友森学苑の秘密 やまとなでしこケイ先生は俺の嫁 作:馬門戒明/輪島ライ
大阪府大阪市西成区の歓楽街の一角にある過激派右翼団体の地下アジトで、ケイ先生は城戸を解放することと引き換えに両腕両脚を産婦人科の内診台のような機械に拘束されていた。
過激派が秘密裏に入手可能なものとしては世界で最も硬い合金で造られた拘束台はケイ先生の両腕両脚と両手両足を挟み込んだ上に細く引き締まった腹部までもを拘束していて、全裸にされたケイ先生は秘所を丸見えにするかのように両脚を開かされたまま身動きが取れなくなっていた。
20帖ほどの広々とした地下の密室でそんなケイ先生を取り囲んでいるのは過激派右翼団体の構成員である青年たちで、Fカップの豊乳と普段から綺麗に整えられた秘所をあらわにしているケイ先生を見て彼らは口の端を歪めて
「へへへ、天照の子孫っていってもこうなっちゃあ形無しだなあ。早速一発咥えこんでもらうとするかぁ」
「あららっ、皆さんいくら皇祖神の血を引く私でも前戯なしで挿入されるとちょっと痛いです! せめて少しはお触りしてください☆」
「何を言ってんだ、嫌がる女を濡らしもせずに無理やり挿入するのが一番気持ちいいんだろ。それじゃあ早速……」
「おい待てよ、女系女子でも一応は陛下の親戚な訳だしこの女に中出ししたらどうなるか分かったもんじゃないぞ」
「大丈夫大丈夫、万が一孕んでも子宮を取り出しゃ同じことだよ」
過激派右翼団体は今から闇医者に命じてケイ先生の子宮を無理やり取り出そうとしていて、ケイ先生が子供を産めなくなれば既に生殖可能年齢の女性がケイ先生しかいない加護一族の血筋は自然と途絶えることになる。
手術の前にケイ先生を慰み者にしてしまおうと過激派の青年の一人はズボンとパンツを脱ぎ去って猛々しく勃起した陰茎をケイ先生に見せ付け、陰茎に用意しておいたローションを塗りたくるとそのまま前戯もなしに先走り液にまみれた怒張の先端を大開きにされたケイ先生の秘所に突き立てた。
「おおおっ!? こ、これは名器ってやつか!? こんなに気持ちいいの飛田新地の高級店でもあああああああああああああ!!」
「うわっ大丈夫かお前!?」
「前戯なしと言いつつローションを塗ってくださったのは嬉しいですけど、いくら私でも愛してもいない男性の精液を受け止めたくはありません。他の皆さんも私の膣力に耐えられる自信があればどうぞ☆」
ケイ先生の腟内に無理やり陰茎を挿入した青年は名器の感触に怒張を強めた陰茎をケイ先生の膣の力だけでポキリと折られ、思いもよらぬ陰茎折傷を受けた彼は快感から地獄の苦しみへと突き落とされ地面に転がってのたうち回っていた。
「何て女だ……流石に自分のを折られるのは痛いのでこれはどうだ?」
「どうぞ☆」
「では失礼して……なっ!? シリコン製の
「てかこいつ本気出せば今すぐにでもこの拘束台から抜けられるんじゃないか?」
「さあ、どうでしょうね☆」
「仕方がないからこれで手を打とう。うーん柔らかい、形もよくて乳首も綺麗だ。大きさはFカップぐらいかな?」
「俺も俺も! はあぁ柔らかいよぉ……」
「お褒め頂き光栄です。ああん、手つきがすっごく優しいです☆」
ケイ先生の秘所に試しに挿入してみた黒いシリコン製の太い張形をあっさりと折り曲げられた他の青年は人力を超越しているケイ先生を見て恐れおののき、これ以上ケイ先生を刺激しないようにと考えてか先ほどの青年が持っていたローションをケイ先生の豊乳に塗りたくってFカップの乳房を優しく揉みしだいていた。
不同意性交にしては雰囲気がほんわかとしているがともかくケイ先生はこのままでは闇医者の手により子宮を摘出されてしまう。そんな事情まではこの時点で知らない俺たち5人が西成区へと急行していたその時、地下の密室に紺色の杖をついた
