シンクロ次元。
周囲は俺が生まれ育った街とは全く違う風景に変わっていたが。
それでも、俺は懐かしい感覚に包まれていた。
しかし、すぐに違和感を感じ取る。
「……あれ、遊矢達は?」
シンクロ次元に戻ってきたはずなのに、一緒に来たはずの遊矢達の姿が見当たらない。
その状況に、俺は困惑を隠せなかった。
「どうなってるんだ」
しかし、そう思っていたのも束の間だった。
周囲で、何かが聞こえる。
それは、セキュリティが周辺で騒いでいるのが聞こえる。
「まさか、バラバラになっているのかっ!」
それと共に、俺は冷静にその場所がどこなのか。
すぐに理解すると共に、俺はそのまま走り出す。
そうしながらも、すぐに隠れ家へと向かう。
そこは俺が普段から隠れて生活をしている場所。
周囲には、誰も触っていない状態で放置されているD・ホイールが置かれていた。
「よし、動く」
そして俺はそのD・ホイールに跨り、すぐに起動させる。
アクセルを吹かすと共に、そのまま隠れ家を飛び出し走り出す。
「さて、まずは情報集めだ」
俺はD・ホイールを駆りながら、周囲の情報を集めるための行動を開始する。
だが、その直後に聞こえる音はセキュリティが近くに迫ってきている事を示していた。
「もうここに気が付いたかっ」
それに気づいた俺は即座に回避行動を取りつつ、先程の騒ぎがあった場所へと向かって、走り出す。
そこには、予想通りと言うべきか。
セキュリティに囲まれた遊矢達がいた。
ここから距離があるが、十分に間に合う。
だからこそ、俺は。
「シンクロ召喚! KMF 紅蓮聖天八極式!」
それと共に、俺は、紅蓮聖天八極式を召喚し、そのまま真っ直ぐと遊矢達へと襲い掛かろうとするモンスターをすぐに破壊する。
それと共に。
「あれは、紅蓮! もしかして」
「クロウか!」
そこには、まさかのクロウと再会するとは、思わなかった。
「その声っ、もしかして吠なのかっ!」
俺の声を聞いたクロウもまた、驚いたようにこちらを見ていた。
「お前、今までどこにいたんだよ!」
「その話は後っ!紅蓮聖天八極式は、このカードが相手モンスターを戦闘で破壊した時、その攻撃力分のダメージを相手に与える!弾けろ!」
それと共に紅蓮聖天八極式がセキュリティのモンスターへと接近すると共にその腕を地面に叩きつける。
それと共に襲ったのは赤い光。
「なっ!この光はっ!?」
それが、俺達の身を隠す光となった。
同時に俺達はその場をすぐに離脱を行うのに十分な時間を作ってくれた。