ゴブリン戦の合間に会話をする。
「そういえば、ハルカは読み飛ばしたんだと思うけど、奴隷の名前は本名をつけるのは奴隷にとって『最大の屈辱』なんだって」
「えっ、うそ」
「本当。人であった証拠すらも奴隷として差し出すことを意味してるんだとさ」
「人であったことすらも奴隷として差し出す……」
「今、俺にハルカって呼ばれるときは、ハルカ、イコール、牝奴隷だろ」
「そうね。一人称もハルカまたは牝奴隷って指定されていますし」
「それだと学校で『ハルカ、タオル取って』とか言われても、奴隷名で命令されてるような錯覚をするようになって、支障があるんじゃないかと」
「イヤっ、でも、確かにそうかもしれないわ。今は完全にハルカは奴隷名だって認識になっています。どうしよう、明日だって学校あるのに」
「ほら言わんこっちゃない。ちゃんと注意書き読まないから、そういうことになるんだ。俺だってバロンと本名と呼び分けて、人格を切り替えるんだから。それができないと学校で呼ばれただけで、牝奴隷のエロい顔するようになるぞ」
「ヤダ。どうしよう。ハルカがエッチな子で本当は変態だって学校でばれちゃいます」
「まあ、どうしようもないな。一つだけあるとすれば、ゲーム内では愛称をつけて、それで呼んでもらって、一人称は牝奴隷で固定することだな」
「自分で牝奴隷っていうのには、まだ抵抗があるのよ。あるんです」
「それか開き直って、本当はエッチな子だってカミングアウトすることだな」
「そんなこと、できる訳ないじゃないですか。これでも、みんなの憧れの才女、お姉さまなんだから」
「猫かぶってるほうが悪い。よく考えろ。おまえは学校の友達全員をだましてるんだぞ」
「だましてる……そうかも」
「メスの顔しても大丈夫。たぶん最近雰囲気変わったって思われるだけだ。男ができたって噂されるかもしれないけど」
「男ってご主人様のこと? まぁ、ご主人様とだったら、噂になっても、別にいいかな、なんて」
「俺はぶっちゃけ25だ。この顔は俺が18歳のころの顔で、少し若作りしてるんだ」
「そうなんですか? でもその顔より少し年を取ったほうが、頼りがいがあってハルカもぶっちゃけタイプですよ。ご主人様」
「おおう。ゴブリン来たぞ」
その後の戦闘では、ハルカはさらに張り切って戦っていた。
やはり剣よりメイスのほうが相性がよかったようだ。
この日の午前の戦果は俺とミルルはレベルが7から9へ。
ハルカはレベル3から5へ。それぞれ上がった。
ゴブリンからは1万7千シルバーとゴブリンソード5本、ゴブリンのこん棒が4本。
あと珍しいアイテム、ゴブリンバックラーが1個。
装備系アイテムはそれを装備している敵から稀に出る。
バックラー装備のゴブリンは少し強かった。
「よし、帰るぞ」
「はい。ご主人様」
「ミルルも了解です」
ミルルはやっぱり楽になっても愛液が垂れ流しで、今日もニーソまで湿っている。
ハルカは水色のメイド服は、ほとんど汚れていない。綺麗なもんだ。
「そういえば、ハルカはメイド服とガーター付きニーソは恥ずかしくないのか?」
「えっ? そりゃあ、もちろん、恥ずかしいです。特にガーターって完全にエロい服扱いだから、コスプレか風俗嬢にでもなった気分です」
「だよな。ガーターなんて俺たちの世界では、かなりマニアックな装備だよな。ちなみにミルル、こっちの世界ではガーターは普通だよな?」
「ガーターはエッチな二級奴隷の服装ですね。一般奴隷は普通は着用しません。エッチなので」
「ああぁ。こっちでもエッチな服なんだな。知らなかった。ごく普通の服装かと思ってた」
「一般奴隷は、もっと丈の短い、普通のソックス。ハイソックスなどを着けると思います」
「そういうもんか。参考になるよ。ありがとう」
「いいえ。奴隷はご主人様に教えるのも務めですから」
普通に町に戻ってきて、ギルドで換金する。
「ラルン草が2株。ウサギ肉が10個。ゴブリンのそれぞれソード5本。こん棒が4本。バックラーが1個。全部で13万3千シルバーです」
結構儲かったな。ラルン草はやはりでかい。
残金16万シルバーぐらい。
今日も喫茶店に行こうと思う。