危機的状況
そう聞けばどういうのを思い浮かべるだろうか。
例えば、目の前に凶悪犯が凶器を持って立っている時。
例えば、今にも落下しそうな橋を渡らなければならない時。
例えば、周囲を海に囲まれた状況で船が浸水し始めた時。
「お姉ちゃん…」
「大丈夫、大丈夫やから、な?」
遠山和葉は普通の女子高生だった。
大阪の高校に通い、大阪府警刑事部長の父と元大阪府警銃器対策部隊の母を持つ、合気道ができる普通の少女だ。
年頃の女子のように、幼馴染で同い年の服部平次に淡い恋心を持っており、この場に来たきっかけもそれだった。
「(平次は、無事やろか…)」
最近、東都に出向く平次に不信感を持った。
そこで調べてみれば「工藤」という人物が浮かび上がり、それが平次をたぶらかしてると思い、再び東都に向かう平次の後をつけるように自分も向かった。
米花駅で平次に尾行がバレてしまったが「工藤って誰やねん!!」と問い詰めれば「会うか?」と案内された。
しかし、向かった先で―――
「(…あかん、思い出せん)」
なぜかそこから記憶が断片的になってしまい、どこかの家に入って、そこにいた誰かと会話をしてという記憶の欠片しか覚えてない。
そして、意識を失っていたようで、目を覚ませば暗い空間。
「(扉には鍵もかかっとるし、窓もあらへん…なんか、地下っぽいな…)」
最初はパニックになりかけたが、部屋の隅で見つけた子供。
明かりがなくて表情が見えないが、おそらくは小学生低学年ぐらいの女の子。
最初は和葉にも警戒していたが何度も声をかけてやっと信用してもらうようになった。
「ママぁ…」
「大丈夫やから、な?」
安心させるように言うも、どうすることもできない。
ここが東都であるなら両親の助けも待ってられない。
あと残るは、この場にいない平次に期待するしか――
『お待たせしたな』
「ひっ」
「っ、誰や!?」
スピーカーのようなものから聞こえた声。突然の声に少女が驚いて和葉に抱き着き、その頭を守るかのように抱えて和葉が警戒心を高める。
聞こえた声は変声機を使ったかのように男女の判別ができず、男とも女ともとれる声だった。
『私はあなた達を閉じ込めた者――というのは言わなくても分かっているでしょう』
「…何が目的かは知らんけどな、お前なんか平次が懲らしめたるからな!!覚悟せいよ!!」
精一杯の虚勢だ。だが、それには揺ぎ無い信用があった。
絶対に平次は犯人を捕まえて、この場所へと来てくれると。
『残念だが、服部平次ならすでに私の手にある』
「っ、う、嘘や!そんなん信じんわ!!」
『信じるも信じないもの個人の考え、だが今ここで君に対して嘘をつくメリットはあるのかな、遠山和葉さん?』
そう指摘され――さらにこっちの身元すら言い当てられてしまったことに状況は圧倒的に悪いということを察知した。
「アタシ達をどうすんねん!殺すんか!?」
『私は人殺しではない。なに、ゲームをするだけだ』
「ゲーム…?」
明らかにまともな内容ではないだろう。
しかし、今の和葉には拒否権もない。
「…なにをやらせるつもりや」
『簡単な推理ゲーム、とでも言おうか。時に、君は洗脳とか信じるかね?』
突然何を言い出すのか。
洗脳や催眠は漫画や小説なんかでもよく出てくる。
無論、和葉もそう言った設定の作品なら見たことがある。
「映画とかで悪い奴がやるやつのことか?生憎、アタシはそんなん信じへんで」
『ふふふ…ではルール説明だ。君の後ろの壁を見たまえ』
言われた通り、振り返れば壁の前に何らかの穴が開いてるロッカーのようなものがあるのがわかった。
大きさ的には人が一人すっぽり入れるぐらいの大きさで間隔を空けて3つ並んでいる。
それぞれに握りこぶしが通り抜けれそうな穴が和葉の腰ぐらいの高さに開いていた。
『今からその穴から男性器が出てくる』
「…は?」
言ってる意味がまるでわからない。
壁の穴から男性器が出てくる?
