ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
「うう~~~、んんんんんっ」
「頑張れッ! 頑張れ加奈ちゃんッ!」
今、命が誕生しようとしていた。十月十日の日々はあっと言う間に過ぎていき、俺達は今、その瞬間に立ち会っている。
「加奈子さんっ! 頑張るっすっ! あと少しっすよ」
「あっ、頭が見えてきたわっ! 頑張って加奈子っ。もう少しっ、もう少しよっ」
「加奈子さん、大丈夫ですよ。私達が付いています」
「感動の瞬間まであと少しだよっ、頑張って加奈ちゃんっ」
咲良、雪乃さん、冴子さん、雪菜先輩。俺の愛する女性達全員が分娩室に集い、その瞬間に声援を送っている。
デリケートな出産という行為は、場合によっては人が大勢いるのはストレスになって邪魔になる。
しかし加奈ちゃんは、ともに歩んできた仲間達に立ち会って欲しいと望み、俺もその神秘的な光景に手に汗握る思いで立ち会った。
男という生き物にとっては、出産の光景はショッキング過ぎて耐えられないという話もある。
しかし、俺はその瞬間に立ち会うと決意していた。
そして今日、俺は人生最大級に幸せな日を迎えていた。
「んんんっ、あああああああ~~~~~~」
『おぎゃぁあ、おぎゃああ、おぎゃああッ!!』
「生まれましたッ!」
「ああ、ついに、ついに……」
命が、誕生した。
俺と加奈ちゃんとの子供が、この世界に生まれ出でたのだ。
「はぁ、はぁ……克明君、見て……私達の赤ちゃん」
「ああ……ああっ。おめでとうっ、ありがとうっ」
感動のあまり流れ出た涙の粒は頬を伝い、握り絞めた加奈ちゃんの指に滴り落ちる。
激動の数時間を終えた加奈ちゃんの表情には疲労が見える。だが、その奥には確かな幸福が見えており、俺達の感動すべき1日を象徴しているかのようだった。
俺達の赤ちゃんはとても小さく、弱々しいのに生命力が溢れている。
「こんなに小さな身体なのに、命が溢れてる……」
ひとしきり産声を上げ終わった赤ちゃんが静かな寝息を立て始める。
あれだけ大きな声を上げていたのに、嵐が過ぎ去ったように穏やかな顔がそこにあった。
一通りの措置を終えた赤ちゃんが白い布にくるまれて俺達の前にやってきて、その姿を見た俺達の頬に熱いものが流れる。
「やっと……やっと……本当に、嬉しい……ありがとう、私達の赤ちゃん、克明君の赤ちゃん、本当にありがとう……」
本当は力の限り抱き締めたい気持ちを必死に抑えて、生まれてきた赤ちゃんに抱擁している加奈ちゃん。
なぜならそれは、彼女にとって……もっとも望んでいた結果だから。
願って願ってやまなかった、愛する人との新たな命なのだ。
「加奈ちゃん」
「うん、呼んであげて、この子の名前」
「それは、一緒に」
「うん」
俺達には、この子の名前が決まっていた。
言葉に出したことは一度もない。
それを相談したこともない。
そうしようと匂わせたこともない。
だけど、その名前は、まるで前世の記憶からそのまま決まっていたかのように自然と言葉として紡がれる。
「せーのっ」
この子の名前は……。
『
そう、ルナちゃんは知っていたのだ。自分の役割。全てを克服した加奈ちゃんの役割と、自分自身のその先を。
いや、役割と言う言葉は的確ではない。ルナちゃんが背負った宿命と、それを成し遂げた先に待っている運命とでも言うべき行く末を。
【それが自分が生まれてきた理由】、なのだと。
◇◇◇
それから、更に幾年月の時間が経過した。
「ほら見て克明さん……。こんなに元気にミルク飲んでる」
「本当に、赤ちゃんなのに大人びてる。でも可愛らしい目元が冴子さんそっくりですよ」
「やだぁ。恥ずかしいこと言わないでください。でも、全体の顔付きは貴方にそっくりですよ」
冴子さんの抱いている俺達の赤ちゃんが、とても美味しそうにミルクを飲んでいる。
加奈ちゃんとの子供が生まれたのを皮切りに、我らがハーレムは怒濤の出産ラッシュとなった。
俺の節操なしの子種は避妊薬の壁を取り払った瞬間から猛威を振るってクリティカルヒットを飛ばしまくった。
その結果、冴子さん、雪乃さん、雪菜、咲良と、立て続けに妊娠が発覚し、出産準備にてんやわんやである。
「それより冴子さん。そろそろさん付けじゃないほうの呼び方、してもらえませんか?」
「ふふ、そうですね……"あなた♡"。嗚呼、恥ずかしいです。だけど、克明さんこそ、冴子って、呼んでくださらないのですか?」
