社会不適合者な幼馴染は体で家賃を払ってくれる【電子書籍化】 作:猫屋敷てん
幼少の頃よりあった天賦の画力。一度筆を取ればコンクールを総舐めし、大賞は彼女のための指定席。同年代の子供達どころかさまざまな画家を目指す人々の心を折った、絵の天才。
それが彼女、東雲夕菜だ。
しかし天は二物を与えないもので、夕菜は絵を描くこと以外何もできなかった。勉強、家事、コミュニケーション。人間が日常生活を営む上で必要な全てが、夕菜には身に付いていない。
どれだけ努力してもできない、圧倒的な才能の欠落。
絵を描くこと。ただそれだけに特化した天才東雲夕菜は、無論のこと一人で生きていける人間ではなかった。
中学の頃、料理ができずに餓死しかけたり。無能なのに顔だけは良いと酷い虐めも経験した。両親にも恵まれず、その人生は不幸の連続だ。
それでも生きていけたのは、咲間竜二郎がいたから。幼馴染として夕菜を最後まで見捨てず、助けてくれた人。夕菜が唯一心を許せる人。
気づけば家にいない親の代わりに飯を作り、身の回りの世話をする関係になった。
だが竜二郎は、ただ世話をするだけだった。それ以外の何もしなかった。
それが間違いだと気づいたのは、数か月も前のことだ。
高校卒業と同時に疎遠になっていた夕菜が訪ねてきたのは、とある夏の夜。
その日は台風。雨と風が家を叩き付け、ここ数年で一番酷い天気模様。そんな日のインターホンの音は、辟易とするしかない。
通販を頼んだ覚えはないし、来客の予定もない。ろくでもない訪問者だろう。そう、思っていた。
そんな思いは、びしょ濡れで顔を伏せる夕菜の姿に吹き飛ぶ。
『家……追い出されちゃった』
夕菜の呟くような言葉と、零れ落ちる涙。冷たい雨風に体を震わせるその姿に、竜二郎の胸は張り詰める。
やはり、夕菜は一人では生きられなかった。それを理解していたはずだ。
なのに竜二郎は高校卒業と同時に、しかたない事情もあって夕菜から離れた。
あの時は自分のことしか考えられなかった。だがそれは間違いだったのだろう。
夕菜を見捨てて、一人暮らしを始めた己を責め続ける。
今すぐ助けないといけない。その思いだけが体を支配した。
そして今は後悔だらけだ。
たくさん時間があったのに、夕菜が自立できるように支援してこなかった。ただ世話をして、動物を可愛がるように何もさせない。
竜二郎がそう育ててしまった。何もできない夕菜を、何かできるようにしなかった。
その罪の意識が、ずっと竜二郎を蝕み続けた。その結果がこの現実だ。夕菜をどうにかすることもできず、ただ堕落していくそんな現実。
退廃的で蠱惑的。その日常はある意味幸せだろう。
◇
「竜くん。今日は、どう使う?」
夕菜はそう言って微笑んだ。
まるで己がただのオナホであるかのような態度。いや、実際そう思っているのだろう。
竜二郎を満足させるためだけに存在する体であり、そのためならばなんだってする。それが夕菜の中にあるものだ。
「好きに、していいよ。家賃、だもん」
夕菜はゆっくりと竜二郎に全身を密着させた。
布団の上に座り、柔らかな夕菜の体を全身で感じる。
「夕菜……これは」
「私には、これしかない。竜くんに渡せるものは、これだけ。だから、好きにして」
「ああ。そうだよな……」
これは、いけないことだ。
大切な幼馴染の弱味につけこんで、その若々しい体を貪る行為。小学生の頃からの付き合いだというのに、そんな兄妹のような幼馴染の体を家賃として性処理に使う邪悪。
罪悪感が心を蝕む。それが咲間竜二郎という男だ。
しかし竜二郎は男である。
「ん……♡」
夕菜を抱きしめ、その大きな胸を揉みしだいていた。
日に当たらないから真っ白でモチモチ、張りのあるおっぱい。大きいのに感度が良く、少し触れるだけで甘い声を上げていた。
「夕菜……」
「竜くん……私の、おっぱい。好き、だよね」
「ああ。大好きだ」
胸を揉みながら、夕菜の長い髪の中に鼻を埋めた。
行為に及ぶ前の風呂から上がったばかりだから、夕菜の甘い香りが一嗅ぎするだけで脳に充満する。
クラクラして、雄の興奮を高める夕菜の体臭。本当になんて罪な女だろう。