しかし、和葉の疑問を無視してルールが続く。
『3人のうち、1人は君の愛しい服部平次だ。それを当ててもらおう』
「ちょっ、待って!?なんなん、そのゲーム!おまけに平次のを当てろって寝ぼけてんのか!?」
度々、親や幼馴染が事件を解決した話を聞く中で「犯人の考えが全く理解できない」と思うことは多々あった。
しかし、これは突き抜けて意味不明だった。
『なに、全く知らないというわけでもないのだろう?幼少の時に手錠が外れなくて一緒に入浴をしたと聞くが』
「なっ…何で知ってんねんや…!?」
確かに幼い頃に平次の父親である平蔵が若い頃に使っていた手錠で遊んでいた際に鍵がかかってしまい、しかも事件の捜査指揮のためにその日は大阪府警に泊まり込みだった。
そのためにその日一日、食事や就寝時だけでなくトイレに入浴まで繋がりっぱなしになってしまい、帰宅した平蔵に二人そろってこっ酷く叱られた。
結局、古い手錠で鍵も紛失してたため工具で無理に壊して、その時の鎖を和葉はこっそり自分と平次のお守りに入れている。
『嫌だというのなら…そうだな、そこの子供にやらせるもいいか』
「ひっ!?」
「ッ、やめや!!ええわ、わかった!!やったるわ!!」
怯えた少女を庇うように和葉が啖呵を切る。
吐き気がするような要求であってもこんなにも怯えた子供を犠牲にすることは正義感が強い和葉にとって我慢ならなかった。
安心させるように、子供に「大丈夫やから、離れといてな」とできる限り――これからすることも見られたくないため壁から離して待機させる。
『さあ、ゲーム開始だ』
宣言と共に、穴から男性器が出てくる。
しかし、薄暗い室内ではうっすらと影ぐらいしかわからない。
「(わかったわ、部屋が薄暗い理由…平次、色黒やから色で判断できひんようにしとるんや…もっと、近づいて見な…)」
近づいたところでわかるわけもない。
しかし、当てずっぽうで決めるのはまだ早い。
色々と確かめてからでも遅くはないと目を凝らして一番左の性器に顔を近づける。
「うっ…(ひどい匂い…汗と…なんや、この生臭いの…――❤)」
当たり前の話だが男性経験がない和葉は例の平次と手錠で繋がれた時以外で男性の裸なんて見たことがない。
ましてや匂いを嗅ぐなんてこともあるはずはない。
しかし――
「(なんか…、ぼーっとして……なんなん、この気持ち……❤❤)」
なぜか不快感もなく、むしろ虜になるような匂いに頭がくらくらする。
体が熱を帯びて、下腹部がむずむずする。
「(……見るだけやのうて、ちゃんと…触って…❤)」
普通の和葉の認識なら見知らぬ異性の性器なんて触りたくもないはずだ。
しかし、匂いに当てられたのか手掛かりを探すという【言い訳】をしながら男性器へと触れる。
「(硬い…勃起、してんのか…?細長いけど、石みたいや……それに、金玉…大きい…❤)」
一般的なサイズ、と言えばいいのか大きすぎず小さすぎず。
明らかに「これは平次ちゃうわ!」と断言できるわけでないが、それでも可能性はあると感じていた。
「ひゃぅ❤!?」
すると、ピュルッと男性器から何かが飛んで、握るようにして掴んでいた手にかかった。
触っていた手を慌てて離し、薄暗いなかで目を凝らすもよく分からず顔を近づけた。
「く、くっさ…なんなんこれ…もしかして、精液…!?」
非常に生臭い匂いは性器から漂うものと似ていた。普通に考えれば男性器から出てくるものなんて小便か、あるいは精液か。
しかし、消去法でアンモニア臭がしないということは後者しかなくなる。
『ふふふ…思わず手コキするほど熱心に調べていたようだね』
「っ、う、うっさいわ!!こんなくらいとよく見なわからんわ!!」
