『黒野事変』と呼ばれた事件から1週間が過ぎた。この日、音無は銭形とボルネオ島三大提督、さらにニュージーランド提督2名と共に茶を飲んでいた。
銭形がこの事件の顛末について話に来てくれたのだ。
「音無君。今回君たちの助けを借りられたことは本当に僥倖だった。この銭形、改めて礼を言わせてもらう。この通りだ」
「やめてください、銭形さん。俺はただ、押し寄せた波を払っただけです」
「火の粉じゃないのか?」
「いや、ここ海軍基地ですから」
それを聞いた銭形は『だっはっは』と豪快に笑った。
「それもそうだ。なるほど、音無君は風流だなぁ」
汚野たちもクスクスと笑っている。
「音無君がただ者でないことは理解していたつもりだが……ここまでとはな」
「我々もまだまだ修行が足りないということか」
「人生とは積み重ねの連続だ」
「そしてそれがいずれ大きな輝きを放つようになるのだな」
「「我々のように!」」
月光・美茄子はキメポーズをとるが、他は誰も取り合わない。
「それで銭形さん。黒野提督及びフィリピン各鎮守府についてですが……」
「うむ。それについては君にしっかりと話しておかなければならないと思ってな」
銭形は何枚かの書類を出した。そこには黒野を始めとして、彼と繋がりの深かった大本営の幹部及び艦娘の違法改装に協力していた工廠関係者の名前があった。
「黒野は各方面との繋がりがかなり強い人物だった。その影響は『官』にとどまらず、『民』の方面にも強い癒着があったのだ」
今度は汚野が書類を取り出した……海パンから。
「彼は暴力団などの反社会勢力及び現行政権への対抗馬……つまりは有力野党と繋がりを持つことで、自身の社会的地位を維持していた部分があった。彼を摘発しようとした人物が一部行方不明になっていたが、これにもこういった者たちが関わっていたのだろう」
今度は月光・美茄子が続けた。
「野党側は深海棲艦との戦い自体を否定し、深海棲艦となんとか対話できる方法を見つけろ!と叫んでいたようだが……とどのつまりは一部の近隣国からの援助で、艦娘を運用する方法を持つ国、特に日本と米国を弱らせるのが目的だったらしい」
「全く国どころか世界が危機に晒されているのに、自分たちのことばかりを考える売国奴とは。恥を知れというものだ」
『だからあなたたちが言っても……』と音無は口に出しかけたが、そこで言うほど無粋ではなかった。
「なんにせよ、今回の一件でヤツと関わりがあった連中には軒並みガサ入れが入った」
「ウチのトロい動物も、『久しぶりの大捕り物だ~』なんて張り切っちゃって」
再び銭形が書類を取り出した。
「マニラに関しては鎮守府機能を一時凍結、その後新たな提督を送り込む予定なのだが……問題はマニラ近辺の提督たちもなにかしら黒野と繋がりがあったということだ」
つまり、黒野が逮捕されたことで芋づる式に周辺の提督にまで捜査の手が及び、その多くが検挙された、ということらしい。
「それって結構ヤバくないですか?フィリピンに今深海棲艦が押し寄せてきたら、あっという間に陥落することになりますよ?」
「その通りだ。そこで、だ音無君。実は今後、我々の艦隊はマニラ近辺……我々から見れば『西方海域』と呼ばれる場所へ乗り出すことになった」
銭形は元々その東側にあるミッドウェー諸島の提督なのでそれほど問題ではない。だが……他の提督たちはそうもいかないだろう。
「我々ボルネオ提督三羽烏も出張して、各個防衛に当たることになる」
「流石に全員一度に、とはいかないが、できる限り交代で出撃することになる」
西方海域の地図を見るとフィリピン島近辺がかなり入り組んだ海域になっており、戦闘にもかなり気を配る必要がありそうだった。
「この海域はかつて、『装甲空母鬼』、『装甲空母姫』と呼ばれる強力な深海棲艦が根城としていた。君の先任に当たる提督が過去に倒しているが、恐らく、再び現れるだろう」
「我々はその脅威からこのフィリピンを守り抜かなければならない。フィリピンが陥落すれば、再び日本への物資輸送ルートが遮断されてしまうからな」
