社会不適合者な幼馴染は体で家賃を払ってくれる【電子書籍化】 作:猫屋敷てん
竜二郎と夕菜との出会いは小学校二年生の時だった。
当時仲間内で流行っていた遊びといえばサッカー。
小学生の男子の間でサッカーのブームが来るのは当たり前で、幼い竜二郎は学校が終われば公園でサッカーをする日々だ。
そして夕菜と出会った切っ掛けこそサッカーだった。
全ては至極単純な話で、思いっきり蹴ったボールが見知らぬ家に飛び込んだというありふれた事故だ。
公園にはフェンスがあり、そう簡単に外には行かないはずだった。しかし運命のいたずらか人生で一番のシュートを決めてしまい、その上そこは闇屋敷と言われ、いつも不気味な気配がすることで有名な家だった。
無論蹴り飛ばした者が責任を持って取りに行くのが筋。竜二郎は覚悟を決め、恐る恐るその家を訪ねた。そして出会ったのだ。
真っ白なキャンバスに向かい、一心不乱に筆を動かす夕菜に。
「……綺麗」
最初の感想はそれだ。その絵だろうか。あるいは夕菜の横顔か。その美しさに圧倒されたのだけは、鮮明に覚えていた。
忍び込んだ家の庭から、絵を描く夕菜を見つめ続ける。大きなガラスドアだったため、バレバレだが夕菜は気づく様子がなかった。
「…………」
「あ、……こんにちは」
「っ……誰?」
何十分と経った頃、ふと庭を見た夕菜は竜二郎を見つけてビクっと震える。竜二郎の挨拶に消え入る声でそう言って、とても怯えていた。
この頃から人見知りは激しく、竜二郎のことも凄い怖かっただろう。
「あの、凄いな」
「……ん?」
そんな夕菜に、竜二郎は臆することなく話しかけて切っ掛けを作りに行く。
「絵、めっちゃ凄い。俺、好きだよ」
「そう。……ありがと」
「もっと近くで見ていいか?」
「えっ? ……良いけど」
その日が人生で一番前のめりになった日だと思う。初めて味わった凄まじい衝撃に積極的になり、ぐいぐいと距離を詰めた。
「わ、すげえ」
「んぅ……そう、かな」
たくさん褒めてくれる竜二郎に夕菜も心を開いて、絵を描く姿をずっと見せてくれた。
この日から二人の関係は始まった。そして竜二郎が抱える恋心も、この日から始まった根強いものだ。
◇
家に帰ると、夕菜が本を読んでいた。竜二郎はその姿に驚き、倒れそうになる。
一見当たり前に思えるような光景だが、こと夕菜にかぎっては話が違う。
長い付き合いだが、夕菜は本を読むことはない。読むとして画集ぐらいだろう。
いつも絵を描くか寝てるかの夕菜。それが家に帰ると絵も描かずに何か本を読んでいたのだ。
「……明日は雹が降るな」
竜二郎はそう思った。
「……おかえり。どう、したの?」
「いや。夕菜が本を読むなんて珍しいなと」
最後に夕菜が書籍を開いているのを見たのは一年前だった気がする。有名な画家による指南書だったか。
「これ……?」
「そうそれ。ん、それは……」
夕菜は今読んでいた本の表紙を竜二郎に見せてくる。
そしてそれは、非常に見覚えがあった。表紙を見るだけでいくつも思い出がよみがえる。竜二郎にとってとても大切な
「そ、それは!! 俺の大切なエロ本ではないか!!」
「ん。大切なの?」
中学時代、健全な男子であった竜二郎の大切なオカズ。スマホを手に入れるまで幾度どなくお世話になり、擦り切れるほど使い込んだ聖書と言っても差し支えない。
これがあったから夕菜を襲うことなく、賢者として接することができたのだ。
「押し入れの奥にしまっておいたのに、なぜ!?」
「絵の具。なくなって。探してたら、見つけた」
「な、なるほど」
見つかってしまった。とはいえ羞恥心はあまりなかった。
気の許せる幼馴染だし、何度も体を重ねた仲。見つかってしまったか~、以外の感想はなかった。
とりあえず部屋に上がり、荷物を置いて座布団に腰を下ろす。夕菜は竜二郎から視線を外して、またエロ本を読み始めた。
「……さてと」
そんな夕菜を尻目に、竜二郎は家計簿を取り出す。これも同居するようになってからの日課だ。
