※この作品はR-18です。

宇宙の情炎   作:プラズマ

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そしてこれから

 ボスニアの居住区画、ライラの部屋。朝日が窓から差し込み、薄いカーテンを透かして柔らかな光を部屋に投げかける。ベッドの上では、ジェリドとライラがシーツにくるまり、互いの体温がまだ残る中で静かに目を覚ました。汗と愛液に濡れたシーツが微かに軋み、昨夜の情熱の痕跡が部屋の空気に溶け込んでいる。

 ジェリドが最初に瞼を開け、隣に眠るライラの寝顔を見つめる。彼女の金髪は乱れて枕に広がり、汗が乾いた頬に微かな跡を残している。首筋に残る赤いキスの痕や肩に刻まれた爪痕が、昨夜の激しい情事を静かに語り、シーツに染みた汗と愛液の甘い匂いがその熱を思い起こさせる。戦場での鋭さとは異なる穏やかな美しさがそこにあり、ジェリドの胸が温かくなる。彼がそっと彼女の髪に手を伸ばすと、指先が柔らかな金髪を滑り、彼女の温もりが伝わる。昨夜の熱い肌と喘ぎが脳裏に甦り、心が静かに満たされた。

 

 ライラが微かに身じろぎし、眠たげな瞳をゆっくりと開ける。視線がジェリドに定まり、掠れた声で呟いた。

 

「…おはよう、ジェリド」

 

 その声は柔らかく、低く響き、昨夜の情熱を思い起こさせる甘さが滲んでいる。ジェリドが小さく笑い、彼女の額に軽く唇を寄せた。柔らかな肌に触れる感触が、彼の胸を温かくする。

 

「おはよう、ライラ。よく眠れたか?」

 

 声には優しさが混じり、彼女の寝顔を見ていた余韻が言葉に滲む。

 ライラが体を起こし、シーツを胸に引き寄せながら微笑んだ。肩にシーツが滑り落ち、汗ばんだ肌と昨夜の情事で微かに赤くなった鎖骨が朝の光に照らされる。シャンプーの微かな香りが彼女の動きに合わせて漂い、汗と女の匂いが混じる。

 

「こんなに気持ちいい朝は初めてだよ。お前のおかげだ」

 

 手がジェリドの胸に触れ、肌に残る昨夜の熱をそっと撫でる。指先が彼の筋肉をなぞり、首筋に残る歯形を軽く押すと、ジェリドがその手を握り、指先に軽くキスをした。

 

「俺もだ。昨夜のお前…忘れられない。本当にすごかった」

 

 瞳に深い愛情が宿り、二人の視線が絡み合う。

 

 ライラがジェリドの胸に指を這わせ、汗で微かに湿った肌を撫でながら囁いた。

 

「なぁ、ここ…昨夜、熱かったよな。触るたび、お前の鼓動が響いてた」

 

 指が胸から腹筋へと滑り、昨夜の激しい動きで微かに残る熱を確かめるように触れる。ジェリドが彼女の腰に手を回し、シーツ越しに柔らかな曲線を撫でながら笑った。

 

「今だって熱いぜ。お前がそばにいると、どうしてもそうなる」

 

 二人はしばらく言葉を交わさず、ただ互いの存在を感じていた。ベッドのシーツが肌に絡み、昨夜の記憶が甘く甦る。ライラがジェリドの肩にもたれかかり、首筋に顔を埋めた。髪が彼の頬をくすぐり、シャンプーの香りと汗の匂いが混じる。

 

「なぁ、ジェリド。私たち、昨夜って本当にすごかったよな…あんな感覚、初めてだった。あんなに熱くなって、お前と一つになったみたいで…」

 

 声には照れと満足が混じり、昨夜の情熱が彼女の中でまだ生きていることが伝わる。ジェリドが背中に腕を回し、背中に残る自分の爪痕を指先でなぞりながら、そっと抱き寄せた。

 

「ああ…お前とだから、あんな風になれたんだ。ライラ、お前がそばにいてくれるだけで、俺は…何だってできる気がする」

 

 言葉が途中で途切れ、感情が溢れて言葉にならない。彼が頬に手を当て、親指でそっと撫でると、ライラが目を細めて見つめ返す。二人の間で、戦場では味わえない静かな幸福が流れていた。

 ライラがシーツを少しずらし、ジェリドの胸に顔を寄せる。吐息が彼の肌をくすぐり、体温が伝わる。

 

 

「お前の匂い…好きだよ。戦場でもずっとそばに感じてたけど…今はもっと近くて、安心する」

 

