ただ、オリジナルの改二要素、If改装を考えました。
タウイタウイ泊地にまた朝日が昇る。
音無が日差しを感じて起き上がると、水平線の彼方から登った太陽が元気よく輝き始めていた。
「……今日も頑張らないとな」
毎日毎日を噛み締めて生きている音無は、改めてそのことを再確認する。
ベッドから出ようと思った時、掛け布団がずれ落ちたために寝ている3人の女性の姿が露わになった。
それは、昨晩激し過ぎるほどに絡み合った蒼龍、瑞鶴、そしてSaratogaの空母娘3人だった。
「……我ながら随分激しくしちまったなぁ……」
すやすやと眠る3人の腹ははちきれんばかりに膨らんでいる。
Saratogaに至っては『起き上がれないのではないか』と思うほど、臨月の妊婦を遥かに超える大きさに膨らんでいるのだ。
これをヤリすぎと言わずしてなんと言うのか。
「……まだ寝てな」
そう言うと、寝ている3人の誰かに突っ込んで朝勃ちをヌきたい気持ちを抑えつつ、バスローブを羽織って浴場へと向かうのだった。
浴場へ向かっていると、またも夜勤明けの艦娘と出くわした。今回はドイッチュラントと、阿賀野型軽巡の3番艦、矢矧だった。
「あら、Admiralではありませんか。グーテンモルゲン」
「おはようございます、提督。朝風呂ですか?」
音無が艦娘と激しく交わった翌朝は大体シャワーを浴びに行くと分かっているからか、未経験の矢矧も若干恥ずかしそうではあるもののしっかりと聞いてきた。
「あぁ。昨夜もちょっと頑張りすぎたよ……そっちこそ、夜間哨戒お疲れさん」
「いいえ。昼でも夜でも、働ける時に働くというのが流儀ですから」
「栄えある水雷戦隊の一員として、夜の戦いは望むところよ!」
丁寧ながら穏やかな口調のドイッチュラントに対して、矢矧はかなり真面目な顔で答えてくるが、音無はその頭をゆっくりと撫でた。
「本当にお疲れ様。今日は非番なんだから、この後はゆっくりと休んでくれ」
「はい。ありがとうございます」
「はいっ!」
よく見れば、矢矧の目が若干充血しているように見える。哨戒任務がかなり神経をすり減らしたようだ。
音無はドイッチュラントの耳元に口を寄せる。
「悪いけど、矢矧のこと頼むよ。なんか危うい」
「はい。お任せくださいませ」
ドイッチュラントも思うところはあったらしく、快く引き受けてくれた。
そして、流石に毎回毎回色めいた展開にもならなかった。
「皆、それぞれ頑張ってくれてるな……俺ももっと頑張らなくちゃな」
ゆりや千歳たちからすれば『頑張りすぎよ(です)!』と言いたいところだろうが、あいにくツッコミを入れてくれる者はここにいない。
こうして、音無はシャワーを浴びて何事もなく食堂へ向かったのだった。
7時半に食堂へ向かうと、既に多数の艦娘でごった返していた。
鳳翔や間宮たち、さらに手伝いをしているらしい萩風や戦線の女子メンバーも忙しく動き回っている。
音無も料理を受け取るべく並ぶと、萩風が挨拶してきた。
「おはようございます、司令。こちらをどうぞ」
萩風が差し出したのは、『じゅうじゅう』と美味しそうな音と匂いを放つカツ丼と温野菜、さらに豆腐の味噌汁を付けた定食だった。
「……朝からガッツリだな」
「はい。司令には『色々』と頑張っていただかなければいけませんからっ」
萩風が『ふんす』と言わんばかりに力を入れると、その勢いで形の良い彼女の美乳が『ぷるん』と揺れる。
思わずマジマジと見つめてしまうが、萩風が『むぅ』と言わんばかりに胸を抑えたのでハッとする。
「わ、悪い……なんだかもう肉欲まみれで……」
責められるかと思ったが、萩風は『うふふっ』と笑っていた。
「仕方ありません。司令は健全な男性であり、それも補給の影響で精力が漲ってらっしゃるのですから、普通の男性と一緒の考え方ではいけません」
「そ、そういうもんか?」
「はい。それに、このようなことを大っぴらに言うのは少々気恥ずかしいですが、性行為は激しい運動になるため、欲求不満から来るストレスの解消、運動不足解消という健康面ではむしろ推奨するべきことです!」
「そ、そういう解釈か……」
横を見ると、戦線メンバーの女子が『まぁ、仕方ないでしょ』と言わんばかりの苦笑を見せていた。
