※この作品はR-18です。

遊戯王 ナンバーワンを目指す者   作:ボルメテウスさん

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LDS社長

その日は、特に変わりなかった。自宅での仕事を終えた俺は、新たに手に入れたデッキを調整していた。窓の外では風が木々を揺らし、秋の訪れを感じさせる。

室内には静けさが漂い、時折時計の秒針の音が耳に入る。そんな穏やかな時間が流れている時、インターホンが突然鳴り響いた。

 

「はーい」

その音に反応したフェルンは素早く立ち上がり、インターホンに向かう。画面に映る姿を確認し、驚いた声が響いた。

 

「どうしたんだ?」

 

フェルンの驚きに俺も興味を持ち、玄関へと向かった。扉を開けると、そこには長身の男性が立っていた。彼は長いマフラーを巻いており、眼鏡越しに鋭い眼光が俺を捉えていた。

 

「失礼しました、突然の来訪で申し訳ありません」

 

そう言って礼儀正しく頭を下げる男性。しかし、その眼差しには何か特別な意図が見え隠れしていた。

 

「どちらさまでしょうか」

 

俺の問いかけにフェルンが焦る表情を見せる。

 

「えっ、ちょっ」

 

しかし、その男性は冷静に自己紹介を始めた。

 

「自己紹介が遅れました。私は赤馬 零児。あなたに少しお話があり来ました」

 

「赤馬 零児」

 

俺にとって覚えのない名前だったため、少し首を傾げた。するとフェルンがすぐさま説明した。

 

「あのLDSの社長ですよ」

「えっ、それってもしかしてこの前の騒ぎの苦情ですか?悪いけど、あの時は向こうが面倒なことをしたからやっただけだぞ」

 

まさかLDSの社長直々に苦情を言いに来たのかと思った俺は即座に反論した。しかし、赤馬零児は首を横に振った。

 

「いえ、確かにあの一件は関係がありますが、苦情ではありません」

 

「へぇ、その理由は」

「あなたをスカウトしに来ました」

「俺を?」

 

その言葉に俺はさらに首を傾げた。

 

「えぇ、これまで誰も見たことのないリンク召喚。それは今を騒がすペンデュラム召喚とも違う未知の召喚方法。それを私達LDSでも実施してみたい」

「ふむ」

 

その話を聞いて俺は少し考え込み腕を組んだ。そして答えを口にした。

 

「悪いが、俺はここにずっといるとは限らない。もしかしたら一ヶ月後にも旅に出るかもしれない奴だ。そんな奴があんたらの会社にいたら迷惑だろ」

「ちょっ、ホエルさん」

 

俺の言葉に対してフェルンは止めようとするが、俺は続けた。

 

「だけど、デュエルだったら受けるぜ」

「ほぅ」

 

俺の返答に赤馬零児は眼鏡をかけ直した。その表情には満足そうな笑みが浮かんでいた。

 

「リンクだろうと、ペンデュラムだろうと、実際に体験した方がどういう召喚方法かわかる。何よりもあんた」

 

俺はそのまま赤馬零児を見つめる。

 

「デュエルと言った瞬間、笑っただろ」

 

それは俺と同じく強者とのデュエルを楽しむ決闘者の顔だった。

 

「そう言っていただけると話が早い。確かにその方が良いかもしれない」

「社長、ですが」

「元々こちらから頼む立場だ。それに彼自身の実力も知りたい」

 

そうして赤馬零児は歩き出した。

 

「こちらに。良かったら相応しいデュエル場を用意しています」

 

その言葉に釣られて、俺もまた歩き出した。

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