【SO3】聖王国の紅刃が堕ちるとき~背徳の淫紋から始まる英雄救済譚~【IF】 作:ばんどう
「ともかく一旦、退却しましょう」
うなずき返すクレアの動きは、ひどく緩慢だった。頭を振るたび、芯を失った細い首が危うげに揺れ、抗えぬ睡魔に急かされるように、長いまつ毛がゆっくりと、粘り気をもって伏せられていく。
「クレアさん?」
「なん、でしょう……なんだか……からだが」
クレアがゆらゆら揺れて、倒れ込みそうになるのをとっさに抱える。腕のなかに収まった彼女はとても小さく、アレンの肩に額をすり寄せてきた。
その体が、熱い。
桜色の唇から熱っぽい吐息がもれてくる。稜線を描くなめらかな頬。長いまつ毛。汗ばんで、腰まで流れる彼女の長い銀髪が肌にはりついている。さきほど海藻になぶられた素肌の両肩が、まぶしくちろちろと光る。
(…………ぐっ!)
心臓が脈打ち、アレンもまたクレアの身に起きた異常を理解した。暑い。呼吸が乱れそうになるのを歯をくいしばって耐える。
「あつい、です…………」
クレアが震える。眉根をさげて困ったようにこちらを見上げてくる顔がいじらしくて、衝動的にそのみずみずしい唇にかぶりつきたくなる。
(ばかな……、俺が!?)
敵がひそんでいるかも知れない状況で、クレアのまっしろな肌に視線が吸い寄せられる。無防備なその肩をいまも抱こうとした。気を抜くと呼吸が荒くなる。物心つくころには狂信的に叩き込まれた戦闘習慣が、明らかな異常を察しているのに思考がまとまらない。
「んんんっ、くるしい……!」
クレアが身悶え、彼女の髪の香りが鼻先をかすめる。肩をつかんでその顔を上向けた。清楚な彼女の頬が上気して、瞳が潤み輝いて見える。わずかに開いた唇から彼女の舌がちらつき、誘っているように見えた。
絶対に穢してはならない女司令官の肩を握りしめて、口付けたい衝動に堪える。
「んぅぅっ」
クレアの腰が揺れ、彼女が両腕で、豊満なバストを抱え上げる。形のよい乳肉がぷるりとはずんだ。その先端はすでに尖り、わずかな湿り気を帯びている。クレアもまた、唇を噛みしめて、異常な熱に耐えるも、その白い手がそろりそろりと胸の双丘に伸び上がっていく。
シーハーツ軍服を押し上げる乳鞠に、細い指が深く沈みこんでいった。彼女が呻きながら揉みこむたび、クレアの胸元を覆う黒いアンダーウェアと分厚いサーコートが、あちらこちらにいやらしく伸ばされながら踊る。その服の合間に指を入れれば、簡単にまろびでてしまう肉の膨らみを、否が応でも意識してしまう。
「はぁぁ……っ、くる、し……!」
「……これは!」
普段なら絶対に凝視しない二十二歳女総司令官の豊かな胸元。その豊満な乳鞠の先端からじわじわと液体が滲み、染み出してくる。ありえないが、それは母乳に見えた。
アレンも呻く。股間に生じた強張りが苦しい。
「やぁ……っ、み、ないで……アレンさっ……」
目があったクレアが、恥ずかしさで右手で顔を覆ってしまう。その弱々しい表情、さらりとこぼれる汗ばんだうなじの白さに、アレンは全身の血が沸き立つのを感じた。
◇
体が、疼く。
冷たい石畳のうえ。アレンの腕にすがりつくようにして、ふたりは立っている。
つねに最前線で軍を率いてきた総司令官の両脚は無様に震え、洞窟の湿った空気のなかに、唇から洩れた吐息がか細く溶ける。
「んっ、あ……っ」
両肩に食い込む、武骨な指の、熱。
クレアは真珠を溶かし込んだような銀の髪を波打たせ、細い喉をのけぞらせた。
抑えているのに、甘ったるい吐息が洩れてしまう。
意識を散らそうとしても、気づけば、量感のあるたっぷりとした双乳を握りしめ、体の疼きを吐き出したいとこねくり回す。
正しくありたい。
聖王国を率いる刃として、気高く。
そんな望みは、おのれの豊満な乳房をまさぐる甘美な刺激に押し流されていく。呼吸が乱れ、全身が汗ばんで、高まる微熱を吐き出したい一心が、総司令官の冷静な思考をかき乱すのだ。
そんな弱いクレアを咎めるように、無機質な鋭い眼差しに貫かれて、背筋がぞくり粟立った。
(……あ、あぁっ……見、られ、てっ……!)
