黒髪ショートカット王子様系幼馴染のオレへの執着が怖い! 作:クリームパイ太郎
「まさしく天の配剤だね。
生まれてすぐに世界を嫌ったボクが言うのもなんだけど、必要なところに必要なものが配置される。
世の中うまくできているよ」
「うーん、偶然にしか聞こえないんだが」
キミとボクの出会いは必然だよ。
でなけりゃ、ボクがこんなにキミを必要とするはずがないじゃないか。
水よりも酸素よりも優先だ。
偶然だとしたら、天文学的確率を引き当てたキミの運とボクの運に感謝かな?
そして、今日結ばれたのはボクの努力の賜物だよ?
「キミがボクの隣のベッドに寝かされたときにね、ボクの方を見て確かに笑ったんだ。
キミもボクのことを認識したんだろうね」
「覚えてねぇよ。
それこそ偶然だ」
覚えていないだけで、キミだってボクのことを生まれる前から感じていたかもしれないよ?
「まぁ、いいじゃないか。こうして晴れて思いが叶ったんだ、お互いに」
「それはそうな……」
「なんだい、まだ納得しないのかい?
じゃあ、こう考えてくれよ
ボクはね、齢0歳にして……」
ホントは-1歳にして!
「ボクはキミに恋をしたんだ!」
「ありえねー」
そう言いながらも、カレは嬉しそうに笑っていた。
カレとの今までの付き合いで、一番嬉しげな顔で。
「なんだよ。
ボクの生涯でたった一度の恋なんだ。
キミには最期まで付き合ってもらうよ」
ボクはカレを見つめた。
深く深く、カレの全てを見透かすように。
まぁ、こんなことしなくてもカレのことならなんでもわかるんだけどね。
カレもボクのことを見返してくる。
ふふふ、何を考えているか当ててあげようかな?
早く続きやりてーな、だろ?
わかるわかる!
十代男子の性欲だものね!
それにボクも……ふはっ!
あれ?
でも、すごく真剣な表情だ。
もうちょっとこう……えっちな顔しててもいいのに。
あ、もしかしてボクの直球の思いを受け止めようとしているのかな?
真っ直ぐに見えるかもしれないけど、ジャイロ回転しているよ?
カレは真剣な表情のまま……か、かっこいい! ボクへと触れてくる。
それはさっきまでのちょっとえっちな触り方ではなくて、ボクの存在を確かめるような……
何か言いたそうなカレ。
ボクはカレの言葉を待つ。
カレの眼差しと、その触れ方だけでもボクは感極まってしまいそうだった。
ぴりぴりとカレの触れたところが熱い。
ボクがどきどきしながら耐えていると、カレはようやく口を開いた。
「……重」
「ひどい! 今日の中で一番酷い!!」
せっかくどきどきしながら待ってたのに、いうに事欠いてそれかい!?
酷すぎる!
でも、そんな酷いことするカレにもきゅんときてしまう!!
「重いけどな、お前の執着くらい全部受け止めるさ」
あ……
一瞬で脳が沸騰した。
ふふ、一度落としてから上げるって常套手段だね?
カレの台詞に感極まってしまって、ボク、もうめろめろだし、カレの真剣な表情にもとろとろだ。
それにカレは何か言葉を飲み込んだんだ。
きっとそれはボクへの思い。
今度も何を考えていたかわかるよ?
それっくらい、ボクのことが好きーーなんだろ?
もうね、自信満々に確信を持って言えるね。
絶対当たってる!
しかも言えなかった理由まで判ってしまうよ?
言葉じゃなくて行動で証明したいってところかな?
もう!
言葉だけでも十分なのに!!
言ってくれた方が嬉しかったけど、それはこれからいくらでもチャンスはあるからね。
近いうちに絶対言わせるぞ!
ボクは満面の笑顔でカレの気持ちを受け止めた。
キミの考えていることは全部分かってるんだからな!
「ふふ、だったら明日から全力をだせるんだね。
おはようからおやすみまで、キミには溢れんばかりのボクを注いであげるよ」
キミの身体はいずれボクで満たされるんだ。
キミが生まれた時、ボクにそうしてくれたようにね!
「お、おおお、おう! どんとこいっ!」
「指一本動かせないくらいボクに溺れてもらうぞ」
ちなみに比喩ではない。
キミは何もしなくたっていいんだ!
ボクが全て、十全に、一部の隙もなく世話してあげる!