少なくとも。現代日本で生きていた彼女たちでさえもそれを受け入れているあたりが、今の音無が置かれている状況の過酷さを物語っているように思えた。
男子メンバーも音無に嫉妬を通り越して『お疲れ様っす』くらいの目で見ている、と言えばその苦労もうかがえる。
そんな状況を知ってか知らずか、音無は『まぁ、いいか』と食事を摂ることにした。
すると、隣にGraf Zeppelinが『失礼します』と言って座り込んだ。
普段はドイツ海軍唯一の正規空母という誇りからか、堂々とした振る舞いの多い彼女だったが、音無の前では初心な乙女のようにモジモジするようになっている。
そしてそれは、今日も変わらなかった。なにか言いたそうだが、どう言えばいいのか悩んでいる、という雰囲気である。
「ぐ、グーテンモルゲン、Admiral……」
「おはよう、グラーフ。どうしたんだ?」
「実は……その……ようやく練度が一定に達したので、Zweiに改装できるようになったんだ」
「えっ、改二!?」
音無が以前チャーから聞いた話では、Graf Zeppelinには改二に相当するZweiがないはずだった。
「(これもパラドックスの影響なのかな……でも、強くなれるなら嬉しいモンだな)」
「なので、食後に改装したい。頼めるか?」
「あぁ、もちろんだ。お前の新しいキレイな姿、楽しみにしてるから是非見せてくれよ」
「そ、そんな……キレイだなんて……((n*´ω`*n))」
何故だろう。普段は凛々しいはずの彼女が、兄に褒められて嬉しくて仕方がない妹のように見えてしまった音無だった。
一方、反対隣りには加賀と赤城が座り込んだのだが……その量が規格外だった。
「……加賀、お前それ全部食う気か?」
赤城のカツ丼は精々10人前(!)なのに対して、加賀のそれは、赤城の倍はあろうかという山盛りてんこ盛り状態だったのだ。
鍋たっぷりにタマゴで閉じられたカツはとても美味しそうだが、こんな量を見せられては、普通の人間では食べる気が失せるだろう。
「はい。食べますが?」
さも当然と言わんばかりに返してくる加賀を見て、音無は呆れたようなジト目を見せるのだった。
ちなみにGraf Zeppelinは端正な面立ちを『唖然』という感情と表情で崩してしまっていた。だが、そんな姿すら絵になるのだから恐ろしい。
正規空母としては搭載量の少ない彼女もそれなりに資源消費量はある方だが、やはり赤城や加賀などの本格的な艦隊決戦向けの空母には遠く及ばない。
加賀は『そんな視線は全く気にしない』と言わんばかりに、さっそく『もしゃもしゃ』と食べ始める。
「いつもながら、鳳翔さんのご飯は美味しいですね。この味付けは……萩風さんの取ったダシですね。彼女の仕事はいつも丁寧です」
「めっちゃ勢い良く喰ってるのによく分かるな!」
「当然です」
一見するといつもの平坦な表情に見えるが、音無にはまたもや見えないアホ毛がピコピコと動いて喜びを表現しているように見えてしまった。
すると、Graf Zeppelinが『むうぅ……』と頬を膨らませた。
「私も……負けられないっ‼」
突然なにを張り合ったのか、赤城たちに負けない勢いでカツ丼を『バクバク』と食べ始めたのだ。
「えぇ、グラーフ!?」
まさかの展開に音無も驚くが、周囲の面々は笑うばかりだ。すると、背後からScharnhorstが声をかけてきた。
「なにも言ってやるな、Admiral。Grafは第三帝国唯一の空母だ。その思いから、なにかこう『負けたくない』っていう感情があるんだと思うぜ。ったく、大陸国家の第三帝国と島国の大日本帝国を一緒にすんなってのに……」
Scharnhorstは意地っ張りな一面を持つ後輩に『やれやれ』と言いつつ優しい目を向けるのだった。
しょうがないので、音無はそれを見守っていた。
それから30分後、加賀の鍋たっぷりに盛られていた20人前はあろうかというカツ丼は、米粒一つ、出し汁一滴も残さずに消えていた。
加賀の腹は音無とセックスしたわけでもないというのに、臨月の妊婦並みか、それ以上といっていいほどパンパンに膨れていた。
というか、他が細いだけにお腹の大きさが異様に目立つ。
