「俺が先行だな」
手札を確認する。
残念ながら、手札には、攻める事は出来ない。
ならば。
「カードを一枚伏せて、ターンエンド」
「おいおい、威勢の良い言葉を言っておいて、それで終わりか」
沢渡が挑発するように言う。
けれど。
「そう、慌てるなよ」
呟きながら、ゆっくりと構える。
「そうかよ、だったら俺のターン、ドロー」
すると、沢渡は。
「くくっ、やはり、俺は選ばれているなぁ!」
沢渡は、その言葉を告げると同時に、手札にある2枚のカードを構える。
「俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師をペンデュラムゾーンにセッティング!」
その言葉と共に現れたのは、まるで正反対の魔術師。
白と黒の魔術師が、2本の光の柱の中におり、そのまま構えていた。
「行くぜ、俺のペンデュラム召喚! レベル5パワー・ダーツ・シューター! レベル6ロケット・ダーツ・シューター! レベル7アルティメット・ダーツ・シューター!」
そう、沢渡の言葉と共に現れたのは3体のモンスター。
そのモンスターのレベルを聞く限りでも、レベルが5以上の為に、本来ならばアドバンス召喚の為に一体のモンスターがリリースする必要がある。
けれど、そんなモンスターを3体。
リリースなしで召喚した。
「なるほど、これがペンデュラム召喚という訳か」
それに納得しながらも変わらない。
「あらあら、もしかしてびびっちゃったぁ、けれどもう遅いぜぇ! 俺はパワー・ダーツ・シューターでダイレクトアタック!」
その言葉と共に沢渡の場にいるモンスターの一体であるパワー・ダーツ・シューターが俺に攻撃を仕掛けてくる。
だが、その攻撃に対して、俺は。
「……」LP4000→2200
俺は、それを前に何もしなかった。
「おいおい、その程度かよ、だったら続いてロケット・ダーツ・シューターでダイレクトアタックだぜ!」
続いて、その攻撃も真っ直ぐに向かう。
けれど、俺は。
「……」LP2200→300
無防備に受ける。
「おいおい、こんなので終わりかよ、がっかりしたぜ、いや、俺が選ばれ過ぎたから問題かもなぁ! だからこそ! アルティメット・ダーツ・シューターでダイレクトアタック!」
その言葉を聞いた瞬間、俺は眼を開く。
「速攻魔法、スケープ・ゴート。自分フィールドに「羊トークン」4体を守備表示で特殊召喚する」
「えっ」
同時に、アルティメット・ダーツ・シューターの攻撃は、俺の前に現れた羊トークンによって、遮られた。
それに対して沢渡は驚いた声を出しながら、その攻撃は羊トークンが身代わりになった。
「なっ、お前! なんで」
「発動出来ない? そんな事、誰が言ったんだ」
笑みを浮かべながら、挑発するように呟く。こいつが無防備に攻撃をしてくれたおかげで、こちらとしては準備が出来た。
「ペンデュラムだったな、ならば、俺も見せてやるよ」
「見せるって、何をだよ」
「未知の召喚をな」
「はぁ?」
俺の言葉に疑問に思った様子。
「何を訳の分からない事を、俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」
対して、俺は。
「俺のターン、ドロー、さぁ、行くぞ」
同時に、俺は、構える。
それと共に、俺の眼前に現れたのは四角い門。
「あぁ、なんだ?」
それに対して、俺は息を吸う。
「アローヘッド、確認。召喚条件はモンスター2体以上」
「何を言って」
同時に、俺は、その手にあるテガソードを構え、叩く。
まるで、祭りが始まるように。
羊トークンは、眼前に現れた門に、そのまま吸い込まれる。
そして、俺は、走り出す。
「リンク召喚!」「りっリンク召喚!?」
叫びと共に、俺は、その門を潜り抜ける。
そして。
『ウォーオオッオー! オー! ゴジュウウルフ! ウォーオオッオー! オー! オー!』
門を潜り抜けると共に、俺は、自分自身を新たなモンスター、ゴジュウウルフへと変身する。
「えっえぇ?! 人がモンスターに!?」「どうなっているんだ」
驚きを隠せない一同を他所に、俺は。
「けっけれど、冷静に見たら、攻撃力はたったの1000の雑魚じゃないか。そんなので、どうやって」
「手札から禁じられた一滴を発動。
その効果で、自分の手札・フィールドから、このカード以外のカードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。
