デュエルを終えた俺は、そのまま、ゼルゲイに近づく。
本来ならば、血が流れているはずの身体。
だが、そこから剥き出しになっているのは機械。
サイボーグ。
その言葉を。
俺は、今、初めて、目の当たりにした。
「ゼルゲイは、確か治安維持局の奴等の所にいたよな。つまり、こいつをこんな身体にしたのは奴等という事だな」
ゼルゲイに行われた手術。
それを知った俺は、治安維持局に対して、怒りがこみ上げてきた。
けれど、こうなってしまった事で、彼のデュエルはデュエルではなくなっていた。
その事実を見て。
俺は。
「おい、治安維持局」
こちらを撮影しているだろうカメラに向かって、睨む。
その睨みは、このフレンドカップショップを見ていた奴らを含めて、全員が見ていただろう。
「こんな風に本当のデュエルが出来ないようにする奴らばかりいるんだったら、俺が優勝して宣言してやるよ!」
そうしながら、俺はそのまま指を指す。
「俺が優勝した時、こんな事をした奴。お前が俺の獲物だ」
その呟きと共に、俺の第一回戦が終わりを告げた。
ゼルゲイに行われたサイボーグ化に関して、シティで大きな話題が出ていたのか。
それとも演出の一環とされたのか、俺の知る所ではない。
それでも変わらない。
そして、気づけば、2回戦。
その対戦相手も既に分かっていた。
「・・・シンジか」
俺の対戦相手であるシンジを目にする。
「吠か、まさかお前と戦う事になるとはな」
「まぁな、けど、それも大会の面白い所だからな、とりあえずは楽しんでやるか」
そうしながら、俺はD・ホイールに乗る。
「悪いが、今の俺は楽しみ為にデュエルを行うんじゃない」
「・・・何?」
その言葉に対して、俺は見つめる。
「この大会だって、所詮はトップス達の見世物だ。そんな見世物の為には、俺は戦わない」
「・・・そうかよ」
シンジの強さは十分に知っていた。
だけど、これから行うデュエルも面白くなるかと思っていた。
だが、口を開けば、デュエルとは関係ない革命の事ばかり。
「お前、つまんない人間になったな」
「いつも、自分の事しか考えていないお前には言われたくない」
二回戦に始まる前。
シンジの睨みに対して、俺は既に興味を無くし、デュエルディスクにデッキをセットする。
「お前がどう行動しようか分からないがな、今の俺から見れば、お前もトップスの奴らとそんなに変わらないよ。立場が違うだけで、誰かを傷つける事しか考えない奴らと」
「お前っ」
「違うって言うんだったら、見せてみろよ。俺とのデュエルで!言っておくがな、真剣にやらなければ、すぐに終わるぞ」