グレン×グレンのハイスクールD×Dエロ短編集♪ 作:グレン×グレン
短編集の新シリーズ! 元L×LのIFストーリーとなっております。
今回は導入部なのでエロは少な目。ただし、背景の透明化と併用したAIイラストの加工のテストを兼ね、エロ挿絵は多めとなっております!
堕ちて輝く三乙女シリーズ 堕ち切らないために堕ちた少女
Other Side
これは、銀の宿命が宿らない可能性の話。
闇の底で狂える光に半端に目覚めた少女によって、世界を汚す悪鬼明星も世界を守る旧済銀神も、果ては世界を征す後継覇王も生まれない、そんな世界。
一つの悲劇というIFにより、決定的にずれた物語。
これはその可能性に起こりえる、一人の少女が壊れきらぬために堕ちるを選んだ、三人の乙女の物語。
アイネスSide
……私はその知らせを聞いて、崩れ落ちた。
知識としては理解できる。理性だけで見ればわかる。
だが、感情として納得できない。信じたくないし、受け入れたくない。
しかし、その情報は間違いなく、こんなことで誤報を語るわけもない。
視界の隅に、同じくそれを伝えられた友の姿が見える。
道間七緒はほろほろと涙をこぼし、ただ震えながら崩れ落ちることしかできない。
私はそれが歪んで見えるのを自覚して、ようやく自分が泣いていることを悟った。
日本にホームステイした数年間で、私には親友ができた。
七緒と共に彼女の生家で暮らす、七緒の両親が面倒を見ている三人の年の差ほど離れていない男女。
道間誠明と日美子の兄妹に、幼馴染になる道間乙女。
立場もあって七緒のように私についてきての逆ホームステイこそしていなかったが、これが終わったら何度も会いに行こうと思っていた。それこそ、長期休暇が年に何度かあれば必ず一度は向かうぐらいの気持ちだった
……その三人の内、道間誠明と道間乙女が事故で死んだという急報が、私たちに届いた知らせだ。
死因は中毒死。映画館で起きた偶発的な火災で猛毒のガスが発生し、それを吸ってしまった二人が死んだという話だ。
この手の毒ガスは非常に危険であり、私たち魔術回路保有者でも長時間吸えば命に係わる。どうやら二人は火災の時、魔術回路による強化に頼って多くの人たちを救助しようとしたらしく、そのため毒ガスが魔術の許容範囲を超えたと思われるそうだ。
嘘だと願いたい。だが、こんな嘘をつく必要が無い。
私は、乙女がいなければ恋に落ちていたかもしれない誠明の死を嘆く。
私は、誠明と結ばれることを心から願えた乙女という存在の喪失を悲しむ。
……そして、私は思い至る。
その二人の死を最も悲しむだろう、残された存在。道間日美子のことを。
それに七緒も気づいたのだろう。目から消えかけていた光が、わずかながらに戻ってこちらを見ている。
言葉はいらない。私たちはしっかりとうなづいた。
「……申し訳ありません父上。長期休学の申請をしなければなりません」
私たちに躊躇はない。
学歴にひびが入ろうと構うものか。どうせ異形の世界に深く関与する以上、そこまで致命的なことにはなりえない。
何より大事にするべきは、私たちの残された親友の心だと、私たちはすぐに理解できていた。
だが、その先で私はそれ以上の闇を……絶望を思い知る。
七緒Side
誠明と乙女の死を知って、私とアイネスは必要な手続きをさっさと済まして日本へ帰ってきた。
パパとママの挨拶もそこそこに、私たちは日美子の元に行ったけれど、本当にひどかった。
涙をほろほろとこぼしながら、死んだ目で虚ろにぶつぶつとつぶやいている。
二人の死に絶望しているのがすぐにわかる。思った通り、私たちの比じゃなかった。
幸いというかなんというか、ドーマ家からも何人かついてきてくれていた。アイネスが二人のことが大好きだって知っていたから、補佐が必要だと判断した家の人がかなり無理を言ってたくさん呼びつけていたらしい。パパたちとは違うところでの道間家からも、縁を生かして何人か読んでいる念の入れようだ。
日美子は本当に茫然自失で、精神崩壊すらあり得そうだった。だからこそ、魔術で外部的に動作を保持する形になっているほどだ。
その制御を、私とアイネスが肩代わりすることにした。パパとママはドーマ家からの関係者が補佐をすると説得するまで難色を示していたけれど、その本質を知らなかった私は強引に押し切った。
そして、日美子を二人で補佐して数日。……私たちに記憶の逆流が起きた。
魔術的なパスを経由したことが理由だろう。リスクはわかっていたけれど、まずは日美子の方が大事だったから手抜かりがあった。
……そして、日美子が私たちと会う前から、男たちの慰み者になっている事実を知った。
その中にパパがいることまでしって、私は発狂するかと思った。
パスによって同調していたこともあって、私と一緒にアイネスは勿論、日美子まで絶叫して跳び起きた。
そのあとのことはよく覚えてない。
気づけば私たちは、アイネスの家族の判断でイギリスに戻されていた。
パパとママ、そして多くの道間やそれ以外の人たちが道間によって処罰を受けているとは聞いている。というより、まだママが持っていたはずの魔術刻印を移植されたことを、ぼんやりと感じていた。
日美子は私と会うよりもっと前から、男たちの慰み者だった。それも、乙女と誠明を取り合い、誠明が乙女を選んで走り去った直後に襲われたのが始まりだ。
何年絶望してた? 何年間、何年間そんな状態で二人の仲睦まじい姿を見ていた?
