※この作品はR-18です。

【クズモブ転生】健全ゲームで『エロ同人』能力獲得したからクズ主人公から全ヒロイン奪うことにした   作:かくろう

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◇あの野郎は相変わらずだな◇

 まずはヒロイン達と仲良しデート。

 

 俺は後ろから付いていくだけの付き添いだ。

 

 妖精さんパワーがあってもシステムに支配されていては意味が無い。

 

 そういえば、俺は今までどうやったらシステムを出し抜けるかばかり考えてきたが、アレが有る限り抜け道ばかり探さないといけない。

 

 できればシステムからの解放の方法を模索したいところだ。

 

「うふふ、お友達と一緒のお出かけ、とっても楽しかったですわ」

 

「いやぁ、後輩達のキャッキャウフフは見てて微笑ましかったねぇ。お姉さん感激」

 

舞佳(まいか)も楽しかったですっ」

 

 優奈(ゆうな)の呼びかけで琴葉(ことは)彩葉(いろは)舞佳(まいか)の三人を連れて集団デートをすることになった今日。

 

 美砂(みさ)と積極的に仲良くなろうと優奈(ゆうな)が話しかけ、クラスメートの舞佳(まいか)がそれをサポート。

 

 記憶が蘇った時に蘭華との繋がりを持っておきたい俺の思惑を呼んだ琴葉(ことは)が付いてきて、最近出番が少ないとかちょっとメタい理由で彩葉(いろは)も付いてきた。

 

 ムードメーカーの舞佳(まいか)彩葉(いろは)が賑やかに騒ぎ、それを琴葉(ことは)優奈(ゆうな)がノリに合わせる。

 

 感情の起伏が少ない美砂(みさ)の反応を見ながら、優奈(ゆうな)は積極的に仲良くなった。

 

 そう、記憶を失った美砂(みさ)には感情の起伏というものが極端に少ない。

 

 だがそれはゼロというわけではなく、表に出す手段を忘れているというだけ。

 

 蘭華の記憶を取り戻すには、こうした感情の問いかけを繰り返し行ってことでフラグが成立していく。

 

 ゲーム本編では主人公とデートし、優奈(ゆうな)や他のヒロイン達と交流しながら徐々に感情を取り戻していく。

 

 優奈(ゆうな)がやっているのは正にそういうことだ。

 

 最後の仕上げとして、俺が主人公の代わりに彼女の感情の受け皿となる。

 

優奈(ゆうな)、凄く……楽しかった……。感謝」

 

「こちらこそ。美砂(みさ)ちゃんのこと知れて嬉しかった。また遊びに行こうね」

 

「うん。優奈(ゆうな)、ありがとう……。……」

 

 そこで優奈(ゆうな)が一手、俺の目的が美砂(みさ)の攻略であることを知っている彼女が有効打を打ってくれた。

 

「ねえ美砂(みさ)ちゃん。もし良かったら、これからお家に遊びに行っても良い? お夕飯一緒に作って皆で食べようよ」

 

「いい、の? 嬉しい……。これは、嬉しい、感情?」

 

「うん。嬉しいんだよ。誰かと一緒に食べる御飯は美味しい。美味しいに楽しいが加われば、それは幸せって言うんじゃないんかな」

 

「幸せ……。そう。幸せ」

 

 優奈(ゆうな)のナイスなアシストによって、美砂(みさ)は自分のマンションに俺達を招いてくれることになった。

 

 これで俺が彼女の家に行っても不自然ではなくなった。

 

 住んでいる場所を知れるというのは途轍もなく大きいのだ。

 

 今までは場所が分からなかった為に探す事はできなかった。後をつける事もシステムに邪魔されてできなかったのだ。

 

 合法的に美砂(みさ)の住まいに入ることが許された俺は、その湧き上がる昂揚感を隠し切れそうもなかった。

 

◇◇◇

 

 来た。ようやく来たぞ。

 

 隠しヒロインである桜木美砂(みさ)の日常は謎に包まれたものである。

 

 ゲーム内でも自宅に招かれるというイベントは存在せず、デートはもっぱら外。

 

 途中記憶を取り戻すためのきっかけイベントが存在するが、いずれも外デートの最中だ。

 

「出来たよーッ」

優奈(ゆうな)彩葉(いろは)特製のカレーだぞー♪」

 

 優奈(ゆうな)彩葉(いろは)が食事の準備をしている間に女の子達は女子会の如く親睦を深めていった。

 

 カレーを楽しむ美砂(みさ)の表情は、少しずつ、だが確実に感情というものを取り戻している。

 

 これは良い兆候だ。本来はルートに入ってから数ヶ月かけて行う感情の蘇生を、わずか数時間で完了させてしまった。

 

 

 

 

「カレー、美味しかった。これが、幸せ?」

「そうだ。美味しいもの食べて、みんなでお喋りして、楽しい気持ちを共有する。それが幸せなんだよ」

 

「そう……。これが、幸せ。……知ってる気がする。忘れてた、気がする」

 

 これだ。これがゲーム内における美砂(みさ)のイチオシイベントの一つ。

 

 『取り戻した笑顔』イベントの特別CGで見せる微笑みだ。

 

 微かに微笑む美砂(みさ)は、女子達とのお喋りに興じながら、その視線を俺に向けてくれた。

 

「あなた……、凄く心地良い。みんなが、好きの気持ち、向けてる」

「え?」

 

 美砂(みさ)が突然よく分からないことを言いだした。だが、すぐにその内容を咀嚼して意味を見出す。

 

「ああ。俺は皆が大好きだし、皆も同じだと信じてる」

 