「俺にとってその呼び方はベッドの上だけですから」
「んもうっ! 克明さんってズルいですわッ。うふふ」
「ははは。綺麗だよ、"冴子"」
「不意打ちは、ズルいです……♡」
井上家や里中家の皆々様の協力による女性陣の精神的・物理的サポートは本当に有り難かった。
先輩も言っていたが、命が生まれる時の男は本当に無力だ。見守ること。邪魔をしないこと。
とにかく女性陣の不安定な精神を支えるために余計な事をせずにサポートに徹することしかできないのだ。
だけど彼女達は出産の際は必ず側に居て欲しいと願い、俺もそれに応えた。
「本当に、本当に嬉しいよ……この命を、大切にしたい……」
「私も……私もだよ。生まれてきてくれてありがとう」
加奈ちゃん、冴子さん、雪乃さんに雪菜。そして咲良。
女性としての尊厳を心ない者達にもてあそばれ続け、命を破壊するような陵辱を受けてきた彼女達の感動たるや、俺なんかには計り知ることはできないし、知った顔で分かっているなんて言うべきじゃない。
冴子さんに至っては中絶・堕胎・流産すら経験している。その苦しみを推し量ることはできないのだ。
彼女達の感動には、そういったこれまでの経緯による感情が含まれている。計らずも四人共がほぼ同時期に妊娠したことで、一気に何人もの子供を抱えるパパになった俺は、これから命懸けで彼女達を守っていかなければならない。
◇◇◇
さて、俺の近況も少し話しておこうか。
篠宮会長との約束通り、ヘブンズ・ヴァルキリーのCEOに就任して数年が経過した。
順調に功績を重ねる事に成功し、グループは目標以上の急成長を遂げ、他の追随を許さないナイト産業の第一人者的企業として名を馳せることになる。
それに伴って水無月コーポレーションの役員にも名を連ねる事になり、組織運営陣に参加している。
つまり専務に昇進した井上先輩と肩を並べる地位に昇格してしまったわけだ。
だが、未だ持って先輩には助けられっぱなしだし、彼は彼でとんでもない規模でハーレムを拡大して大活躍をしている。
忘れていると思うが、彼には香澄さんと綾菜さん以外にも奥さんが存在し、それぞれの縁で繋がって仲良く暮らしているハーレムの先達だ。
ただそれをハッキリと知ったのは随分後になってからだけどな。
つい先日ハーレムを題材にした本を発売し、ベストセラー作家にもなっていてますます凄まじい勢いで人生を駆け抜けており、いったいどこまで躍進すれば気が済むのかと思うほど凄い人になった。
一時は水無月から完全に独立した対等な新しい会社を立ち上げてはどうかという話も出ていたそうだが、篠宮会長や里中社長を始めとしたお世話になった人達の元に残ることを選択し、相変わらず水無月グループの成長に貢献し続けている。
俺も別会社の取り締まり役にはなったものの、この水無月グループを支えていきたいという気持ちは変わっていないので、心情的には先輩と同じだ。
いずれは先輩の後に続きたいと考えているが、彼がいる限り水無月は安泰のような気がするし、俺はこのままヘブンズ・ヴァルキリーをもっと働きやすい大きな会社に育てる事に注力した方がいい気がしている。
いずれは日本全土に存在する風俗店の全てが、安全で働きやすい店になれるように、日々の努力を重ねている所だ。
それは、最終的に俺の目的である水無月への恩返しにもなるはずであり、篠宮会長の後継者として相応しい人間になっていくための道のりとして間違いのないものだと確信している。
やがて井上先輩が水無月コーポレーションの社長に就任し、里中社長は会長に、篠宮会長は特別相談役へと就任することとなった。
俺はヘブンズ・ヴァルキリーグループの総帥としてグループ全体を取り仕切る立場に奔走している。
最初に生まれた子ども達も、あっという間に幼稚園になれてきた頃だ。
毎年誰かしら子供を授かり、新しい命と出会う。俺の愛する人達に注げる力も年々強くなっていく。
誰かに与える愛も良い。
だが、俺にとってやっぱり、愛という感情を捧げる相手は彼女こそもっとも強くそれを実感できる。
季節は春。
桜が舞い散る公園で、今日は家族団らん。
子ども達を連れて春の桜が満開に咲いている公園で、お花見パーティーをすることになった。
井上家の皆さん、里中家、更には篠宮家も総出で参加した宴会は大盛り上がりだ。
