ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
「今日は特別スパーリングメニューだ」
「特別?」
「お前らッ! 出番だ」
【【応ッ!】】
「えっ」
ジムの屈強なボクサー達が次々にリングに並び立つ。中には今年タイトルマッチでベルトを取った人も混じっている。
そんな人が大小合わせて20人以上。階級無視で並び立った。
なんだか底知れない気迫に恐怖すら感じた。
「さあ志藤ッ。ここにいる全員相手。百人組み手ならぬ、20人スパーだ」
「ぶ、部長、これは……」
「己に打ち勝つには強い肉体と、勝負に臨む強い心だ。お前が自分を克服するまで、無限に付き合ってやる」
「わ、分かりましたッ」
「まずは一番手ッ。竹中ッ」
「はいっ!」
一番手、竹中さん。俺の一年先輩で、今年のタイトルマッチでベルトを取った人の一人だ。
いきなりの強敵。俺なんかがまともに戦って勝てる相手じゃない。
「おっしゃぁああっ! いくぜ志藤ッ! 最近お前に追い上げられてきたからなっ。ここらで景気付けさせてもらうぜっ」
「くぅっ、負けないですっ。行きますッ」
向き合う強者オーラは通常の時でさえビビりそうになるのに、今の状態でまともに戦えるだろうかと不安になる。
だが負ける訳にはいかない。俺は選手でもなんでもないから、負けたとしても何も失わない。
しかし、ここで打ち勝つのは己自身。部長が言いたいのはそういうことだ。
負けられない。
「志藤、臆するな。恐怖に打ち勝つ心を鍛えろ」
「……先輩」
「加奈子ちゃんの子供のためだろう? 頑張れ。今日は俺達がいくらでも付き合ってやる」
「……はいっ!」
やはり部長は俺達の事情を知った上で協力しにきてくれた。
「すぅ! シッ!」
「甘いぞッ!」
スパーリングは連戦に次ぐ連戦に及ぶ。当たったら即ダウンの強烈パンチをなんとか回避し、攻撃を繰り出す。
しかし当たらない。俺の心の焦りと怒りを見透かしたように、心の内側に直接殴りかかってくるような強烈な攻撃を当ててくる。
「心が乱れているぞ。恐怖に飲まれるなッ」
「クッ」
「立て志藤。まだまだだ」
「はいっ!」
再びの対戦。しかし攻撃は届かない。逆に打ち込まれて膝を付いた。だが、普通は終わる筈のスパーが終わることはない。
「おりゃぁああああああっ」
「ごふっ」
「よしっ、次。小倉」
「オスッ!」
竹中さんを撃破。続いてリングに上がったのは小倉さん。去年のアマチュアのチャンピオンだ。
「頑張れよー志藤~」
「ありがとうございました」
「よっしゃ。次は俺だ。もらって気絶すんなよ志藤ッ」
テクニカルな竹中さんと違い、ヘビー級の小倉さん相手だとヘッドギアの上からでも酷い顔になりそうなパンチ力が怖い。
足を使って注意を逸らし、手数でダメージを蓄積させていく。
辛くも勝利。だけどまだまだ終わらない。
「次ッ」
「今度は僕だ。いきますよ志藤先輩ッ」
次なる相手は今年入ったばかりの新人。有名な選手の息子で小さい頃から英才教育を受けてきたエリートだって話だ。
鼻っ柱は高いが実力は本物。巧みなステップで相手を翻弄する足の速さと、体重を上手く活用するボディコントロールの上手さで繰り出す高い攻撃力。
ウチのジムのホープだ。
「今日こそ先輩を叩きのめしてやりますからねっ」
「言ってくれるぜ。負けねぇ」
「くっちゃべってないでさっさと始めろ。後がつかえてるぞ」
「はいはい。井上先輩は厳しいなぁ」
「始めッ」
「来いッ!」
◇◇◇
「いいぞいいぞ志藤ッ」
「おら足が止まってるぞ。足動かせっ足ッ!」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
昔なじみのジム仲間達も加わり、俺は20人5セット。合計100回にも及ぶ戦いを繰り広げた。
そして戦いを積み重ねていくうちに、心の張りというか、恐怖心の克服の仕方のようなコツを掴んでいった。
「アイツすげぇな。まだ立ってやがる」
「ボクシングで100人組み手みたいなことするって聞いた時は、無茶言うなと思ってたけど」