罪悪感はある。しかし男である以上、罪悪感が性欲に勝つなんてどだい無理な話だ。
故に竜二郎は夕菜の体を性処理に使う。家賃を貰うという免罪符を振りかざし、大切な幼馴染を押し倒した。
「竜くん、すごい、顔。怖い……♡」
「夕菜が、誘ってきたんだぞ」
柔らかな体を押し当てて、そんな甘い香りをまき散らして、押し倒されないと思っているのだろうか。
「ふふ……♡」
夕菜は蠱惑的に笑った。
それは男を挑発し、誘う淫らな雌の顔だ。無論そんな顔をして無事でいられるはずがない
「きゃっ♡」
「絶対、犯す」
夕菜に合わない大きなTシャツを剥ぎ取ると、ショーツ一枚の姿にさせる。シャワーを浴びた時にブラは外したようで、犯されることは想定しているのだろう。
「すごい、濡れてるじゃん」
「竜くんが、胸揉むから……♡」
「それだけでこんなに濡れるのか? 淫乱め」
「っ♡♡ おちんぽさん、お迎えするんだって、思ったら♡」
ショーツの隙間から指を入れれば、愛液が多量に分泌して入り口すらグチャグチャに濡れたおまんこがある。
少し胸を触られただけでこれほどまでに濡らしてしまったらしい。
指をチンポと勘違いしているのか、ズルズルと飲み込んで放さない。
竜二郎に処女を捧げるまで自慰すらしたことなかったおまんこは、家賃を払う過程でこれほど淫らに育ってしまった。
「竜くんのおちんぽ♡ おっきくなってる♡♡ 私の中に入れたいの?」
「当たり前だろ。今更止めるとか言うなよ」
「ん♡ 言わないよ。いくらでも使って良いからね」
夕菜は己の体をただの性処理道具に使われてもなにも文句を言わない。
否、それを喜ぶ少女だ。
役立たずと人々から罵倒されて育ったから、極端に自己肯定感が低い夕菜は、性欲処理に使っていただけたと感謝するほどだ。
そんな幼馴染につけこむ悪い竜二郎。自己嫌悪と興奮が止まらない。
「おっ♡ く、る……♡」
ゴムをつけ、ゆっくりと挿入すればズブズブとチンポは飲み込まれていった。
処女の頃からじっくりと開発し、竜二郎専用の形にされたおまんこは、ご主人様がやってきたとばかりに歓迎してくれた。
トロトロで温泉のように暖かな膣内は、ただ挿れるだけで絶頂へ導かれるほどの快楽がある。
「ふ……♡ お、ぉ♡ い、きゅ♡」
次第に目を蕩けさせ、喘ぎ声を漏らす夕菜。
それはただ竜二郎を満足させるためだけではなく、自分も気持ちよくなっている証明だ。
互いに気持ちよくなれば、それは性処理ではなく愛あるセックスと言えるのではないだろうか。
「夕菜っ!」
「竜くんのおちんぽ、おっきい♡ 奥ゴリゴリしゅる♡ 気持ちいとこ、ぜんぶ、当たる♡♡」
相性は完璧だと思う。
竜二郎のチンポは夕菜のおまんこの弱点全てを刺激する。
兄妹と言えるほど長く幼馴染を続けてきたから、これほど相性がよくなったのだろうか。
「これ、好きだよな」
「ふおーっ♡♡ す、き、かも。しゅき♡ お゛♡」
「奥弱いの知ってるからな」
その様子は竜二郎の一方的な性処理ではない。夕菜を気持ちよくさせるような腰使いで、立場が逆転しているようだった。
夕菜が一番気持ちい場所を重点的に突いて、快楽の渦に突き落とす。
「まって♡♡ そ、こ……だめ……♡♡」
夕菜を快感をあまり口では表さない。代わりに全身でそれを表す。
足を竜二郎の腰に絡めて、ガクガク体を揺らす。頬は上気し、目は焦点があっていない。完全に竜二郎のチンポに墜ちていた。
「俺より気持ちよくなってるじゃないか」
「あっ♡♡ ご、ごめん♡ ごめんなさい♡ ちゃんとおまんこ、締めて、きもちく、します♡」
快楽で頭が馬鹿になっている中で、頑張ってチンポを気持ちよくしようとはしている。
おまんこをピクピク痙攣させるが、まったくご奉仕になっていない。しかし竜二郎を気持ちよくしようという心意気だけは痛いほど感じられた。
「あ、う゛♡ おま、んこ♡ よわよわで、ごめん、なさい♡ 竜くん、きもちよく、しないと♡ なのにぃ♡ お゛……いぐ♡♡♡」
「夕菜……雑魚まんこだけど、俺は好きだよ」
「ほんと? うれしい♡ いくらでも、使って♡ 私、おまんこぐらいしか、使えないから♡♡」