親からの支援はとある事情により期待できず、逆に仕送りをしている現状、竜二郎の安月給で二人暮らしをするためには支出をしっかり管理しないといけないのだ。
「夕菜……?」
「ん……?」
そんな大事なことをしていれば、気づけば夕菜が四つん這いで側にいた。
そして、さわさわと竜二郎の股間を触ってくる。
「何してるんだ?」
「……本に、知らないこと、たくさんあった」
「なるほど。分からん」
「えっと……おくちで、やるやつ。竜くんよろこぶかな、って」
「口で……フェラのことか?」
「ん」
夕菜は小さく頷く。確かにあの本にはフェラや、その他さまざまなプレイが載っている。
夕菜とセックスし始めて三週間。プレイ内容は変わり映えなく、夕菜の胸やおまんこを触って濡らし、正常位でセックスをするだけだ。
何も知らない夕菜にはいくらでも偏った性知識を吹き込めるし、自分好みの女にできた。しかし竜二郎はそんなことをするほど悪党ではない。
故に普通のプレイしか知らない夕菜にとって、本に載っている未知のプレイは衝撃だったのだろう。
「気持ちは嬉しいけど、無理はしなくて良いんだぞ」
夕菜にとって、竜二郎のご機嫌を取ることが何より大切なこと。だから竜二郎が喜ぶことを嫌でもやらないといけない、と思っているならば悲しいことだ。
竜二郎が夕菜を見捨てるなど、そうありはしない。
「無理? してないよ。私、えっちするの好き」
「えっ……?」
夕菜の突然のカミングアウト。あまり自分の感情を話すことはない夕菜が、好きだというのは珍しい。
「私、なにもできないから。でも、これはできる。できることが、うれしい」
「夕菜……」
夕菜のそれを、普通の人間が理解することは難しいだろう。何をやってもできないということは、考えればとってとても辛いものだ。
たとえ性行為だとしても、できることが見つかるだけで夕菜は嬉しい。
「分かった。じゃあ、頼む」
夕菜がそう言えば、断ることなどできない。
竜二郎としても夢にまで見たことだ。実際妄想で抜いたことは数知れず。ついにそれが現実になると思うと胸が高鳴った。
「ん。まだ、勃ってない」
「刺激がないからな」
カチャカチャとズボンを脱がされ、半勃ちのちんぽを見て夕菜はそう言う。
急遽決まったことだし、夕菜も服を着ているから今一刺激が足りないのだろう。
「食べたら、良いかな……?」
「うおっ!」
夕菜はそう言って、パクっと亀頭を咥えた。
前触れもなく突然のことに竜二郎は驚くが、すぐにそれは快感に流された。
「ん……ちゅぱ♡」
亀頭が、夕菜の口の中で暖かな唾液の海に浸る。
夕菜は唾液が多い。愛液もだし分泌液が他者よりも多いのだろう。それ故フェラが気持ちい。温かな夕菜の口に包まれては、あっという間にむくむくと成長していく。
「おっきく、なった」
ほんの数秒でフル勃起させると、夕菜はちんぽを飲み込んでいく。半分ほど飲み込むと、ゆっくり頭を上下させて刺激を与え始めた。
温かい口内は入れているだけでも気持ちいが、舌が這いずりまわってさらに快楽を与えてくる。
「じゅぷぅ♡ じゅぽ、じゅぼぼぉ♡♡」
「っぅ……それやばい」
「ん♡ んぷっ♡ じゅぷぷぷぅ♡」
たっぷりの唾液と柔らかな舌。まるで甘やかされるようなフェラチオから一変して、夕菜は口をすぼめて強烈なバキュームフェラを仕掛けてくる。
フェラなんて初めての体験なのに、それがこんな極上であって良いものか。竜二郎はすでに夕菜のお口の虜になっていた。
「じゅぞぞぞぞぞっ♡ くぽ、くぽ♡ くぷ♡ くぷぷぅ♡ ふー♡ ふーっ♡」
初めてとは思えない極上のフェラに射精感はこみ上げ、しかしそこで夕菜はゆっくり口を放す。
「ちゅぷっ♡ 竜くん、気持ちい?」
「ああ。やばすぎる。もっとしてくれ」
「ん。がんばる。……ちゅっ、ちゅぅ♡ ちゅぷっ♡ ちゅぉ♡ れろれろ♡ んべー♡」
竜二郎の顔を見ながら、さっきとは打って変わって亀頭をチロチロと責めるもどかしいフェラに替わる。舌先で尿道をいじったり、長い舌を這わせたり。