「こりゃ本当にプロに転向してもやっていけるんじゃないか?」
途中で意識が朦朧とし、完全にグロッキー寸前に追い詰められていく。
しかしそれでもスパーをやめることはしなかった。
苦しい時ほど人の本質は表に出るものだ。苦しい時は上り坂を全力疾走しているような感覚だ。
上り坂は辛くて苦しくて不安に支配されていく。だけど、そこを抜けた先に見える景色が見たくて、諦めずに昇り続ける。
そうして登った先に見えた景色が、いつも新しい自分に出会わせてくれた。
そう、苦しい時って視界が不良で、何も見えない。だけどがむしゃらに突き進んで精神を研ぎ澄ましていくと、ある時突然クリアになるものだ。
先輩方のパンチ一発もらうごとに、心の憎しみが断ち消えていく。あれだけ感じていた誰かに対する言いようのない憎しみと恐怖が霧散し、心が鍛えられていくのが分かった。
「見事だ志藤。次でラストだ」
意識が朦朧とする中、最後にリングへ上がった相手を見て再び足が震える。
「部長」
「最後の相手は俺だ。気張って掛かってこい」
無茶を言ってくれる。ベストコンディションですら勝てる相手じゃないだろうに。
しかし体は満身創痍なれど、闘志はこれまでにないほどメラメラと燃え上がっている。
「行きますッ!」
不思議な気分だった。闘争心は燃え盛るように胸を焦がしているのに、頭の中は妙にクリアで体が軽い。
俺は部長とのスパーリングで勝ったことは一度もない。
彼はこのジムの中でもブッチギリで強く、恐らく本気を出した面々と100回スパーをやっても全員を叩きのめすほどに強い。
フルラウンドを余裕で戦い抜く驚異のスタミナ。ハードパンチを受けても倒れないタフネス。
ヘビー級並の驚異的なパンチ力は世界王者を相手にしても渡り合える天才だ。
勝てる見込みは万に一つも無い。だけど不思議と負ける気はしなかった。
「……いきますっ!」
「甘いッ!」
先手を取って突っ込んだ攻撃を軽やかなステップで躱し、鮮やかなライトパンチが迫ってくる。
クリアになった視界は、今まで見ることすらできなかった部長のパンチをハッキリと捉えた。
躱し、攻撃、反撃を躱し、再び攻撃。
「おらおらどうした志藤ッ!」
一進一退の攻防は続く。部長は本気でぶつかってくれた。
通常は区切られる筈のゴングは鳴らず、どちらかがぶっ倒れるまで続くスパーリングは白熱する。
もう何分経ったか分からず、お互いに疲れが見え始めた頃、一瞬の隙を突いた部長が最後に俺の土手っ腹に強烈なボディブローを放った。
「ぐぅううっ、ぐおおっ!」
俺はその牛も殺せるようなハードパンチを耐え抜き、部長のヘッドギアにカウンターを叩き込むことに成功する。
「おっ……くっ……」
部長が膝を付く。そしてゆっくりと地面に倒れ伏したのを見届けた。
そこでゴングが鳴り、俺の勝利が宣言される。
人生で初めて、部長に勝利する事ができた瞬間だった。
それと同時に、俺の中にある男性への恐怖はすっかり掻き消えていた。
それは、恐怖を乗り越えた先に見える悟りのような境地だった。心を鍛え、怒りを
彼が俺に教えてくれたのは、そういった人としての心の強さだった。
それを自覚した瞬間、俺の意識は彼方へと飛んで行ってしまったのだった。
◇◇◇
「んっ……お?」
「あ、目が覚めた?」
「ぁ……か、香澄先輩?」
ゆっくりと意識が浮上していく。そこにいたのは女神なのか……。
と思ったら、俺の額に濡れタオルを当ててくれた井上部長の奥さん、香澄さんだった。
「ぁ、りがとう、ございます……俺、気を失って」
「途中から見てたよ。祐太朗君に勝っちゃうなんて凄いじゃない」
「そ、っか……俺、部長に勝てたんですね。でも、本気じゃなかったと思いますよ」
「多分祐太朗君は本気だったと思うよ。私、ボクシングのことはよく分からないけど、少なくとも本気でぶつかってたのは確かだから。妻の私が保証します」
「ははは……そりゃ、誇らしい、です」
「うん、でも次は大変だよ。今日から特訓だって言ってたしね」
「そいつは、怖いっすね」
「体の調子はどう?」
「どうもこうも……100連戦こなした後ですし……あれ?」
気が付くと、体の痛みは全く感じなかった。
