『マシュマロ食べる〜?』
『おう、食べる』
照った日差しの下、木陰で身を寄せ合う少年少女の姿があった。
少女が差し出したのは、白くて丸いお菓子。それは彼女の大好物であるマシュマロだ。お言葉に甘えてありがたく頂戴し、口に放り込む。
甘い……。ふわりとした食感と共に、口の中に広がる甘みが幸福を運び、自然と笑みが溢れる。
その反応に気をよくしたのか、小雪もニッコリと微笑んだ。そしてまた一つ、彼の口にマシュマロを放り込んでいく。
まるで餌付けでもされているかのようだとユウは思ったが、そんな考えはすぐに雲散霧消した。
『えへへ〜』
『俺がマシュマロ食うのそんなに面白いか?』
『うん!』
変なやつ……。少年は呆れつつも、満更でもない様子で雪のような白いの頭を優しく撫でる。
目を細めて擦り寄る動きは、まるで小動物だ。
思えば、初めて会った時も彼女は人とは異なった雰囲気をしていた。別に姿が特殊なのではない。滲み出る空気というべきか、白雲に覆われた曇り空のような少女と言った印象を抱いた。
何の脈絡もなく、いきなり話しかけてマシュマロを差し出してきた。赤の他人だが、別に断る理由も無かったから素直に受け取った。
何より、修行で疲れた体が糖分を欲していたからだ。ありがと、と一言。ただ口に放り込んだだけで、曇り空が晴れたように浮かべた笑顔がやたら記憶に残っている。
それからだ、彼女とよく遊ぶようになったのは。……いや、遊びというには語弊がある。毎日欠かさず行っている修行に、勝手についてきてるだけにすぎない。
一緒にやるか?と尋ねたら、うん!と心底嬉しそうな返事が返ってきた。今にも泣き出しそうな喜びようが、やたら記憶に残っている。
別に運動が好きというわけではなさそうだった。
足の発達がいいのか走るのは早いが、体力はない。見ての通り体は細く、直ぐに息切れを起こした。
そのせいで修行はよく中断させられるし、ノルマをこなせない時もあった。しかし、不満はない。
置いていかれまいと必死に追いつこうとする懸命さが、百代に挑む自分の姿と重なったからだ。
だから文句も見捨てようなんて気持ちも湧かなかった。寧ろ、こういうタイプは人間的に好きな部類だ。
しかし解せない、どうしてそこまで必死になるのか。時折恐怖心を宿した目に、今にも泣きそうな顔。
思い切って尋ねてみると……。
『前に仲間に入れてってお願いしたら、人数オーバーだ、って断られちゃった……』
『遊びに人数オーバーとかあんのか?』
『そうみたい』
『わけわっかんねぇな』
遊びぐらい入れてやればいいのに。意味不明なやつもいたもんだな、とその時は軽く受け流していた。
しかし、今にして思えば……あれはこの娘の中では相当なトラウマだったのではないだろうか。
仲間に入れてほしい。この一言は、彼女にとってどれだけ切実な願いだっただろうか。
しかし、今はもうどうでもいいとのこと。君がいつも遊んでくれるから、と笑顔を向けてくれた。
本人がそういうなら、それでいいのだろう。ユウはそう結論付けたのだった。
『うっし!休憩終わり!走り込み再開するぞ!』
『えぇ〜、まだ僕走れないよ……』
『んじゃあ、またおぶってやるから』
『やたー!』
ひろ〜こんぱい〜、と草原の影に寝そべっていたのがウソのよう。元気いっぱいに少年の背中に飛びついた。
……軽い。自分は鍛えているからとか、少女だからとかそんな理由をだとしても軽すぎた。
まるで中身のないダンボールを背負っているかのような。本当にちゃんとメシ食ってんのかと心配になる。
彼の疑問を感じ取ったのか、少女は口元を緩めて頬を紅潮させた。
目が合う。ニッコリと笑ってみせる彼女……。意図は理解し得ないが、安心させるように少年は頷いた。
その小さな体を背負い、駆け出す。
『ゴー!ゴー!ユウ号発散〜‼︎』
きゃっきゃとはしゃぐ女の子を落とさないように気を付けつつ、安定したペースで走り始めた。
……彼女はいつも、家のことは話したがらない。
親はどんな人?何の仕事してんの?とか、他愛のない会話を露骨に避ける。本人は上手く隠しているようだが、目を逸らし、表情に浮かんだ影でバレバレだ。
そして、夕暮れになると決まって作り笑いをする。無理矢理頬を引き攣らせて、バイバイ……またね……また遊ぼうね……。まるで笑顔とは呼べない。
