ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
◇32日目(最終日翌日の結果発表日)◇
今日は勝負が始まって32日目の朝。つまり勝負最終日の翌日だ。
「さあ加奈ちゃん。そろそろ出発しよう」
「う、うん……」
泣いても笑っても今日は結果発表。最終日の最後の最後までやるべきことはやりきった。
最後の1週間は公平を期すために売り上げの詳細を教えてもらえなかった。
「大丈夫だ加奈ちゃん。やるべきことは全部やった。自信を持って堂々と。ね」
「そう、だね。うん」
「もし負けても大丈夫。俺が他の男になんて触れさせないから心配しないで」
「克明君」
「約束を破る卑怯者なんて思わなくていい。相手は君の人生を破壊した張本人。そもそもこの勝負にはこちらになんのメリットもないんだ」
それに万が一負けたとしても問題無い。こちらにはちゃんと切り札がある。
俺は加奈ちゃんを励ましながら結果発表が行なわれるヘブンズ・ヴァルキリー本社へと向かった。
◇◇◇
「あ、せんぱ~いっ! 加奈子さーんっ」
「あ、おはよう咲良ちゃん。朝から元気だね」
「おはようございますッス加奈子さん。いよいよ結果発表ッスね」
「う、うん。そうだね」
「心配しなくても大丈夫ッスよ加奈子さん。絶対勝てますって。それに万が一負けたってバックレちゃえばいいんすよぉ。どうせあんなの受ける必要のない勝負ッスから」
「ふふ、克明君と同じこと言うんだね」
「はっ。そうはいかねぇよ」
咲良達と話し込んでいると、そこに茶々を入れる不愉快な声がする。
ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべた牧野の表情は勝利の確信に満ちているかのように余裕がある。
こちらは最低限のマナー服だというのに、ガッチガチに決めた赤いドレスを着てやがる。
空気読めないにもほどがあるだろ。
「私が勝ったらルナには早速出勤してもらおうか。超VIPのお客様から既に三日三晩予約が入ってるんでね。ケケケケッ」
こんな笑い方をする人間が実際にいるのかと言うほど醜悪に喉を鳴らす牧野に対し、加奈ちゃんは決意に満ちた表情で言い放つ。
「私は絶対に負けません。皆さんと力を合わせて頑張りました。絶対に、勝ちます」
「ふん。せいぜい彼氏との最後の時間を楽しんでおくんだな。テメェがぶっ壊れるまでチンポぶち込みたいってお客がわんさかいるんだからよ」
それは風俗の領域を越えている、なんて話題は意味が無い。コイツの目的は加奈ちゃんを徹底して貶めることだから。
その理由はただ一つ。『気に食わないから』。本当にそれだけだ。
そんな理由で人の人生を笑いながら破壊できるこの女にかける慈悲なんて存在しない。もしも加奈ちゃんが負けたら、すぐにでも冴子さんに処刑を発動するように頼んである。
もちろん加奈ちゃんには内緒だ。彼女は明日になれば人知れず行方不明になり、今後誰にも迷惑を掛けられない体になることが決まっている。
それが死を意味するのか、それとも別の理由なのかは知らない。
冴子さんからは知らない方がいいと言われている。
「ちょっとあなたッ! ゲスな事ばっかり言って、まだ勝負の結果は出てないッスよ。なんでもう勝った気でいるんスか」
「はんっ。テメェらはひっくり返っても勝てねぇよ。もう結果は分かりきってるんだ。最後のチューでもしておくんだな。なんならお前も付いてくるか? ルナの負担を減らしてやれよ」
「なんだとこのアマ~」
「まあ落ち着け咲良。結果発表はもうすぐなんだ」
高笑いをしながら去って行く牧野を悔しそうに睨み付ける咲良を諫める。
既に賽は投げられた。あとは結果を待つばかりだ。今からできる事はないのだから。
「お待たせしました。それでは結果発表に移りましょう」
冴子さんから呼ばれて社長室へと入る。緊張した面持ちの加奈ちゃんの肩に手を置いて安心させる。
心配ない。勝っても負けても、加奈ちゃんに危険が及ぶことがないように入念な根回しをしてあるんだ。
◇◇◇
「それでは結果を発表します。まずは牧野さんの店舗――」
冴子さんの口から売り上げ金額が読みあげられる。最初に牧野。次に加奈ちゃんが任された店舗だ。
勝利の確信に満ちたニヤけ顔を浮かべた牧野がみるみる内に青ざめていった。
「……嘘だろ……そんなバカな話があるかよっ!」
ヘブンズ・ヴァルキリーグループ本社の一室で、勝負の結果が言い渡されるこの日。
二人の店長が呼び出されて社長自ら勝利者を宣言した。
そして、加奈ちゃんの圧倒的大差での勝利が言い渡されたのだった。
「月宮さんの圧倒的大差。勝負が始まる前から分かっていたことだけど、これで納得したかしら? どう?」