西方海域の『ジャム島攻略作戦』、『カレー洋制圧戦』、『リランカ島空襲計画』、『カスガダマ沖防衛線』など、どこにおいても強力な深海棲艦が出没する。
しかも、カスガダマ沖付近では潜水艦が多数確認されたという。
「潜水艦か……直井に頼んで、今までの対潜哨戒のノウハウを会得しておかないとな」
「彼の指揮能力と君のところの優秀な装備があれば、十分に太刀打ちできるだろう」
直井の力をまざまざと見せつけられた海野が言うと、説得力がある。
「分かりました。こちらでも主力艦隊を派遣して、太刀打ちできるように気を付けます」
「君のところの艦娘たちであれば、十分な力を発揮してくれるだろうな」
「はい。お任せください」
その音場を聞いた銭形はにこやかに微笑んだ。だが、その顔も一瞬で引き締まった。
「それと音無君。黒野提督の元に所属していた艦娘たちについてだが……」
「彼女たちはどうなるんですか?」
銭形は新たにスーツケースから何枚もの書類を取り出した。
「マニラ鎮守府の艦娘たちは、今回近辺で稼働している鎮守府に異動することになったんだが……君の話を聞いた艦娘の中には、『ぜひ音無提督の元に行きたい』という子もいてね。これがそのリストだ」
見れば、確かに何人もの艦娘の名前が載っている。
「どうかな、音無君?」
音無は一片の躊躇もなく『受け入れます』と答えた。
「俺にできることは限られているかもしれない。でも、だからこそ『できること』は全力で頑張りたいです。艦娘たちを受け入れることでそれが適うのなら……俺は彼女たちを受け入れます」
「君ならそう言うと思ったよ」
すると、銭形は音無の頭に手を『ポン』と置くと、ゆっくり撫で始めた。
「なんだろうな。君を見ていると、本土で頑張っとる八咫のことを思い出して仕方がない。アイツは真面目で、仲間想いの奴だからかなぁ」
そう語る銭形の顔は、まるで父親のようだった。
音無もなんとなく、くすぐったい思いをしながらも銭形の思いが通じ、思わず笑顔になるのだった。
これにより、SSS鎮守府は新たに多数の艦娘を受け入れることになった。
「と、いうわけで……マニラ鎮守府に所属していた艦娘が一部、ウチの鎮守府に異動することとなった。皆も仲良くしてあげてほしい。扶桑、名前を呼んであげてくれ。そうしたら入ってくる手はずになってるから」
「はい、提督。お任せください」
本日の秘書艦を務める扶桑が紙を持ち、『え~』と言いながら名前を読み上げる。
「マックス・シュルツ、マエストラーレ、コロラド、アーク・ロイヤル、凉波、サミュエル・B・ロバーツ、岸波。以下の艦娘はこちらへ」
扶桑の言葉に続くように、多数の艦娘が入ってきた。
「Guten Tag。私は駆逐艦、マックス・シュルツよ。マックス……でもいいけど。よろしく」
「Buon giorno♪マエストラーレ級駆逐艦、長女のマエストラーレです。提督ぅ、私もどうぞ!よろしくお願いしますね!頑張ります!」
「Hi!私がステイツのBig7、Colorado級戦艦1番艦、USS Coloradoよ!貴方がAdmiral?悪くないわね!私についてきなさい!返事は!?」
「私はHer Majestys Ship Ark Royal。Admiral……貴方が……よろしく」
「お疲れっ‼アタシ、凉波。夕雲型の十番艦よ!藤波、早波、待たせたわねっ‼提督、スズでいいよ!これからよろしくお願いね!」
「私ね、ジョン・C・バトラー級護衛駆逐艦、サミュエル・B・ロバーツっ。ね、覚えて!あ、長い?サムでもいいよ?Nice to meet you!」
「夕雲型駆逐艦、その十五番艦、岸波です。あなたが提督?そう、いいけど。岸波、第三十一駆逐隊に着任します」
このメンバーの中で違法改装をされたのはZ3、Maestrale、凉波、岸波、そしてSamuel・B・Robertsの5人だった。
対して、このメンバーの中で彼女たちの慰み者にされたのがColoradoとArk Royalだった。
どちらも救出された後はしばらく放心状態に近かったが、これまでの音無の話を聞いて『ぜひ会いたい』と言って来たのである。
それぞれ『強気で生意気な女』担当と、『くっころ女騎士』担当として抱かれていたのだ。