竜二郎の言葉に、夕菜は顔を綻ばせて喜んだ。感動のあまり愛液を大量に分泌して、性処理に使われることを心の底から喜ぶ。
それを免罪符に、竜二郎はさらに腰振りを強くした。
「雑魚だけど、凄い気持ちいまんこだ」
「お゛♡ ぎゅっ、しないで♡♡ きもち、すぎるぅぅ♡♡」
竜二郎は夕菜に覆い被さり、その柔らかな体を全身で感じにかかった。
巨乳は竜二郎の体に潰され、甘い息がかかるほど近くに顔がある。体中の全てを密着させ、絶対に逃さないようにした上でのポルチオ責め。
夕菜がそれに、耐えられるはずがない。
「おご♡ う、あ゛お゛♡♡ イってる♡ たくさん、イってる♡♡」
「出すぞ、夕菜!」
「出して♡♡ びゅ、びゅって、きもっちい、白いの♡♡ たくさん♡ 熱いのがいい♡♡」
夕菜の興奮は最高潮だった。
結合部から愛液が大量に漏れ出ており、唾液をだらだら溢しながらトリップしている。
求めるのは雄の精液だ。否、竜二郎の精液だ。
熱くて臭くて濃い大量の精液。赤ちゃんが一発で孕めるぐらい濃いやつが良い。
それを子宮にお迎えできたらどれほど幸せになれるだろう。
だから夕菜はおねだりした。
「竜くん、びゅーっ♡♡♡」
耳元に甘い声で囁かれて、グチャグチャのおまんこでおねだりされて、我慢できるはずがない。
――ドビュっ。ドビュルルルルルルルル!!!
限界まで我慢したかったが、呆気なく夕菜の射精させられた。
「あっつ♡♡ お゛イグ……♡♡」
イキっぱなしだった夕菜も、射精の衝撃で最後にまたイク。何度イったかは数えられず、最後はおまんこを痙攣させながら、精液を残滓まで搾り取っていた。
「竜、くん……きもち、かった?」
「ああ。もちろんだ。凄い出た」
数秒射精の余韻に浸りながら、おまんこの奥からズルズルとチンポを引き抜いていく。
竜二郎の大きなチンポを引き抜けば、栓がなくなったことでおまんこから夕菜の愛液がビチャビチャと漏れ出てきた。
「重い♡」
「ゴムしてなかったら、ヤバかったな」
コンドームには大量の精液が詰まっていた。
生でしてたら妊娠は確定だっただろう。
「……でも、生がきもちい。と思う」
「それはそうだけどな」
夕菜はコンドームを取り外し、そこに詰まった精液を恍惚と眺めながら呟く。
確かに竜二郎も生でしたいが、それはだめだ。
今赤ちゃんを作ると養うのが難しいというのもそうだし、なにより恋人でもない夕菜と子供を作るのはなしだ。
何も知らない無知な夕菜につけ込んで、家賃という名目で体を貪る行為が正義なはずがない。
夕菜がこれしかないからと差し出してくる体を、欲望に負けて犯す行為はいけないことだ。
あんたはまじめすぎる、と家族からも口酸っぱく言われる竜二郎は、行為を終える度に罪悪感を抱えている。
夕菜は好きだ。大好きだ。
しかし夕菜はどうだろう。嫌われてはいない。好かれているのも間違いない。
だが、それはどこまでだ。
「夕菜……」
「ん。竜くん?」
夕菜を抱き寄せて、その頭を撫でた。
長い髪は竜二郎が手入れをしてきたものだ。その髪を梳くように撫でれば、夕菜は目を細めて喜んだ。
「なあ夕菜」
「ん、なに?」
「キスしていいか?」
その要求に、夕菜は目を見開いた。
「えっ?」
そして体を硬くして、緊張に身を震わせた。
「あ、う……」
夕菜にとってキスは神聖なものだ。
性行為どころか自慰すらロクに知らなかった夕菜にとって、男女を結びつける最も重要なものこそがキス。
それは好き合う男女がする神聖なものだと捉えている。
「い、いや……」
だから拒絶されるということは、東雲夕菜は竜二郎を好きではないということだ。
「そうか……」
故に竜二郎は罪悪感を抱える。
夕菜にとって性行為は世間一般が考えるようなものではない。竜二郎が喜ぶから。それで簡単に差し出してくる程度のもの。
キスこそが夕菜にとっての一番大切なもので、好きな人にやるものだ。
竜二郎に向けるのはあくまで親愛であり、恋愛ではない。
それが夕菜の思いなのに、無知につけこんで恋人がするような行為を日常のようにやることが、まじめな竜二郎の心を蝕む。
「夕菜……」
「ん、ぅ?」
竜二郎は強く夕菜を抱きしめた。己の中に眠る恋心を、押し殺してぶつけるように。