喉が、鳴る。
流麗な眉をひそめ、クレアはたまらず顔をそむけた。意思に反して高まった体はムンと女の香りをただよわせる。たっぷりと胸の尖端からあふれてくる粘液の重みに、布地がじっとりと冷たく貼りつき、処女の柔肌を汚していく。
――こんなことをしてはいけない。
思うほど、ねっとりとした視線で肌をあぶられ、不思議な陶酔がじわりと広がる。
湿った吐息が頬をかすめた。見上げると、鼻先に迫った唇を、無意識に追いかける。
処女司令官の両肩を握る手が、ぐっと握り込まれた。
荒い息が、また、まぶたの上をかすめていった。硬い男の腕のなか、クレアは相手の呼吸に合わせて、たわわに実った肉鞠を力のかぎり絞りこむ。
ゆるやかな痺れが、胸から全身へと広がっていく。
「んんっ!」
目を伏せて快楽を追うも、乳肉にはりつく液体の感触が気持ち悪い。高まる熱を吐きだすために、この軍服をまとめる剣帯付コルセットを取り払ってしまえたら――衝動から指をかけ、冷たい革の軋みに息を呑む。
これを取り払ってしまったら、――もう戻れない。
わかっているのに柔肉に食い込む指が、彼の武骨な指であったなら――妄想が脊柱を痺れさせ、双乳を押しつぶしては離し、押しつぶしては離す手にも力がこもる。
左肩を支えていた男の指が、ふと離れていった。
薄く目を開けると、剣だこが層なす長い指が、クレアのほっそりとした顎の稜線をたどる。そのまま上向かされれば、アレンの蜜を溶かしたような視線と絡んだ。
息を呑んだとき、ふっ、と唇に男の湿った吐息がかかる。
「……んっ……」
唇がかすかに触れて、すぐに離れる。雷に打たれたような感覚が、男の体温が触れた箇所に走った。下穿きにどっと愛蜜が垂れ落ちる。
(ぁぁっ、だめ、軍規にっ、……っ!)
幾度もこもったアリアスの会議室。触れてくる唇の熱。鼓膜を叩く、心臓の高鳴り。
呼吸が乱れて、考えがまとまらない。
ただ、欲しい。
ぽたり、と雫が降ってくる。アレンだ。彼もまた大量に生汗をかき、眉間に深い谷をつくって耐えている。
そこにむせ返るような艶があった。普段の凛々しさではなく、男の欲望がむき出しになった、初めて見る顔だ。この男に、すべて委ねてしまえたら――、コルセットにかかる指が、金具の冷たさを突き付けてくる。
男の唇はまた、触れるか触れないかのあたりをただよい、すぐに離れていく。荒く掠れた吐息が、耳朶を焼く。暗闇を照らす誘蛾灯のごとく、クレアは右に左に翻弄され、たまらず彼の首をかき抱いていた。
途端、腰を引き寄せられ、深く口付けられる。
「んぅっ!」
体中の血が沸騰する。男の舌が、ぬるりとクレアの唇を舐めあげたのだ。
処女司令官の瑞々しい唇は男の唾液で潤み、わずかな息継ぎさえ、男の唇に塞がれてしまう。
初めて下唇を食まれた衝撃に震えるなか、上唇をついばまれる。男の唇がそのやわらかさを堪能するように、また下へ、上へと行き来した。唇を吸う間にクレアの歯をふわりとかすめていくのがいやらしい。
口端からこぼれる唾液すら音を立てて吸われ、ぷにぷにとやわらかい唇の弾力を味わってしまう。乳房はアレンの分厚い胸板に、無意識にこすり当てていた。彼の上着の金具と、胸板の筋肉で乳首がこすれる感触が気持ちいい。
白い粘液が、ぷしゅぅっ、と滲み出ていく。
(ん……これ、すきぃっ……)
より強い刺激を、快楽を求めて、クレアは無意識に腰を振る。
乳首は痛いほど痺れ、胸板にこすりつける刺激で感じ入っているのに、快楽の階段をそれ以上登っていけない。脚の力が抜けてくると、たくましい腕に抱えられ、顔を合わせては唾液でベトベトになった唇の感触を味わった。
息継ぎがわからない。クレアは真っ赤になって、わずかな隙間から息を短く吸い込む。そのさまを、冷徹な捕食者がじっと見つめている。
何度も何度も、飽きずに唇を重ねるうちに好きという感情があふれていく。
「アレン、さっ……!」
たまらなくなってキスの合間に名前を呼んだ。いま好きと伝えたところで情欲に溺れた結果にしかならない。なのに伝えたくて、クレアは唇を震わせる。