もっとも、本人たちは違法改装された子たちのことを慮って、なにも言わずに受け止めてあげていたのだ。
音無はマニラ鎮守府の中では古株だったというColoradoに事情を聞いてみた……何気に海外艦が古株というのには驚かされたが、音無のところにもScharnhorstが来ているため、『そんなこともあるもんかな』と納得していた。
「えぇと、違法改装されたのはこの5人だけ、だったのか?」
「えぇ。どうも技術的にとか色々あったみたいだけど……あの改装を施されていたのは駆逐艦5人だけよ」
Coloradoの言葉に『なるほど』と頷く音無。それには、潜入して資料を回収した椎名が答える。
「音無の指摘通り、黒野は自分の男性機能の低さが悩みの種だったらしい。Z3なども自分の能力の低さに嫌悪感を抱く傾向が強く、そういう者を選んで引き入れたのではないかな?この5人に関しては、随分と詳細なデータを集めていたようだからな」
「そうか、そんなに色々資料があったのか?」
「それが、どうにも見つけやすい場所にしまってあってな。まるで……まるで、見つけてくれと言っているような感覚だった」
その頃、自分の鎮守府へと向かう銭形提督の船内……銭形提督は舵を取っている船員に声をかけていた。
「随分と、好き勝手やってくれたなぁ?」
「あの、なんのことですか、提督?」
「へっ。お前にそんな呼ばれ方すると体中がかゆくなるぞ、ルパン?」
銭形提督が呼んだ瞬間、船員は『ヌフフフ』と不敵な笑い声を漏らして、顎の辺りに指をかけグイと引っ張った。
その時、顔を隠していたマスクが剝がれると、狙った獲物は逃がさない神出鬼没の大泥棒、ルパン三世がその顔を見せた。
ルパンはニヤリと笑うと、『しょうがねぇなぁ』と言わんばかりに肩を竦めた。
「やっぱとっつぁん相手に即興の変装は通じねぇかぁ?」
『やはりな』と自分の推測が間違っていなかったことを確認した銭形は素早く懐に手を突っ込む。
「このままパクってもいいが、訳くらいは聞かせてもらおうか?」
「簡単な話さ。深海なんちゃらに海と空を乗っ取られたマンマじゃぁ、俺たち商売あがったりだからよ。とっつぁんなら俺以外の奴に好き勝手させねぇだろうから、提督始めたって時はある意味安心したのさ」
「ワシはお前が素直にお縄を頂戴してくれると安心するんだがなぁ?」
「でもよぉ、あの黒野って奴みたいに俺もとっつぁんも気に食わねぇことするのがいるだろう?俺は、俺の邪魔する奴を見過ごせないだけさ」
それを聞いて、銭形提督は深く被り直した帽子の下でニッと笑った。
「そうだな、お前は気に入らん奴に容赦をしない男だったな。しかしだ……」
銭形提督は懐からワイヤー付きの手錠を取り出し、フリスビーのようにルパンに向かって投げつけた。
「それはそれだぁ!ルパン、逮捕だぁ‼」
「うわ~!懐かしいこの感じぃ~‼」
ルパンは外へ飛び出すと、いつの間にか近くに来ていた小型ボートに乗り移っていた。
ボートには相棒の次元大介、石川五右衛門が乗っている。
「ルパン‼ズラかるぞ‼」
「急ぐでござる‼」
「わーってるって!あ~ばよ~、とっつあ~ん‼」
「待ちやがれ~‼海の果てまで追いかけてやるぞぉ~‼」
そんなことを言いつつ、銭形は終始いい笑顔のままだった。
銭形がまたもお約束通りにルパンを追いかけ始めた頃、音無は5人の方を向く。
「皆、悪いけどあとで来て欲しい」
「えっ?」
「大事な話がある」
音無の眼を見た艦娘たちは、『また提督がなにかをする気だな~』と気付いていた。
違法改装組と話をする前に、音無は工廠へ向かった。
遂に、伊勢と日向の2人が改二へと進化するのだ。音無は2人の新たな改装を始めるために工廠へと入っていた。
改装を終えた2人が出てくると、音無は思わず『おぉ』と息を漏らしていた。
今までとは雰囲気がかなり違う白い服に身を包み、刀を腰に携え、弓を握り、肩に担ぐ飛行甲板を携えた彼女たちは凛々しく、そして美しい。
正に女武者という言葉が相応しいその凛々しい姿は、ベッドの中で乱れた姿を何度も見たことがある音無でも見惚れるほどだった。