まだ子供だった彼でも分かるその痛々しさに……。ある日、一つの決断をした。
『ウチ来いよ』
『え?』
自然と出た言葉だった。……気にかかったのは、いつも悲しげな笑みが引っかかっていたからだろうか。
今思えば軽率な発言だと分かるが、言ってしまった以上引っ込めるわけにはいかなかった。少年は勢いのまま少女の手を引くと、強引に川神院まで連れて帰ることにした。
『え?ぼ、僕おウチに帰らなきゃ……』
『電話番号わかるか?後でルー師範代に連絡入れてもらうよう頼んでやるから』
『でも……お母さんが……』
『お泊まり会だよお泊まり会。川神院広くてでっけーぞ。かくれんぼも追いかけっこもできる……前に総代に拳骨くらったけど』
尚も渋る少女に少年は続ける。強引に連れて帰ってしまった手前、怖がられるかもしれないが……なるべくなら帰したくない。
この娘はいつも一人だ。仲間外れにされて、浮かぶ笑顔はいつも寂しげで、そんな顔をさせるのは嫌だと思ったから……だから。
『あと、一子ってよくウチに来るやつもいるんだよ。多分お前と同い年……ぁ、そうだよ!あいつらいるじゃん。今度一緒に遊んでくれるよう頼んでみるわ』
最近百代が加入したとかいう、えーっと何だっけか……何とかっていうグループ。
六人ぐらいだし、一人増えても問題ないだろ。うん、それがいい。
我ながら名案だと、少年は結論づけたのだった。
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「マシュマロ食べる?」
「おう、食べる」
何の脈絡もなく、アルビノの少女は言う。言葉と共に差し出されたものは、白くて小さな丸いお菓子。
それは、彼女の好物であるマシュマロだ。お言葉に甘えてそれを一つ摘み上げ、口に含む。
甘い。ふわふわとした食感に舌鼓を打つ。そんな頬を膨らませてモゴモゴと味わう彼の顔を、女子生徒は何をするわけでもなく、ニコニコ満面の笑みで満足気に見守っている。
「えへへ〜」
何が嬉しいのか分からないが、混じりっ気のない喜色は彼女の容姿とよく映える。
まるで雪が人の形を成したような、白い肌に白髪。赤い瞳はウサギを連想させ、どこか人間離れした印象を抱かせる。
こうして人にマシュマロを差し出しては食べさせる不思議な娘だ。食べなかったら、ふ〜んとその時点で興味をなくす。食べればほんの少し、頬を綻ばせる。
そんな中で、彼に対するリアクションは見ての通りだ。幸福に満ち溢れているかのように、笑っていた。
しかし、この少女にとっての至福はそれだけではない。もう一つ、別のものを欲している。
強請るように視線を送ると彼はそれに気付き、顔を近付けた。……川神学園の屋上、よく照った晴天の下で、二つの影が重なり合った。
口内に残ったマシュマロと、男子生徒の唾液が混じったキスの味を堪能することで、女子生徒———榊原小雪の胸は満たされていく。
大好きな彼の味が、マシュマロと同じぐらい好きだ。だからこうして毎日せがむ。そして彼もまた、そんな小雪の気持ちを察してか、いつも応じてくれる。
嬉しくて嬉しくて、小雪は今日も彼———水城ユウに甘えてしまう。
こうして屋外であっても大胆に口付けをするということは、この屋上へ向かってくる気配はないということだ。
誰かにバレる心配もなく、影は徐々に身を寄せ合っていく。マシュマロが溶けてなくなった頃には、二人の体はピッタリとくっついていた。制服越しであっても体温を感じ、お互いの鼓動を鼓膜が捉える。
トクン……トクン……。鳴り響く心音が心地良い。至福の音色は、いつもこの胸を震わせてくれる。
唇を話せば、唾液が橋を作り男女の繋がりを如実に表す。それを舌で掬い、飲み込むと、またも二つの心臓が高鳴った。
「えへへ、甘いねユウ」
笑い、小雪は甘えるように身を委ねる。鍛え抜かれた胸筋に耳を当てれば、より鮮明に鼓動を感じられた。
ずっと聞いていたい。……力強くも心安らぐユウの存在証明に頬は上気し、瞳は垂れていく。
脈拍を上昇させていく旋律。それによる昂りは下半身に伝わり、彼女の股座からは透明な液が流れ始めていた。
