ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
キャストを自宅まで送り届けたところで受けた襲撃。
これは由々しき事態だと判断した俺は、早速冴子さんの番号をコールした。
『はい、冴子です』
「夜分にすみません冴子さん。今お時間大丈夫でしょうか。緊急でお伝えしたいことがありまして」
『はい、大丈夫です』
「今どちらにいらっしゃいますか? できれば直接お伝えしたいのですが」
『そうですね。今は自宅におります。メールに住所を送りますので、どうぞいらしてください』
「すみません。それでは加奈ちゃんを迎えに行ってから伺いますが、よろしいでしょうか」
『あ、それでしたら私から伺いますわ。志藤さんのお宅からはそれほど離れておりませんから』
「そうですか。正直助かります。では俺も今から自宅に戻りますので後ほど」
次に加奈ちゃんに連絡を取り、緊急で冴子さんが向かっていることを伝えつつ自宅へと急いだ。
約40分後、自宅へと戻った俺を加奈ちゃんと冴子さんが出迎えてくれた。
「こんな夜遅くにお呼び立てして申し訳ありません冴子さん」
「いえ、どうかお気になさらず。それで、緊急のお話とは?」
「はい。既に雪乃さんから報告は受けていると思いますが、牧野千咲からの妨害と思われる事態が起きています」
「例のつきまとい行為をする男性ですね。既にこちらで調査員を派遣して居場所を特定しました」
「そうですか。やはり牧野の差し金でしたか?」
「そうです。調査の結果、彼は数日前に牧野の客として店を訪れ、そこで彼女にルナがいることを教えられたと考えてよさそうです。本来なら今すぐ勝負を中止して厳罰に処す所ですが、雪乃から待ったを掛けられている所です」
「雪乃さんが?」
「ええ。月宮さんにとっては自分を乗り越えるかどうかの大事な勝負ですから、中断するかは慎重な判断が必要という提言を受けていました」
「なるほど。ですが、今回に関してはちょっとそれも危なくなってきました」
「というと?」
「キャストの一人が待ち伏せによる襲撃を受けました」
「な、なんですってっ⁉」
「ちょうど俺が現場を離れる直前に気が付いて救出に入った為に事なきを得ましたが、一歩間違えばどうなっていたか分かりません。まだ牧野の差し金である証拠はありませんが、関連性無しと考えるのは非常に難しいと思われます」
「確かに。襲撃者がなぜそのキャストの住所を知っていたか……。個人情報は機密データですから、幹部クラスのスパイがいる可能性が?」
「いえ、古参のキャストらしいので、送迎で住所を把握されている可能性も捨てきれません。まだ情報が少ないです。彼女に狙いを定めた経緯が分からないとハッキリと断定はできませんね」
始めは個人情報にアクセスできる幹部の仕業かと思ったが、襲撃された彼女はお店の中でも比較的古参勢に入る女性だった。
つまり長年勤めているだけに送迎された経験があり、キャスト同士の友人もいることから住所を把握している。
言い方の是非はともかくとして、襲撃はまだ一件しか起こってない。つまり彼女が古参勢である以上、住所を知っている人間は店の中に比較的多い可能性が高いのだ。
これが古参勢であるが故に把握されていたのか、それとも別の手段で住所情報を手に入れての事なのか、判断材料が少ないのが現状だ。
「一応、グループメールで全員の無事は確認できました。念のため電話を掛けて全員の声を聞いています。様子のおかしい声をしている人もいませんでした」
「そうか、とりあえず一安心といったところか」
加奈ちゃんからキャスト全員の無事を確認できたことを知らされ、とりあえず一安心であるが……。
「由々しき問題ですね。従業員に危険がある以上、勝負どころではないかもしれません」
「私もそう思います。負けたくない気持ちはあるけど、皆さんを危険に巻き込む訳にはいきません」
「分かりました。キャストの安全が確保されるまでは送迎とボディガードをこちらで手配します。もちろん経費は全て本社持ちなのでご安心を」