もっとも、それ以上に鹵獲改装によってマシマシになった乳房と尻の肉が服を押し上げているため、大変にけしからん状態となっているのだが、今の音無からすればそれすらも魅力の1つだ。
「えへへっ。どうかな、提督?」
「これでもっと瑞雲が積めるぞ」
音無は思わず、『ギュッ』と2人を抱き締めていた。
「ひゃっ」
「て、提督……」
「これからもっと激戦になると思う。でも、俺もできることを頑張るから、2人も頑張ってほしい」
音無の言葉にとても強い感情がこもっている。やはり、千歳以外では鹵獲改装組に対する思い入れがどうしても強いのだろう。抱き締めてくれる音無を、伊勢と日向も抱き返す。
「言われなくても、もっと提督の役に立ってみせるよ」
「ああ、そうしてみせる」
音無に抱き着く2人の顔は、充実感に満ち溢れている。一度は失った自分の力を取り戻し、もう一度人を愛し、その人のために戦える。それが嬉しくて仕方がないのだ。
ちなみに、2人は装備としてチャーが作り出した『41cm三連装砲改二』を装備することになるのだが、やはりこれも本来開発できない装備のはずなのでまたも驚くことになる。
その後、違法改装された5人の艦娘を執務室に集めていた。
「お前たちに来てもらったのは他でもない。お前たちに施された違法改装を、解除する目処が立ったことを教えたかったんだ」
5人の駆逐艦たちは『えっ!?』と驚いた顔を見せる。
だが、音無は椎名たちが盗み出してくれた詳細な資料と、彼女たちに施された改装に使用されたのが『深海棲艦の技術であった』ことという点から、自分ならば彼女たちを元に戻せるのではないか、と考えたのだ。
「ほ、ホントに……ホントに元に戻れるのですか……?」
聞いてきたのはZ3。時系列を記した資料によれば、彼女こそが黒野の下で最初に改装を受けた艦娘だという。
「あぁ。俺は深海棲艦によって改装を施された鹵獲改装組のメンバーを手術したことがある。今回の改装に関しては深海棲艦の技術を人間の持つモノである程度再現した、デッドコピーに近いものだったようだ」
資料によれば、マニラに流れ着いた輸送ワ級の船体を調べた結果、艦娘を改装できる可能性を見出したとある。
さらにこれは銭形が集めてくれた情報なのだが、黒野はかつて交際していた女性に下半身の情けなさを指摘され破局した過去を持っていたというのだ。その女性というのが、高雄や飛鷹のような豊満な体系の女性だったらしい。
恐らくだが、彼のコンプレックスはそこから来ているのだろう。
そして、椎名の集めてきた資料にはZ3についても記されていたのだが、そこには改装によるZ3の様々な変化も事細かにされていた。
Z3の変化とは、『男性器を移植されたことによる、艦娘に対する欲情の確認』、『生物ならざる射精量』など、いくつか書かれている。
「深海棲艦によって輸送艦に鹵獲改装されていた伊勢たちとは違って、お前たちの改装は色々『無理矢理』だった。なら、それを元に戻さないと、お前たちにも大きな負担を強いることになるはずだ」
実際、Z3は先ほどから音無の隣に立っているSaratogaを見てずっとモジモジしているのだ。
恐らく、Saratogaの『おっぱいぷるんぷるーん』なムチムチボディを見て発情している……いや、させられているのだろう。
「マックス、今のお前の状態を見ればわかる。お前は今、サラに強い欲情を覚えているな?」
「ご、ごめんなさい……」
「謝らなくていい。正直いってお前たちの状態を確かめる意味もあって5人全員を呼んだんだが……やっぱり、お前が一番制御できていないようだな」
他の4人はそれほどでもないが、マックスの様子は他の4人とはまるで違うのだ。
「だとすれば……まず手術するのはお前になるな」
「ホントに……いいんですか?」
「あぁ。そのために俺の力はある……そう思うんだ」
音無は助手である氷川丸と、助手代わりの大淀、さらにサポートとして翔鶴を連れて医務室へ入った。
「提督……お願い、します」
「あぁ。任せろ、とは言えない。でも、俺は、俺にできることをする」
音無の強い意志を宿した瞳を見たZ3は、『うん』と言って音無の手術を受け入れることにした。