……そして同時に、私たちは日美子を絶望させる二つの事実を痛感する。
一つは、日美子は独自に誠明を手に入れるために乙女を壊そうとしていたこと。
パパたちが油断し切るほどに日美子が現状を受け入れていたことをいいことに、一気に弱みを握ってパパたちと交渉して、乙女をだましてパパたちに犯させ、誠明との関係を揺るがそうとしていた。
そして準備はだいぶ整っていた。この情報を私とアイネスは伝えていたみたいで、パパたちが処罰される際の証拠に使えたらしい。
だけど、そのタイミングで誠明は死んだ。これが日美子にとって、ただ死なれる以上の絶望を生んだことは間違いない。
そしてもう一つ。それは乙女の遺言。
毒ガスで死にかけていた乙女は、日美子に対して遺言を残していた。
毒で自由に動かせない手で、魔術で強引に出した血で書いた文字は―
―日美子、どうか幸せにね―
―その言葉に、日美子は本当にショックを受けていた。
強い憎しみに代わっていた乙女への想いが、これでさらに反転した。
だからこそ、日美子は本当に絶望している。
魔術的に私たちが制御をかけていなければ、いつ死んでもおかしくない。
何度も腹を割って話そうとしたけれど、それもできない。
魔術的な制御をかけていなかったら、私たちは半殺しにあっていたかもしれないほどに日美子は暴れだすこともある。
……私は、それがつらい。
何もできない。それが本当につらい。
友達だと思っていた。親友だと思っていた。その絆は、そう簡単に壊れないと思っていた。
でも、本当にそんなことを言えるの?
何年間も、それこそ私と知り合う前から、日美子はパパに犯されていた。ママはそれを良しとして、フォローまでしていた。
私が日美子と一緒にイギリスに連れてこられたのはそれが理由だ。パパとママの行動はあまりに問題視されていて、日本にいれば道間の関係者かはおろか、一般市民からも白い目で見られかねない。
娘の私がそう後ろ指を指されてもおかしくないことを、私の親はしてきたんだ。
でも、私は日美子のことを友達だと、親友だと思いたい。
いや違う。今からでも、そうありたい。
大切なんだ。日美子が泣いている姿を見たら、私まで悲しくなる。日美子が喜んでいる姿を見ると、私もうれしくなる。
だから、私は日美子の友達でいたい。
そう思っていると、ドアがノックされてアイネスが入ってくる。
その目にある決意の色を見て、私もうなづいた。
「……話がある。私のこれからの……そして、君のこれからについてのだ」
「……うん。しっかりじっくり、話そっか」
多分、私たちはヤバイ一線を踏み越える。
だけどそれでもかまわない。
きっと、それが今の日美子に寄り添える数少ない手段だから。
日美子Side
……私は最低だ。
今日も、七緒を殴って追い出した。
今日も、アイネスにものをぶつけた。
そしてそんなことをして自己嫌悪にさいなまれている中、私は自慰をしている。
魔術で軽い電流すら流し、私は息を荒げながら自分の膣と胸をいじる。
「く、は……ぁ。ん……ぁ、ぁん」
快楽で声が漏れる。その声にすら嫌悪を覚えながら、私はそれを抑えられない。
誠にぃと乙女ねぇは死んだ。私が壊す前に死んだ。二人でデートに行ってその先で死んだ。
二人はたくさんの人を助けようとして、煙と毒ガスで死んだ。そして、最後に乙女ねぇは私の幸せを願って死んだ。
そこから、気づいたらイギリスにいた。アイネスの実家にかくまわれている形になる。
なんとなくわかる。きっと七緒とアイネスが私を気遣って戻って来て、そこから私が今までどうなっていたのかが知られたんだ。
