沙織に支えられなんとか自宅に戻るが、すぐにベッドに倒れ込む。
そこで沙織が目撃したのは......
無理した代償
「じゃあ、試験範囲について軽く説明します。」
長雨が続く7月の上旬、遥は朝から感じる熱っぽさを押して講義を受けていた。隣には沙織が座って、教授が話しているテスト範囲の説明を聞き洩らさないよう黙々とメモを取っている。
前期テストを目前に控えているため、無理して大学に来たが頭がボーっとして教授の言葉は耳に入ってこない。何とか講義は終わったが、朝より熱が上がってきた気がする。夏風邪かな?こないだ急に雨に降られてびしょ濡れになったのが悪かったかな?......
「ちょっと遥、大丈夫?顔真っ赤だよ!」
「うん、ちょっとしんどいだけ......」
と沙織に心配させないよう虚勢を張る。しかし立ち上がろうとすると頭がクラっとする。
「無理しないで。私がアパートまで送るよ。」
沙織はそんな遥を見かねて、家まで付き添ってくれることになった。電車からバスに乗り換え、バス停で降りる頃にはさらに熱が上がって視界がぼやけてくる。
「大丈夫?ほら、肩貸すから。」
「ごめんね…迷惑かけて…」
「ううん、友達なんだから平気だよ。」
視界が歪み足元がふらつく中、沙織の肩を借りて何とかアパートにたどり着いた。、ベッドが目に入った瞬間、体力の限界と自宅に着いた安心感でそこに倒れ込み意識が薄れていった。
沙織視点:明かされた遥の秘密
(ふぅ、何とか着いたわ。)
体調不良の遥に肩を貸しながら、なんとかベッドに寝かせることが出来た。私より高身長で豊満な体の遥を支えながら歩くのはとっても疲れたけど、朦朧としている遥をほっとけないよね。汗がすごいから、タオルで軽く拭いて布団掛けとけばいいかな?
そう思った私はタオルを探しに浴室を覗いてみる。
(あっ、いい匂い。アロマ好きなのかな?)
浴室のドアを開けた時、柑橘系の香りがフワッと鼻腔をくすぐった。前に遥の部屋を訪れた時も、アロマの香りが部屋に漂っていたことを思い出す。
(あっ、有った。ちょっと借りるね。)
壁掛け棚に重ねられていた新しいタオルを1枚取り、遥の元へ戻った。
「シュゥゥゥー......」
遥が倒れ込んでいるベッドに近づいたとき、水が流れるような音がかすかに聞こえてきる。不思議に思った沙織が見たのは、信じられない光景だった。今まさに遥のスカートやシーツがどんどん濡れていく。さらにツンとした匂いが部屋に漂ってくる。
(えっ、遥お漏らししちゃったの!?)
(......まあ凄くしんどそうだったしね......冷えないよう着替えさせた方が良いかな?)
大人のお漏らしに一瞬びっくりするも、遥を心配する気持ちから着替えさせようと動き始める。
(スカートだけで上半身は大丈夫そうね。んっ?......)
濡れた遥のスカートを脱がせようと、ホックを外し脚から引き抜こうとした沙織はさらに信じられない光景を目にした。それは表面が黄色く染まり、パンパンに膨らんだ紙おむつだった。
「っ!......」
(えっ!?これ紙おむつだよね?.....なんで?......大学でも履いていたの?......帰る途中ずっと一緒にいたよね?......)
沙織の頭の中は、目の前の衝撃的な光景を何とか理解しようとするが、混乱するばかりだった。
「ハァ......ハァ......」
しかし、目の前の遥は苦しそうな吐息をあげている。まずは遥を着替えさせなきゃと思い直した沙織は再び動き始める。
(パジャマはどこかしら?......)
勝手に部屋の中を漁るのは良くないと思いつつも、着替えを探しにクローゼットを開けてみる。そこには衣装ケースとその奥にひっそりと紙おむつのパッケージが何個か置かれているのを見つける。衣装ケースを開けると、すぐパジャマを見つけることが出来たので、それを取り出す。
(パジャマはこれでいいかな。おむつは......)