全身麻酔を施し、彼女の局部を露出させる。
「ではこれより、違法改装除去手術を開始する。40分で終わらせるぞ」
「よ、40分!?」
氷川丸は驚くが、音無は黙ったまま頷いた。大淀は『わかっています』と言わんばかりに身構えている。
「大淀、メス」
「はい」
下腹部を開くと、そこには男性器と接続されているらしい細い端末が多数確認できた。
「思った通りだ。ワ級の鹵獲改装による補給液の移設を、男性器の精液に置き換えたような感じになっているな」
「では……」
「あぁ。もしお前たちの『補給』を受ければ、より大量の射精ができるようになるだろうが……もうそんなことはさせない」
音無は滑らかな動きで次々と端末を除去していく。
氷川丸も音無のサポートに徹し、別の端末を素早く取り除いていく。彼女も音無の下で経験を積んだことで、医療技術が向上しているようだ。
20分足らずの時間で、端末は全て取り除かれる。
「よし。続いて男性器を切除する。電メス」
「はい」
『ジジジ』と肉が焼ける音を立てながら男性器を切除していくが、音無の表情と手際に乱れはない。
「(流石は提督、と言ったところでしょうか。全く動揺した姿を見せませんね)」
翔鶴は感心するが、大淀はなんとなく分かっていた。
「(恐らくですが……手術することに夢中になりすぎて気にする余裕もないんでしょうねぇ……)」
だが、それだけに音無の手際は滑らかの一言に尽きる。
「よし、最後だ。翔鶴、高速修復材注入及び塗布」
「はっ、はい!」
翔鶴が切開した下腹部に高速修復材を投入し、傷を塞ぐ。さらに男性器を切除した部分に高速修復材を塗布することで切除痕を塞ぐ。
「傷、塞がりました」
「何分経った?」
氷川丸は時計を確認して『さ、37分です!』と驚いた顔をする。
「ふうっ。完璧、だな」
Z3を病室に運び、休憩する音無だったが、その姿を見にMaestraleと凉波が現れた。
「あ、あの……」
「マックス、どうなりましたか……?」
音無は清々しい笑顔でサムズアップを決めた。
「バッチリ。元の艦娘に戻ることができたよ」
それを聞いた4人は『わっ』と手を取り合って喜んでいた。これで自分たちも元の艦娘に戻ることができる……そう思えたからだった。
大淀が手術後の状態についてメモを多数取っていてくれたのだが、立ち会った彼女も驚いていた。
「まさか全く後遺症なく摘出・除去できるとは思いませんでした。流石です、提督」
「おだてないでくれ。元々あの男性器は『無理矢理』搭載された大口径砲みたいなもんだった。彼女にとっては負担でしかなく、尚且つ深海棲艦の生体パーツとは比較にならないほど稚拙で後付け感が否めない状態だった。むしろ俺は手術ミスで彼女に後遺症が残るんじゃないかと冷や冷やしたさ」
だが、これで彼女たちを元に戻す目処が立った。そうすれば、彼女たちを再び艦娘として海の上に立たせてやることができるだろう。
その後音無は2回の休憩を挟みつつ、半日がかりではあったものの4人の手術も無事に終えたのだった。
その夜、音無のベッドには翔鶴、神通、如月の姿があった。神通が3人を代表して音無に言葉をかける。
「提督。本日は大変お疲れさまでした。今宵は私たちを指名してもらい、嬉しい限りです」
「でも司令官、伊勢さんたちじゃなくてよかったのぉ?」
音無は如月の言葉を聞きつつ、神通の腰を抱き寄せながら『それなんだけどな』と言った。
「実は、伊勢たちから頼まれたんだ。『せっかく改二になったから、西方海域の装甲空母姫を倒すまで我慢する』って」
「それは……大丈夫なのでしょうか?」
翔鶴は心配で仕方ないようだ。彼女自身が分かっていることだが、鹵獲改装組は我慢すればするほど、後々が怖いことになる。
欲望を抑圧すれば、『密閉容器を熱することで中の容量物が膨張し、破裂する』モノと同じ状態になる。
それだけ欲望を溜め込めば、間違いなくそのバックファイアは音無に降りかかることは間違いない。
そう、言うなれば北欧が産んだ最臭兵器・シュールストレミングのようなものだろう。
「さぁな」
「さ、さぁなって……」
一見無責任に聞こえるが、音無の眼は強い光を宿している。神通も如月も『クスクス』と笑っていた。
