※この作品はR-18です。

宇宙の情炎   作:プラズマ

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地球圏で

「エゥーゴなぞこんなものだ、所詮はテロリストよ」

 

 アレキサンドリアの艦橋で、ジャマイカンが圧倒的優位な戦場を眺めて呟いた。地球軌道上でティターンズ艦隊がモンブランを追い詰め、艦体が炎と煙に呑まれ、もはや抵抗する力も失いつつあった。猛攻が実を結び、モンブランのエンジンが轟音と共に炎上し、艦橋に映るホログラム戦況図が護衛GM部隊のほぼ殲滅を冷たく示している。

 ジャマイカンの瞳が勝利の確信に輝き、疲労に曇った顔に薄い笑みが浮かぶ。誰がどう見ても負けるはずのない戦況に、彼は自らが作り上げたと思い込む優越感に浸っていた。声が低く響き、勝利の余韻が艦橋に漂う。

 

「これでティターンズの力を見せつけられる」

 

 制服が汗で湿り、彼の手がホログラムを操作するたび、微かな震えが伝わる。

 

 だがその瞬間、地球軌道の暗闇に現れたガンダムMk2と2機の黒いリック・ディアスが、ティターンズの陣形を切り裂くように突進し、戦況が一変した。艦橋で通信士が叫び、緊迫した声が艦内に響き、空気が一瞬にして凍りつく。

 

「敵MS3機、接近! ガンダムとリック・ディアス2機を確認! 至急対応を!」

 

 艦内の空調が低く唸り、窓の外の地球が戦場の混乱を静かに見下ろす中、戦いの風向きが逆転した。

 

「ガンダム……それだけで変わるものか」とジャマイカンが嘯くも、声に微かな動揺が滲み、傲慢さが逆に脆さを際立たせる。士官たちが慌ただしく動き、ホログラムが敵機の動きを映し出すが、彼の優越感は崩れ始めていた。

 

 ジェリドのハイザックはモンブランの側面にビームを浴びせていた。連携が功を奏し、艦体が傾き、炎と煙が噴き出している。だが、突然の警告音に顔を上げる。

 

「やばい……! 避けろ!」

 

 その言葉と共にハイザックを急移動させ、スラスターを全開でモンブランから距離を取る。コックピットの狭い空間に荒い息遣いが反響し、汗が額から滴り落ちる。ディスプレイに映るガンダムMk-IIが部隊のハイザックを瞬時に仕留め、オレンジ色のビームが貫いた。爆炎が広がり、宇宙空間に金属片が舞い、無重力の中で静かに漂う。

 

 ジェリドが操縦桿を握り直し、無線越しに叫んだ。

 

「ライラ、後ろだ! ガンダムが来た!」

 

 瞳に焦りが宿り、ライラに鍛えられた感覚が警鐘を鳴らし、彼を動かしていた。

 ライラのガルバルディはモンブランのエンジン部に最後のビームを浴びせていたが、警告音に反応し、スラスターを噴かして素早く旋回した。金髪がヘルメットの下で揺れ、首筋に張り付く。彼女の声が無線越しに鋭く響く。

 

「何だ、この動き……優秀な奴が来たね! ったく、良いタイミングで出てきやがる!」

 

 鋭い瞳がディスプレイのガンダムを射抜き、戦士の冷静さが彼女を支配していた。

 

 ティターンズのMS部隊は一瞬にして苦戦に追い込まれた。3機の敵MS——ガンダムMk-IIと2機の黒いリック・ディアス——が連携と優れた機動力でハイザック隊を圧倒していった。ガンダムがライフルを放ち、部隊の1機が爆発に包まれる。黒いリック・ディアスが背後から別のハイザックを仕留め、スラスターを破壊し、漂う残骸と化す。

 

 もう1機のリック・ディアスがジェリドに迫り、ビームがオレンジ色の光を放つ。ジェリドがスラスターを全開にし回避するが、衝撃がハイザックを揺らし、警告音が甲高く鳴り響く。激しいGに視界が一瞬揺れ、「くそっ、こいつら……速すぎる!」と呻いた。

 ライラはガルバルディを旋回させ、救援に向かった。

 

