「あっ」
そう言って、俺はデュエル会場へと向かった。
遊矢とのデュエル。
そのデュエルの最中で、遊矢の戦法を見つめる。
遊矢は星読みの魔術師・時読みの魔術師を基本にしたペンデュラム召喚による戦法。
その弱点を見極めていた。
俺は内心で笑みを浮かべる。
まだ未熟な部分がある。特にペンデュラム召喚という新しい戦法に対する理解が浅いように感じた。
「遊矢、お前の戦術は面白いか。しかし、その力を使うにはもっと深い理解が必要だ」
私は彼の目を見て言った。彼の瞳には迷いがあった。
「理解って、俺は」
そのまま、見つめる。
既に遊矢はペンデュラム召喚によって、その場には多くのモンスターが配置されていた。
対する俺は。
「俺のターン、ドロー」
既に、俺の場にはHL 幻惑の黒狐 フブキがいる。
「っ」
遊矢は、このHL 幻惑の黒狐 フブキを見た事がある。
だからこそ。
「HL 幻惑の黒狐 フブキは1ターンに一度、オーバーレイ・ユニットを1つ取り除き、デッキから「HL」と名の付くカードを除外する事が出来る。除外したのがモンスターカードならこのカードは相手モンスター全てに一回ずつ攻撃出来る」
「っ」
遊矢の場には覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン以外には、HL 幻惑の黒狐 フブキの攻撃力で敵うモンスターはいない。
そして。
「HL色欲チアガール まつりの効果で、遊矢、お前のペンデュラム・ゾーンのモンスターを破壊する」
「っ」
同時に遊矢のペンデュラム召喚を妨げる。
それと共に、既に攻撃の準備が終えた。
「HL 幻惑の黒狐 フブキで覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン以外の全てのモンスターに攻撃!」
それが合図となり、HL 幻惑の黒狐 フブキは、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン以外のモンスターが破壊する。
そして。
「さらに、HL 幻惑の黒狐 フブキの効果。1ターンに一度、相手モンスター1体を対象に発動出来る。
そのモンスターを除外し、その攻撃力の半分のダメージを相手に与える」
「っ」
そして、遊矢にとって、砦と言える覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを破壊した。
同時に遊矢のライフもまた減る。
それは、既にギリギリの数値へとなっていた。
その際に、遊矢はどこか弱気な表情となった。
ペンデュラムの戦法は、ペンデュラム召喚によって、次々とモンスターが召喚出来る事。
だが、そのペンデュラム召喚故に手札の消費が激しい。
それを考えれば、無意味に行えば、それによって、敗北に繋がる。
しかし。
「おい、遊矢」
「えっ」
「デュエルで、負けそうになったら、弱気になったら、終わりだぞ」
「それは」
「てめぇが、諦めたら、そこで終わりだぞ」
その言葉に対して、遊矢は困惑していた。
それに対して、果たして答えが出るのか。
俺は睨みながら、それを待ち続ける。