クロウと共に、あの場を離脱する事に成功した。
そのまま、クロウの隠れ家へと、身を寄せる事になった。
「それにしても、吠、お前、今までどこに行っていたんだよ」
「いやぁ、なんか気づいたら、別の世界に来ていた」
「・・・別の世界だ?何を言っているんだ、お前は」
俺の言葉に対して、クロウは呆れた様子だった。
それに対して。
「まぁ事情も含めて話すよ、あいつらの事も含めてな」
「そう言えば、この辺では、見なかったけど」
そうしながら、遊矢達を紹介する形で、俺達は家の中に入る。
それと共に、俺は詳しい事情をある程度する。
「ふぅん、別次元の侵略ねぇ」
「まぁ信じられないと思うし、クロウ達には協力は頼まないよ」
「えっ、いや、何を言っているんですか!」
「こいつらに協力する為に、シンクロ次元に来たんじゃないのか」
遊矢達は、俺に対して驚いたように聞いてくるが。
「そうは言っても、そもそもの話。いきなり別の次元から侵略者が来るから協力しろなんて、普通言われても分からないだろ」
「いや、それは、そうだけど」
「何よりも、このコモンズの環境で他人を助けている場合じゃないからな」
「えっ」
俺の言葉に遊矢達は驚きを隠せない様子。
「そういう事だ。悪いけど、吠の奴の言う通り、俺達は協力する事は出来ないぜ。ガキ共の面倒を見なきゃいけないからな」
「子供の」
それと共に遊矢達が見つめたのはクロウの家にいる子供達。
「この世界にはこの世界の価値観があるからな。何よりも、今日の飯も困る環境において他人を助ける事は難しいだろうな」
「・・・それは」
「まぁ、変える方法があるとしたら、あの大会しかないけどな」
そうして、俺はそのまま、家から出る事にした。
「えっ、どこに行くんですか?」
「大会の準備」
「大会?」
俺の言葉に疑問に思ったのか、遊矢達は首を傾げる。
「フレンドカップシップ。トップスとコモンズの融和を旗印とした年に一度開催されるシティ最大のデュエル大会だ。まぁ、実際には別の目的があるようだけどな」
そうしながら、クロウはため息を吐く。
「まぁ、吠の考えている事は理解しているよ」
「もしかして、その大会で優勝して、事実を発表するんですか!」
すると、遊矢は言うが。
「・・・えっ、違うけど」
「はい?」
「こいつと知り合いのようだけど、全然違うぞ。こいつの目的はチャンピオンのジャックと戦う事」
「えっ、こんな大変な時に!」
「そう言われても、人によって優先度は全く違うからな」
そうしながら、俺は宣言する。
「俺は強い奴と戦いたい、それだけだ」
「それだけって、それじゃ、シンクロ次元の同盟はどうするですか!」
「どうすると言われても、どちらにしてもそんな簡単な事じゃないだろ」
「それは」
「・・・なんとかしたいならば、今の自分達で何が出来るか考えるしかない。まぁ、俺にあるのはデュエルをしたい欲求だけだからな。だから、デュエルをする。
何よりも、デュエルをすれば、多くの奴らは話は聞いてはくれるだろう」
それだけ言い、俺は家に帰っていく。