そのとき、背中の金具が、きちきちと硬音を立てた。
冷たい革がきしみ、剣帯の張りがわずかにゆるんだのだ。
「――そこは、待って」
とっさに、毅然とした声が出た。
聖王国軍総司令官として、数万の命を動かしてきた声だ。
男の指先が、ぴたりと止まる。命令に従ってじっと動かない蒼瞳に、心臓が、狂ったように脈打つ。
背中に、ひやりと緊張が走る。
これ以上はだめだ――抱きこまれた、なよやかなおのれの体が、ふと目につく。『ただの女』と化した腕の肌の白さ。
コルセットのうえで止まった硬い指を食い入るように見つめて、それ以上、言葉にできない。
クレアの脳裏に、整然と並んだ兵士たちの顔がよぎった。
総司令官として、このままゆだねてしまったら、どうやって女王に、部下たちに示しをつけるのか――。
金具が外れたコルセットの革が、重力に従ってほどけた。
体の前面を覆っていた重みが消え、軍服の隙間から入り込んだ空気が、火照った肌に触れてくる。
下腹がきゅっと疼いた。
「いけ、ません、……これ以上は、本当にっ」
唇がひとところにさだまらず、口腔内に唾が溜まって、喉を鳴らす。
処女司令官のうわ言が聞き入れられたのか。
コルセットを握る手がゆっくりほどけて、分厚い胸板が離れていった。
「……っ!」
突然の冷気。クレアの体が、震えた。
(行かないで――!)
思わず、しがみついていた。
脳裏をよぎる、すべて諦めた彼の顔。安堵した声。
ここで手放してしまったら、もう近づけない気がした。
「……アレンさん」
か細く、呼んでしまう。
「……こわいですか?」
男が静かに尋ねてきて、喉元まで迫った言葉を、あわてて呑み込んだ。
――触れてほしい。もっと、ちゃんと。
たった数センチ、空いた距離があまりにも冷たくて、男のシャツを無意識に握り込む。
武骨な指先は動かない。
男の視線は微塵も揺るいでいない。
彼がなぞった柔肌の痕が、じんと灼け残っている。胸の奥からあふれる痺れの心地よさに、その先を望まずにはいられない。
(ぁぁっ、もっと、……っ)
口にできず、生唾を呑み込んだ。
これまで、だれかに判断をゆだねることを許されていない。
どれほど傷ついても、親友が、捨て身の覚悟で敵地に乗り込むと言い出したときも、おのれの判断ですべて受け止めてきた。
その重圧を預けたのは――たった一度きり。
アーリグリフとの決戦のときだけだ。
じわりと涙が溜まる。
目のまえで、そのたった一度を許してくれた男が、待っている。
濡れた唇を震わせて、クレアは喉をひくつかせながらも名を呼んでいた。
「アレ、ンさっ……!」
さわって、とは言えず、言葉が吐息に溶けていく。
彼の指が、ようやく動いた。
だが――期待した双丘には触れず、額に口付けられる。
「え……」
アレンの唇は、こめかみ、耳朶、首筋をゆっくりとたどった。節くれだった指先が、すべらかな肌の感触を楽しむように肩から二の腕、引き締まった脇腹の稜線をさすり、肉の詰まったハリのあるお尻から太腿にかけて、弧を描くようにわずかなタッチで触れてくる。
「んっ……」
アレンの目つきの獰猛さからは考えられない、繊細な指遣いに肌が粟立つ。火照った肌に、そのかすかな刺激は毒だった。
刺激が、欲しい――。
もっと、敏感になった乳房を乱暴に揉みしだかれたい。
理性ではとても口にできない欲求がせり上がってきて、クレアは無意識に身をよじる。コルセットから解放された軍服が、メリハリのある女体の腰振りに負けて、はだけていく。
胸もとを覆うチューブトップは、すっかり濡れそぼり、柔肉にはりついていた。
もどかしい。
彼女の母乳はとめどなくあふれ、膝を濡らすほどまでにしたたり落ちているのに、肝心なところに触られない。
湿った吐息が、クレアのうなじをかすめる。その温もりをもった敏感な風が、ぞわりと期待を膨らませる。彼も大量に汗をかいている。汗だけでなく、興奮した雄の香りを、無意識に深く吸い込んだ。
(あ、あぁ……もうっ!)
