※この作品はR-18です。

【クズモブ転生】健全ゲームで『エロ同人』能力獲得したからクズ主人公から全ヒロイン奪うことにした   作:かくろう

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◇新たな展開◇

 隠しヒロイン攻略の為の布石を打たねばならない。

 そのためにはサブヒロイン達に接触をしておく必要がある。

 

 必要なサブヒロイン達は全部で3人。

 

 そのうち1人は学園内にいるので、なんとかして関係を持たないと。

 

「亮二君、今日ですね、舞佳(まいか)のクラスに転校生がきたんですよ。アクアマリンみたいな綺麗な青い髪の女の子でして」

「へぇ。舞佳(まいか)のエメラルド色みたいに綺麗なんだろうな」

「えへへ~。舞佳(まいか)の髪、綺麗ですかぁ? 亮二君ってばお世辞が上手いんだからか」

「お世辞じゃねぇんだがな」

 

 ゴールデンウィークが明け、学園が始まって数日。

 俺は連日のように舞佳(まいか)を始めとしたハーレムメンバーで昼休みに集まって弁当を持ち寄っていた。

 

「きょ、今日は私の当番ですので、亮二さんの好物集めてみました」

「お、初音(はつね)の手作り弁当か。ありがたいな」

「は、はい♡ お口に合えば良いんですが」

 

「亮君、明日は私が担当するからね♪」

「おう、楽しみにしてるぞ」

「くぅ、舞佳(まいか)もお料理できたらいいんですけど」

 

舞佳(まいか)ちゃんが作ると炭の塊をお弁当箱に詰めることになっちゃうからね」

「むきーっ! そんなハッキリ言わなくてもいいじゃないですか優奈(ゆうな)ちゃんっ!」

 

 攻略ヒロインが一同に介して俺を取り囲む。

 中庭の木陰スペースにシートを持参して取り囲む空間は、少し前まで主人公がいた場所に俺が座っている。

 

「ところで転校生ってどんな子なんだ?」

「およよ? 亮二君転校生の美少女が気になっちゃう感じですか?」

 

 初音(はつね)にお弁当を食べさせてもらいながら、舞佳(まいか)の語る転校生の特徴を聞き出していく。

 

「りょ、亮二さん、はい、あーん」

「あーん」

 

 本来なら初音(はつね)との甘々タイムの実況をしたいところなのだが、それはまたいずれの機会に譲るとしよう。

 

 膝の上に乗せた初音(はつね)からお弁当を口に運んでもらいつつ、舞佳(まいか)のクラスに転校してきたという女の子について聞き出していく。

 

 俺の予想が当たっていれば……。

 

「なんだか結構ぼんやりしてる子でして。髪色は綺麗だし、めちゃくちゃ美少女なんですけど、つかみ所がないっていうか、声がめちゃくちゃ小っちゃくて不思議ちゃんなんですよね。舞佳(まいか)話しかけたんですけど、全然会話が成立しませんでした」

 

「その子、もしかして桜木(さくらぎ)美砂(みさ)って名前じゃないか?」

「え? どうして亮二君が知ってるんですか?」

「先輩桜木(さくらぎ)さんと知り合いなんですか?」

 

 ビンゴだ。その美少女こそ先日芸能界を失踪したトップアイドルの裏の姿。

 

 特殊な事情によって髪の色がピンクからブルーに変化しているさくさくの隠しヒロインである桜木(さくらぎ)蘭華こと、本名『桜木(さくらぎ)美砂(みさ)』なのある。

 

 主人公は物語から退場したと妖精さんが言っていた。

 彼女の言うことをどこまで絶対のものと信じるかにもよるが、これ以上主人公が俺達に干渉してくる可能性は大分低くなった。

 

 同時に、彼が退場した以上はストーリーはほぼ崩壊していると言って良い。

 

 本来起こるはずのイベントは起こらず、会えるはずの人物にも会えなくなる。

 

 以前に電車の中で起こったようなゲーム内の強制イベントは、俺が主人公が進むべきストーリーを早めに壊した影響であれ以降起こっていない。

 

 ただし、主人公は今日も学園にいる。まあ当たり前だが、つまりはストーリーは壊れても、学園内でゲームシステムが働く可能性はまだ消えていないのだ。

 

 と言うことはだ。もしも主人公が美砂(みさ)と邂逅した場合、ゲームイベントが起こって攻略ルートに入る可能性は十分ある。

 

(イベントに先回りするか……)

 

 どこまでできるか分からない。まずは美砂(みさ)攻略のルートに入るための条件。

 

 桜木(さくらぎ)美砂(みさ)本人と接触しなければ。

 

◇◇◇

 

「なあ舞佳(まいか)優奈(ゆうな)。ちょっとその転校生見に行きたいから案内してくれ」

「いいですよー♪」

「先輩、桜木(さくらぎ)さんが欲しいんですか?」

 ハーレムの女の子達には『男は多くの女を囲ってこそ』という価値観が植え付けられている。

 

