KMFから放たれた赤い閃光によって、視界が覆われた。
それと同時に、俺は眼前を見ると。
「いなくなっているか」
そこには、先程まで対戦していた奴の姿はいなかった。
年齢としては、小学生ぐらいだと思われるが、その雰囲気は俺がシンクロ次元にいた頃に、俺を捕らえようとしたセキュリティの雰囲気に似ていた。
狩人に似ているような感覚だった。
「あの」
「んっ、あぁ悪かったな、えっとそう言えば名前は」
その言葉と共に、俺は問いかける。
その問いかけに対して、彼女は。
「フェルンです。その、先程は助けて貰って、ありがとうございます」
フェルンはそう言い、頭を下げた。
「いや、気にするな。俺自身はデュエルをしたかっただけだから、やっただけだ」
「そうですか、ですが、助けられたのは間違いないですので」
「そう言われてもなぁ」
そう考えていると。
「こらぁぁ!ホエル!あんた、何を逃げているのよぉ!」
「あっ明里さん」「・・・知り合いですか?」
こちらに向かって走ってくるのは明里。
おそらくは、先程までのLDSでの1件が彼女の耳に届いたので、急いでここに来たのだろう。
「あんたねぇ、かなり騒ぎになっていたわよ!おかげで、向こうの社長さんにかなり睨まれちゃったんだけど」
「いやぁ、なんというか、ムカついたからつい」
「ムカついたって」
俺が言うと、明里は呆れたようにこちらを見る。
「明里さん、この方とはお知り合いで」
「えっあぁ、最近になって雇った居候。というよりもフェルンちゃんはどうしてここに」
どうやら、二人は何やら知り合いのようだ。
なぜ、二人が知り合いなのか、疑問に思っていると。
「少し調べておりまして。他の皆さんと合流出来ればと考えていた所にアカデミアに襲われました。けれど、ホエルさんに助けて貰って」
「それって、つまり。こいつはアカデミアを倒したっていう事」
「それも、おそらくはかなりの強者の部類に入る人物を」
何やら、俺を放っておいて、二人は盛り上がっているようだ。
アカデミアというのは一体。
「・・・どちらにしても、彼がいれば今後は大きく変わると思いますが、どうします」
「あっあぁ、それだったら、フェルンちゃんも家に来る。アカデミアに襲われたら危険だし、もしもの時に」
「その、よろしいんでしょうか、ご迷惑じゃなくて」
そうちらりと俺の方に目を向ける。
「いや、俺も居候だから、むしろ明里が良いんだったら、別に良いけど」
「そういう事だから、フェルンちゃんは本当に気にしないで」
「はぁ」
その言葉と共に、新しい同居人が増える事になった。