あの犯人の声に思わず声が上ずりながらもそう返す。しかし、持ち物は全部没収されているようでポケットを探るもハンカチがない。
仕方なく、気持ち悪いが精液を服で拭うわけにもいかずそのままにしておくことに。
『さて、制限時間を設けるつもりはないが、あまり時間をけるのも面白みに欠ける。早いとこ次に進めてもらおう』
「いわれへんでも、さっさと当ててこんなとこ出てやるわ!」
『あ、そうそう。せっかく射精までしてくれたのだ。サービスで特別ルールでそれに応じた君に対して優位になるハンデを設けようと思う』
そうは言ってもこんなふざげたゲームを強要する相手だ、ろくでもないことだろうと和葉は思った。
しかし、自分だけでなく子供のことを考えれば少しでも脱出する可能性が上がるのならと耳を傾ける。
『先ほど、君に洗脳があると思うのかと聞いたのだが、実を言うと君にすでに洗脳状態であるなのだよ』
「…アホらし」
少しでも期待した自分がバカだったと和葉は零す。
和葉は占いや幽霊は信じているが、先ほど述べたように洗脳なんてあるわけがないと思っていた。
しかし声の主はそれを気にしないで続ける。
『そこで、君に対して一つ洗脳をしてみよう、内容は【愛する人間の性器や精液だと脳が判断すると発情する】というものだ』
「はぁ…?」
そんな洗脳をして、何の得があるのだろうか。
しかし、仮にそうだとしたら匂いを嗅いだだけで平次だとわかるということだ。
試しに手に残った精液を嗅ぐ、うん、全然何とも感じない。
「ええわ、もう黙っといて。さっさと次いくで」
相手するのも面倒くさいと思って、次の性器を――
「――え」
穴から出てる男性器、先ほどのとは比べ物にならないほどの大きさであるのは暗くても分かる。
それこそ、さっきのがコンビニのフランクフルトだとするとこっちはフランスパンぐらいありそうだ。
しかも、見てわかるのは全く張りがない状態――つまり、勃起してないのだ。
「…し、しつれい、します…❤」
圧倒的なオスの証に思わず和葉の中のメスが委縮して断りを入れるほどだった。
左手で睾丸、右手で竿を支えてみればずっしりとした重さが伝わってくる。
「(なんやこれ……さっきのと全然ちゃう……❤)」
ほぼ無意識だろう、右手でサワサワと竿をなでるように触れる。
すると徐々に硬さを持った性器が和葉の掌を押し返すように、ムクムクと勃起しだす。
「す、すごぉ…❤」
思わず口からも感嘆の声が出る。
さらに男性器が硬くなるにつれて掌を押し返す力が強くなっていく。
「大きさだけやのうて、匂いも…ぉ…❤」
大きさに圧倒されたが、勃起したことで匂いがより一層強くなってくる。
男の匂い、生臭いし好きでもないはずなのに本能がもっと嗅ぎたいと疼いている。
「(…匂いも濃い……❤)」
気付けばすんすんと鼻を鳴らして男性器に顔を近づける。
そしてスンスンと嗅ぐごとに脳に直接叩き付けられるような香りが麻薬のように和葉の思考を鈍らせる。
「あ、アカン……これぇ……❤」
気づけば竿を握っていた手は上下にシコシコと扱いていた。
一言でいえば平伏、こうしなければならないという本能のようなものに動かされている。
「はぁ…はぁ…❤はぁ…❤」
心なしか、和葉の息遣いも荒くなる。
思考を鈍らせているだけでなく、和葉の目線も熱を帯び始めた。
『ふふ、ずいぶんと熱心なんだな』
「っ!!」
指摘されてハッとした。自分は何をしていた?見知らぬ相手の性器を扱くなんて。
それも愛しそうに。
「ち、ちゃう!これは……!!」
『もっとも、その性器の持ち主が君にとっての愛する人間なら問題ないだろう』
そんなわけない。いくら何でも高校生の平次のモノとは到底思えない。