おむつのパッケージの方に目をやると、「まるで下着の薄型パンツ」と書かれたパンツタイプの物と、「夜も安心の吸収力」と書かれたテープタイプの物が有った。さらにその横には尿取りパッドも有る。
(さっき履いてたのは、このパンツタイプよね?)
(じゃあ、この「夜も安心」って?......昼のお漏らしだけじゃなくて夜寝る時におねしょもしてるって事??)
まさか遥にこんな秘密があったなんて思いもしなかった。しかし先ほど目の前で遥のお漏らしとおむつを目にした時の動揺からは落ち着いてきた。
(尿漏れに悩んでいる女性は多いみたいだし、夜尿症?大人でおねしょしちゃう人もいるって本で見たことあるけど......)
実際に見るのは初めてだが、知識としてそういう人もいるって事は知っていた沙織。そのことで遥を嫌いになったり笑ったりするつもりはなかった。
(困っているなら、相談してくれればいいのに......)
(......まあ、私だとしても他の人には知られたくないよね......)
出会って3カ月、結構仲良くなってきたと思うが、親友とまで言えるかは疑問だ。悩みを相談してくれなかったことに全く不満がないと言えば嘘になるが、すぐには言えないのも納得だ。むしろ田舎から上京してきて、身の回りの家事や手続きも1人で全部こなして、慣れない土地で一人暮らししている遥を素直に尊敬する。それもこんな秘密を隠しながら......
「遥、頑張っているんだね。」
遥の頑張りを想像し、思わずそう呟く。
着替えのパジャマ、夜用のおむつに尿取りパッド、そしてお湯で濡らしたタオルと乾いたタオルを持って、ベッドに倒れ込んでいる遥の元に戻る。
「ハァ......ハァ......」
相変わらず苦しそうに寝込む遥。その姿を見て少しでも楽にさせてあげたいと思う。
(ちょっと待っててね、遥。)
そう心の中で思う沙織。まずはさっき脱がしかけたスカートを脱がし、おむつに手を掛ける。 ビリッとおむつの左右を破くと、中はパッドだけじゃなくおむつ本体も黄色く染まりパンパンに膨らんでいた。それでも吸収しきれなかった分が、隙間から漏れ出たのだろうか?
お尻の下からおむつを引き抜き、濡れタオルで優しく拭き始めた。おしっこで湿った股間やお尻を丁寧に拭くと、遥が「ん…あ…」って小さく喘ぐ。温かいタオルが敏感なとこに触れて、無意識にビクッと反応してるのが沙織にも分かった。沙織は「熱のせいかな…」って少し気まずくなるが、視線をそらしつつ手を動かす。拭き終わると、新しいおむつを履かせてパジャマを着せた。
『服が濡れてたから着替えさせたよ。お大事にね。沙織』
と書いたメモをテーブルの上に置き、帰る前に遥の顔を覗き込む。相変わらず顔は赤くハアハアという吐息が聞こえるが、ぐっすり熟睡しているようだ。
「じゃあね、遥。元気になってね。」
と眠る遥に向かってそっと呟き、遥の家を出た。
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遥かな記憶
「遥、ゆっくり寝て元気になるのよ。」
(お母さんの声が聞こえる。ぼんやりとした視界に見えるのは、今より若い、ちょうど私が子供の頃の母だ。体がしんどくトイレに行けないため濡らしたおむつを替えてくれている。子供の頃、風邪引いた時にこうやって優しく看病してくれたなぁ......)
遥は朦朧とする意識の中、母に優しくされた記憶を思い出していた。その余韻に浸って、幸せな気分でぐっすり眠ることが出来た。
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いつもの朝、感じる違和感
「んっ......」
次の朝、ほとんど熱は下がっていた。少し火照っている感じはあるが、頭はスッキリしているし体も軽い。
(懐かしかったなぁ......)
