ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
「お、ねがい、とは……?」
かろうじてそれだけをしぼり出す。心臓が痛いくらいに高鳴っている。まるで初恋の女性と対峙しているかのような昂揚感と、興奮を味わっていた。
ズクズクとせり上がってくる下半身の熱量。それは股間を痛いほどに勃起させ、性的な欲求を有り得ない勢いで高まらせてしまう。
有り得ない。そう……有り得ないのだ。
確かに愛沢副社長は目を奪われるほどの美貌の持ち主だ。だけど、いくら近くに寄ってきたからといって、人の妻を性的に欲するなど、俺はそんな節操なしではなかった筈。
なのに今、俺は目の前の愛沢副社長に強い欲情の衝動を感じている。
気を抜いたら襲い掛かってしまいそうな、まるで副社長がそれを誘っているかのような。
自分ではない何かに、それを誘発されているような……奇妙過ぎる感覚だった。
有り得ない。絶対に有り得ない。
何かがおかしい。今の俺は絶対にまともな状態じゃない。
「待ってッ! 待ってくださいっ! どういうことですかっ! ちゃんと説明してくださいっ。あなたはそんな人ではなかった筈です」
前回の会長との邂逅から、副社長にはアドバイスをもらいにちょくちょく話をする機会があった。
その数回の機会で分かったのは、彼女が、ある意味で病的なまでに"夫LOVE"なお人であること。
篠宮会長を夫として尊敬しており、深い愛情を持って接している。そういうラブラブ夫婦であること。
世間話の隙間を縫って、惚気話を差し込んでくるくらいにだ。
その他にも紗彩様や桜子様も、同じかそれ以上に夫のことを愛している。
他の人間には介在の余地などないほどに、愛している。下手をすれば夫以外の男性は人間とすら認識していないレベルだ。
そんな彼女が、俺に蠱惑的な表情で、顔を赤らめながら迫ってきている。
絶対に普通じゃない。
「会長は……夫はもう長くありません。彼の遺言です。ルナの憎しみは、私が連れて行く、と」
「え……ッ⁉ そ、それは一体ッ……」
会長が遺言を残している、と言うことにも驚きだが、それと副社長の行動の整合性がとれない。
言葉の意味も分からない。ルナちゃんの憎しみを連れていくとは、一体どういう意味なんだ?
「ですが、私は素直に彼を看取ることなどできません。夫には死んで欲しくない。生きていて欲しい。そのためなら、私はどんな代償でも払います。例え他の男性に抱かれようとも」
「ま、待ってくださいッ! とにかく落ち着いてッ! 言葉の意味が分かりません。あなたのやっていることと、会長のご延命、一体どういう繋がりがあるのですか?」
こんな余裕のない副社長は初めて見る。涙をポロポロと流しながら、半笑いで迫ってくる。
「これは、贖罪です」
「しょく……ざい?」
ダメだ。恐らく副社長はかなり混乱している。まともな精神状態ではないようにしか見えない。まったく会話が成立しなかった。
「これは私と桜子の独断で行なったこと。ですが桜子には奉龍院を背負う責務がある。だからあなたの憎しみは、これから一生かけて私が受け止め、償います。ですから、この身をどうぞあなたのお好きになさってください」
なんだ? 一体何を言っているんだ? 俺が副社長を憎む理由など有りはしない。
むしろ今までの事から感謝することしきりだった。
おかしいぞ。絶対に普通じゃない。愛沢副社長はこんな事を言い出す御方ではないはずだ。
少なくともそんなイメージは全くなかった。
俺が思考を止めず、まったく要領を得ない副社長の言葉の意味を考える。
その間も彼女は襦袢の合わせ目をはだけ、シミ一つ無い美しい肌を露わにする。
俺はその奥に目を向けないように反らしながら、必死になって副社長の誘惑を躱した。
しかし、不思議な力に縛られたように体には上手く力が入らない。
そのうち畳の上に押し倒されてしまい、跨がった彼女の素肌の感触が股間に押し付けられる。