「こらっ、貴様らご令嬢に何をしておるかぁっ!! 皇室の血を脅かす者とはいえ相手は陛下や上皇さまの親戚であるぞ!! 散れっ、散れいっ!!」
「うわっ面倒なのが来たよ。でもスポンサーだし仕方ねえ、お前ら一旦ずらかって外の警備に出るぞ」
「ええー、私としてはもう少し揉んでいてほしかったのですが☆」
老爺が杖を振り上げて青年たちを怒鳴りつけると老爺とつながりがあるらしい彼らはあっさりケイ先生の豊乳から手を離し、そのままアジト近辺の警戒に出た。
拘束台で両脚を開かされたままのケイ先生を老爺は悲しそうな表情で一瞥し、そのまま穏やかな口調で語りかける。
「この度は私の配下が大変ご無礼を行い申し訳ございません。あなたを全裸にしろとも秘所を丸見えにしろとも私は命じていないのですが、連中は自分たちの欲望のことばかり考えます」
「こちらこそおじい様といっても男性の前でお恥ずかしい姿をお見せします。挿入は流石にお断りしますが乳房を揉むぐらいなら結構ですよ☆」
「いえ、私は男色家ですしご令嬢にそのような真似は死んでもできません。その姿勢のままで申し訳ありませんが老いぼれの話を少し聞いてください。自己紹介が遅れましたが、私は兵庫県の豊岡市で米菓会社を経営しております
「ぜひともです! かじっ、かじかじっ、おいひぃです☆」
自らをおかき屋の社長と名乗った但馬屋門左衛門はそう言うと懐から個包装のおかきを取り出し、食べたいと言ったケイ先生に頷くと包装を開けてケイ先生におかきを咥えさせた。ケイ先生は顎の力だけで器用におかきをかじっては飲み込み、世間にも広く美味しいおかきとして知られる但馬揚げを賞味していた。
「美味しいおかきをありがとうございます。おじい様は悪い人には見えませんが、一体なぜ私にこのようなことを?」
「よくぞ聞いてくださいました。私は今上天皇陛下を彼が若い頃から一人の人間として敬愛しており、この日本という国が100年後も200年後も今上陛下の子孫によって統治されることを望んでいます。あの過激派連中と違って私は男系継承には
「そのような事情がおありなのですね。私も黙って子宮を摘出されるつもりはありませんが、同じく今上陛下を敬愛する者としてお気持ちは理解できます☆」
男色家であることと直接関係するかどうかは分からないが但馬屋門左衛門は今現在の日本の天皇である今上天皇を一人の人間として慕っており、今上天皇と太古の昔に分かれた血族である加護一族による皇位継承の可能性を絶やそうとケイ先生の子宮を摘出しようとしていたのだった。
「これは俗人たる私の考えに過ぎませんが、ご令嬢が世間一般に正体を明かし、今上陛下の甥に当たる親王殿下の妻となって頂くという訳にはいかないのでしょうか。そうすれば今上陛下の男系の血筋と加護一族の女系の血筋は一つに合流し、私もあなたにむごい行いをしなくて済むのですが……」
「お気持ちは嬉しく頂きますがそのようなことは絶対にできません。今の日ノ本に伝わっている古事記も日本書紀も長い歴史の中で時の権力者の手により歪められたものですが、加護一族は日本書紀の原典を保有しています。その原典によると今上陛下が受け継ぐ
皇室への嫁入りを提案してきた但馬屋門左衛門にケイ先生は秘所を丸見えにされたままの姿勢で冷静に自分の立場を伝え、老爺はケイ先生の話を聞いてゆっくりと頷いた。
「加護一族の総意は理解しました。本当に心苦しいことですが、皇室に嫁ぐ提案を受け入れて頂けない以上はあなたから子宮を摘出させて頂く他ありません。ご令嬢、この老いぼれをどうかお許しください……」