一方のGrafはというと、なんとか12杯は平らげて見せたのだが、13杯目に突入しようとしたところで流石に苦しくなったらしく、『げぷっ』と可愛くゲップしてからギブアップしていた。
Grafのお腹も加賀ほどではないとはいえかなりポッコリと膨らんでおり、妊娠6、7か月くらいに見える。
「ったく、無茶しやがって……」
音無がGrafのお腹を擦ってやると、恥ずかしそうではあるものの、どことなく嬉しそうな表情を見せたGrafだった。
「も、申し訳ありませんAdmiral……貴方の手を煩わせて……」
「そう思うんだったら変な意地張るなっての」
呆れているような物言いだが、音無の目はどこまでも優しいものだった。
Grafはそんな音無の視線を見て、苦しいはずのへそ下あたりが『きゅん』と疼いてしまった。
「(本当に……本当にAdmiralはズルいっ……そんな目で見られたら……なんでも素直に話してしまいたくなる……)」
一方、加賀はお腹を『ポンポン』と軽く叩きながらも割と余裕な表情を見せていた。
「まだまだですね。私のお腹にはまだ若干の余裕があります」
「そりゃ鹵獲改装されたお前とGrafを一緒にするなっての……」
それには同意らしく、周囲の艦娘たちも『うんうん』と頷いていた。
「まぁイイではありませんか。先程ちょっとつまみ食いした分も含めてお陰でそれなりに満たされて……」
直後、加賀は背後に強烈な殺気を感じた。
『ギギギ……』という擬音がしそうなリアクションで振り返ると、そこには般若のオーラを纏った鳳翔(お艦)の姿があった。
「ほ、鳳翔さん……」
「加賀さん?仮にも栄えある一航戦、しかも前提督の時からの生き残りが進んでギンバイとは……少々慢心しているようですねぇ?」
「や、それは……その……」
加賀は普段の超然とした様子がまるでなく、冷や汗をダラダラと流している。
「鹵獲改装された立場だからと言って……常に甘やかしてもらえると思ったら大間違いですよ?」
鳳翔の手には包丁が握られており、まるでそのまま丸々肥え太った加賀を『捌いて生姜焼きにでもするぞこのメスブタが』とでも言わんばかりのインパクトであった。
「罰として今日は……みっちり演習でその膨れ切った体を扱きあげてさし上げますからね?りあさんと一緒に」
『りあさん』とは、同じく練習空母であったPretoria Castleのことであろう。彼女もまた、空母娘たちの教官として日々演習に打ち込んでおり、既に練度も40を超えている。
また、どうやら鳳翔はあまり横文字が得意ではないらしい。
もっとも、加賀も音無も、そして周囲の艦娘もそんなことを気にするだけの余裕はなかったのだが。
「鳳翔さんって……怒らせるとめっちゃ怖いんだな……」
「当然です……空母艦娘で鳳翔さんに意見できるのなんて、世代の近い龍驤さんくらいですよ……」
一航戦の精鋭たる赤城が本気で『ブルブル』と怖がっている言葉に『さもありなん』と納得した音無だった。
ちなみに他の艦娘のことは大体呼び捨てにしている音無だが、なぜか鳳翔だけは『鳳翔さん』とさん付けで呼んでいた。
なんというか、彼女の放つ『お艦オーラ』の影響だろうとチャーは言っていたが。
結局加賀はパンパンのお腹のまま、鳳翔によってまるで縛り首にされる豚のように引きずられていったのだった。
人、これを『ドナドナ』という。
食後、音無は執務室のソファーでGrafのお腹を引き続き擦ってやっていた。時折Grafの口からは『げふっ』と息が漏れるが、そんな姿すら艶めかしく見える。
「うぷっ……私としたことが……こんな見苦しい姿を見せて恥ずかしい……」
「気にすんな。お腹パンパンの姿なんてもう見慣れたよ」
なにせ、自分の大量射精で艦娘の腹が妊婦のように膨れることが日常茶飯事になっていることもあり、音無もすっかり慣れていたのだ。
「それより、お腹が落ち着いたら工廠へ行って、お前の改装だ」
「うぅ……こんな時に食べ過ぎてしまうなんて……」
Grafも一見冷静に見えるが、その内心は加賀同様に熱いモノを持った『戦乙女』なのである。
もっとも、そんな恥じらう姿も音無にとってはキレイに見えるのだが。
そして、反対側では千歳が同じようにGrafのお腹を撫でていた。
「こうしてみると、グラーフさんって結構カワイイ一面がいっぱいあるんですね」