当の牧野千咲本人には、そんな冴子さんの皮肉も届いていない。
さて、勝負は決した。持てる力の全てを使い尽くした加奈ちゃんの力は、牧野千咲などまったく相手にならなかったのである。
「ふ、不正ッ、不正だっ! あんたが売り上げ金額操作してコイツを勝たせたんだろっ!」
「いいえ。そんなことしなくても月宮さんサイドの売り上げは圧倒的大差だったわ。私が介入する余地など一ミリも存在しないほどね。そう、あなたが富山武彦を使って不正に上乗せした金額を足してもまったく問題にならないほどね」
「――ッ⁉」
牧野の歯噛みする音が聞こえ、喉の奥から悔しそうな呻きが漏れる。
勝負最終の1週間。閑古鳥が鳴いていた店にどうして客が来なかったのか。
牧野による妨害工作だと気が付いた俺は、加奈ちゃんの勝負とは関係ないところで調査した。
原因はヤクザだった。富山武彦が裏で繋がったヤクザと結託して来客を妨害していたことが発覚したのだ。
直接店に乗り込んだりしなかったのは冴子さんに気取られないように秘密裏に行なう為であると思われる。
「なんで……こんなに売り上げが上がってる筈ないのに……」
「妨害工作をした筈なのに上回ってないのがそんなに不思議か牧野千咲」
「ハッ。スカした言い方してんじゃねぇよ」
「顧客リストの奪取。来客の妨害。スパイを送り込んだりとご苦労なことだったな。だけど」
「チッ……」
自分のやったことが全てバレていることにバツの悪そうな顔をする牧野。
ありとあらゆる妨害工作を仕掛けてきた牧野はほくそ笑んでいた筈だ。
勝負の決め手になったのは、『人徳』。
加奈ちゃんは勝負の最初から従業員の心を掴み、悩みを聞き、一人一人にヒアリングを重ねて心のケアを怠らなかった。
毎日必ずキャストの給料を手渡し。退勤する際の声かけは絶対に忘れない。
ボーイの仕事も手伝い、後半は自分で受け付け・電話対応・接客、全部やった。
仕事が終わった後に毎日男性恐怖症のフラッシュバックと戦いながらだ。
そして何より、彼女は決して心折れずに頑張り続けた。勝利への執着を捨てず、その上で誰かの為に自分を犠牲にしてきた。
とはいえ、そういう理想精神論ではどうして勝利できたのか説明が付かないだろう。
ここで俺が切った最後の切り札について話しておこう。
「なんでだっ。なんでっ!」
「閑古鳥が鳴いていた筈の店にどうやって売り上げが上がったか、か?」
「ッ!」
「簡単だ。飛び入り無しの完全予約制にシフトしたのさ」
「か、完全予約制だとっ⁉」
完全予約制となれば店内に客が溢れて待ち時間にイライラする客を最小限に抑えることができる。
加えて、これまで短い時間で区切りながら回転を早くしていたシステムを改変し、予約時に好きな時間枠を設定できるように変更した。
たっぷり時間をかけて楽しみたいという要望がかなり以前から出ており、それらに対応する策を考えていたのだが、妨害工作で客足が遠のき始めた頃から予約に限り時間枠を増量できるシステムを導入した。
一度に来店する客数が大幅に減ったため、表向きあまり客入りしていないように見えていたと言うわけだ。
ボーイの彼とれいみさんには偽りの報告をしてもらい、牧野の目を誤魔化すことに成功した。
更にこれまで体の負担を考えて控えていた高額オプションも解禁した。
もっとも単価が高いのはアナルセックスと撮影プレイだ。できる人は限られているが、幸いにして対応出来る人がキャスト総数の2割に上ったため、長時間予約の客に限り解禁した。
つまり予約の際に対応できる人だけを集めておく。非常に高額になるがファンが増えていたため意外にもそれを求める人は多かった。
プレイ開始前に誓約書にサインしてもらい、書類契約という心理的、物理的ハードルを設ける。
更にプレイに参加しない撮影係の女の子を派遣し、お客には快楽に集中しつつ撮影動画を楽しむことができる。
自分で撮影したい人もいるが、それとは別にだ。これが意外に満足度が高かった。
料金も普通の人より安く済み、撮影データが手に入るので好評だったのだ。
伝説の風俗嬢ルナがプロデュースしたキャスト達による極上奉仕は、高額のオプションを喜んで支払う風俗フリークに大変人気が出た。
もちろん本番は一切していない。
そして何より、俺が加奈ちゃんに内緒で用意した最大の切り札。これが勝負を分ける決め手になった。
「不正だっ! なんで別店舗のキャストがこいつの店にいるんだよっ!」
「不正じゃない。彼女達は一時的にこちらの店舗に移籍しているから、正式に雇用した従業員だよ」
俺が冴子さんに紹介してもらった最後の切り札。加奈ちゃんの五年間の頑張りの集大成とも言える人達に集まってもらう。