「ありがとうございます。その後の売り上げで必ずお返ししますので」
「ええ、そこは信用しています。十中八九牧野千咲の仕業であることは間違いないと思われます。例の男はいつでも確保できますが、雪乃の提言で泳がせることにしました」
「なるほど。ヤツが牧野千咲に接触すれば証拠が取れるかもしれない、か」
「ええ。恐らく何らかの見返りを求める筈です。あの男は以前からグループ内で要注意人物としてマークされていた人物です……あっ」
三人共が同じ反応をした。そうなのだ。おかしいのである。
「その人、ブラックリストに載っている筈ですよね? とっくに出禁になっているのでは?」
「その通りです。グループの再編成で私も把握しきれていませんでしたが、何年か前にこの界隈の店は軒並み出禁になっている筈でした。と言うことは」
「彼を店の中に入れたのは対応したボーイ。それも彼の顔を把握しているほど仕事に慣れた人物……」
「ここ数日のお客様の入りはもの凄かったです。一人一人の顔を把握するのは中々難しいでしょうから、ボーイさんも大変だった筈です」
「監視カメラに映ってたりしないか? 待合室の映像は録画している筈だよね?」
「あ、そうか。私が襲われた時間から逆算すれば」
「恐らく変装くらいはしているだろうから、加奈ちゃんの記憶が頼りだ。今から店に行って録画データを確認しよう」
「いえ、それなら本社の社長室にしましょう。私のパソコンは全店舗の録画データが集まるようになっていますから」
「確かに本社の方が近いですね。すぐに行きましょう。早いほうがいい」
真夜中で申し訳なかったが、冴子さんを伴ってヘブンズ・ヴァルキリー本社まで赴くことになった。
◇◇◇
◇17日目の朝◇
録画データを確認した昨日の夜。加奈ちゃんは目的の人物が来店したと思われる時間帯に遡って画面を注視した。
そいつは直ぐに見つかり、店の中に案内してしまった人物も特定できた。
しかしこれでは状況証拠にしかならず、招き入れたボーイが手引きしている確実な証拠ではない。
そこで俺達はそのボーイに絞って怪しい行動をしていないかチェックすることにした。
だが流石に一晩では中々決定的なものは見つからない。
結局明け方まで探し続けてもこれはというものは見つからなかった。
「お疲れ様です。根を詰めすぎても良くないので休憩にしましょう。私は従業員のタクシーを手配してきますので、隣の秘書室に置いてあるお菓子を適当に食べてください」
「ありがとうございます」
「加奈ちゃん、今日も大変だろうから少し仮眠を取った方が良いよ」
「うん、でも興奮しちゃって。眠れないかも」
「それなら少しリラックスできるように紅茶でも淹れようか」
数時間にわたって映像を見続けたせいで疲労がたまってきた。特に加奈ちゃんはこのところ神経を張り詰めているのでかなり無理している筈だ。
それを癒すのが俺の役目なので、今日は帰ったらアロマでも炊いてあげよう。例のローションで全身マッサージしてあげるのもいいな。
「志藤さん、加奈子。お疲れ様です。朝食をお持ちしたので食べてください」
「あ、雪乃姉さん」
紅茶を淹れて休憩を入れていたところで雪乃さんが差し入れを持ってきてくれた。
「オーナーから事情は聞いています。加奈子、今日のお店は私が回すから、証拠映像の捜索に集中してちょうだい」
「わ、分かりました。お願いします雪乃姉さん」
「店舗のカメラデータにはこの部屋からしかアクセスできないので、今日はここに缶詰になっちゃいますね」
「あ、でも掃除しに行かなくちゃ。あれだけは毎日するって決めてますから」
加奈ちゃんは毎日の掃除だけはすると譲らなかったので、一度休憩を挟んでから店舗に送ることにした。
まだ連休中なので時間はある。咲良と合流して店舗に向かい、掃除を行ないながら事情を説明した。
「なるほどッス。それならウチもボーイの中で怪しい動きをしたヤツがいないかチェックスしておくっす」
「気を付けろよ。ターゲットがキャストだけとは限らないからな」