「かっ、カワイイなんてそんなっ……」
「そうだと思いますよ?凛々しい女性が好きな人の前ではしおらしくなってしまうなんて……とてもカワイイと思います」
「はうぅ……(赤面)」
あえて『好きな人』のところは聞き流してやる音無だった。
だが、Grafもチラチラと音無の方を見ながらモジモジしているため、なんとなくではあるが彼女の気持ちも察していた。
「(抱いて欲しいかどうかはグラーフ本人が決めるだろうから、彼女が誘ってきたら乗ってやればいいかな?)」
音無がアイコンタクトで千歳に問いかけると、千歳も『コクリ』と頷くのだった。
というか、もう音無と千歳がすっかり以心伝心の夫婦同然と言っていいほどに通じ合っている。
結局1時間ほど撫で続けてやった頃には、Grafのお腹はすっかり元のシュッと引き締まったものに戻っていた。
「あれだけ食ったのにもう元に戻っちまった……艦娘の消化速度の早さってやつは尋常じゃないな」
「そうですね。特に大食いの方ほど消化が早い傾向にありますね。だから加賀さんも恐らく……」
千歳が外に目を向けたので音無も外を覗くと、先ほどまでバランスボールのように膨らんでいた加賀のお腹もすっかり元通りになっているのが見えたのだった……本人は必死の形相で鳳翔とPretoria Castleの放ってくる艦載機との航空戦に集中しているようだったが。
いくら搭載量が多いとは言っても、演習において鳳翔とPretoria Castleの相手はかなり厳しいらしい。
「ハハハ……こりゃ確かに厳しいみたいだな」
「かつて加賀さんは山口多聞提督の指揮下で訓練をしていたことがあったそうですが、あまりの風紀と治安の悪さと、さらに『焼き鳥焼き機』と言われたほどの高熱環境もあって地獄同然だったらしいです。でも……鳳翔さんの怒りに比べれば……」
「そういや加賀のヤツ、やたら体温高いんだよな。北の方とかじゃ重宝しそうだな」
「人間カイロ……いえ、艦娘カイロですね(笑)」
こんな息ピッタリの会話をしている2人を、Grafは羨ましそうに見ていた。
「(私もいつかAdmiralとあんな風に他愛もない会話で笑い合いたい……Scharnhorst先輩が羨ましい……)」
そんな思いを抱えつつ、音無たちは工廠へ向かった。
「おっ、音無。準備できてるぜ」
「あぁ……って、吹雪や大井、妙高や天龍たちまでいるじゃねぇか」
「そりゃな。皆もう改二にできるんだから」
「……マジで?」
「おまえな、みんなが日々どんだけ演習と掃討と遠征で練度上げしてると思ってんだ。普通の提督がこの海域じゃありえねぇヤバさなんだぞ」
別にSSS鎮守府がブラック鎮守府という訳ではなく、単純に音無を慕う皆が自発的に『頑張ろう!』という空気を作って頑張っているのが原因なのだが、音無は自分が働かせすぎているのではないかと顔を青ざめさせる。
もっとも、そんな音無の感情を読み取ったチャーがすかさずフォローしてくれた。
「別にお前の責任じゃないって。休むやつは交代でちゃんと休んでいるから、その点は心配ねぇよ」
「そ、そうか?」
「あぁ。実戦に向かないようなToolやしまね丸、Queen Merryなんかも遠征じゃ大活躍だからな」
特にしまね丸はタンカー改造型のMACシップもどきなので、能力は非常に低い。それでも、遠征の際に対潜・対空の警戒をさせるには十分すぎる能力を有している。
しかもそれでいて持ち帰ってくる燃料などが大幅に増えるのだから一石二鳥どころではない、一石三鳥くらいの存在だ。
しまね丸は既に練度30を超えた時点で改装し、搭載数が30機に、スロットも4まで増えていた。
ただの商船改装空母というには惜しいくらいの性能である。
「そ、そうだったのか……」
「ま、お前は元々専門家じゃねぇんだ。それにしちゃ随分頑張ってると思うよ。足りない所は俺たちで補えばいいからな」
そう言われては立つ瀬もないが、千歳が『きゅっ』と手を握って笑いかけてくる。まるで、『あなたはそのままでいい』と言われているようで、音無もつい顔を綻ばせていた。
そんな千歳の姿を、Grafはなんとも言えない表情で見ている。
「それじゃ、改装するか。えぇと、改装できるのは……」
