳は搭載数59機、装甲値も軽空母としてはトップクラスの32まで上昇する。

 装備は以下となる。

 

 

○ 零式艦戦52型(×24)

○ 25mm連装機銃(×16)

○ 12cm30連装噴進砲(×11)

○ 無装備(×8)

 

 

 軽空母としては能力が高く、搭載機数に至っては蒼龍型、飛龍型に近いものとなっているにもかかわらず、燃費は軽空母のままというコスパの良さだった。

 場合によっては、主力艦隊に加わることも十分できる能力だ。

「じゃあ、第1スロットをチャーが作ってくれた『震電改』に、第2スロットを『流星改』に、第3スロットを……」

「ちょ、ちょっと提督……」

「ん?どうした?」

 千歳は『おずおず』と言わんばかりの様子で声を上げた。

「あっ、あの……私、軽空母ですよ?主力艦隊に加わること、ここからはあまりないですよ?」

「そうかもな」

「なっ、なのに……こんな一線級の装備、いいんですか?」

「……それがなんだって言うんだ?」

「えっ?」

「最前線に立たないのが、最前線で使う装備を持たない理由になるのか?」

「いや、それは……」

「確かに俺は、お前たちも呆れるくらい慎重に構えすぎと自分でも思う。でも、装備は使うためにある。作っておいて倉庫に入れっ放しにして、そんな状態でお前たちを海に出して、なにかあってから後悔したくない」

「提督……」

「俺よりも、ゆりたちの方が何倍も後悔に苦しんできた。俺はあいつらが抱えてきたものを聞いて、一緒に過ごして肌で感じたからこそ、自分がそうなっちゃいけないって思ってる。なにより……それでお前を守れるなら、安上がりもいいところだ」

