「奴隷商さん、武器は貸してもらえるの?」
「はい、短剣でよければお貸しできます。契約の儀式をお願いします」
奴隷商に契約の言葉などのレクチャーを受ける。
俺はハルカの前に立ち、黒い奴隷紋すなわち両太ももの内側に両手を当てる。
「あっ、そんなとこ触っちゃ嫌、恥ずかしい」
俺はハルカを無視して進める。
「汝の名はハルカ。貸与奴隷として、午後10時までこのバロンに仕えると契約せよ」
「はい。ハルカは貸与奴隷としてバロン様と契約し、一時的に仕えます。――ああああああっ」
ハルカは絶叫、というか喘ぎ声をあげて感じてしまったようだ。
ハルカがそれを受け入れたようで、青い奴隷紋が空間に広がり回転する。
なぜか貸与奴隷は契約時、主人の気の持ちようによって快感または苦痛を与えるんだそうだ。
そのうち奴隷紋はハルカに吸い込まれていき、紋が青に変化した。
「はぁはぁはぁ……こんなに感じるなんて、死ぬかと思ったわ。でも癖になりそう」
「おまえ、マゾなの?」
「え、ええ、ちょっとだけ奴隷とかでご主人様に仕えて、命令されてみたいと思って始めたの。せっかく今日から18歳なんだもの。楽しみたいわ。指示されるとドキドキしちゃうんだ。何か命令してよ」
「うーん。じゃあ、俺が持ってる女もののパンツ貸してやる。今ここで見ててやるからパンツを穿き替えて」
「え、うそ。いきなりパンツ穿き替えるとこ見せなきゃいけないの?」
「そうだ。ゾクゾクするだろ」
「……はい。ご主人様」
ハルカは一瞬でスイッチが入ったみたいで、メス顔になっていた。
「先に脱ぐんだ」
「はい」
ハルカがスカートの中に手を入れて、パンツの紐をほどいて脱ぐ。
顔はみるみる赤く染まり、エロい表情をするようになった。
デフォルトの白いパンツを地面に落とすと、俺に目線でパンツを要求してくる。
俺がアイテムボックスから桃色のパンツを取り出してハルカに渡す。
このパンツは左右で結ぶタイプの紐パンなので、サイズは大丈夫のはずだ。
「これがパンツね」
「パンツを貸し与えてくださり、ありがとうございます。ご主人様」
「そうだ。ちゃんと奴隷の挨拶もできるじゃないか」
ハルカは恥ずかしがりながら、短いスカートを気にしつつ、パンツの紐を結んだ。
もちろん奴隷服のスカートはマイクロミニ丈なので、チラチラ無毛の筋ちゃんが見えていた。
「可愛い色のパンツでよかったな」
「鬼畜、変態、エロ大王、最初からひどいわ」
「何言ってるんだか。それが嫌なら、オープンクロッチとか買ってやろうか?」
「いいえ、可愛いパンツをありがとうございます。これで十分でございます」
「そう。そんならいいや。じゃあ早速行こうか。剣は俺の初期装備があるからそれを貸すからいいや。ほれ、リード着けるぞ」
「はい。ああ、なんて惨めなんだろう」
「何言ってるんだか。好きでやってるくせに」
「私、いえ、ハルカはちょっとだけ命令されたいだけで、こんな変態な規則があるなんて、ちゃんと読まなかったから」
「おまえ、注意事項読まなかったのかよ」
「普通はああいうのは、読み飛ばすものって決まってるわ」
「いつか、痛い目に遭うぞ」
「もう遭ってるよ」
犬の散歩と一緒で、多頭飼いで散歩はしにくい。
リードが邪魔なのだ。
ミルルは前で先導してくれている。
ハルカは俺の後ろを恥ずかしそうにしながらついてくる。
俺は前後から引っ張られるみたいな感じになっていた。
「そういえばハルカ、おまえ、名前も本名だろ、なんかそんな匂いがする」
「なんで分かったの? 本名じゃ悪いわけ?」
「外国ではそうでもないけど。日本では本名、年齢、現実の容姿は秘密にするのが普通だ。変な奴に絡まれたときに、対処しにくいからな。女子高生ならなおさらだ」
「女子高生とは言ってない……」
「18歳処女がよくいうよ。どっから見ても、隙がありすぎる女子高生だろうが、もう少しガードを固くしろよ。このゲームは鬼畜が多いらしいからな。リアルでストーカーとか怖すぎる」
「あなたみたいな人がたくさんいるのね。やだ、ゾクゾクしてきた」
「だめだなこりゃ。ちなみに聞きたいんだが、身体スキャンの場合、どこまで自分そっくりなんだ? 確かに無料だがリスクが怖いだろ」
「だって無料につられて。そうね、性器の形や乳首、おっぱい、体系、顔、ぜんぶそっくりよ。ハルカは人に見せられないようなグロい体してないから、いいのよ」
「まあ、太ったおっさんに比べれば、何倍もマシだけどな。おまえは可愛いから得だな。女子高育ちだろ、なんかお嬢様の雰囲気がして、処女のくせに耳年増って感じだから」
「なんでそこまで分かるのよ。当たってて怖いわ」
「ああ、あと知ってるか、奴隷は物だ。感情は見せてはいけない。話は最小限にだ」
「知ってるわよ。奴隷商に言われたもの」
「ミルルちょっと止まってこっち向いて」
ミルルが立ち止まり振り返った。