 唇が胸に軽く触れ、昨夜の汗が残る肌を舐めるようにキスを落とす。ジェリドの胸が熱くなり、髪に指を絡めて応えた。

 

「お前だってそうだ。昨夜のお前の熱さ、柔らかさ…戦場でも思ったけど、お前を守りたいって気持ちが、今はもっと強くなってる」

 

 会話は穏やかで、昨夜の情熱が新たな絆に変わりつつあることを感じさせる。

 

 だが、朝の穏やかな時間が永遠に続くわけではない。二人は戦士としての現実を思い出し、顔を見合わせる。ライラがシーツを胸に引き寄せたまま、少し真剣な口調で切り出した。

 

「なぁ、これからだって戦いは続く。アーガマも、ティターンズのことも…簡単には終わらないよな。あの30バンチでのことも、まだ頭から離れない」

 

 声には微かな重さが混じり、ティターンズの悪行を知った衝撃がまだ残っている。ジェリドが手を強く握り、力強く頷いた。

 

「そうだな。ティターンズの真実も、アーガマとの戦いも…俺たちには重すぎる現実だ。だが、どんな戦いでも、二人で乗り越えていこう」

 

 瞳に決意が宿り、ライラへの愛情が言葉に力を持たせる。

 

 ライラが微笑み、彼の言葉に力を得たように目を輝かせた。

 

「私もだよ、ジェリド。お前となら、何だってできる気がする。アーガマだろうが、ティターンズの闇だろうが…お前がそばにいてくれるなら、怖くない」

 

 彼女が身を寄せ、二人の唇が自然と近づく。柔らかく、だが確かな意志を込めたキスが交わされた。昨夜の激しい情熱とは異なり、穏やかで深い愛情がそこに流れている。唇が触れ合うたび、心が一つになる感覚が広がる。唇が離れると、ライラがジェリドの額に自分の額を押し付け、静かに囁いた。

「頑張ろうな、二人で」

 

 ジェリドが頷き、低く力強く応えた。

 

「ああ、二人でな。どんな敵が来ても、俺とお前なら大丈夫だ」

 二人はベッドから立ち上がり、制服に着替える準備を始めた。ライラがシーツを離し、床に転がったタンクトップを拾い上げる。連邦軍の制服に袖を通すと、金髪を軽く指で梳いて整えた。制服の襟を立て、戦士としての姿に戻る彼女を、ジェリドがじっと見つめる。彼もティターンズの制服を手に取り、整えていく。制服が筋肉にフィットし、昨夜とは異なる凛々しさが現れる。二人が互いの姿を見つめ合うと、ライラが軽く笑って近づいた。

 

「制服姿も悪くないな。昨夜の裸の方が良かったけどさ」

 

 声にからかいが混じり、ジェリドが苦笑しながら腰に手を回す。

 

「ライラだってそうだ。戦場でも、この部屋でも…俺にはお前が一番だよ。ただ制服だろうが何だろうが、お前には敵わねえ」

 

 軽いやり取りに、恋人らしい親密さが滲む。

 

 ライラが肩に手を置き、胸に一瞬寄りかかった。

 

「なぁ、ジェリド。アレキサンドリアに行ったら、またジャマイカンの嫌味が待ってるだろうけど…」

 

 ジェリドが肩を抱き、頷く。

 

「ああ。あの少佐の嫌味なんて、お前がそばにいりゃどうでもいいさ」

 

 二人は部屋を出て、通路を並んで歩き始めた。ボスニアの居住区画を抜け、格納庫へと向かう。整備員がモビルスーツの点検に追われ、ハイザックとガルバルディが並んでいる。シャトルの搭乗口に着くと、ジェリドがライラの手を握り、一瞬立ち止まった。

 

「ライラとならどんな敵でも怖くねえよ。アーガマだろうが、カミーユだろうが…お前がいてくれりゃ、俺は負けない」

 

 ライラが手を握り返し、力強く頷く。

 

「私もだ。何だって乗り越えられる。どこでも…お前と二人なら、最強だよ」

 

 シャトルの扉が開き、二人は乗り込む。アレキサンドリアへと向かう短い旅路が始まる。窓の外に広がる星々を見ながら、肩を寄せ合った。昨夜の情熱の余韻と、これからの戦いへの決意が、心を一つに結びつけていた。シャトルが静かに動き出し、ボスニアを後にする中、ジェリドとライラの新たな絆は、どんな試練にも立ち向かえる強さを秘めていた。

 

 

 

 





第一部 完



マウアーさんをヒロインとして追加したいけど、蛇足になりそう…
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