だけど、二人は私のことを気遣ってくれている。自分のことのように苦しんでくれていると、時々脈絡もなく涙を流したことからわかる。
そんな二人にひどいことをしておきながら、こんなことをしている自分が嫌になる。
だけどせずにはいられない。こうしていないと発狂しそうになる。
快楽は基本として、生物にとってプラスの存在だ。本能的、遺伝子的にそうなっている。
だから、私は快楽を叩き込むことで強引にプラスを補充する。そうでもしないと、私は衝動的に死にそうになる。
誠にぃは死んだ。乙女ねぇも死んだ。その事実に、私はもう耐えられない。
誠にぃ。私にとって最愛の実の兄。手に入れるためならば、なにを裏切っても構わないと思うぐらい愛していた……欲していた人。
乙女ねぇ。誠にぃの最愛の人。だから破滅させようと思って、でも死んで……私を心から思ってくれていた、大切な人。
誠にぃが死んだ。乙女ねえのことを、死んでから大切に思うようになった。それが、私の心を締め付ける。
すぐにでも死にたい。でも、今の私が死んでも二人を追うことなんてできないし、きっと二人も悲しむだろう。
「ふぅ……ふぅ、ふ、ぅ~っ!」
だからプラスを注ぎ込んで、強引にマイナスに沈み込みそうな心を抑え込む。
そうでもしないと耐えられない。
……でも、耐えてどうなる?
私は十年以上犯され続けてきた。
いろいろと開発されているし、堕胎の経験も一度や二度じゃない。
諦観や憎悪のおかげか心は壊れなかったけど、その根幹が無くなって……持つ自身なんてない。
多分私は身を持ち崩す。友達の伸ばしてくれた手もつかめないまま、快楽だけをよりどころに生きるんだろう。
そうなれば後はもう転がり落ちるだけだ。今までは誠にぃへの想いで耐えてきたけれど、それももうない。
多分、あれだ。おっさんたちが買ってきたので何となく読んでいた、快楽堕ち系のエロ漫画の女みたいになるんだろう。
快楽を得るためなら何でもするような、人間というのも難しいような存在。
人の信頼も快楽のためにあっさり裏切る、快楽という餌で買われる家畜。
そこに人の尊厳なんてない。そんな、なりそうになった姿とは別の意味で醜い存在。
……やばい、死にたい。でも……死ねない。
どうあがいても、乙女ねぇの遺言を守れる自信がない。これが、私を大切に思ってくれる乙女ねぇを貶めようとした報いなのだろうか?
それがわかっていながら、私はこうやってズルズルと……終わっていくのか。
そう思った時、ドアがけ破られた。
「起きてる、日美子ー!」
「うおっわぁ!?」
七緒がドアを文字通り蹴破って入ってきて、私は思いっきり素っ頓狂な悲鳴を上げた。
え、なに!? 何事!?
と、そこには意を決した表情のアイネスまでいる。
「日美子。まずとりあえず一つだけ聞いてほしい」
展開が唐突すぎて、私は二人を追いだせない。
でも多分、すぐに激情が抑えられなくなって二人に暴力を振るってしまうだろう。
放っておいてほしい。私だって、友達を傷つけたいわけじゃないんだから。
そう思っていた私の耳に、アイネスの声が届く。
「……家を継ぐことを正式に放棄した。魔術刻印は弟に譲る」
その言葉を聞いて、私はあっけにとられた。
アイネスは天才的な魔術回路保有者だ。量こそ低レベルだけど、質においては海外の道間一門でも上澄みだろう。
家を継ぐのはアイネスだと、ほぼ確定していたはず。弟さんも優秀だけど、多分アイネスのほうが一歩上を言っているはずだ。
それが、どうして?