クレアの細い指先がサーコートの下に潜り込み、黒いチューブトップを押し上げる。たぷんとまろびでた白い双乳がやっと外気にさらされ、喜び弾んだ。やわらかいサーコートの布地は深い谷間に押し込められ、その乳鞠の大きさと形のよさを強調するように食い込んでいく。お椀型の先端がぷっくりと浮き上がった。
「んっ、んっ……ふぅぅっ」
ダメだ、と抗う自分がぐずくずに溶ける。男の首筋をつかんで、おのずとキスをせがんだ。愛と呼ぶには、いささか卑猥なキスだ。アレンが深く舌を絡めてくる。
そのとき、半端な刺激で焦らされたクレアの母乳が飛び散って、アレンの頬にかかった。「あっ……」とつぶやいたクレアが謝ろうとしたところで、アレンが指先ですくい取って、処女司令官の乳液を目のまえで舐め取ってしまう。
(いやあああっ……!)
恥ずかしさで全身の血が沸騰する。声にもならない悲鳴。それもアレンの唇にふさがれ、思考をとろかされていく。かすかに甘ったるい乳の味がした。寄りかかってはダメだ、このまま流されたら戻れない。わかっているのに、自分の体液を口移しで飲まされていると思うと、ちゅぷ、ちゅちゅつ、と音を立てて交わすキスに熱がこもって、下腹がどくんどくんと一層激しく脈打つ。
「クレアさん……」
乞うように見つめられる。聞いたことのない艶めかしい声に、耳が痺れる。背中の刀を外した彼に、一瞬正気にかえって「ダメ」と言いかける。
だが先への期待に高まりすぎた唇は、荒い息をこぼしただけだった。
その間に、彼が
もし、彼の好みでなかったら――
スレンダーな親友の肢体が脳裏をよぎって、息が詰まる。
乳液したたる乳首が、男の唇を求めるようにてらてらと光っている。
「アレンさん……恥、ずかしいです……」
「…………」
声に出したのにアレンは答えず、グツグツに欲を煮込んだ瞳をこちらに向けて微笑むのみだ。引き寄せられ、石畳の上にあお向けに倒され、のしかかられる。
ぐっと距離が縮まって心臓が高鳴った。クレアは彼が触れてきた右手を取ると、その手のひらに、首を横に振る代わりに頬ずりする。
この武骨な硬い指で、敏感になった乳首をいじられたら――絶対、気持ちいい。
絶対にダメなことなのに、想像して、ごくりと唾を呑み込んだ。アレンがじっと見つめてくる。
彼の瞳を見つめ返している間に愛おしさがこみ上げてきて、桜色の唇でちゅぅっと彼の手のひらに吸い付いた。「やめないで」とはとても恥ずかしくて言えない。
懇願するクレアの上目遣いをどう見たのか、アレンは絶句して横を向き、しばらく動かなかった。
――この男にだけは、弱い自分をすべて見てほしい。
彼が咳払いしている間も、あさましい熱が腰のあたりに溜まって、もどかしくも体をくねらせる。
クレアはもじもじと、むっちりとハリのある太股をすり合わせた。下着の中はぐしょぐしょで、秘裂からあふれた粘液が太ももの付け根にまで垂れてきている。海藻に拘束され、粘液をすり込まれていなければ、アレンもすぐに気づいただろう。
「アレンさん……」
もっと、さわって、と言いたいのに、どうしても顔をまっかにして口ごもる。
「どうしました?」
問うてくる顔はまじめくさっている。びっしりと汗をかいている彼にも余裕はなさそうに見えたが、その口許はかすかに笑んでいた。
おそらく、クレアの意図を理解している。
ふっと敏感に尖った乳首に息を吹きかけられて、「んんっ!」と喘いだクレアの先端から白い液が滲み出た。
「……いじわる」
ちょっぴり頬をふくらませてつぶやく。
彼は数秒、押し黙ったあと、言った。
「おたがいさまです」
「なにを、はああ……っ!」
節くれだった大きな指が、女総司令官の絶妙なカーブを描く胸を下乳からつぅーっとたどりあげる。望みの刺激とは程遠い、ごくわずかな刺激にクレアの体はふるえあがり、背中をのけ反らせて、見せつけるように双乳をはずませる。ぶわりと牝の体臭と汗と乳液の香りがひろがった。
アレンの顔が遠のいて寂しく感じたのもつかの間、
「え、あ……吸っちゃ、んんんんんっ!」
彼の舌がゆっくりと右胸の突起に向かい、クレアと目が合ってから舐めあげるや、吸い付いてきた。自分の指とはまるで違う、やわらかくて温かい湿った舌の感触が、じゅるじゅると音を立てて敏感な突起を吸ってくる。
さんざん焦らされて高められた性感が強烈な快美感を生み、乳房だけでなく一番大事な秘芯までぷしゅっと粘液をふきだして濡れたのがわかった。
(ああっ、これ、だっ……め……!)