 音無の一言で、千歳は顔を赤くし、胸をドキンと鳴らした。俯いて肩を震わせると、千歳はそのままギュッと音無に抱き着いた。

「もう……あなたという人は……だから、好きです」

 千歳も直球な告白をすると、音無もそっと抱き返した。

「お前を失望させたくなくて、見栄を張ってるだけだ」

「うふふっ♪」

 千歳も嬉しそうに音無に抱擁されるのだった。

 すると、『コホン』と言う咳払いが聞こえたために慌ててそちらの方を見ると、大淀が気まずそうに立っていた。

「お、大淀……その、悪かった」

「いいえ。お気になさらず。ですが、そうも言っていられなくなりました」

「え?」

 大淀は紙の束を差し出した。

「実は、大本営より今回の特別任務の報酬として装備を贈呈すると話は来ていたのですが、それとは別に新しい艦娘が大本営から間もなく派遣されてくるそうです」

「なにっ?ずいぶん早いな?」

「はい。と言っても、駆逐艦とのことですが」

 日本本土を含めて周囲の制海権・制空権は深海棲艦にその多くを奪われているため、派遣しようにも駆逐艦や軽巡などの軽快な動きができる艦くらいが限界なのだという。

「じゃあ、そいつを迎えに行かないとな」

「はい。既に対水上電探に反応があるので、あと15分ほどで到着するかと」

「よし、行こうか」

 音無、千歳、大淀、そしてチャーの4人は鎮守府正面の海へ出る。

 しばらくすると、小さな影が見え始めた。

「あれか?」

「恐らくな」

 近づいてきたのは、白髪が2人、そして桃色の髪の3人だった。

「えぇと、大本営から派遣された艦娘だな?」

「はい。駆逐艦、浜風です。これより貴艦隊所属となります」

「白露型駆逐艦七番艦、そして改白露型一番艦となる、海風です。提督、どうぞよろしくお願いします!」

「(どうでもいいけど……どっちもおっぱいデカいなっ!)」

 浜風と海風、陽炎型駆逐艦と白露型駆逐艦の一角であり、どちらも改装して改乙、改二となればとても強力な艦娘となる。

 そして、浜風は別名『乳風』とも言われる(今や他の陽炎型にも当てはまる艦娘はいるが、彼女こそが元祖)程に豊満なバストが特徴である。

 海風もまた、白露型に見られる豊満なバストを持ち合わせているため、並んでいると壮観な光景である。

 総統閣下がご覧になれば元気よく『おっぱいぷるんぷるーん!』と叫ぶのが目に見えるだろう。

 女に目覚めた音無からすると、中々に目の毒であった。

「よろしく、提督の音無だ。早速で悪いが、ウチに着任したからには色々頑張ってもらうぞ。演習に戦闘に遠征に、休む暇はないと思ってくれ」

 チャーの方を見ると、ニヤリと笑っていた。どうやら、新しい装備を見繕えると楽しみにしているのだ。

 すると、浜風が『あと』と言いながらなにかを取り出した。

「こちらが大本営からの報酬である、特殊装備になります」

 見ると、斎藤が作ったことがある『三式爆雷投射機』が大量に並んだものだった。

「これは?」

「はい。『三式爆雷投射機 集中配備』と言いまして、艦娘の対潜攻撃能力を大幅に引き上げてくれる装備です」

「あ~、投射できる爆雷の量を増やしたってことか。ウチにはない装備だな?」

「あぁ。まだ斎藤も作ったことのない奴だ。ラッキーじゃねぇか」

 事もなげに言う2人に、浜風と海風は『え!?』と目を丸くするのだった。

「あ、言い忘れたけど、ウチじゃこのチャーともう1人、斎藤って奴が主導で艦娘の装備を開発してくれているんだ。お前たちにもあとで見繕ってくれるよ」

「任せな」

「え、あの……装備って、妖精さんが作るやつ、ですよね……?」

「この人……普通の人間、ですよね?」

「ま、一応な」

 そう言った瞬間、側に立っていた妖精さんたちが『ウソツケ』と言わんばかりの呆れた目でチャーを見るのだった。

 もっとも、今更な千歳と大淀はただニコニコと微笑むだけだったが、それが逆に不気味に感じる新入りたちだった。

「じゃあ……ある程度演習してもらったら、掃討艦隊に加わってもらって実戦経験を積んでもらおうか」

「あぁ、それがいいだろう」

 いきなり『掃討艦隊』という、よく分からない単語が出てきたことに混乱する間もなく、2人は他の艦娘たちと顔合わせをすることになる。

 音無が2人を連れて執務室へ向かうと、掃討から戻った天龍と龍田が立っていた。

「お。お疲れ、提督」

「お疲れ様です~」

「お疲れさま、2人とも。どうだった?」

「ま、ぼちぼちだと思うぜ」

 執務室の扉を開けると、なんと7人の艦娘が入ってきた。

 天龍も龍田も一度に多くの艦娘と出会うのが当たり前になってきているからか、若干感覚がマヒしているらしい。

「はーいっ!衣笠さんの登場よ!青葉ともども、よろしくね!」

「白雪です。よろしくお願いします」

「初めまして、ねのひ、だよぉ!艦名、読みづらくなんか、ないよね?ね?」

「駆逐艦、若葉だ」

「僕は白露型駆逐艦、『時雨』。これからよろしくね」

