※この作品はR-18です。

ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話   作:かくろう

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◇因縁の対峙◇

 牧野千咲を呼びつける。加奈ちゃんの取った行動は今までの彼女からは考えられないほど積極的で、ある意味攻撃的とも言えるほどだった。

 

「加奈ちゃん、復讐したいなら手伝うよ」

 

 彼女の本心は分かっている。加奈ちゃんは積極的に相手に不幸になってほしいと思うタイプではない。

 だけど、事が事だけに普通の感覚で物を考えては駄目だ。

 

 俺は暴力が必要なら手伝うのも厭わない意図で加奈ちゃんに復讐を望むか聞いた。

 思った通り、加奈ちゃんは首を横に振った。

 

「ううん。私は復讐したいんじゃないの。前を向く為に過去と決別したい。そのために牧野さんにもう一度会いたいって思っただけだから」

「分かった。何か手伝える事ある?」

「大丈夫。嬉しいけど、これは私の問題だから。私一人にやらせて」

「分かった。ちゃんと側にいるから、安心して戦おう」

 

 その言葉に加奈ちゃんは曖昧に笑うだけだった。もしかしたら戦うと言う言葉は適切ではなかったのだろうか。

 

 加奈ちゃんにとって過去との決別とは戦いではないのかもしれない。いや、正確に言えば牧野千咲なる女との戦いを意味している訳ではなく、自分自身との決着を意味しているのだろう。

 

 だけど俺の予想はそれだけではない。今の加奈ちゃんはルナちゃんと混じっている状態だ。俺の知っている限り二人の人格が混じるのを見たのは初めてに近い。

 

 何故かって言えば混じることがあると加奈ちゃん本人から聞いただけで、実際は見たことがなかった。

 

 これの意味を考えないといけないような気がする。単なる予感でしかないが、クリスマス前後に彼女が見せた寂しげな表情と合わせて考えると、このまま思考を放棄してはならないだろう。

 

 ◇◇◇

 

「……」

「……」

 

 双方の睨み合い。そんな言葉がピッタリの張り詰めた緊張感が場の空気を満たしていた。

 

「お久しぶりです牧野さん」

「……チッ」

 

 忌々しげに加奈ちゃんを睨み付ける牧野千咲の顔は苛立ちに満ちていた。

 なるほど。確かにツラの形は良いが心の内側が透けて見えるザラザラした印象だ。

 

 あの女が加奈ちゃんを地獄に堕とした。言わば俺達の人生を狂わせた張本人だ。

 

 本来なら出会い頭に渾身の右ストレートをぶち込んでも飽き足らない恨み辛みの人物なのだが、その決着を付けるのは加奈ちゃんの役目だ。

 

 先日の会合における様子を冴子さんに聞いたところ、帰り際に意気揚々とした様子でビルを出て行く所を目撃されている。

 

 事情聴取を行った結果、どうやら幹部の一人に俺達と同じ高校の人間がいるそうだ。会場に到着してからその人に話を聞いた所、喫煙所の近くで雑談している所を聞かれていたかもしれないとの事だった。

 

 つまり牧野はルナ=加奈子である事実に気が付いている可能性がある。

 そうであるなら過去に罠に嵌めた人物と分かっていながらここに来たことになる。どんだけ図太い精神をしているのか。

 

 5年も前の事だから証拠がない限り犯罪を立証することは非常に難しい。

 考えるのも忌々しいが、過去に加奈ちゃんをレイプした時の映像でも残っていれば話は別だろう。

 

 加奈ちゃんの話では"あの男"に引き渡される時に映像は全て買い取り、処分されたと聞いている。

 だけどそれは男達の話だ。女衒として彼女を売り渡し、その代わりとして映像は全て処分した。

 

 だがその時点で男達と疎遠になっていた牧野はその対象から除外された可能性は残っている。

 

 ……。

 

 

 無意味だな。これは俺があの女に憎しみを抱いているから考えてしまう事であって、恐らく加奈ちゃんにとってはどうでも良いことのはずだ。

 

 加奈ちゃんは牧野に復讐を望んじゃいない。彼女の性格を考えれば積極的に断罪しようとは思わないだろう。

 もちろん、加奈ちゃんが復讐を望むなら俺はどれだけでも残酷になれる。

 

 牧野は体裁を保つ事もせずに憎々しげに加奈ちゃんを睨み付けている。これが本来の彼女の顔なのだろう。

 

 実はここに到着した時点で、それとは気が付かずに牧野に声を掛けられた。その時丁度俺は一人でおり、加奈ちゃんはトイレに行っている最中だったのだ。

 

 どうやら俺のことを会社の幹部だと思ったらしい。人懐っこい笑顔で媚びを売りながら名刺を渡してきたのが印象的だった。

 

 表向きは美人で人当たりが良く、男に好かれやすい性格を装ってはいたものの、やはり俺の第一印象は「気持ち悪い」だった。

 

 内に隠れたザラついた感情が滲み出るような、狡猾で残忍な本性が透けて見えるような、そういう独特の気持ち悪さを本能的に感じたのだ。

 

 まるで男を見下している本性を男受けする表の仮面で覆い隠しているかのように。

 

 その証拠に俺が幹部じゃないと分かった瞬間、吐き捨てるように舌打ちしながら立ち去ってしまった。

 

 そして加奈ちゃんと対峙し、その隣に俺がいるのを見て正体が分かった時の般若のような形相で睨み付ける姿が非常に印象的だった。

 

「まず……私は過去の因縁であなたを糾弾しようとは思っていません」

「は?」

 

 加奈ちゃんが放った一言に、牧野が呆気にとられたように椅子を動かした。

 

 

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