副社長は下着を着けていなかった。ズボン越しでも分かるほどに、女の柔い素肌の感触が股間を擦っている。
「硬く、ならないのですね。理性を働かせて、私の誘惑を拒んでいらっしゃる。素晴らしい精神力です。ですが、どうか拒まないでください。この身は夫しか知りませんが、快楽の与え方には一定の自負があります。それに、普通の人間にはできないやり方も、沢山」
おかしいおかしいおかしいっ! もう彼女は俺とセックスする流れを作ろうとしていることは間違いない。
何か普通ではない力が働いて、俺の理性は崩壊寸前だった。
甘くて重たい匂いがする。お香も焚いていないのに、甘美な匂いが鼻腔をくすぐり、快楽で体の芯が熱くなるような昂揚感が血流を暴れさせた。
そんな甘い香りが体内に侵入してくる感覚がした。
まともな思考がどんどん働かなくなってきている。体に力が入らない。
段々と止まりつつある思考を必死にフル稼働させ、愛沢副社長がどうしてこんな行動に出たのか考え続けた。
しかし俺の抵抗は虚しく、愛沢副社長は、そのたわわ過ぎる果実をまろみださせてのし掛かってくる。
媚色の乳首の隅っこ、大きめの乳輪がはみ出て、あわや乳首の先が見えてしまいそうになる寸前でギュッと目を閉じて拒んだ。
そこまでされてしまっては、俺の抵抗など無いに等しい。段々と堪えきれない欲望の衝動が下半身を熱くし、硬くそそり立っていく肉棒がズボンを押し上げて副社長の下腹部を圧迫してしまう。
「んぁ……硬く、なってきましたね。そのまま、欲望に身を委ねてくださいませ。大丈夫です。一度繋がれば、私はあなたの虜になれる。あなたも、私の虜になる。私は夫を忘れてあなたを愛しましょう。そういう風に、自分を作り替えますから」
また言っている意味が全く分からない。そんなの男女の営みじゃない。単なる自己洗脳じゃないか。
そんなことができるのかとか、そういうのは考えなかった。
恐らく副社長はそれができてしまうのだ。
「ダメ……です……おやめ、くださいっ……。――ッ⁉」
だが、そこで一つの事実が俺の思考に氷水を浴びせるが如く冷静な判断を取り戻させてくれた。
意識が一気に覚醒し、体に力が戻って副社長の肩を掴む。
「んぁっ、し、志藤さん?」
「おやめください。そんなに震えてる女性を抱くことなんでできませんよ。何より、会長が悲しむ筈です。そんなこと望む筈ないじゃないですか。愛する妻が他の男となんて、きっと悲しむ」
俺はまぶたを開くことなく、副社長の体を押しのけて離れる。
愛沢副社長の体は、悲痛な思いが伝わってくるかのように小刻みに震えているではないか。
それは、望まぬ性経験をさせられた加奈ちゃん達と同種の悲痛。
心を殺してでも、何かを達しようとしている。そんな覚悟と、夫に捧げた操を失う恐怖がせめぎ合っているような気がした。
愛する人のことを忘れ、他の男を愛する自分になるなど、死ぬことよりよほど怖い筈だ。
「とにかく服を……どうか落ち着いてください」
俺がそこまでいうと、閉じた視界の中でシュルシュルという音がする。
やがて乱れていた空気は落ち着きを取り戻し、副社長のまとっていた淫靡な雰囲気もなりを潜めていた。
「申し訳ありません。取り乱してしまいました」
ゆっくりとまぶたを開くと、視界に飛び込んできた光景に息を呑む。
常に落ち着いた雰囲気を崩さず、まるで菩薩のような微笑を浮かべ続けていた愛沢副社長が、弱々しい少女のようにさめざめと泣いている姿だった。
「教えてください副社長。一体、何があったんですか? なぜこんなことを……?」
しかし、副社長はその質問に答えることなく、深々と土下座をしながら驚きの言葉を口にした。
「お願い……致します。どうか、ルナさんを諦めてください」
「な、なんだってっ⁉」
涙で畳を濡らす副社長。その悲痛な声のトーンは、彼女の心の内側を反映しているかのようだ。
唐突に突きつけられた副社長の言葉に、思考が追いつかなかった。