「ジェリド、私が引きつける! 感じるんだ! 生き残れ!」

 

 彼女がガンダムに向かって突進し、ビームサーベルを振り下ろす。金髪が動きに合わせて乱れ、敵機が素早く回避し、ビームライフルで応戦。光線がガルバルディのシールドをかすめ、火花が散り、機体が微かに揺れる。

 

「ジェリド、私はモンブランを仕留める! こいつらとまともにやり合うのはまずい! まずはとどめを刺す!」

 

 ジェリドが返す。

 

「わかった、ライラ、援護する!」

 

 彼は迫る黒いリック・ディアスに牽制のライフルを撃つ。感覚を頼りに、進行方向へ偏差射撃を続け、動きを封じる。

 

「いいぞ、ジェリド。あとでほめてやる!」とライラが笑う。

 

 その一瞬の隙に、ライラのガルバルディがモンブランの対空砲をかいくぐり、エンジン部にビームライフルを叩き込んだ。爆炎が広がり、艦体が大きく揺れ、モンブランが崩壊する。炎と金属片が地球軌道上に散乱し、爆発に包まれ、煙と炎が宇宙空間に広がる。モンブランの残骸が無重力の中で静かに漂い、流星となって落ちていった。ティターンズに一瞬の勝利をもたらしたその光景は、ジャマイカンの優越感を一時的に満たしたが、長くは続かなかった。

 

 その直後、片腕のガンダムが援軍として現れた。ティターンズに迫る。ビームライフルを構え、突進し、ビームが哨戒部隊のハイザックを貫く。爆炎が広がり、ティターンズの陣形がさらに崩れ始める。汗がジェリドの首筋を伝い、パイロットスーツに染み込む。

 ライラが叫ぶ。

 

「ジェリド、援護しろ! 私と一緒に叩くよ!」

 

 ライラのガルバルディがカミーユのガンダムに向かって突進し、ビームライフルを放つ。ガンダムが素早く回避し、ビームライフルで応戦。ライラがシールドで防ぐが、衝撃が機体を揺らし、警告音が鳴り響く。

 

「何だ、これを当ててくるだと、ニュータイプかこいつは! ジェリド、頼む!」

 

ジェリドがハイザックを急旋回させ、カミーユのガンダムの背後に回り込んだ。ライラに鍛えられた感覚が彼を導き、彼女に追撃をかけようとする片腕のガンダムへビームライフルを放つ。オレンジ色の光がガンダムの右足に命中し、装甲が砕け散り、爆炎が広がった。ガンダムが揺れる。だが、最初のガンダムと2機のリック・ディアスがフォローに入り、ティターンズ部隊は不利なままだった。

 

「ライラ、まだだ! 敵を……!」とジェリドが叫ぶが、もう一つのガンダムが迫り、ビームライフルがハイザックの装甲をかすめる。警告音が鳴り響き、コックピットが揺れる。熱が首筋にこもり、荒い息遣いがヘルメットに響く。

 

アレキサンドリアからジャマイカンの声が響いた。

 

「全艦、撤退準備! これ以上の損失は認められん!」

 

ライラが無線で応じる。「お前、撤退だよ! これ以上は無理だ! 味方の残存兵を援護して逃げる!」 ガルバルディがジェリドを援護し、ガンダムとリック・ディアス隊を牽制する。鋭い瞳が敵機を捉え続ける。

 

ジェリドもハイザックを動かし、「ライラ、わかった」と叫んだ。撤退の混乱の中、ジェリドとライラの頭に勘が疼いた。ジェリドが熱がこもった顔で呟く。「ライラ、この片腕のガンダム……カミーユだ……!」

 

「ライラ、この片腕のガンダム……カミーユだ……!」

 

 ライラが頷く。

 

「私にもその名前が聞こえたよ……最初の奴もただの強敵じゃない、何か違う」

 

 二人の瞳にカミーユへの確信と、最初のガンダムへの警戒が宿り、超常的な感覚が敵の正体を部分的に見せていた。ティターンズ艦隊は地球軌道から撤退し、戦場の炎が遠ざかっていった。モンブランの残骸がただ燃えていた。

 

 




ジャマイカンの描き方が難しい…
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