ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
「志藤、ちょっといいか」
「はい部長」
雪菜先輩との問題を抱えたまま迎えた月曜日。仕事をこなしていた俺に井上部長が声をかけてきた。
「社長がお呼びだ。直ぐに向かってくれ」
「わ、分かりました」
最近は社長に呼ばれる事もまったくなくなっていただけに、急に呼び出されると何事かと思ってしまう。
本社ビルの最上階にある社長室。何度行っても慣れない豪華な作りだ。
エレベーターを降りると、いつものように美人秘書のお二人が出迎えてくれる。
「社長に呼ばれてきました。志藤です」
「お待ちしておりました志藤さん。社長がお待ちです。既にお茶とお菓子は準備してありますのですぐ持って行きますね」
「あはは。既に対策済みって奴ですね」
「はいっ」
しかし社長は来客のたびに奥さんを困らせているのだろうか。ここまで来るとじゃれ合っているようにしか見えないな。
里中夫婦の愛情表現なのだろう。
社長室のドアを叩き、返事と共に扉を開けると、相変わらず貫禄たっぷりの巨体が椅子に座って出迎えてくれた。
「よく来たな志藤。さっそく本題だが、今日はお前に辞令を言い渡したい」
「じ、辞令ですか?」
この間係長に昇進したばかりだが、まさかもう降格とかじゃないだろうな。
戦々恐々としていた俺に心配ないと言わんばかりに笑い飛ばす社長が辞令書を取り出した。
「これは……」
「辞令書だ。読みあげてみろ」
「えっと……志藤克明殿、3月
「聞いての通りだ。先日係長に昇進したばかりだが、これまで便宜上存在していた風俗産業の事業部を本格的に子会社化するプロジェクトを立ち上げようと思っていてな。お前にその責任者を担ってもらいたい」
あまりにも予想していなかった事態に呆然となってしまう。つい先日係長になって、ようやく慣れてきた所だというのに、もう次の昇進の話とは。
しかも支店長って……。頭が追いつかなくて軽くパニクってしまっている。
「まあ落ち着け志藤。新事業部といっても役員はお前一人。そしてヘブンズ・ヴァルキリーグループに出向という形を取ってもらう。直属の部下は篠崎咲良を始めとした向こうの人事を頼んである」
「出向、ということは直接向こうに出勤するということになりますか」
「そうだな。会長と冴子さんを交えて話し合った結果だが、お前には会社員をしながら女性達の心のケアという二足のわらじは負担が大きすぎると判断した」
「い、いえ、そんな事は」
「まあ聞け。ハッキリ言って今の状態では彼女達を救う前にお前が潰れてしまう。だから一つのことに集中できる環境を作るべきだという会長のご判断だ。そのための環境だよ」
「な、なるほど……」
「それにどうだ。冴子さんからヘブンズ・ヴァルキリーグループを継いでくれと打診されてるんじゃないか」
「え、ええ。確かにそういう話は頂いてます。ただ、俺は水無月で学びたい事がまだ沢山ありますし、若輩に過ぎないので」
「ふむ。それもまた良しだが……。こうは考えないか? 中から学ぶのと外から学ぶ。両面からの経験を積む環境に身を置けるのだと」
「外と中……つまり、ヘブンズ・ヴァルキリーに出向して両方から学び取れと?」
「そうだ。会長は俺や祐太朗を後継者に育てているが、お前は特に力を入れて育成したいと考えていらっしゃるそうだ。将来的に一層厳しい環境に身を置く事になる。どうだ?」
確かに、自分を成長させて皆を支える強い男になるためには、水無月もヘブンズ・ヴァルキリーも、両方で活躍できる力が必要だ。
「お前は今、中途半端な状態で二つに関わっている。確実に効率よく成長するためには、今の自分を壊す選択をする勇気が必要だ。そのうえでお前に問おう。水無月を出向してヘブンズ・ヴァルキリーと連携する新規プロジェクトのリーダーをやってみないか」
「……分かりました。謹んで、お引き受けいたします。選択肢を与えていただきありがとうございます」
「その決断力の早さがお前の良い所だ。まずはヘブンズ・ヴァルキリーで多くを吸収して学び取れ。数年学んだ後に水無月本社で役員に招集される。そのうえでグループのCEOに就任しろ。目標は30歳までだ。できるか?」
「やります。やらせてくださいっ」
あとたった五年で社長業をこなせるようにならないといけない。そのうえで世界的企業である水無月の役員という重役を担うことになる。
とんでもなく厳しいルートだ。だけどやり甲斐がある。
それに会長が示してくれた道でもあり、それに従うことはきっと俺にとってプラスになる。
これは言いなりになっているとは思わない。彼らは俺に選択肢を与えてくれた。
決して楽な道ではないのだ。このまま会社員を続けてゆっくり上を目指す事もできた。
しかしそれでは女性達を救うのに時間が掛かってしまうし、俺の成長が追いつかない。
だから敢えてもっとも効率よく、かつ厳しい選択肢を与えてくれた。
俺はそう考えている。
社長からの事例を受け、俺は気合いを入れて引き受けることにした。
◇◇◇
「えー、というわけで、志藤は新規立ち上げのプロジェクトリーダーに就任することなる。しばらく顔を引き継ぎが終わり次第出向なのでしばらく顔を合わせる事もなくなるだろう。正直俺もビックリのスピード出世だ。みんな今のうちに運気をもらっておけ~」
帰ってきたと思ったら井上部長に呼び出され、フロアのど真ん中に立たされた挙げ句に吊し上げをくらった。
そして週末に一時出向とはいえ、事実上の転職に近い待遇なので送別会を開こうということになったのだった。