下着を濡らして、地面に滴る蜜。しかし、そんな痴態を晒してもなお小雪は恥じ入ることはない。寧ろ見せつけるように足を開き、腰をくねらせる。
ユウの胸板に顔を埋めながら、甘い吐息を吐いた。
「じゃあ次は、僕を食べてみる?」
「ったく、どーせそんなことだろうと思ったよ」
悪戯な笑みを向けながら、ユウは小雪を正面に見据える。端正な顔立ちが間近に迫り、お互いの息が頰に当たった。
腕を絡ませ合っては密着し、心臓の音を聞きながら下半身を押し付け合う。大切な異性から齎される快楽を求め始めた二人の情欲は、陽光に負けず劣らずの熱を生み出していた。
逃さないと言わんばかりに脚を絡め、全身を密着させる小雪のスカートの中へユウの手が伸びる。
下着を横へずらし、濡れぼそった秘部を露出させた。ゴツゴツとした太い指は淫唇へと侵入していき、熟れた媚肉を揉みほぐす。
中指と薬指が中ほどまで入り込み、優しく内側を撫で摩った。焦れるような愛撫に小雪は目を細め、肩を震わせて悶える。
陰核を摘み上げたり、胸の先端を転がしてやると甘い吐息を吐きながら腰が砕けていく。
上目遣いの表情は、これ以上なく愉悦に綻んでいた。瞳にはハートマークが浮かび上がり、今すぐにでも彼を受け入れようとしている。
甘えん坊なのは昔と変わらないな。そう、口元に弧を描きながらユウは制服を脱ぎ始める。外、それも学園内であるというのにその挙動にはまるで迷いがない。
夏空の下、水城ユウは全裸となった。
鍛え上げられた肉体は精悍で男らしく、肉体美から醸し出されるフェロモンは、女を女たらしめる。
何と言ってもこの男性器。
雄としての魅力が詰まった肉の大刀。天に向かって反り返り、血管を浮き上がらせ、ビキビキと脈打ちながら存在を主張する。
偉大な容貌を見せつけてると、榊原小雪の生殖器官を覚醒させた。目を爛々と輝かせ、呼吸を乱し……もう我慢できないといった様子で股を摺り寄せる。首に手を回し、そのままゆっくりと腰を上げていくと、狙いを定めて膣口を押し当てるのだった。
ぬぢゅり……先端が呑み込まれ、鈍い音と共に挿入が開始された。潤滑油の満ちた蜜壺はすんなりと異物を受け入れ、奥へ奥へと誘う。
「ん❤️はぁ、あ゛っ……ッ!」
小雪は喉を震わせて喘いだ。初めての体位ではない、何度も関係を持っているにしても、やはりこの太さ。慣れるものではない。
だが、この感覚こそが至福の瞬間だ。大好きな人と繋がっていると実感し、熱を、存在をより深く感じられるから。大好きな人と一つになる、その悦びは計り知れず色褪せない幸福が満ちていく。
やがて根元まで入り切ると、小雪はユウに抱きついたまま腰を振り始めた。
「ん、ちゅ……はむ、ぁふ❤️ユウ、ユウ❤️」
淫らな水音が結合部から鳴り響き、その度に激しい絶頂を味わう。媚肉は脈打つ男根の形にぴったりと密着し、愛撫しては射精を促していく。
対面座位で抱き合いつつ行われる腰振りに、合わせてユウも下から突き上げる。上下に揺れる小雪の胸を掴みながら舌で口内を犯していき……巡る快楽は加速度的に増すばかりだ。
ここが学園で、外であることなどもはや二人の頭の中にはありはしない。認識の外へと追いやり、結合に陶酔する愛し合う男女そのもの。
「あ、だめ……❤️ユウ、イっちゃうぅぅぅぅう❤️」
子宮口を押し潰すような一突きに小雪は果てる。膣内が収縮し、侵入物から子種を搾り取るように締め付けた。
肉棒が膨張する感覚。射精の前兆だ。だが、それを知ってもなお小雪は腰を動かすことをやめない……いや、止められないのだ。
両者共に快楽に抗うことは出来ず、身を委ねることによってその瞬間を迎えた。
晴天の下、性が迸る。痙攣するまんこ内部でちんぽが跳ね上がり、特濃の精液を余すことなく放出していく。
粘性を持った液体が子宮を満杯にし、逆流して結合部から溢れる。ほんの僅か、数秒の内に小雪の胎を満たしてしまった。
雪のような素肌には赤みがかかり、玉のような汗が流れ出る。快感は愛液を垂らすだけでなく、失禁という形で外界に排出された。
ぷしっ……ちょろろっ❤️愛液や精液とは異なる水音。屋上の床に、放尿が水溜まりを作る。ユウに抱きつきながら腰を震わせる無様な姿は、彼の情欲をより駆り立てていくのだった。
射精が終わる頃になってようやく、二人は唇を離した。互いの舌と唇を繋ぐ唾液の糸が切れて落ちれば、またも見つめ合いキスをする。
