ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
次の日。俺達は昨晩の激しい求め合いに体力を使い果たし、申し訳ないと思いつつ追加の休暇を申し出た。
冴子さんは快く承知してくれて、2人で有り難く追加の休日をのんびり過ごす事にした。
加奈ちゃんはとにかく憔悴しており、セックスの最中も自己嫌悪と激しい悲しみの感情で乱れに乱れた。
俺は求められるがままに体に刻みつけるような激しいセックスを繰り返し、荒ぶった感情にとことん向き合った。
一度眠りについて昼近くまでベッドから起き上がることはなかったのだが、加奈ちゃんは未だに眠っている。よほど体力を使い果たしたのだろう。静かな寝息は安らかな寝顔と共に深い眠りであることを示しているような気がする。
「あれ? スマホ鳴ってる」
サイレントにしていたスマホがコールを表示している。
画面を見ると篠宮家の使用人である蓮井さんからの電話だった。
屋敷にお邪魔した時に車の運転と屋敷内の案内をしてくれたあの人だ。
「はい、志藤です」
『ご無沙汰しております志藤様。篠宮家の使用人、蓮井でございます』
「お世話になります、蓮井さん」
『お休み中のところ申し訳ありません。実は至急篠宮家のお屋敷まで来て頂けないでしょうか。愛沢副社長から大事なお話があるのです』
「愛沢副社長が? 分かりました。準備して伺います」
『実は既にマンションの地下駐車場まで来ております。こちらの車でお送りいたしますので』
「わ、分かりました。緊急なんですね。急ぎます」
なんだかいつも通りクールな喋り方だけど、心なしか焦っているような感じがした。
「加奈ちゃん、加奈ちゃん、起きて」
「ん……克明、くん……?」
「篠宮会長がすぐに邸宅に来て欲しいって……、え、あれ? ルナちゃん?」
「……」
少し焦った感じの蓮井さんの様子を気にしつつ、加奈ちゃんに声を掛けた時だった。
目を開けて答えたのはルナちゃんだった。
しかも100%ルナちゃんの状態だ。
「ルナちゃん、どうして……」
「加奈子、泣き疲れて眠ってる。昨日ことがよっぽどこたえたみたい。ごめん、私も体が動かないくらい疲労してる。昨日は凄く激しかったから」
「そうだね。ごめん」
「ううん。私達が望んだことだから。……それで、何かあったんじゃ」
「そうだ。愛沢副社長が用事があるって。すぐに篠宮邸に来て欲しいって蓮井さんから連絡があった」
「そっか……ごめん、体が動かないや。私は寝てるから、気にしないで行ってきて」
「いや、こんな状態の二人を残していく訳にはいかないよ」
「大丈夫。何かあったらミルちゃんにお願いするから。篠宮家の呼び出しなんて、きっと大切なことだから、すぐに行った方が良いよ」
俺にとって加奈ちゃんより優先することなど存在しない。だけど愛沢副社長、引いては篠宮会長からの呼び出しで、しかも至急との事なら放置することも
「分かった。スマホは出られるようにしておくから、何かあったら必ず連絡してくれ。約束だよ」
「うん、約束する。家で待ってるから、行ってきて」
「じゃあ行ってくる」
心配は尽きなかったが、篠宮家からの呼び出しを無視することはできない。
向こうから来て貰うわけにもいかない。
何故かといえば、わざわざ邸宅に呼び出しているからだ。まだ一度しかお目に掛かっていないが、あれだけのことをした篠宮会長の関係者が緊急で呼び出しするということは、向こうが出向けない事情があると見て良いだろう。
恐らく篠宮会長に何かあったのだ。愛沢副社長が呼びかけている点からも可能性は高い。
里中社長いわく、愛沢副社長の性格からして、あの人は用事があったら自分から出向くタイプだと聞いている。
心配は尽きなかったが、急いで用事を終わらせて帰ることにしよう。
そんな気持ちを引きずりつつ、蓮井さんに加奈ちゃんは来られないことを伝えた。
どうやらそれでも急がなければならないほど緊急であるらしく、俺だけを連れて篠宮邸へと出発するのだった。
◇◇◇
篠宮邸に到着し、門をくぐって本邸の中へと車を走らせる。
この邸宅は一つのテーマパークみたいになっており、全ての施設の入り口に車で乗り付けられるようになっているらしい。
しかし、以前と違って空気が変わっている気がする。
前に来たときは、門をくぐった瞬間に清涼な空気感と共に、心が空くような昂揚を感じたのだが、今回はそれがない。
邸宅全体が重たい空気に包まれているような……まさか、な。
「あの蓮井さん」
「はい、なんでしょうか」
「ひょっとして、篠宮会長に何かあったのでは?」
恐る恐る聞いてみる。まさかとは思うが、篠宮会長の身に何か有ったのではないだろうか。
このままいけば自分はもう長くないとも言っていた。あの弱々しい雰囲気からしても真実味があった。
「それは、わたくしの口から申し上げることはできません。深雪様……愛沢副社長からご説明があると思いますので」
「そうですね。すみません」
「……」
空気が重い。
蓮井さんは表情がほとんど動かないくらいクールなタイプだが、今の彼女にはどことなく悲壮感が漂っている気がする。
やがて辿り着き、車が止まったのは以前に謁見したのとは違う場所だった。