○ 吹雪・妙高・天龍・龍田・古鷹・熊野・綾波・扶桑・由良・文月・木曾・五十鈴・暁・響・Graf Zeppelin・Indianapolis・瑞鳳・飛龍・赤城・龍驤・足柄・羽黒・利根・鳥海・筑摩・多摩・最上・鬼怒・那珂・比叡・夕張・金剛
以上、しめて32人という大勢であった。
「ってか多くね!?」
「仕方ねーだろーが。お前が一気に建造した連中と、古参の一部がメッチャ練度上がってんだから」
そう。以前音無が大規模建造祭りをした際に着任した艦娘の大半に加えて、古参の一部が既に改二まで至るほどの練度になっていたのだ。
実を言うと陸奥ももう少しなのだが、陸奥を改二に改装するにはかなり高い練度となるため、まだ届いていないのである。
それはそれとして、順番に改装が始まった。
そして、Indianapolisの改二こと、Mk,2が姿を見せた。
「もう、どんな相手にも負けませんっ」
結果、性能は以下となる。
○ 耐久 54
○ 装甲 35
○ 回避 32
○ 搭載 4
○ 速力 高速
○ 射程 中
○ 火力 44
○ 雷装 0(最終時35)
○ 対空 25
○ 対潜 0
○ 索敵 10
○ 運 10
装備は以下となる。
○ 8Inch三連装砲Mk.9改(火力+12・対空+3・回避+1)
○ 5Inch単装高角砲群(火力+2・対空+5・命中+1・回避+1・装甲+1)
○ SO3C Seamew改(対空+1・対潜+2・索敵+7・命中+3)
全体的に未改装を大幅に拡大したような感じだ。搭載機も新型の水上機になっており、弾着観測射撃の能力が大幅に向上している代わりに、やはりと言うべきか雷装値の低さがネックとなる。
しかしその燃費は古鷹型改二よりさらに低いという点では遠征などの護衛には向いていると言えるだろう。
そして次は、いよいよGraf Zeppelinだった。
改装を終えた彼女の飛行甲板は、どこかメタリックに見える雰囲気になっていた。
「ふふふっ。航空母艦、Graf Zeppelin、配置についている……ふふっ、これからもヨロシクな、Admiral」
甲板に触れてみると、普通の空母と異なり金属っぽい感触であった。
「日本との交流を経て、装甲甲板を施したんだ‼搭載数はほとんど増えなかったが、装甲甲板によって防御力を、さらに強力なレーダーで夜間における航空戦闘能力も得た!砲撃戦の能力も失われてはいないぞ‼搭載数の少なさを補うこの能力、ぜひとも使ってくれ!」
Graf Zeppelinはかつて、ミッドウェー海戦で4隻の主力航空母艦を失った日本が買い取りを真剣に検討したこともあるという話があった。
それが実現し、日本において改装され、ミッドウェー海戦の戦訓から急降下爆撃に対する防御策として装甲甲板が施されたら、という改装のようだ。
そう、Graf Zeppelinはレーダーによる管制能力に加えて砲戦能力、そして装甲甲板化によって攻防一体の高い能力を得たのだった。
数値は以下となる。
○ 耐久 82
○ 装甲 48
○ 回避 45
○ 搭載 60
○ 速力 高速
○ 射程 中
○ 火力 16
○ 雷装 0
○ 対空 50
○ 対潜 0
○ 索敵 52
○ 運 10
装備は以下となる。
○ FW109改(熟練)(火力+3・対空+14・回避+3)×30
○ Juー87C Zwei(Rudel Gruppe)(対空+3・火力+3・爆装+16・対潜+2・命中+10・回避+1)×13
○ 10.5cm連装砲改+高射装置(火力+4・対空+7・命中+1・回避+2)×17
○ 洋上補給(×0)
○ Fumo 25レーダー(×0)-
これまた空母とは思えない、搭載数0のスロットが2つも存在しているが、これはGraf Zeppelinが通商破壊に用いることを想定していることから来るif改装(という名の作者の妄想)である。
洋上補給が入っているのは、収奪した物資を他の艦に分け与えることを想定しているからだろうか。
その姿を見た音無と伊勢、日向は思わず感嘆する。
「なんていうか……巡洋艦並みの砲戦力に空母の戦闘力を加味したような感じだな」
「ある意味私たち航空戦艦に近い感覚……いや、速力と砲力的には航巡に近いのかも」
「これで瑞雲さえ乗せられれば完璧だな(ドヤァ)」