 優奈(ゆうな)は積極的に俺が気に入った女は引き入れようとするし、その手伝いの為に手駒となることにまったく躊躇(ちゅうちょ)がないようだ。

 

「ん、まあちょっと気になってな」

 

 放課後、優奈(ゆうな)たちに頼んで美砂(みさ)を見に行くことにした。

 

 ワンチャン接触できれば主人公に先手を取れるかもしれない。

 

 妖精さんの言葉からもあいつは今ストーリーからは外れていると思われるが油断はできない。

 

 あの妖精さんの存在そのものが謎過ぎるからな。

 

 どうも主人公とヒロイン達のストーリーを壊すのが目的のような気がするので、今は彼女の都合の良いように利用され続けるのが得策だろう。

 

「あ、いました。あの子ですよ」

 

 反対側の教室棟の窓に青い髪の美少女が見える。

 間違いない。桜木(さくらぎ)美砂(みさ)だ。

 

 実際見るとやっぱり美少女だな。

 絹糸のように揺れる長い髪。アクアマリンのような透き通ったブルーが眩しい。

 

 同じ色の瞳は宝石を彷彿とさせ、睫毛が長くクルンとカールしている。

 

 遠目でも分かるほどに大きなバストが張りだし、ムチッとした太ももがミニスカートから覗いていた。

 

 隠しヒロインの仮の姿とはいえ、こっちの姿だけでも十分にヒロイン力抜群だ。

 

 彼女には特殊な体質がある。そのためにテレビで見たような桜色ではなく、ブルーの髪色をしているのだ。

 

 そして、本人は自分が桜木(さくらぎ)蘭華である事を忘れている筈だ。

 

「とりあえず先輩を紹介する、くらいの軽いノリで紹介してくれ。ついでに校内案内とかも申し出よう」

「あ、それナイスなアイデアですね。舞佳(まいか)優奈(ゆうな)ちゃんにお任せください」

「先輩の役に立ってみせます」

 

「よし、早速話しかけ……あっ」

「あっ……、あいつ……何してるの?」

 

 早速美砂(みさ)と接触しようと試みたが、一緒にいる男の姿を見て足を止める。

 

「遅かったか」

 

 美砂(みさ)と一緒にいる主人公の姿を見て、一足遅かった事を悔やんだ。

 

 しまったな。やはり主人公がシナリオに絡むのはまだ止まっていない。

 

 まあいい。もともとシナリオなんてあって無きがごとしだ。

 

 このまま接触してしまおう。もしかしたらスキルで主人公からシナリオの主導権を奪い取れるかもしれない。

 

「ちょっと今から彼女と話してみたい。優奈(ゆうな)舞佳(まいか)で中継ぎを頼んでいいか。予定通り知り合いを紹介くらいのノリでいい」

「はーい♪ 舞佳(まいか)達にお任せですよー」

「第一印象が大事ですもんね」

 

 そういうわけで主人公と話している美砂(みさ)の所に近づいていこうとしたその時だった。

 

「あ、すみません。私用事があったんでした」

舞佳(まいか)もです。先生に頼まれ事してました」

 

「あ、おい2人とも」

 

 美砂(みさ)に近づこうとしたその瞬間、優奈(ゆうな)舞佳(まいか)も何かに取り憑かれたように反対側に歩いていってしまった。

 

 俺の声が届いていないかのように振り返ることなく立ち去ってしまい、俺は呆然と立ち尽くす。

 

「やはり主人公が絡むゲーム内イベントには干渉できないらしいな」

 

 俺が近づこうとしても同じだった。

 何かが阻むように足が止まり、声を出す事も敵わない。

 

 なんてこった。これは本格的に作戦を練り直さないとマズいな。

 

 話している内容は聞こえないが、転校初日ということもあり、校内案内に主人公が抜擢されるイベントだろう。

 

 迂闊だったな。先回りするなら優奈(ゆうな)たちに情報を共有して、校内案内を申し出るように命令しておくべきだった。

 

 試しに2人の側に近づこうと試みるも、何かに阻まれるように辿り着くことができず、気が付いたら反対側の階段下に降りてしまった。

 

「くそっ。イベント進行中の干渉はやはり無理か」

 

 仕方ない。サブヒロイン達の攻略を急ぐとしよう。

 彼女達も五月以降にならないと接触することができない為、今までそのことは頭にありつつも実行できなかった。

 

 なんだかんだで優奈(ゆうな)たちとの関係を深めるのに忙しかったしな。

 

 のんびりするべきじゃないが、まだ焦るような時期もでない。

 

 大丈夫だ。まだ勝てる。

 今日のところはとりあえず桜木(さくらぎ)美砂(みさ)との接触は諦めるしかない。

 

 彼女とのサブイベントが起こるのは……確か今月の半ば頃。

 急がないと。近日中にサブヒロイン達を俺の女に仕上げなければ。

 

 俺はサブヒロインの一人目、初音(はつね)の後輩である新一年生の堅物図書委員ちゃんに会いに行くことにした。

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