いや、もしかしたらそうかもしれない。だが、心のどこかで思う――こんな男らしいものを平次が持ってるわけない、と。
『言っただろう?【愛する人間の性器や精液だと脳が判断すると発情する】と』
「…あ」
そう、そうだ。さっきそう言っていた。
間違いなく自分が発情しているという自覚がある。なんなら今すぐにでも自慰に更けこみたいという気持ちもある。
年頃の和葉は人並みに性欲を発散することがある、しかし目の前の巨根をネタにすれば過去最高の快感を得れる確信がある。
『やはり洗脳をするのは失敗だったか?たとえば君が手でなく口で奉仕を始めたところで仕方のないことだからな』
「―――❤」
まるで待てをされていた犬に対して「よし」と言うように、引き絞られていた弓が放たれるかのように、和葉はその巨根に向かってしゃぶりつく。
「(でっかぁ❤❤顎が外れそう❤❤それになにこれ❤❤すごいエッグい味や❤❤)」
とんでもない下品な顔で吸い付く和葉。
もはやこれが平次なのかどうかということなんて頭になく、単純に目の前の性器の虜だった。
「んちゅ❤むちゅ❤は、あっはぁ……❤じゅるっ、ちゅぱぁ、ちゅっ❤」
亀頭にキスをしてから舌で鈴口を舐める。そしてカリや裏筋も余すことなく嘗め回す。
奉仕するごとに自分の中のメスが悦びに満ち満ちていくのを感じる。
「ふあっ、んちゅぅ……❤ふぁっ、ちゅっ❤」
『すっかり虜のようだね。ほら、射精しそうだ』
「!」
指摘されて、慌てて竿を呑み込むように咥える。
一滴も零したくない、舌で味わいたい、そんな本能に従った行動だった。
「ん、んっ❤むぐっ、じゅるっ❤―――んんっ!?❤❤❤」
ドプッ!と喉奥で熱いものが弾ける。
まるでゼリーのような粘度を持った精液は和葉が想像していたものよりも濃くて量も多かったため、口から溢れそうになる。しかし、それを零してなるものかと必死に口を抑えて飲み込もうとする。
そんな和葉の必死な姿を嘲笑うかのように射精の勢いは止まらずにビュルビュルと和葉の口内を蹂躙、喉奥にまで侵略を開始するが粘り気のある精液が狭い喉で詰まってしまい逆流をする。
「(やば……❤おぼれ……んぐっ!?❤❤)」
このまま溺れる――と思った矢先に和葉の
滞留していた精液をまるでトイレ詰まりを直すかのように押し込まれ、しかしそれでもまだ吐き出される精液が直接胃へと流し込まれる。
「ぉ゛…っ…❤❤ぅ゛…❤❤ぉ゛ぅ゛…❤」
徐々に視線がブレ、目が上を剝き、それでも呑み込めない精液が鼻や口の隙間から溢れる。
数十秒にも及ぶ長い射精が終わり、和葉の口から男性器が抜き取られる。
「げぇ……っ❤かはっ……お゛ぇぇぇぇ……❤❤」
酷い声とともに涎と精液の混合物が吐き出される。
胃までも占領されそうな射精量に和葉はえずいてしまう。
『ふふ、どうやら君の愛は本物だったようだな』
「……はぁ……はぁ……❤」
確かにそうだ、自分はこの性器の持ち主を愛しているし愛しているからこそこんな無様を晒す。
あながち洗脳されているというのは嘘ではないのかと思った。
『ところで、これがゲームであることは忘れてないだろう?』
「っ…あ、当たり前や…」
いや、そうだ。なにを考えている。
今現在自分は危機的状況に陥っている。誰かに監禁され、性行為を強要されているのだ。
一刻も早くここから脱出して犯人を捕まえなければ。
和葉は堕ちていた思考を何とか奮い立たせた。
『勇ましいね。さて、特別ルールだがフェラどころかディープスロートまでしてくれたのだ。大盤振る舞いしなければね』
「…次は何なん」
正直、さっきの行為が洗脳の影響だとすると和葉が警戒するのも無理はない。