亜美さん・翼さん・ねねさん・早苗さん達幹部の四人にお願いして、ヘブンズ・ヴァルキリーグループに所属するルナに縁のある風俗嬢全員に手分けして声を掛けてもらい、協力を要請した。
すると各店舗でトップの人気を誇る名キャスト達が続々と集まり、各店舗のレジェンドクラスを一斉に送り込む超プレミアコースを準備したのだ。
即席なので連携力に不安があったがそこはプロ。加奈ちゃんによる1日レクチャーを受けるだけで見事に対応してみせ、凄まじい売り上げを叩き出した。
もちろんこんなのは今回だけの特別仕様。二度と味わうことができないドリームチームによるハーレムプレイは予約の争奪戦となった。
彼女達はSNSなどで多くのフォロワーを持つカリスマ達だ。
その知名度から客寄せとなり、企業の社長や芸能人にも波及していった。
更にそれらの企業が接待などに使うことで需要は増大していき、既に別店舗での展開も視野に入れるべきと雪乃さんから上層部への提案をしたほどだ。
加奈ちゃんにはお店時代に何度も助けられた女性達。その中には鳥籠経験者もいた。
つまり鳥籠から解き放ってくれた加奈ちゃんは、彼女達全員の恩人なのだ。直接触れ合った女性達は特に積極的に協力してくれた。
もちろん既存のキャストも負けていない。完全予約制で時間のプレッシャーから解放されたことも幸いし、更に質の高いサービスで顧客満足度を上昇させた。
部屋の箱数は限られているので限界はあったが、単価の高い高級志向のプレイコースの方が人気が高かったこともあって売り上げはうなぎ登りだった。
ちなみに店舗を広げて箱数を確保したり、デリヘルを併用するための申請をしようって案も出たのだが、それだと本当に加奈ちゃんの勝負に水を差してしまうことになる。
あくまで勝利はあの店舗一つの範囲内で納めなければな。
「つまりそれら全ての要因が折り重なって、お前の汚い裏工作を打ち破ったんだよ」
「……ッ! チィイッ! クソがぁ……そんなのまともな売り上げって言えるのかよっ! そんな奴を雇って利益なんか出るわけねぇだろっ!」
「客寄せの為にキャンペーンを張るのは企業として当然だろうが。至極まともだぜ。卑怯でもなんでもない。妨害したりスパイを送り込んだりもしていない。正当な報酬を支払って雇用契約を結んだんだからな」
ちなみに報酬は超お得なスーパーお友達価格で引き受けてくれた。会社で培ったプレゼン能力を総動員して加奈ちゃんへの恩返しを引き受けてくれたのだから有り難い。
え? 正規の報酬を支払わないお友達価格はフェアな勝負と言えるのか?だと?
それらの報酬をいくらにするかはキャスト本人からの申し出で決めたことだ。
そこはちょっとしたカラクリがある。加奈ちゃんを納得させるのはかなり大変だったが、いったんお友達価格で引き受けてもらい、残りの報酬の差額を勝負が終わった後の売り上げから支払うという形態を取った。
俺の役目は何が何でも加奈ちゃんを勝たせる事だ。
そして加奈ちゃんには精神的に大きく成長してもらう。目的と手段を履き違えてはいけない。
勝負の条件と手段にこだわり過ぎて、従業員を守る店長という役割の本質を見失ってはならないのだ。
勝ち方にこだわっていては成長できない。
精神的に疲弊していた加奈ちゃんは正当な報酬を支払わずに勝っても意味が無いとこだわりを見せたのだが、そこは俺が説得した。
大事なのは勝ち方ではなく、勝って何を得られるかを考えること。
最初に言ったように、勝利の要因は、人徳。加奈ちゃんがこれまでの五年間で積み上げてきたもの全てを結集させた、まさしく執念の勝利だ。
牧野の嫉妬によって破壊された暗闇の人生の中で、必死に藻掻きながら積み重ねた努力の結晶。
それら全てが集約して牧野に打ち返すことができた。
「これで文句はないでしょう? あなたの負けよ、牧野千咲」
冴子さんはゴミを見るような目で見下ろしながら牧野に敗北を言い渡す。膝を付いてうな垂れる牧野は憔悴したように動かなくなった。
偶然か必然か。恐らくは篠宮家の試練によって再会を演出された二人。
数奇な運命によって再会した因縁の相手に、完全勝利を納めた加奈ちゃん。
加奈ちゃんは牧野の前に立ち、膝を付いて放心している肩に手を置いた。
「……なんだよ。私の負けだよ。便所掃除でもなんでもしてやるよっ。せいぜいこき使えばいいだろっ!」
まだ罵倒を辞めない牧野に、加奈ちゃんは心底哀れみを込めた瞳でこう告げた。
「牧野さん、ありがとう御座いました」
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………は?」
意味不明。
まさしくそんな思考が脳いっぱいに駆け巡ったのだろう。牧野はマヌケな声を上げながら加奈ちゃんに聞き返すのだった。