「社長、一大事です! 今すぐこの場を離れましょう!!」
但馬屋門左衛門が涙目でケイ先生に最後の言葉を告げたその時、黒いスーツに身を包みサングラスを着用した若い男性が地下の密室に駆け込んできた。彼は但馬屋門左衛門の側近かつ守衛を務める青年だった。
「突然驚くではないか。何があったのだ?」
「実はそちらのご令嬢の教え子と名乗る5人の若者がこの秘密基地に殴り込みをかけてきたのです。過激派の青年たちと但馬屋の実力部隊が応戦したものの常人であるはずなのにこちらの精鋭は次々に倒され、地下にたどり着くのも時間の問題です。闇医者は到着を遅らせておりますから、あれに対処を任せて社長は避難してください」
「ううむ……分かった。ご令嬢、今からあなたの教え子たちがあなたを助けに来ます。我々もこのような時に備えて用意した最強の戦士を向かわせますから、ここで決着を付けましょう。お互い敵同士ですがご武運をお祈りしております」
「承知いたしました。お互い無事に生き残ってまた美味しいおかきを一緒に食べましょうね☆」
但馬屋門左衛門は無言で頷くと側近に手を引かれて地下の密室を後にし、密室には身体を拘束されたままのケイ先生が一人残されていた。
そして……
「ケイ先生、今着きました! 城戸と山形は負傷して日下に守られながら地上で戦っています。一緒に学苑に帰りましょう!」
「俺はまだやられてないぞ! ケイ先生っ!!」
地上と通路での激戦を制し、俺は高木と2人でケイ先生が拘束されている地下の密室に躍り込んだ。
「古田くん、高木くん! 気を付けてください、あなたたちを最強の戦士が待ち構えています!!」
「何ですって!?」
扇情的な姿を晒したまま拘束されていたケイ先生は部屋に入ってきた俺と高木に注意の言葉を投げかけ、俺たちは先生の痴態に興奮する間もなく背後から近づく人影を察知した。
「危ないっ!!」
「うわっ、すまん高木! って何だあれは!?」
「……」
背後から襲いかかってきたその人型の攻撃を避けるために高木は俺を突き飛ばし、そのまま自分も部屋の端まで跳んだ。
体勢を立て直した俺と高木の目の前には、遮光器で覆われた鋼鉄の顔面と外見上はゼンマイ仕掛けのように見えるが流体金属のように柔軟に動く関節を持った不完全な人型の機械が立っていた。
『友森学苑の生徒諸君、聞こえるか。私はそちらのご令嬢、加護渓先生をこの場に拉致監禁した首謀者の但馬屋門左衛門と申す者だ』
「但馬屋!? あの変な愛国トラックを大都市で走らせてるおかき屋か!?」
「知っているのか高木!? ってそんなことはどうでもいい、おい爺さん何だよあの機械人形は!?」
密室の壁に投影された映像の中で俺たちに向けて演説を始めたのは白髪の老爺で、高木は元々この人物を知っていたらしいが今はそれどころではない。
『今君たちの目の前にいる機械人形は制式番号をTKD―TNYS、開発名をダンケーヤシャーゴという試作型の戦闘用アンドロイドだ。元々は我々がご令嬢と真正面から戦うための戦力として開発していたものだが、今この時は君たちの前に立ちふさがる最後の敵ということになる。君たちはご令嬢を倒し妻に迎えるためにここまで鍛錬を重ねてきたと聞いているが、ご令嬢が我々の手に落ちた以上はダンケーヤシャーゴを倒してみせるしかご令嬢を救う道はない。敵ながら諸君の検討を祈る!』
「何が何だかよく分からんが、とりあえずこの機械人形を倒せばケイ先生は助かるってことだな!? よし行くぞ高木、俺が先鋒を務めるからってうわああっ!?」
「バンセー……イッケエェェィ……ワイィ……センショクタイィ……」