しかし、それを察してかあるいは気にせずかスピーカーからは含み笑いのような声しか流れない。
『せっかくだ、大ヒントとしてその部屋の電気を付けよう』
「はぁ?明るくする程度でヒントになるん?」
和葉がそう言うが、正直に言うとそれはありがたい。
性器の形や肌の色がわかるだけでなく、単純に光がない空間では気持ち的に不安や警戒心が積もって精神的に参っていたところだ。
『ではライトオン』
「っ、はぁ…やっと明る…く…」
暗い部屋に慣れて目が一瞬眩んだが、心にゆとりができた和葉は言葉を失う。
先ほどまで自分が愛してやまない相手だと思っていた性器。その肌の色がどう見ても日焼けなんてしてない。
「え…へい…え…??」
混乱する。
これが平次のではないのかと、自分は全く見知らぬ相手のモノを愛してあんな痴態を晒していたのかと。
いや、でもそれは洗脳で、そしたら自分は本能的にこれを愛して?
『さあ、最後の性器だ。存分に楽しみたまえ』
「っ!!」
ハッとする。そうだ、まだ一つ残っている。
手についている最初の性器から出た精液の匂いを嗅いで違う、これは、そう形や雰囲気が似てたからウッカリ間違えたのだと。
だから最後の性器にメロメロになったら――
「―――え?」
最後、その性器を見て和葉は目を丸くする。
先ほど、一番最初の大きさがフランクフルトだとしてさっきのがフランスパンだと形容した。
では最後はというと――短小。ただひたすら小さい。
「なにコレ?」
和葉は知らないことだがスラングで「ポークビッツ」なんて表現もされるだろうが、それと比べることも失礼なほど小さい。
もしかしたら和葉の親指の方がデカいのではないか?と思うほどだ。
「え、平次…なん…?」
しかし、和葉が混乱するのは肌の色。振り返って最初の普通、そして最愛のデカチンと、二人は日本人らしい肌の色。
一方のこの粗チンは色黒――そう、服部平次の肌の色だ。
「ちょ、嘘やろ!?平次がこんなちっさいわけないやろ!」
和葉の声が聞こえているのか、慌てたように性器を振っている。
プラプラと揺れる姿に、一瞬和葉の中で黒いモヤモヤが渦巻くが、無理にそれを押し込めて「せ、せや!」とその性器を指先で摘まむようにして掴む。
「まだ勃起してないんやろ?きっと大きくなったらさっきの人のよりずっと――」
ゅ。
説明するならそんな文字だろう。
ただ指先で――虫を掴むかのようにして触れただけで射精した。
それも量もスポイトで掬ったかのように少なく、色も薄い。
「――は?」
おそらく和葉が生まれて今まで一度も出したことがないほど冷たい声が出た。
それは侮蔑、あるいは軽蔑、それかその両方が混じっていた。
「――嘘やろ、平次?」
手を放す。肌の色的に、間違いなくこれが平次のはずだ。しかし、それはあまりにも情けない。
いつもの大阪人らしい荒々しい姿なんて欠片もない
さっきの圧倒的な雄の精力に比べて、子供にも劣るような射精。
将来的に、いつか結ばれた際に自分の胎内に出されるであろう精液がヘドロのような汚物に見えた。
『おや、もういいのかね』
「…触りとーない」
本当なら、最初にするべきであろう反応だが、理由が全く違う。
ゲームに対する反抗ではなく、単純に、【ソレ】に触りたくないという拒絶。
ぴゅ
「うわ、最悪…触れてもへんのにまた出とる」
罵倒されてか、先ほどより多く――それでも小さじ程度の射精をする。
もはや和葉には目の前の性器を愛でる気も、ましてやそれを自分の中に受け入れるなんて想像もできない。
『さあ、では答え合わせ――という前に、最後の特別ルールだ』
「なんなん?はよしてや」