宴もたけなわになってきた頃、俺達を気遣った雪菜が子ども達の世話を買って出てくれた。
「克明君、加奈ちゃん。二人でデートしてきなよ。最近二人きりになってないでしょ?」
「ありがとう。じゃあお言葉に甘えて、ちょっとそこまで行ってくるよ」
「ごゆっくり♪」
「へいへーいっ! シドーさーんっ! ミルフィ達と一緒に飲みましょデースッ!」
「そうっすよぉ~~、先輩も飲みましょうよぉ~」
ミルフィと咲良が肩を組んで絡んでくるのを笑顔でなだめ、俺は加奈ちゃんと共に歩き出した。
「ふふ、仲が良いねあの2人」
「妙に息が合うらしいな」
完全に意気投合して親友となったミルフィさんと咲良が酒瓶を片手に大はしゃぎしている。
微笑ましい光景であるが絡まれると厄介なので笑顔で手を振りながら加奈ちゃんと歩き出した。
その隣に立っているパートナーの肩を抱き、俺達は久しぶりに二人だけの時間を過ごしていた。
「風が気持ち良いね……」
「ああ。春だなぁ。あったかくなってきた」
奇蹟の再会を果たしてから、もう何年になるだろうか。
激動に次ぐ激動の出来事の連続で毎日を奔走していたあの頃も、今は遠い昔のことのように感じる。
「克明君」
「ん……?」
「ありがとう……」
「本当にどうした? 随分急だね」
「うん、なんとなく。今の幸せが、とても愛おしいの……。絶望しないで、諦めないで、希望にすがり続けて、本当に良かった……」
「ああ、俺も……加奈ちゃんを想い続けて、絶望しないで、諦めずにあがき続けて、本当に良かった」
絶望の五年間を乗り越えて、あのアパートの階段で果たした奇蹟の再会。
そこから始まった俺達のトラウマを乗り越えるための試練の連続。
悲しみに暮れていた彼女の心を癒やすためなら、どんなことでもして見せると誓ったあの日の約束。
今という幸せを掴めることを、願ってやまなかった。そしてそれはこれからも続いていく。
篠宮会長の言葉を借りるなら、それは俺達が諦めずに再会を願い続けた思念に、これまでの行いで培った奇跡が実った形となる。
多くの大切な人達が傷付いてきた。
何度も何度も試練を乗り越え、掴み取った幸せが、家族の団らんという形で現れてくれたことに、大きな大きな感謝を思う。
さて、長く長く語り続けてきた俺と加奈ちゃん達の物語も、そろそろ終わりが近づいてきた。
俺達の人生はこれからが本番であるのだが、一つの区切りとして終幕という形を取ろうと思う。
「加奈ちゃん、愛してる」
「私も、愛してます……これからも、ずっとずっと、よろしくお願いします、あなた♡」
川のせせらぎをBGMにして、俺達は優しい口付けを交わす。
ほんのりと桜色になった加奈ちゃんを抱き締めて、再び耳元で愛を囁いた。
それを何度も何度も繰り返し、甘い時間は過ぎていく。
『パパ~♪ ママ~♪』
「お?」
「あら?」
俺達の元へ、天使が駆け寄ってきた。
「皆と遊ばなくてよかったのか?」
よちよちと駆け寄ってくる愛する娘の一人を、両手を広げて迎え入れる。
胸に飛び込んできた小さな天使は、手の平にいっぱいになった桜の花びらを俺達に手渡した。
「あのねあのねっ! 桜さんがとっても綺麗なのっ! ルナちゃん頑張って集めたのっ!」
自分の事をルナちゃんと呼ぶ幼い少女に頬が緩む。
「これはねっ! ありがとうの印なのっ!」
「どうしてだい?」
「ん~、わかんないっ! わかんないけど、ルナちゃんがパパとママにありがとうなのっ!」
まだ自分の気持ちをちゃんと伝えるには、この子は幼すぎる。自分の持っている精一杯の言葉で、感謝を伝えてくれる。
その気持ちの持ち主が、一体誰なのかは、容易に想像が付いた。
「パパとママも一緒に集めてっ!」
「そうかそうかっ。よーし、パパがいっぱい集めちゃうぞっ。
「ふふ、じゃあ私もっ」
愛する娘を抱き上げて、夫婦2人で頬ずりをする。
『
その時、優しい風が頬を吹き抜ける。暖かい春の日差しでぬくもった柔らかい風が、俺達に何かを届けてくれたような気がした。
娘の笑顔の中に、確かに彼女の声を聞いた。
「今、聞こえたよね」
「うん、聞こえた」
それはきっと、この子に宿っているであろう彼女の魂が、言葉にしたのだと思う。
「そろそろ戻ろうか」
「うんっ♪ 皆が待ってるね」
人生で最大のパートナーの手を取り、俺達は歩き出した。
満開の桜に彩られた、笑顔溢れる家族のもとへ……。
この胸に抱いた、ルナちゃんの想いと共に。
Fin