フェルンが加わった新たな共同生活。
それは、俺達が思っていた以上に大きく変わった。
俺も明里さんは、あまり家事は得意ではない。
その為、生活環境はあまり整っておらず、部屋が散らかり気味な状態だった。
だが、フェルンが来てからは。
「ホエルさん、洗濯物は出しておいて下さい、明里さんも、掃除をしておいて下さい」
「あぁ悪かった、忘れてた」
「ごめんごめん」
フェルンはかなり、真面目で世話好きな性格だった。
彼女が来てからは、部屋も綺麗になり、俺達もかなり助かっている。
けれど。
「ホエルさん、お昼はまだ出来ませんよ」
「いや、でもお腹が空いたし」
「駄目です」
「明里さんもそう思うだろ」
「まぁそうだけど、フェルンちゃんはこう言っているんだし、もう少し待ってあげましょう」
「はぁ」
若干の息苦しさを感じる。
だが、それでも。
「ホエルさん、出来ましたよ。どうぞ」
彼女の作る料理は美味しい。
この辺は、かなり助かっている。
けれど、それ以外でも、彼女はかなり真面目だった。
そうして、ある日の事。
俺は、家に帰ったのだが、フェルンがいない。
「どこにいるんだ」
そう考えていると。
「あっフェルン」
「ほっホエルさん!?」
そこにはフェルンがいた。
慌てた様子で、俺を見つめていた。
その様子に、疑問に思いながら、その視線は彼女の手に持っている物。
彼女が手に持っていたのは。
「あれっ、それは俺の」
それは、俺の下着だった。
しかも、かなりマジマジと見ている。
彼女は何を。
「あっいやっそのっこれは」
フェルンは慌てたように手に持っている物を隠した。
「んっ隠してどうしたんだ。それ、俺のじゃないのか」
「いえ、違います。これ、わたしのです」
彼女はそう言いながら、俺から視線を外す。
その反応に、疑問を持った俺は。
「ちょっと、いいかな」
「ひっ、いやっ」
俺はフェルンに近寄り、その手を掴んだ。
そして、彼女が手に持っている物を確認しようとする。
だが、フェルンは俺から逃れようとして抵抗している。
「これって俺の下着だよな」
「・・・」
俺の問いかけに対して、フェルンは答えない。
その姿に。
「フェルン、俺の下着を持ってきて、どうしたんだ」
「あっいや、あの」
「・・・何か理由があるのか?」
俺は、フェルンが下着を持ってきて理由を聞く。
おそらくは、何か事情があるのだろう。
それを聞こうとしたのだが。
「・・・その」
「その」
しばらく、黙っていた。
そして。
「こういう行為に、その興味がありまして、時々、お二人のを聞いて」
「あっ、えっと」
フェルンの言葉に俺は戸惑う。
彼女は一体何を言っているのか、一瞬分からなかった。
「あのっ別に変な意味はなくて。ただ、少し興味があったので」
「あっうん」
フェルンはそう言うが、俺は彼女の言葉を聞きながら、何とも言えない気持ちになる。
「あの、その、すみませんでした」
「いや、その。うん」
俺は、彼女に謝られてしまう。
ただ、俺自身は。
「別に、いいけど。その、俺も悪いから」
「・・・あっありがとうございます」
彼女に対して、俺はそう告げた。
彼女は俺の下着をじっと見つめる。
その視線に俺は戸惑ってしまう。
「・・・やってみるか」
だからこそ、自然と、そんな誘いの言葉をかけてしまった。