信じられなくてあっけにとられていると、今度は七緒も続ける。
「私も、魔術刻印は本家に譲ることにしたわ。質入れって形でお金も貰うけど、取り戻す気はないから要は融資の引き換えって奴ね」
……は?
もう訳が分からない。何が何だかわからない。
なんで二人とも、そんなことを?
信じられないことを聞いたからか、私は今、余計な思いが吹き飛んでいる。
アイネスは実家を継ぐことをやめた。さらに、七緒に至っては今後の人生に大事になるだろう魔術刻印を放棄した。
おっさんたちが処罰された以上、七緒の人生は大変だ。魔術刻印の存在は大きな支えになる。というか、魔術刻印無しでろくでもない犯罪者の子供がそこまで支援されるとは思えない。
アイネスだってそうだ。次期当主がまず間違いない立場を放棄するなんて、正気の沙汰じゃない。
一体なんで? そう困惑していると、なぜか二人は服を脱ぎだした。
「え、ちょ、なになにな……っ!?」
そして裸身になった二人を見て、私は愕然となる。
二人の体には、魔術的な塗料や礼装をもって……調律と改造の準備が進められていた。
「……日美子。私たち二人は相談した結果、君の所に少し堕ちることにしたんだ」
アイネスがそう言ってから小さく微笑む。
「道間一族が手を出している産業には、性風俗も多少なりとも存在する。私と七緒は今後、活動と研究の大半をそちらに収束させることにしたんだ」
「要は職業娼婦って奴よ。……ま、他にもいろいろあるみたいだから、その辺はまた後で考えるけどね」
七緒までそんなことを言うけれど、それが理解できない。
「……何言ってんの!? それって、つまり―」
「そう。私たちもアンタほどじゃないけど……男たちの性欲のはけ口になるって言ってんのよ」
私の言いたいことを七緒は先に言って、その上で小さく微笑みながら私にかがみこむ。
「日美子がパパにされたことを、全部背負ってやれるなんて言えない。でも、少しぐらいは近づいてやれる」
そして、七緒とアイネスは私を抱きしめる。
「全部もとに戻すことはできなくても、私たちの方から少しぐらいは近づいて見せる」
「だから日美子、君にも少しだけ近づいてきてほしい」
七緒と同じように、アイネスもそう告げてくれる。
「私たちの残りの人生、残された
……その言葉が染み入った。
つまり、二人は私のために道をある程度踏み外そうとしている。
全部は外れない。だけど、私に近づくためにならなくていい立場を自ら選んだ。
「……完全に戻れる自信が無くても、少しぐらいは戻って来て? 私たちも、そこにいてあげるからさ?」
その七緒の言葉に、私は涙がこぼれだす。
……戻ってこれる自信なんてなかった。このままどんどん落ちるだけだと思っていた。
七緒とアイネスの手なんて、もう届かない。そう思っている自分もいた。
だけど、二人は私が手を取れるよう、自分から堕ちてきてくれる。
……私は、一人じゃない。
もっと早く、二人に助けを求めればよかった。そうすれば、きっともっとましになれたかもしれないとすら思う。
もう手遅れだ。私は戻り切ることなんてできない。
だけど、二人が手を伸ばすために堕ちてきてくれたところまでなら……まだ、マシなところまでなら……!
「……お願い、二人とも。私、伸ばすから……手を伸ばすから……」
きっと、これを言えば二人は戻れなくなる。
でもだめだ。私は……二人と離れたくない……っ!