溜まっていた乳液の張りが吸い出され、鉄壁だったはずの理性の城壁が、いともたやすく陥落していく未知の愉悦に、総司令官としての思考が、溶かされていく。
人差し指を噛んで声を押し殺さなければ、もはや自分を保っていられない。
アレンは吸いながら、ゆっくりと両胸をわしづかみにし、搾るように揉みしだく。時折、その舌で先端を転がした。彼の左手が反対側の胸をもみほぐし、乳首をつまんでコリコリと刺激する。
「……ぐっ! ……んーっぅぁあー!」
声も出ない快感だった。あまりに強い快楽におびえて、クレアが反射的に腰を引くも、アレンの両腕に抱き留められてかなわない。硬く尖らせた舌が、充血しきった乳首をピンッと強く弾き、縦横無尽になぶってくる。
(すごいっ……! これ、すっ、ご、いっぃいぃっ!)
クレアの小さな乳輪は男の唇にすっぽりと包まれ、ちゅっ……じゅぱっ、と空気を含んだ音を立てて不規則に踊る。唇の吸着は強まったり弱まったりして、ふわふわの快楽リズムを送り込んでくる。尖った乳首は口腔内で激しく舌でいじめられ、胸全体は男の手のひらにもみこまれて、胸の先端だけでなく、体の芯にじくじくと熱がこもる。
自然とクレアの腰は揺れていた。覆いかぶさっているアレンになんとか密着しようと足裏に力がこもる。
だがそれ以上の快楽の追いつめ方が、わからない。両腿を力ませ、下着にびっちりと貼りついた割れ目がくぱくぱと開閉する刺激に、じれるのみだ。
「ひぅっ! うぅ、ううっ……! もうっ、おねが……っ!」
彼の舌が、はじく動きからまた舐めまわす動きへと変化した。先端の丸みをなぞるように細かく小さな円を描かれ、肉豆の割れ目――最も敏感な一点がチリチリと強く痺れてくる。もう一方の尖端を、爪先に絡め取られた。
「は……うぁっ、あっ!」
舌よりも断然に鋭い刺激に、足の爪先が丸まる。突起の先端を彼の爪がひっかけて、クシュクシュと素早く掻かれる。
快楽神経を直に弾かれ、ビンビンとはっきりとした甘みが腰にずしりと響いてくる。
「あ……ぁあっ! あっ!」
その甘みは女芯の肉芽に集約され、強烈な切なさを生み出した。たまらず腰を振って快楽を散らそうとするが、耐え切れない。
(あぁっ! あぁっ、つらぃっ、これっ……これぇっ!)