「よかった。治療が上手く行ったみたいね」
「香澄先輩……一体何を?」
「そんな事より、そろそろ起き上がれるかな?」
「ぁ、はい。大丈夫です」
「それなら、もう遅いから家に帰ってあげなさい。奥さん達が心配してるよ」
「あっ、もうこんな時間っ。先輩、お世話になりました。またお礼に伺います」
「あはは、気にしなくて良いよ。加奈ちゃんに元気な赤ちゃん産ませてあげてね」
「はいっ!」
先輩も俺達の事情を知ってくれている。俺は激励を背中に受け、ジムの医務室を後にした。
不思議なことにジムから帰る頃にはボロボロだったダメージがほとんど気にならないレベルで回復しており、痛みも外傷もまったくなくなった。
気を失った俺は先輩達に介抱され、包帯を巻いてくれたりもしたのだが、それらも帰宅頃には不要となっていた。
やっぱり部長も人間離れしているのだろうな。前々から不思議に思っていたことは沢山ある。
そして俺も立派に不思議ワールドの仲間入りだ。入院してもおかしく無かった怪我はすっかり良くなっていた。
◇◇◇
「志藤君、なんか顔付き変わった?」
部長とのスパーリングが終わり、家に帰ってきた俺を出迎えてくれた雪菜先輩。
戦いの昂揚感が女を求め、先輩の体を力一杯、愛情目一杯で抱きしめる。
「はい、多分、強くなれたと思います」
「ひゃん♡ し、志藤君……♡ 力強い……。なんか、素敵」
そのまま先輩の唇にベーゼを被せる。力強く、相手の心に巣食っている恐怖と憎しみを吸い取るような気持ちで、愛を込めたキスをした。
「んんみゅっ♡ あふゅん、んちゅぅ、はぷっ……んちゅ♡ ふはぁ♡ なんだろう? ふぇ、凄く気持ち良い。心が安らいでいくみたい」
「俺が先輩を愛してるからですよ」
「んはぁ、志藤君、なんか前よりずっと格好いい……」
「今夜、証明してみせます」
先輩のお尻をギュッと掴み、メスを目覚めさせてからリビングへと移動する。
加奈ちゃんを始めとした全員が揃っており、直ぐに俺の変化に気が付いてくれた。
俺はリビングに集まっている愛している人達全員に、順番にハグとディープキスを見舞った。
ヌルヌルの舌を絡め、胸もお尻も遠慮なく鷲掴みにしたことでメスの本能を掻き立てさせた。
俺は今、オスとして最高潮にテンションが上がっている。
愛するメスを孕ませたくて仕方なかった。
「か、克明君……」
「今夜は、全員を抱きたい。目一杯の愛を込めて、気を失うまで愛し合いたい」
加奈ちゃんが顔を赤らめ、それを見た冴子さんと雪乃さんがメスの顔になる。
咲良の欲情した顔に手を添えて顎を撫で、ソファにどっかりと腰を下ろす。
「今日は全員で。俺達らしく愛し合おう」
まだ完全に恐怖と怒りが消えた訳ではない。だけど、俺達が本気で愛し合うことで、もう一つの何かを越えられそうな強烈な予感がしていた。
「克明さん、なんだか自信に満ちあふれている感じがします」
「ええ、色々とありまして。今日から皆のことを孕ませます」
「え、でも加奈ちゃんは?」
先輩の言うことも分かる。だけど俺には何か言葉にならない根拠があった。
人はそういうのを根拠とは言わないだろうけど、今日、俺は加奈ちゃんを孕ませることができる。
受け止めた憎しみと悲しみは、まだ消えていない。しかし、受け入れることはできた。
俺と体を繋げることで、成長した心の中を伝えることができるはずだ。
だけどそれだけじゃ足りない。俺達は一蓮托生だ。
この心を全員に伝えないといけない。俺は全員分の心を託されているのだから。
「大丈夫です。皆さんの憎しみは、もう乗り越えました。ここでそれを伝えます。だからもう大丈夫。皆で幸せになりましょう」
「……志藤君、なんだか神様みたい」
確か前に加奈ちゃんにも言われたことがあるな。色んな人に鍛えられて、篠宮会長のような力の片鱗が俺にもあるのだとしたら、それに近い状態なのかもしれない。
「少なくとも、皆に対する気持ちは救いの神でありたいと思ってる。なんてね」
「克明君、素敵だよ」
「加奈ちゃん。今夜、君を必ず孕ませてみせる。赤ちゃんに来て貰おうよ。皆、協力してくれ」
いよいよ俺達の宴が始まる。