答えも分かって、あとは言うだけ。もちろん、出たいという気持ちもあるがそれより和葉の中で渦巻くは愛していたはずの男への冷めた気持ちだけ。
ここから出たら真っ先に大阪に帰ろうと。警察への通報なんてもうどうでもよくなった。ただ、イライラしてる気持ちを収めたかった。
『残念ながらヒントはもうないから。そうだな…ではこうしよう。まずルール変更だ』
「なに、今更変えるん?」
『安心したまえ。言っただろう、君に対して優位になると。まずは正解を選ぶときはその性器を膣にいれてもらおうか』
「はぁ!!?」
和葉は目の前が真っ赤に燃えるようだった。
それは性行為の強要でもあり、女性として初経験をこんなことで散らすことによる苦痛もある。
だが何よりは――
「こんな粗チンをいれなきゃあかんの!?」
男として終わっている人物の性器を入れる。それは女として計り知れない屈辱だった。
それならいっそ自分で指でもペンでも入れて処女膜を破る方がマシだと思えるほどだった。
『話は最後まで聞くように。先ほど君はそれを2回射精させた。まあ一度は自爆みたいなものだが、つまりはもう一つルールを変える』
「嫌やで!どんなルールでも入れるのなんて絶対に」
『愛する者を当てたら正解とする』
ヒステリックのように叫ぶ和葉に、ただ冷静にスピーカーから音声が流れた。
しかし、ルールを変えると言って変わってないような内容に、いやその本当に意味を察してか和葉が止まった。
『この中で、君が一番愛した人物の性器を挿入する。それが当たれば正解とする』
つまりは、ただ単純に【和葉の好みの性器を選べ】という、もはやゲームでも何でもない。
だが、その提案に――和葉は満面の笑みを浮かべた。
「か、和葉…!」
ロッカーの中から恐る恐るというように全裸の服部平次が出てくる。
実を言うと、彼は捕まっていたわけでも監禁されていたわけでもない。
出ようと思えばいつでも出れた。
「あぁ❤んぁ❤いっ❤いっ❤いっ❤いっ❤うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ❤」
「おぉ、平次君。やっと出て来たのか」
しかし、和葉は平次が出てきたことにも気づかず必死に喘いでいた。
余裕がない彼女に対して、後ろから犯している阿笠博士は平然としている。
それも今現在で相手の思い人と性行為をしてるとは思えないほどにリラックスした様子で。
「それで、どうじゃった?今回のシナリオは」
「――メッチャよかった」
本来なら激怒し、罵倒し、それで暴力的に博士に襲い掛かるであろう平次は、笑顔で満足そうにそう言った。
まるで最高級のマッサージを受けたかのように、あるいは最高潮なセックスをしたかように、恍惚とした表情だった。
「ほーんと、平次お兄さんって変態だよね❤」
「はは、まあそういう人もいるから…」
「そういう成実お姉さんも手コキしてこーふんしてたんでしょ❤」
想い人が寝取られているという状況なのにそれで性的な興奮を得ているということを馬鹿にするように笑う少女――理博と、その彼女に「協力してもらった」ご褒美としてのセックスをしている成実。
その二人に平次は「ほんま、ありがとな」とこのシナリオの登場人物として参加してくれたことに感謝していた。
「んひぃ❤――あ、あ、なんや、平次…そこにいたんか」
一度絶頂して、やっと落ち着きを取り戻した和葉。
しかし、平次に対して向ける視線は冷たく、愛情なんて欠片も持ってなかった。
ぴゅる
その視線を受けて、何もしてないのに短小な平次の性器から精液が出た。
それを見て和葉は大きなため息をついた。
「ほんま、クソ雑魚童貞なんやから…」
「す、すまん…」
「しゃーないから、ちゃんとアタシが博士とセックスしてるとこ見ててな」