「提督はお2人を信じているんですよね?」
「2人が暴発しそうな欲望に耐えて、最後に自分に抱き着いてくること、を♡」
神通と如月は、間違いなく翔鶴より早く着任し、音無という男がどういった人物かを、翔鶴よりも理解しているのだ。
「そ、そうなのですか……?」
「あぁ。俺は2人のことを信じている。神通も、如月も、もちろん翔鶴だって。2人がああ言うからには、俺はあいつらの言葉と心を信じたい」
そんな音無の真っ直ぐな思いを改めて感じた翔鶴は、またも胸を高鳴らせていた。
「(あぁ、そうだった。この方はこういうお方だった……だから私は……私たちはこの方のことを……)」
それを理解した翔鶴は、音無の胸にしなだれかかった。
「はい。私は、提督を信じる私自身を、信じます」
「それ、前に妙高にも言われた」
だが、音無も拒まずに彼女の頭を撫でる。
「だから……今夜も行こうか。華麗に激しく、な」
音無はまず如月を抱き寄せ、その尻を撫でまわす。
「うふふっ……♡もぉっと激しくしていいのよぉ、司令官っ♡」
「あぁ。止まらねぇよ」
如月の秘処は既に濡れそぼっており、すぐに音無の主砲を受け入れた。
――ぐじゅっ‼――
「はああぁぁぁんっ♡」
音無の主砲が秘処に突っ込まれた瞬間、如月は見た目の幼さにそぐわない、強烈で妖艶な声を発していた。
対面座位で挿入されているため、音無は腰をガッチリ掴んでズボズボと上下に激しくピストン運動している。
「くっ、びしょ濡れのクセに相変わらずキツキツだなっ」
「だってぇっ♡また司令官とエッチできるって思ったらもうびちょびちょなのぉっ♡」
如月の膣は見た目相応に小さく狭い。音無のモノを受け入れることこそできているが、根元まで入りきらないのだ。
だがそれだけに、如月は子宮口にズンズンと強烈な刺激を受けることができており、彼女の性的興奮をより高めている。
――じゅるっ、ぐじゅっ、ぬじゅっ‼――
「ひっ♡ふっ♡くっ♡司令官のチンポぉ♡如月のおマンコで暴れてるぅっ♡」
「暴れたくもなるさっ。こんな気持ちいいなら、なおのこと、なっ‼」
「んおぉぉぉぉっ♡」
如月は一突きされる度に顎を反らしてビクンビクンと痙攣しており、あっという間に絶頂までの階段を登っていく。
その姿は幼い見た目とそぐわないこともあり、異様なまでのインモラルさとなって音無の興奮を強く煽っているのだ。
元々『お兄ちゃん』だった音無にとって、妹のような見た目の少女を犯していることもまた、彼の興奮を煽る後押しとなっていた。
「あんっ♡あんっ♡あぁぁんっ♡しれいかぁんっ♡如月をイかせてぇっ♡もっと激しくしてぇっ♡」
「あぁっ、俺も……射精るっ‼」
――どびゅるるるるるるるるっ‼びゅびゅびゅびゅううううぅぅぅっ‼――
「んぎいいぃぃぃっ♡司令官の赤ちゃん汁がぁっ♡如月のおマンコ孕ませようとしてるぅっ♡おにゃか膨らんで……イクううぅぅぅぅぅっ♡」
音無が大量射精を終えたと同時に、如月も膨らんだお腹をプルプルと揺らしながら強烈な絶頂に酔いしれていた。
如月は『えへへぇっ……しれいかぁん……♡』と焦点の合わない目を見せながら、後ろに倒れ込みそうになり……音無に背中を支えられた。
「ふぅ。我ながら駆逐艦の子にこれはちょっとやりすぎじゃないかとは思うんだが……」
「大丈夫ですよ、提督。如月さんも艦娘。ちょっとやそっとで壊れるようなことはありませんから。なにより……」
神通が音無の手を取り、自分の胸元に押し当てる。
「提督に求めてもらうことこそ、私たちにとって最高のことなのですから」
まだ処女ではあるが、ハッキリとそう言う神通に、音無も笑顔で『そうかもな』と返すのだった。
音無は翔鶴が差し出した乳房に吸い付くと、ゆっくりと母乳を吸い始めた。
「んぐっ、んぐっ、んちゅっ……」
翔鶴の乳首を嚙み、乳房を手で絞ることで大量の母乳が音無の口に吹き出してくる。それを一口飲む度に、音無の主砲は仰角を取り戻す。
「さぁ、まだまだ夜は長いぜ」
ふふふふふ……後日談と改装だけと思ったらちゃんと夜戦までセットですよ~
次回は3月1日に投稿しようと思います