もどかして気持ちがいい。そんな攻めに竜二郎は翻弄された。
「くっ。夕菜、もっと咥えてくれないか?」
「んー……いいよ。気持ちよく、するね」
早く気持ちよくなりたい。早く射精がしたい。竜二郎はそれだけに支配される。まさに夕菜の掌の上だ。
足は畳の上に投げ出し、後ろに手をついて夕菜にされるがまま。
そんな竜二郎のちんぽを夕菜は献身的に、自愛を持って口の奥に飲み込んでいく。
「ん、く♡ んー♡ んぷぉ♡ じゅっ、じゅぷ♡ じゅぼ♡」
夕菜の口の奥。喉の付近まで飲み込まれ、激しいフェラが始まる。夕菜は竜二郎の腰に手を回し、逃がすまいとする体勢。
イかすも殺すも夕菜次第という状況の中、竜二郎のちんぽはさらに深い快楽へ突き落とされる。
「うっ。奥しまりすぎだろ」
「ふーっ♡ ふーっ♡」
夕菜の口。それも喉の奥は非常にしまりがよく、全ての精液を搾り取るかのようだ。
ずるずると音を立てながら喉奥から引かれ、ぐぷぐぷと音を立てながらまた飲み込まれる。
気持ちよすぎるストロークに竜二郎はもう我慢の限界だった。
「っでる。夕菜っ」
「ん♡ じゅぽおぉ♡ んぐぷぅ♡ じゅっ♡ じゅっ♡ じゅぷ♡ じゅぼぼぼぼお♡♡♡」
射精の気配を感じ取った夕菜はラストスパートをかける。射精させることだけを考えた激しいフェラに、竜二郎のちんぽは容易く決壊した。
「っ夕菜――」
どびゅっ♡ どびゅびゅびゅびゅっ♡ びゅるるるるるるるる♡♡♡
どびゅっ♡ どびゅっ♡ どぷどぷ♡♡ どっぷうぅ♡♡♡
「っはぁ、はぁ。大丈夫か、夕菜?」
凄まじい量の精液を夕菜の口に向かって解き放った。
夕菜はそれに少しだけ眉をしかめながら、ゆっくり口からちんぽを放す。
「んぁ……れふぁ、いっふぁい」
夕菜の口は真っ白な精液に満たされていた。白い海の中で舌がチロチロと
「ん♡くちゅ♡ ちゅる。じゅ、ちゅる♡」
夕菜はとろんとした瞳で、精液を味わうように舌で転がしていた。
決して美味しくないはずだ。しかし夕菜は天上の美食であるかのように恍惚とした表情を浮かべる。
「まずいだろ。ほらティッシュ」
「んー。……んく、こくこく。ごく、んぅ」
差し出したティッシュを使わず、夕菜は精液をごくごくと飲み出した。舌で味わい、のどごしでも味わう。その様子に演技は微塵もなく、笑顔を見せて喉を鳴らした。
「けふっ」
夕菜は特に顔をしかめることもなく全て飲み干すと、可愛くげっぷをして竜二郎を見る。
「ゆ、夕菜?」
「竜くん、気持ちよかった?」
「ああ。最高だったけど。大丈夫か? まずいだろ」
「んー。よく、分からない。……美味しい、かも」
「そ、そうか……」
夕菜が考えていることを理解するのは難しい。長い付き合いである竜二郎でも分からないことが多いほど。
だが嫌がっていないのは、竜二郎だからだというのは分かる。それはとても嬉しい。
「ん、ちゅっ。まだ、のこって、る」
「うっ……」
夕菜は再度亀頭に吸い付いて、精液の残滓を舐めとる。そんな夕菜の頭を撫でれば目を細めてぺろぺろと亀頭を舐めた。
「……? また、おっきくなった、ね」
「そうだな……。まあ大丈夫。少し置いとけば落ち着くから」
「え? ……だめ。全部、だして、すっきりしないと」
竜二郎の性欲はエロすぎる夕菜に留まるところを知らず、再度フル勃起する。
そしてそれを許さないのが夕菜だ。
「竜くんには、たくさんお礼したい。私のお口に、全部だしてもらう、から」
竜二郎を完璧に満足させてみせる。夕菜から感じるのはその心意気だ。
数少ないできることが、嬉しくてたまらないのだろう。
「それは……じゃあ、お願いできるか?」
「ん。こころえた」
性欲に負けてお願いすれば、夕菜は嬉しそうにちんぽを頬張る。
温かくてとろとろな夕菜の口。二度目だというのに、快楽は減ることを知らない。
「いっはぁい、ひもちよく、なって♡」
そう言って唾液の海で迎え入れてくれる夕菜に、発射すること三発。
その日は一日賢者モードであったことは言うまでもないだろう。