そう嗤う――見下して博士と愛し合う和葉の表情は平次の性癖を大いに満たすものだった。
基本1話は6000~7000文字で収めようとしたのですが筆が乗って9000文字オーバーになってしまった…
前々から何度か言ってると思いますが、本当に和葉との接触方法がなかった…
色々と模索した結果、平次を洗脳してからの和葉を誘い出すことで堕とすことにしました。
一応、そこらへん含めての設定は以下
遠山和葉
服部平次の幼馴染。
最近平次がやたらと東都に行くことを不審に思って母親の静華から「工藤に会いに行く」と言ってたことを聞き出して「女か!?」と後をつける。
米花駅で平次に見つかるも「工藤っちゅう女って誰やねんな!」と詰め寄れば「工藤は男や、男」と笑われて「どうせならお前も会うか?」と誘われる。
しかし、阿笠邸に案内されると睡眠薬を盛られて洗脳を受ける。
受けた洗脳は「平次のために阿笠博士に寝取られることに抵抗ができなくなる」というもの。
最初は平次のため、と思って股を開いていたが最近ではオスとして寝取られることに興奮する姿に幻滅して、いろんな女性を侍らせることに男らしさを見出して博士に恋心を抱く。
服部平次
大阪で探偵活動をしていたが工藤新一の話を聞き、さらには失踪したと聞いて「ほんならオレが探したるわ!」と工藤邸に訪れる。
しかし、有希子に「家庭の問題に土足で踏み込まないで!!」とキレられてしまい、困り果てたところに隣人の阿笠博士に「息子が行方不明なのに野次馬みたいに首を突っ込んでくるとそれは怒られる」と諭される。
その後に「代わりに新一について教えれることは教えよう」と招き入れたところを一服盛られる。
洗脳内容としては「和葉が寝取られる姿にしか興奮できないようになる」という寝取られ性癖で、それからしばらくは「新一の調査」と称して米花に行き、博士に聞き取りをするという理由で家に入るたびに洗脳を受け続けて性癖が定着する。
その後、同じく洗脳された和葉に土下座をして「博士に抱かれて欲しい」と頼む。
しかし、和葉が自分を蔑んで博士を本気で愛してることに気づきながらもそれに興奮して止めれずにいる。
はい、というわけでこのシリーズで初めての彼氏公認の寝取りです。
ちなみにこの話は「こういうシチュでどうだろうか?」と博士の考えたシナリオを和葉が「そう言う展開を再現している」というだけで別に記憶を消されたりとか言うわけでなくてあくまで演技をしてるだけです。
…本当は最初は成実はいなかったんですが初手で博士ってのもいきなりすぎるし平次は「触りたくない」と拒絶したかったのでワンクッション入れるために協力することに。
あと理博も、執筆開始時点では今回が平次を見限るきっかけになる話だったので、洗脳はされてるけどまだ平次のことを信じてる展開にしてたので、どうしても和葉が「わかった、やったる」という流れにするのに一緒に監禁されてる女子小学生を助けるため、という流れだった。
どうしても和葉が自発的にやりそうになりなぁ…ってことで。
本当は竿役をもう一人増やそうとも思ったけど、いなかった…英佑がいればなぁ…
さて次回は――という前に一つ。
今までは週1投稿を目標にしてきましたが、ちょっとインタバール伸ばします。
別に執筆意欲が下がったわけではないのですが、ハイペース過ぎてストックも放出しすぎてちょっと息切れしてきたので…
ネタも品切れになってきて、ちょっとばかり休息入れていきたいと思います。
まだまだ感想や活動報告にてのネタの投稿をお待ちしています。
とりあえず更新頻度を2週間で1話を目指して、次の投稿を8月2日を予定しています。