抗いようもなく肉芽がビンビンにしこっていく。
くりくりと小さく円を描いていた指先は、次に左の肉鞠の尖端を上下に鋭く掻きあげた。
「ひぅぅっ!」
それからしばらく。
乳首はやわらかく湿った刺激と爪先の硬く鋭い刺激に何度も転がされ、彼の唇がようやく離れると、真っ赤に熟れた乳頭がぷりぷりと踊るさまが目に入った。
イきたくてもいけず、快楽に翻弄されるクレアは息も絶え絶えに、瞳にはじわりと涙がにじんだ。
彼はクレアの弱点をよく心得ていた。
「おねがっ、ぃ……もっとっ……! っもっと、ひどく、し、てっ……――!」
どこもかしこも舐め回され、弾かれ、吸いつかれ。極限まで高められた体は、ひとつひとつの快楽に、苦しみすら覚えるほど張りつめている。
もはや総司令官としての矜持などない。
願いを聞き入れたようにアレンが口をすぼめて強く吸い上げた。反射的にクレアも彼の頭を抱きかかえ、より深く、乳肉に彼の鼻先をうずめるように密着させる。
目の前がチカチカする。
乳腺に直接流し込まれたような甘い痺れにクレアは全身を突っ張らせ、アレンの口に母乳を搾り取られた。
「ひぃっ! あぁああっ!」
そのとき、彼の歯が、カリ、と乳頭の根元に食い込んだ。瞬間、バチンとクレアの目のまえが光った。ビンと体がこわばり、乳腺から熱い液体がほとばしっていく。どくんっどくんっとすさまじい勢いで母乳が流れ、彼の喉へと落ちていくのがわかった。
「ああっ! ぁああああっ!」
ごくん、ごくんと彼の喉仏が上下する振動が、唇を通して脳髄まで響く。快楽の波状攻撃に足の指先までがつり上がり、声にならない絶叫とともに、奥の奥から大量の母乳が噴出していく。
しばらく、意味のない絶叫が響き渡った。
洞窟の壁に、クレアの声が反響して、戻ってくる。
その悲鳴すら塗りつぶすように彼は喉を鳴らして、すべてを飲みくだしていく。
「あ……あぁ……」
あまりの快感にぼうぜんとしているクレアに、彼は口の端からわずかにこぼれた乳液を拭って、言った。
「あとは、……こっちですね」
優しい声が、耳に届く。
涙が、止まらなかった。
正しくあろうとした自分は、もういない。
聖王国を率いる刃として、気高くありたいと願った自分は、もうどこにもいない。
左の乳鞠をたぷりと持ち上げられて、クレアは半開きになった唇で「ああ……っ」と意味をなさないつぶやきをこぼした。
快楽の頂からまだ降りられないなか、アレンの唇が、ゆっくりと左の乳首に近づいてくる。右とは違う、より丁寧で、それでいて容赦ない動き。
舌先が、敏感になった突起をちろりと舐めた。
「んっ……」
もう抵抗する気力はない。
クレアは自分から背中を反らせ、乳房を彼の口許に押し付けた。
「もっと……」
小さく、震える声でつぶやく。
「もっと、ひどく……」
自分が何を願っているのか、もうわからない。
ただ彼と、深い悦楽のなかで溺れていたい――。
「……おねがぃっ、っくだ、さい……」
遠くで、水滴が石に落ちる音がした。
アレンの歯が、カリ、と乳首に食い込む。
「ひあああっ!」
右の乳房よりもさらに激しく。まるでクレアの懇願を聞き届けたかのように。
カリ、カリ、と容赦なく甘噛みされるたび、白い液体がほとばしる。クレアは彼の髪を掴んで、自分から乳房を押し付けた。吸い付く音が、じゅぱっ、じゅるるっ、と湿って卑猥に響く。
「あっ、あっ、ああああっ! 全部、飲んでぇっ……!」
自分の声が、遠くに聞こえる。
ただ求めた快美感だけが、体中を駆け巡っている。
どくん、どくん、と脈打つたび、母乳が溢れ出す。
ごくん、ごくん、と彼の喉が鳴る。
その音を聞くたび、クレアの体が震える。
「ぁ……ああぁぁ……っ」
やがて、すべてが静まった。
クレアは、アレンの腕の中で、ただ震えていた。
彼の温もりだけを、感じていた。
冷たい石畳の上。
洞窟の湿った空気の中。
「……クレアさん」
優しい声が、呼ぶ。
クレアは、涙で濡れそぼった頬を彼の胸に押し付けた。
――逃げられない。
確信した瞬間、頭の芯からキュンと震えた。
(……こんな私を、どうか嫌わないで)
クレアはようやく、すべてを手放した。
微笑みのなか、彼女はゆっくりと目を閉じた。
ワンシーンにおけるエロ描写と話の展開の比率について教えてもらえれば(人∀・)タノム
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このままでオッケー(現状維持)
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どんどん話進めていいよー!(エロ少なめ)