「お初にお目にかかります。私、特設巡洋艦のKormoranと申します」

「んっ?Kormoran?どっかで聞いたような……」

 すると、千歳が『あっ』と声を上げた。

「思い出しました!Sidneyさんと撃ち合ったドイツの特設巡洋艦です!」

「あぁ、お前が‼」

 Kormoranも『まぁ』と言いながら口に手を当てた。

「Sidneyさんもこちらに着任されているのですか?」

「あぁ。お前たちも過去には色々あっただろうが、ここからは仲間だ。お前さえよければだけど、仲良くしてやってほしい」

 音無の言葉を受けたKormoranは『ふふっ』と笑って見せた。

「過去には色々あったけど、ね。Admiralは面白いお方ですね」

 これは、あれこれとありすぎた『死んだ世界戦線』のメンバーと一緒にいたせいか、過去になにかあったからと言って、未来に仲良くできないとは限らないと思っているのだ。

 まして、SSSのメンバーは数十年(ゆり曰く)もの間かなでと戦っていたにもかかわらず、音無との出会いで全てが変わった。

 自分がいるからそうなれるとは限らないが、『可能性』がある以上、それを潰してほしくないというのが音無の願いだった。

「そうか?」

「えぇ。面白いと思いますわ」

 どうやら、KormoranはThorとは異なって礼儀正しいタイプのようだ。そんな彼女は間違いなく、Thor共々活用法は十分あると音無は思っていた。

 装備などはThorと同じらしく、単装砲とディーゼル機関が備わっている。

 しかし今回出会った……いや、最後に大本営から派遣された艦娘の中でも、最後の1人が曲者だった。

「特型駆逐艦『曙』よ……って、こっち見んな、このクソ提督!」

 激しい罵倒の言葉を投げかけてくる駆逐艦、曙。音無を睨みつける姿を見たチャーは『ついにこいつがきやがったか』と頭を抱えていた。

 あのチャーが頭を抱える時点で、とんでもない曲者だと音無も気づいた。

 曙は強い軽蔑の眼差しで音無を見てくるが、音無も一歩も引かない。

「なによ、なんか文句あんの?」

 強烈なピリピリとした空気がその場を支配する。衣笠や白雪たち、浜風と海風も緊張した面持ちだ。しかし、音無の表情は変わらない。

「……なにか言ってよ」

 最初は縄張り争いをしている狼のように鋭かった曙の目が、沈黙を保つ音無の態度に痺れを切らしたのか恥ずかしそうに目を逸らした。

「いや、すまない。お前のは本気じゃなくて、素直になれない照れ隠しだろ?」

 図星だったらしく、曙の肩が大きく跳ねた。

「えっ、そ、それは……」

「悪いな、本気で人を罵倒する面倒な後輩の残念なキャラをずっと見てきたから、お前のは照れ隠しだってすぐに分かった」

 てっきり音無がもっと動揺すると思っていたので、曙はどう返事をすればいいか分からずに困っている。困惑している曙の頭に、音無がポンと手を置いた。

「初対面でなにを言えばいいかなんて、パッとは浮かばねぇよな。俺もバイトの面接は言葉を並べるのに苦労したよ。でも、それで伝わる曙の気持ちもきっとあるだろうから、無理をして取り繕う必要はないよ」

 実はこの曙は、このタウイタウイ島の前にも2か所の鎮守府に着任したことがある。だが、上官への態度が改まらないという理由で大本営に戻されているのだ。

 今回大本営が曙を音無の元へ派遣したのも、厄介払いという意図があった。曙自身もそれは分かっていた。3度目となると、もう他の鎮守府に異動させられることもない。ただし、受け入れられなければ解体されるだろうと覚悟していた。

 だが、目の前の男は、音無は曙の口調を個性として受け入れてくれている。それだけで、曙は胸の内がスッキリとしていた。

「じゃあ、このままよろしく、クソ提督……」

 『クソ』と付けてはいるが、先ほどとは違って刺々しさを感じない。その緩んだ顔を見て、他の艦娘たちはニヤニヤする顔を隠すことができなかった。

「そんな目で見んなあぁっ!」

 もっとも、チャーは疑問に思っていた。

「(妙だな……曙は過去の件から改二になるまでは提督という存在に対して異様に当たりの強い艦娘のはずなんだが……音無のヤツ、あっさり口説き落としちまいやがった……とんでもねぇ野郎だ。こりゃ、案外面白いことになるかもしれねぇな……)」

 改めてこの鎮守府の未来が楽しみになってきたチャーだったが、妖精さんたちは『ダカラオ前ガ言ウナ』と言わんばかりの顔で見ていた。




と、いうわけでしまね丸の登場でした……正直、これを書いていた3年前(投稿したのは2年前だが、書きだしたのは3年くらい前)には想像もしませんでしたね。
いやだって、自分で出しておいていうのもなんですけど……あまりに能力低いですし(^-^;


ただ、そんな艦でも事情があって出さなければと思った次第です。
その理由は……この作品が終わるころには分かるかも、しれません
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