「ここは?」
「愛沢副社長の個人邸宅となっております。会長の妻となる女性には階級が定められており……と、すみません。今はそれより、副社長の下へお急ぎください」
「そ、そうですね。分かりました」
そうだった。篠宮会長のこの邸宅は日本政府から土地を買い取り、独立国家として機能しているから妻は何人もいる。
そして以前と合わせても、ここには篠宮会長以外の男性を一切見かけない。裏方で働いている人ですら全て女性で構成されている。
まさしく篠宮会長の為のハーレム国家だ。改めてとんでもないお人だ。
その中で、恐らく愛沢副社長は最上位に位置する幹部の一人だろう。
紗彩様、愛沢副社長、奉龍院桜子様。俺達が出会った中でこの方達の立ち位置は特に高いと思われる。
邸宅の境界は靴を脱いで進む和装の屋敷である事は同じである。
蓮井さんは入り口にあるインターホンのような装置を起動させて自分が到着したことを誰かに知らせていた。
「深雪様。志藤さんをお連れしました」
『ありがとう蓮井。奥へお連れしたら下がって頂戴』
「畏まりました」
副社長の邸宅は会長のそれと同じように、日本庭園を基調とした和の内装で統一されている。
しかしそれは一瞬のことで、流れてくる気配は相変わらず重苦しく、どこか淀んでいるような気がしてならない。
「失礼します。志藤克明です」
――どうぞ。
か細い声で、許可を出す副社長が
俺はそっとその取っ手を掴み、ゆっくりと左右に開いた。
「え、ふ、副社長……そのお姿は……?」
なんと愛沢副社長は和装である事には変わらないものの、以前のような花の刺繍が入った華美なものではなく、真っ白な襦袢。
着物で言うところの肌着に該当するような格好であった。
まるで時代劇の女性が敵討ちに敵の代官の屋敷に乗り込んだ時か、あるいは自害する時にする白装束のような姿だ。
光の反射で紫色にも見える美しい髪が風になびき、全てを見通しているかのような菩薩の目は、どことなく寂しげで悲しい色を含んでいる。
あるいは、悲壮な覚悟とも取れる色、のようにも見えた。
「お待ちしておりました。加奈子さんはご自宅との事ですね」
「はい。少し色々ありまして、今は家で休んでいます」
「分かりました。考えようによっては丁度良いかもしれません」
丁度良いとは、一体どういう事なのだろうか。やはり長くて込み入った話なんだろうな。
「一体、どのようなお話でしょうか……? 何か、お屋敷全体の空気が重たい気がするのですが……」
「それが分かるのですね。やはり隆行さんの見込んだ通りの御方です」
「……」
「余計な話はやめましょう。本題に入ります。どうぞ、お座りになってください。座法は気にせず、楽な姿勢で。込み入った話になりますので」
「は、はい」
副社長の目付きは鬼気迫るものがある。やはり俺の予感は当たっていそうな気がした。
「たか……いえ、篠宮会長は、現在昏睡状態にあります」
「か、会長がっ⁉ 一体どうしてっ」
「以前も話した通り、会長はかなり無理を押して組織壊滅の為に心を砕かれておりました。そのため大きく体力を落とし、長くはない状態に。ここまではご存じかと思います」
「は、はい。以前に会長自身がお話されていた事ですね?」
「そうです」
会長が仰っていた経緯は、俺を後継者として育てる環境を作るため、加奈ちゃんと再会させる必要があった。
そのために計画を数年前倒しで進める必要があり、その無理がたたって彼はもう長くない。
確かそのような感じで話していた筈だ。
「このままいけば、もってあと1ヶ月。いえ、それより短いであろうことは、間違いないでしょう」
「そんな……どうして急に……。俺が呼び出された事と、何か関係があるんですか?」
まだ俺が呼び出された事との因果関係が掴めない。会長の容態が優れないというのなら、メールでもなんでも一報する方法はいくらでもある。
直接呼び出されたと言うことは、これまでの出来事に付随する何かがあったと言うことだ。
それは、加奈ちゃんを中心とした問題で、会長はそのために長年心を砕いておられた筈。
その心労が祟ってということなのだろうが、この人達は普通の常識が通用する人達じゃない。
「……志藤さん」
「はい、なんでしょう……えっ⁉ あ、愛沢副社長ッ⁉」
何を思ったのか、副社長はスッと立ち上がり、俺の下へと歩み寄ってきた。
あまりにも自然な動作に咄嗟の反応を示すことができず、翻弄されるままにしている隙に彼女の手が俺の手を包む。
「申し訳ありません。私の一命を引き換えにして、お願いしたいことがあります」
目の前にいる美しすぎる瞳に魅入られ、息を呑んで言葉を失った。
動けなかった。蛇に睨まれた蛙、とは違う。美しすぎる芸術を目の前にした時、人は言葉を失うように、整いすぎた造形美をした顔立ち以上に、内側から溢れる美しさに心奪われた。
俺には加奈ちゃんがいる。それは絶対に揺るがない。にもかかわらず、魅了に掛かったように心臓が高鳴り、愛沢副社長の美貌に魅入られて思考が停止してしまった。
副社長にそこまでさせる、命懸けのお願いとは一体なんだ?
俺はその答えが見いだせないまま、状況に翻弄されるしかなかったのだった。