繰り返される口付けの中、幸せそうな小雪の頭を撫で続けた。
愛を確かめ合う男女は、抱き合いながら余韻に浸っている。ずっとこうしていてもいい……時間を忘れてしまうくらいに、心は満たされていた。
……小雪を川神院に泊めたその夜、外が妙にうるさかったのを覚えている。
女の声だ。まるでホラー映画にでも出てくるような、ガラガラと喉を鳴らして言葉にならない奇声を喚き散らしていた。
そんな女を二人のおっかない師範代が対応して、少年は一晩中、少女の耳を塞いでいた。
今にして思う。
あの選択は、間違いじゃなかったのだと。
「ユ〜ウ〜?」
「むぐっ」
———そんな過去に耽っていると……。小雪がマシュマロを摘み、ユウの口へ放り込む。そして、そのまま自分の唇を彼の唇に押し付けた。
甘い味が広がる口内で舌が絡むと、唾液が交換される。何よりも甘露で美味を堪能しながら二人は抱き合い続けた。
この行為が当たり前であるかのように、彼らはキスを続ける。
『最近百代が加入したとかいう、えーっと何だっけか……何とかっていうグループ。
六人ぐらいだし、一人増えても問題ないだろ。うん、それがいい』
この後、そのグループと一悶着あったのはまた別の話
・当時、川神院に訪れた女の対応をした師範代二人の心境
「ユウの奴がガキ連れて来たから何事かと思ったがよぉ……ったく、面倒くせぇこと押し付けやがるぜ」
「明らかに異様だったからネ。後日警察に相談して、早急に解決したヨ」
好きなエピソードはどれですか?
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小笠原千花
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川神一子
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クリスティアーネ・フリードリヒ
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椎名京
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風間ファミリー
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榊原小雪
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不死川心
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忍足あずみ
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武蔵坊弁慶
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源義経
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板垣姉妹
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橘天衣
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九鬼揚羽
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九鬼紋白
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黛沙也加
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史文恭
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林冲
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猟犬部隊
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最上旭