「先輩が好きなんて当たり前ですよっ!」

「そうですよーっ! 舞佳(まいか)だって亮二君大好きはもう当たり前ですからねっ!」

 

「私だってっ!」

 

 優奈(ゆうな)舞佳(まいか)彩葉(いろは)の三人が一気に頬を赤くして照れ笑いを浮かべる。

 

 琴葉(ことは)に至っては恍惚の表情すら浮かべていた。

 

「少し、相談、ある」

 

「なんだい?」

 

 ここにきて急に相談事。話が脈絡ないように見えても、美砂(みさ)にとっては地続きになった話なのだ。

 

 俺はそれをゲームでよく知っている。彼女の言葉に耳を傾け、何を欲しているのか理解しなければ。

 

◇◇◇

 

「ふむ……それは由々しき問題だ」

 

 美砂(みさ)の話を総合すると……。原因は主人公だった。

 

「何やってるのよあのバカ」

「好摩君のやっかいぶりは健在ですねぇ。キモッ」

 

 

 つまり、最近学園内でしょっちゅう話しかけてくる好摩楽人のしつこさに困っている、という内容だった。

 

「それなら心配ないよ。私達が学園内で守ってあげる。それに、ここにいる先輩がやっつけてくれるから」

 

 優奈(ゆうな)は主人公憎しの感情が再び生起してきたらしい。

 

「先輩、なんとかなりませんか?」

 

「そうだな……。あいつが絡んでるとなると、少々面倒だ」

 

「っていうか、あの子、付き合ってる人いるんじゃなかったっけ? ほら、なんか大人の女性と」

 

 恵美の事だな。そういえば、恵美から自分が俺に抱かれたことは伝えないでほしいと言われている。

 

 気にする必要もないと思うが、色々と複雑な人生を歩んでいる分だけ、若い学園生の女の子が眩しすぎるんだとか言っていた。

 

 つまり、彼女は今の所ハーレムに合流する気はないらしい。

 

 無理強いする理由もないのでアイツの意見を尊重しているが、いずれは合流する未来も考えてやりたいところだ。

 

「それはともかく、彼の性格を考えるといい事は考えてなさそうですね」

 

 優奈(ゆうな)はやはり主人公に対して辛辣である。あんなことがあっては仕方ない所だろう。

 

 話題がずれそうなので話を戻す。

 

 そうして聞き出していくと、学園内と帰り際で好摩楽人は美砂(みさ)につきまとい、仲良くなろうと話しかけてくる。

 

 そこまでなら良いのだが、このところは誰かと一緒に居るところを咎められ、自分以外とは話さないように諭してくるらしい。

 

「うわ、なによそれ。キモいって」

 

 彩葉(いろは)も辛辣だ。だが相変わらずの自己愛ムーブばかりしているんだなあの野郎。

 

 恵美に調教されて少しは更生したかと思っていたのに、まあ調教されたのは性癖だけだろうけど。

 

「ともかく彼はちょっと危ない思考の持ち主ですから、関わるのはやめた方がいいですよ美砂(みさ)ちゃん」

 

「……。明日、お出かけの約束、してる」

 

「えっ⁉ 好摩君とっ⁉」

 

「そう…。だから、少し、困ってる」

 

「断りましょう。嫌なら行く必要はないよ」

 

「うん、そう、かもしれないけど……」

 

「あのさ、ちょっと聞きたいんだけど」

 

「なに?」

 

 俺はちょっと気になっていたことを聞いてみることにした。

 

「彼は、桜木さんをどこに誘ったんだい?」

 

「楽しい所って……」

 

「楽しい所?」

 

「えっと、大っきなプールがあって」

 

「プール? 隣町のレジャープール?」

 

「綺麗なネオンがいっぱいの所って」

 

「ラブホじゃんっ!!」

 

 彩葉(いろは)が突っ込みを入れる。俺もそう思う。

 あの野郎。美砂(みさ)が無垢なのをいい事に、付き合ってもいない女の子をホテルに連れ込もうとしてやがるな。

 

「らぶ、ほ?」

 

「あのね美砂(みさ)ちゃん。セックスって分かる?」

 

「セクス? それは、なに?」

 

「じゃあ男の人と女の人が、ベッドの上ですることって分かる?」

 

「分からない……」

 

「それなら、好摩君がいきなり裸になったり、美砂(みさ)ちゃんに服を脱げって言ってきたらどう思う?」

 

「……。ちょっと、嫌かも」

 

「あなたが連れて行かれるのはそういうことをする所よ」

 

 正に間一髪。アホ主人公は全ての過程をすっ飛ばして美砂(みさ)とセックスする気満々だった。

 

 ともかく俺達はぼんやりする美砂(みさ)を説得し、主人公とのデートというのもおこがましい暴挙を瀬戸際で食い止めるのだった。

 

『そんなあなたにラッキーちゃ~んすっ☆!!』

 

「ぬあっ⁉」

 

「ど、どうしたの亮君」

「あ、いやなんでもない」

 

 いきなり大声出しやがって。安心した瞬間を狙ってやがったな。相変わらず人の不意を突くのが好きだな。

 

『【セックス知らないなら先に覚え込ませちゃえばよくね? 無知ッ子にイケないことを教えちゃおう大作戦っ!】』

 

 またぞろ昭和のバラエティみたいな事を言い出しやがったな。

 

 だがラッキーちゃ~んす☆が来た以上、俺の勝ちは確定したようなもんだ。

 

 勝利を確信した俺は、過去最高に全力全開でドスケベスキルを発動させた。

 

 この勝負、もらったぞっ!

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