その数だけ相手フィールドの効果モンスターを選ぶ。そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が半分になり、効果は無効化される。
俺は、手札の2枚のカードを墓地に送り、パワー・ダーツ・シューターとロケット・ダーツ・シューターを選択する」
「なぁ!?」
俺の言葉と共に、沢渡の場にいるモンスターの力が弱まる。
「さらに、俺は手札から魔法カード、帝具集結を発動する。自分の墓地に存在する『帝具』と名のつくカードを選択し、自分のフィールドに『帝具使い』モンスターとしてできる限り特殊召喚できる。俺は墓地にある帝具 一斬必殺村雨と帝具 百獣王化ライオネルをモンスターとして、特殊召喚する」
そう、俺の横には刀を持った少女と、ライオンを思わせる耳をと尻尾を生やした女性が現れる。
その姿を詳しく見る事は出来ないが。
「またかよ!?」
「まだ終わっていないぞ、俺は帝具 悪鬼纏身インクルシオを装備する」
それと共に、ゴジュウウルフの装甲の上に。
インクルシオの鎧を身に纏う。
「さて、バトルだ。帝具 一斬必殺村雨はロケット・ダーツ・シューターに。
帝具 百獣王化ライオネルはパワー・ダーツ・シューターに攻撃だ」
「ひぃぃ!!」LP4000→3950→3850
同時に行われた2体のモンスターの攻撃。
それに対して、沢渡は、冷や汗を掻きながら。
「そして、俺が、ゴジュウウルフでアルティメット・ダーツ・シューターに攻撃だ」
「ばっ馬鹿か! お前の攻撃力はたったの1000! それで半減もされていないアルティメット・ダーツ・シューターに「ゴジュウウルフは」えっ」
沢渡が何か言う前に、俺は呟く。
「このモンスターのリンク先にいるモンスターのレベルまたはランクの数だけ攻撃力を100上げる事が出来る。」
「リンク?」
それと共に、それを示すようにマーカーは。
左右にいる帝具 一斬必殺村雨と帝具 百獣王化ライオネル。
そして、アルティメット・ダーツ・シューターに向けられている。
「俺の場にはレベル10のモンスターが2体、そして、お前のアルティメット・ダーツ・シューターのレベルは7。合計で27。よって攻撃力は2700アップする。
「なにぃ!?」
それによって、ゴジュウウルフの攻撃力は3700。
そして、そのまま、俺は、走り出す。
「バトル!」
「させるかよぉ!」
すると、沢渡は、近くを見渡す。
確か、アクションカードだったか。
「アクションマジック! 回避! これで相手モンスター1体の攻撃を無効にする!」
そう、呟いた。
けれど。
「へぇ、都合が良いなぁ」
「えっ?」
それと共に。
「速攻魔法、ダブルアップ・チャンス。モンスターの攻撃が無効になった時、そのモンスター1体を対象として発動できる。
このバトルフェイズ中、そのモンスターはもう1度攻撃できる。
この効果でそのモンスターが攻撃するダメージステップの間、そのモンスターの攻撃力は倍になる!」
「なぁ、それって!」
奴は、その攻撃を無効にさせるつもりだった。
しかし、俺は、もしかしてと思って残していた。
それがまさか当たるとは思わなかったが。
「俺の攻撃力は3700の倍の7400!!」『フィニッシュフィンガーウルフ!』
同時に、眼前にいるアルティメット・ダーツ・シューター。
その胴体に向けて、目にも止まらない斬撃。
それを次々と与えながら、俺は。
「俺こそが、ナンバーワンだ!」
そのままアルティメット・ダーツ・シューターを蹴ると共に。
「えっ、まっ待て、こっちにぎゃぁぁぁ!」LP3850→0
アルティメット・ダーツ・シューターは、吹き飛ばされ、そのまま沢渡にぶつかる。
それと共に爆散を合図に、俺は手を上に上げる。
今回、初登場した本作の主人公のオリジナルキーカードを公開させて貰いました。
様々なデッキで活躍出来、切札になる可能性があるカードという事でスペックがかなり強いと思いますが掻かせて貰いました。
これからもよろしくお願いします。
ゴジュウウルフ
リンク・効果モンスター
リンク3/炎属性/戦士族/攻1000
【リンクマーカー:上/左/右】
モンスター2体以上
(1):このカードの攻撃力は、このカードのリンク先のモンスターのレベルまたはランクの数×100アップする。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札からモンスター1体をこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力、守備力は0となり、効果は無効になる。
ターン終了時、そのモンスターは破壊される。