「お願い、そこまで堕ちてきて……っ!」
涙をこぼしながらの私の最低な言葉に、抱擁が答えとして帰ってきた。
「「もちろん」」
その笑顔に、私はようやく笑顔で返すことができた
Other side
日本の少しさびれた街中。
質の悪い飲み屋などが並ぶ道を、一人の男性が歩いていた。
彼は就職先が倒産したことで職を失っており、やけ酒のためにここを歩いていた。
才能は平凡であり、だからこそ平凡な会社に入ったのは当然だろう。だが、社長の変態趣味のせいで一気に傾いて倒産したのは最悪だ。
再就職はまだ難しくないだろうが、それはそれとして鬱屈した気分を晴らしたい。もっとも再就職してないのに金を無駄遣いするわけにもいかず、安い酒場で管を巻いていた帰りだ。
その視線がふと向いた先に、露出狂がいた。
茶髪のツインテールの少女が、コートをはだけて裸を見せている。
いわゆる淫紋というものまで刻んでいる、間違いなく美少女の女が裸身を見せつけている。
「はぁ!?」
思わず素っ頓狂な声を上げると、周りの人たちがなんだなんだと視線を向ける。
「ちょ、おまえら……あれ見ろ!?」
思わずそう言いながら指をさすが、彼らはその方向を見て首をかしげていた。
「なんかあるか?」
「おいおい飲みすぎじゃねえの?」
「あんまり呑むとやばいわよ~?」
男女問わず口々にそう言ってきて、男は自分が幻覚を見たのかと思った。
なので頭を振って気を取り直してもう一度見る。
「大丈ー夫! お兄さんは幻覚とか見てないから♪」
露出狂の少女は目の前に近づいていた。
「ほぁあああああああああっ!?」
思わず大声をあげてしまう。
これは悪目立ちをしたかと思って周囲を思わず振り返るが、なぜか先ほどまで自分に声をかけてきたものまでいつの間にか視線もむけずにそのまま思い思いに歩いていたりしている。
その光景に困惑していると、すぐ後ろから足音が響く。
「今の私たちをきちんと認識しているようで何よりだ。この仕事は趣味と両立できるのは利点だがあまり成果が出ないのでな」
その言葉に振り返ると、これまた露出狂がいた。
どうやら外国人らしく、その金髪は天然だろう。
そしてこれまた紋様が下腹部に浮かんでいる、裸にジャケットだけを着ているようなすさまじい変態の美少女がいた。
「え、ちょ、なにこれ―」
「あー! 日美子ってば辺り見つけちゃったのかぁ。ちょっと残念」
そんな声と共に、さらに露出狂が現れた。
赤茶色の髪を伸ばしたこれまた美少女。見事に三人そろって変態である。
そして自分を含めてだが、彼女たちは周囲に意識をされていない。
それとなく避けて通る程度のことは誰もがしているが、しかし一切気にしていない。
その状況に困惑していると、少女たちは蠱惑的な笑顔を浮かべながらその柔肌を男の押し付ける。
「自覚の有無にかかわらず、貴方には特殊な才能がある。……今の職業を教えてくれれば、なるべくレベルの近い同程度の会社に才能分の保証を使いしてスカウトしたいのだがどうだろうか?」
金髪の少女がそう言って、全身を男に密着させる。
「ま、才能を伸ばす教育は受けてもらうけどね。でもまぁ、使えると結構便利だったりするわよ?」
赤茶の少女がそう語り、手に持っている道具をちらつかせ、男の左手をつかんで自分の胸をもませる。
「まぁ、そっちについては応相談。……それとはまったく別件なんだけど―」
そしてツインテールの少女はにやりと笑うと、その何もついていない股間を見せつける。
今更気づいたが、三人の股からは液体が湧き出ている。
「あたりを引けなくて溜まってるんだ~。とりあえずは話を聞くだけでいいからぁ、私たちに一発ずつ出してくんない?」
断れるわけがなかったが、本当にスカウトの交渉とは別件にしてくれたのはありがたかった。
それはそれとして、再就職先を探していたのでスカウトはしっかり受けた。いろんな意味で助かった。
そう、これはもしもの可能性。
道間日美子が道間日美子のまま生きていく世界。
光に真に目覚めぬがゆえに、上りきることができなかった世界。
そこに、残された親友二人があえて降り立ち、だからこそ少しだけ登れた世界。
退廃的に淫らに生き、されとそこに堕ち切らない。
そんな道を選んだ三人の乙女の、あり得たかもしれない可能性の揺らめきである
ストーリーコンセプトとしては「もし闇堕ち行動前に日美子が止まれるとしたらどうなるか」といったものですね。
誠明の暴走、乙女の献身、そして田知の誕生が無いゆえに、日美子は光に覚醒しきれません。だからこそ破滅に落ちかねない日美子でしたが、七緒とアイネスがあえてかなり堕ちてきてまで引き留めに来たことで、かろうじて破滅する事は止められた退廃的な友情物語といえるでしょう。
快楽には堕ちても悪には墜ちない。自分たちの性欲をうまく発散しながら、退廃的かつ淫蕩に頑張る三人の物語という感じのIF短編集になると思います!