「分かってるッスよ。ミルフィさんもいるし、絶対に一人にはならないッス」
出勤してきたボーイやキャスト一人一人にしっかりと事情を説明し、帰る際は必ず二人以上で行動するように周知させた。
雪乃さん達に後を任せ、俺達は本社の社長室に戻った。
冴子さんにも手伝ってもらい、有益なデータがないかどうかを1日がかりで調べて回った。
それとは別に、牧野妨害によってこれから起こるであろう事態に対して、俺は対策を講じることにした。
加奈ちゃんはデータの閲覧で手一杯。他にも考えないといけないことが沢山ある。
負担を掛けない為に内緒で冴子さんに話を通し、とある人達の連絡先をリストアップしてもらった。
「志藤さん、お願いとは?」
「コンタクトを取って欲しい人達がいます。いや、コンタクトは俺と雪乃さんで取りますので、連絡先のリストアップだけお願いしたいんです」
その目的を伝える。冴子さんは勝負に肩入れすることはできないが、雪乃さんの幹部権限を使ってそれらの人物達の連絡先を手に入れることに成功した。
これらが芽吹くのはもう少し先になるだろう。
加奈ちゃんを勝たせる決め手になってくれれば良いが……。
できる事は全部やる。様々な事柄に思いを馳せながら、引き続き犯人捜しに没頭した。
「それともう一人。拉致の実行犯を手引きしているのは、恐らく富山武彦です」
「ええ、報告は聞いています。彼はグループ店舗の店長をしていた男です。合併される前は犯した女を女衒として売り渡していた為、併合と共に解雇予定でした」
「その前に逃亡し、今は牧野のところに転がり混んだというわけですね」
「恐らく……それに、逃亡中の彼が動かせる人員はそれほど多くありません。もしかしたらバックに誰かがいる可能性があります。こちらも急いで調査します」
「お願いします。ひょっとしたら、加奈ちゃんを狙う誰かかもしれません」
「そうですね。早めに突き止めます」
障害は多い。本当に勝負を続けるべきか……それとも中止をして皆の安全を確保するべきか。
◇20日目◇
そこから数日。
店舗の中を確認していく中で、牧野の店のデータも見られることに気が付いた俺達は、見覚えのある人物が来店していないかをチェックすることにした。
そして見つけた。牧野千咲の店で録画している店内に、こっちの店舗のボーイが牧野千咲を尋ねていた様子をバッチリと。
雪乃さんや咲良も早朝から手伝ってもらい、ギリギリまで探し続けたおかげもあってボーイが牧野千咲と繋がっている証拠を掴むことができた。
店が開く前に彼を呼び出し、問い詰めることにした。
「なーんだ。バレちゃったのかぁ。もう少しでルナが手に入ると思ったのになぁ」
醜悪な顔付きで歪んだ笑顔は空恐ろしさすら感じるほど狂っていた。
逃げられないと悟った彼は牧野のスパイとして潜り込んだ目的を自白し始める。
まず彼は幹部ではなく、ここ1年で入店した比較的新参である。
仕事ぶりは非常に真面目で、劣悪な店舗であったこの店の中において唯一の良心と言われるほど人望もあった。
不真面目なスタッフからは煙たがられていたようだが、加奈ちゃんが店長になってからその真価を発揮した。
彼は加奈ちゃんの方針に賛同し、積極的に手伝ってくれた。周りが理解を示さない中、一番最初に加奈ちゃんのやりたいことを理解して動いてくれたのだ。
キャスト送迎に関してもそうだ。彼は真っ先にタクシーを手配し、効率の良い送迎ルートを提案した。
だが、考えてみれば襲撃された彼女の家を最後になるようにルートを考えたのも彼だ。
唯一誤算があるとすれば、俺が出発直前で本来の送迎車から何人かを受け持つ提案をしていた事だろう。
予定ではボディガードではない男性運転手のはずが、体を鍛えている俺が運転手になったことで拉致が失敗した。
それに焦った彼が牧野千咲に急いで連絡している所を音声付き監視カメラが撮影することに成功した。
だから彼が犯人だと分かったのだ。
ショックを隠しきれない様子の加奈ちゃん。なんと犯人は彼女に一番最初に理解を示してくれたあのボーイだった。