両手に刀を持っているダンケーヤシャーゴを高木と共に挟み撃ちにしようとした俺だが、ダンケーヤシャーゴは肩から銃身を覗かせると俺に向かって機関銃を連射してきた。
「ってこういう時に飛び道具ってありかよ!?」
「古田、銃弾は怖いが実弾である以上いつかは弾切れになるはずだ。まずはそれを狙うぞ!!」
「お前こういう時は頭が回るな!? 仕方ないからお前に従うぞ!!」
「古田くん高木くん、頑張って逃げてください!」
「バンセー……イッケエェェィ……」
不気味な声を発しながら、機械人形ダンケーヤシャーゴは俺たちに機関銃を乱射する。
俺と高木はケイ先生が射線上に入らないように密室の中を逃げ回り、部屋の三方の壁が穴だらけになる頃にはダンケーヤシャーゴは機関銃を撃ち尽くしていた。
「弾が切れたみたいだな。高木、俺とお前のどっちが先に奴に打撃を加える?」
「そんなの聞くまでもないだろう。先にあの機械人形をくたばらせた方がケイ先生を嫁にするんだろ?」
「そういうことだな。じゃあここからは別行動だっ!!」
「ワイィ……センショクタイィ……!!」
両手の刀を振り回しながら向かってきたダンケーヤシャーゴに、俺は斬撃を回避すると見せかけて低い天井の密室を上に跳んだ。これはケイ先生直伝の跳躍術だった。
繰り出される斬撃は俺の後ろに控えていた高木に襲いかかり、高木はボクシングの鍛錬で身につけた俊敏な動きで斬撃を次々に回避する。
しかしダンケーヤシャーゴの一瞬の隙を突いて高木がサイドアッパーを機械人形の側頭部に叩き込もうとした瞬間、ダンケーヤシャーゴは腹部から展開した隠し腕の拳を高木の腹部に打ち込んだ。
「ぐううっ!!」
「高木っ!!」
「高木くん!!」
「バンセー……イッケエェェィ……!!」
地面に倒れ込んだ高木の腹部をめがけて、ダンケーヤシャーゴは2本の刀を突き立てようとした。
その瞬間、俺は密室の床に着地した勢いでそのまま再び床を蹴って跳んだ。
「ケイ先生を嫁にするのは俺だあっ!!」
「!!??」
俺は総合格闘技で鍛えた右足を機械人形の後頭部に叩き込み、全力の一撃を機械の身体に受けたダンケーヤシャーゴは密室の壁まで吹き飛ばされた。
それと時を同じくして地上の激戦を制した城戸と山形と日下も地下室に躍り込んできて、先ほどの飛び蹴りで全力を使い果たした俺を放置して高木も加えた4人でダンケーヤシャーゴに集中攻撃を加えた。
俺が床から起き上がった時にはダンケーヤシャーゴは2本の刀を折られた上に両腕両脚と隠し腕をあらぬ方向に曲げられて沈黙していて、ここに但馬屋門左衛門が開発した加護一族の最強の敵は倒されたのだった。
ダンケーヤシャーゴの沈黙と同時にケイ先生を拘束していた機械も機能を停止し、両腕両脚と腹部を挟み込んでいた合金が突然解除されたケイ先生は乳房を乾いたローションまみれにされたまま密室の床に滑り落ちた。この時、ダンケーヤシャーゴの敗北を知った但馬屋門左衛門が遠隔操作で拘束を解除していたということはずいぶん後になってから知った。
突然拘束を解かれて驚いているケイ先生をほっとして眺めていた俺に、他の4人は目線だけで次なる行動を命じた。
全てを理解した俺は密室の床をゆっくりと歩くと、地面に転がったままのケイ先生の美しい身体を両腕で持ち上げた。
いわゆるお姫様抱っこの体勢で背の高いケイ先生の身体を抱きかかえたまま、俺は……
「古田くん……」
「ケイ先生。……俺のお嫁さんになってくれますか?」
「……はいっ☆」
今この場でケイ先生を妻に迎えることが決まった嬉しさで、俺は腕の中のケイ先生の唇を優しく奪った。
ケイ先生も長い両腕を伸ばして接吻しながら俺の頭を抱きしめてくれて、そんな俺とケイ先生を高木と日下と城戸と山形は拍手をしながら微笑ましく眺めていた。