子供の頃の優しい母の夢の余韻で、布団の中しばし幸せな気分に浸っていた。しかし股間にいつもの感触を感じ、そっとパジャマの上から手で確認するとやっぱりおむつがパンパンに膨らんでいた。吸収量の限界まで吸っているようで、じっとりと冷たい感触が気持ち悪い。
(やっぱりおねしょしちゃってるか......)
体を起こし浴室に向かおうとする。その時視界に入ったのが、開けられたクローゼットと外に出ているおむつのパッケージ。
(あれっ?......なんでここが開いているの?)
普段使いの服やおむつ何枚かはベッドの下の衣装ケースに入れていて、クローゼットの中には季節外れの服や買いだめしているおむつを入れている。なので普段はわざわざクローゼットから服やおむつを出す事はないはず......
さらに洗濯機の蓋が閉まっていて、開けると洗濯済みのスカートなどが入っていた。
(洗濯機回したっけ?......しんどすぎて覚えてないだけかな?......)
部屋の中の状況に少し違和感を感じたが、とりあえずぐっしょり濡れたおむつを替えるのが先決だ。
浴室に入りパジャマを下ろすと、いつも以上にパンパンに膨らみ表面全体が黄色に染まったおむつが現れた。
(よく寝てたしなぁ......ありがとう頑張ってくれて。)
半日以上のおしっこを漏らさず受け止めてくれた存在に驚きと感謝の気持ちが生まれる。
「ベリッ」とテープを外すと、手にズッシリとくる重みもいつも以上だ。中を見ると、パッドもおむつ本体の吸収体もパンパンに膨れ上がり真っ黄色に染まっている。時間が経ち、いつも以上に濃い匂いが浴室内に広がっていく。
(うわぁ......こんなに出てたんだ......)
あらためて一晩の間に自分が気づかないうちに出したおしっこの量に驚愕する。それだけでなく体の中の悪い物も一緒に出してくれたような気がし、少しだけ爽やかな気分さえ感じた。
「はぁ、サッパリした~」
シャワーを浴び、新しいおむつを履いて部屋に戻る。その時、テーブルの上にメモが置いてあるのに気づいた。
『服が濡れてたから着替えさせたよ。お大事にね。沙織』
「えっ、沙織!?」
メモを読んだ瞬間、部屋の中の違和感の理由が分かった。沙織が服とおむつを着替えさせてくれたんだ!
(うそ…おむつ見られたの?...…恥ずかしすぎる!)
今まで隠していた秘密が知られたことに顔から火が出てきそうだった。
(でも......お母さんの夢を見れたのは、沙織がおむつを替えてくれたからかなぁ......?)
実際の記憶はないが、懐かしくて心地いい夢を見れたのは、沙織が優しくしてくれたからだろうか?とりあえず家まで送ってくれた感謝を伝えに、沙織に電話を掛けることにした。
プルルルル......プルルルル......
「はい、沙織です。体調はどう?遥」
「昨日はありがとう…...本当助かったよ。まだ少し熱っぽいけどだいぶ楽になったよ。」
「そう、なら安心したわ。お大事にね。」
「あと......えっと…...何か気づいた?」
「ん? おむつのこと気にしてるの? おしっこ漏れてたから替えたよ。」
「っ......」
(やっぱり見られてたんだ......覚悟してたけど、恥ずかしい......)
「私、大人でもおねしょする人いるって知ってたから。びっくりしたけど、全然平気だよ」
「本当に? ありがとう…...」
「どういたしまして。ゆっくり休んでね。」
やはり沙織にはおむつ履いている所を見られていて、しかも漏れ出て服まで濡れていたようだ。沙織はそれを嫌な顔せず着替えさせてくれたんだ。大学生活ではいつもお世話になってばかりだが、出会って数カ月の私におむつの世話までしてくれた沙織に感謝してもしきれない。
(ありがとう......沙織......ありがとう)
遥は静かな部屋の中で沙織への感謝で心が熱くなり、目からは涙がこぼれていった。
沙織ちゃんいい子だなぁ......