師匠(アンタ)は少しお黙り下さい。
また、初期装備として持参するJuー87CZwei(Rudel Gruppe)は、かの戦車破壊王にして人類最強の魔王と名高い男、『ハンス・ウルリッヒ・ルーデル』がGraf Zeppelinに搭乗し、対艦攻撃をしていたら、というif装備のようだ。
よく見れば、牛乳瓶を持った妖精さんが不敵に笑い、その後ろの席では『やれやれ』と言わんばかりの顔をしている妖精さんが座っている。
恐らく、妖精ルーデルと相棒のエルンスト・ガーデルマンの妖精だろう。
爆装値が16と異様に高いのは、Juー87が対艦攻撃用に1t爆弾を搭載し、弩級戦艦であるマラートを大破着底させた実績があるからだろう。
0機スロットの装備を上手く弄れば、直接戦闘可能な空母という、大変珍妙かつ強力な艦種となるだろう。
「じゃあなにか搭載してやらないとな……チャー、なにがいいと思う?」
「そうだなぁ……せっかくだ、フィットしそうな主砲か……あ、こいつなんかいいかもな」
チャーが見せたのは、外壁材のように見える物体だった。
「これは?」
「『増設バルジ 大型艦』っつてな。要するに舷側に様々な形の装甲を張り巡らせて、艦の水中防御力を上げようって寸法さ。砲弾が水中に落ちて至近で爆発した時の衝撃や、魚雷命中の際の衝撃を緩和する効果がある。その代わり、水中抵抗が増すという意味からか、回避力が若干下がるが……ま、装備のボーナス補正で十分補えるレベルではある」
すると、その場にいた艦娘、特に伊勢と日向の顔が引きつった。
「バルジかぁ……今まさに増量中だからなぁ……」
「まぁ、提督が多少のことは気にしない人だから助かっているが……やはりもう少し引き締めないとな」
2人のみならず、鹵獲改装組の5人は改装の影響でかなりのムチムチボディ(Saratogaに至っては軽肥満レベルと音無は診断)と言っていいほどに肉が付いているため、彼女たちはそんな自分のことを『バルジを増設された』と自嘲しているのだ。
もっとも、Grafはあまり気にしていないようだったが。
「Admiralのお役に立てるのなら、この腹が少し出るくらい、どうということはない!」
そう言いながら先程まで正にバルジが増設されていたと言えるくらい膨れていたお腹を『ポン』と叩いて見せた。
よく見れば頬がかなり紅潮しており、Zweiになれたことでかなり興奮しているらしい。
「あとはそうだな……敢えて雷撃機を乗せて夜戦火力を高めるっていうのもありだと思うぞ。夜戦の際には雷装値が乗って火力がさらに高くなるからな」
「あぁ、確かに。なにか考えておくか?」
「敢えて攻撃隊専門にするなら艦攻を載せるのも十分いけるだろう。流星改かSkyRaiderでも搭載するかな」
だが、初期装備を搭載しているだけでGrafは大幅に艦娘としての能力が向上するため、そのままでも十分に強力だ。
「じゃ、余っているところにそれを……」
話をしている音無とチャーを見ながら、伊勢と日向がボソリと呟いた。
「ねぇ、日向。私たちも早く、改二になりたいね」
「あぁ。航空戦艦の真の力、提督に見せてやりたいものだ」
そんな微笑みを見せ、自分たちがさらに強くなることを誓うのだった。
その後、大講堂に艦娘を集めた音無は今回の編成を発表した。
「今回は徹底的に叩く。編成は以下とする」
○ 瑞鶴改二・Graf Zeppelin Zwei・摩耶改二・鈴谷改二・榛名改二・Scharnhorst Zwei
ちなみにGraf Zeppelinは先ほどの装備から洋上補給を取り外し、攻撃機である『Aー1(初期型)』と増設バルジを装備した。
余談だが、バルジを装備しても別にGrafのお腹が出っ張ることはなかったという。
古参メンバーと改二になったGrafの力を活かすための布陣と言えるだろう。
「皆、ここを突破すれば北方海域を解放したことになる。頼んだぞ‼」
6人が一斉に『了解‼』と力強く答えるのだった。
と、言うわけでグラーフさんのZweiをオリジナルで出させて頂きました。
賛否両論賛否両あると思いますけど……私としてはぜひ、ルーデル閣下を載せたかった……なんか近々、ブラウザ版でも出そうなんですよね(9月28日現在)
次回は11月9日になります。