ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
「いないな……」
アパートに戻ると怪しい車はいなくなっていた。
辺りを探してみたがどこにも姿はなく、この件は一旦保留と言うことになった。
「どうやら立ち去った後のようだな。まあ無理に接触する相手でもない。丁度良かったんじゃないか」
「そうかもしれません」
先輩と共に辺りの捜索を行い相手の姿が無い事を確認すると、アパートから必要な荷物を持って井上邸に戻る事にした。
「そうだ志藤。お前引っ越しはどうやってするつもりだ? もう業者の手配はしたのか?」
「いえ、大した荷物はないのでベッドとか冷蔵庫以外は自分で運ぼうと思ってました。それに加奈ちゃんを知らない人にはなるべく接触させたくなかったので」
「良い判断だ。万が一引っ越し業者が相手の手先である可能性もある。引っ越しは俺が手伝ってやる。荷造りも嫁さん達と一緒にやれば半日もいらないだろう」
「いえ、そこまでしてもらう訳には」
「月宮さんを一人にするわけにはいかない以上味方人数は多い方がいいだろ。使えるものは全部使って、早く彼女を安全な場所で安心させてやれ」
「そうですね。わかりました」
◇◇◇
先輩達の好意に甘えて引っ越しを手伝ってもらう事になった。
今日は平日だ。先輩達もわざわざ有休を取ってまで手伝いに来てくれた。
「皆さん、本当にありがとうございます」
「気にしないでください。新しいお友達ができて私達も嬉しいですから」
「ありがとうございます……香澄さん」
「早く終わってよかったね志藤君。それにしても物が少なかったね」
「あまり物を買う習慣がないもので」
「すごいね。加奈ちゃんは良い彼氏もったねっ!」
「え?」
綾菜ちゃんの不思議な言動に首をかしげる。
物が少ないものがなんで立派になるんだろうか。貧乏くさいつまらない部屋なんだが。
「5年間、全部加奈ちゃんに捧げてきた事を証明してるようなもんじゃない。自分の事は後回しにして、加奈ちゃんとの思い出の品はしっかりもってるし」
綾菜さんは加奈ちゃんが箱にしまったペアカップを指さした。
自分のやってきた事を他者から認められた事に嬉しくなってしまう。
「中々できることじゃないと思うんだよね。一人の人を想い続けてブレずに気持ちを保ち続けるってさ。二人が二人とも互いを想い合って辛い時期を過ごして、諦めずに再会できるって1つの奇蹟だよ」
「ありがとうございます……」
奥さん二人に寄り添ってもらって加奈ちゃんの笑顔に段々と緊張がなくなっていくのが分かる。
帰ってきてから今日まで、俺以外の人間とほとんど接触らしい接触をしてこなかった加奈ちゃんにとって、同じ女性とお話するのは貴重な機会だ。
談笑を続ける加奈ちゃんの表情はドンドン和らいでいっている。
俺ではあの表情を引き出す事はできない。本当に有り難かった。
三人が手伝ってくれたおかげで荷造りは順調に終わった。家電は全て新しいものに入れ替えようと言うことになり、後日処分業者を呼んで全部持って行ってもらう手筈を整えた。
「先輩、本当に良いんでしょうか……その」
「おう、家電やベッドの事か? 俺からの引っ越し祝いだと思ってくれ。まったく気にしなくていいぞ!」
快活な笑顔でそういう先輩が提案してくれたのは、空き部屋になっている寝室のベッドやクローゼット。大物家具や電化製品から何まで新しいものをまとめてプレゼントするので古いものは置いていけというものだった。
「持って行く手間も省けるしな。どうしても思い出の詰まった家具なんかあれば別だが」
「いえ、家具そのものには特に……。なんか申し訳なくて」
「いいんだよ。俺も今日までお前の面倒を見てきて苦労が報われたのが嬉しくて仕方ないんだ。まだまだ予断を許さない状況ではあるけど、ここで1つの区切りを付ける意味でも新しいものに入れ替えるくらいいいじゃないか」
「ありがとうございます、井上さん」
「はっはっは。ありがとう月宮さん。もっと褒めてくれていいぞぅ」
「祐君のかっこつけー♡」
「う、うるさいなっ! 良いじゃないか、後輩に良い格好させてくれたって」
綾菜さんが茶化すことで笑いが起きる。その好意を有り難く受け取ることにして、古い家電や家具は全部置いていくことにした。
そのおかげか荷造りは想定よりもずっと早く終わることができた。
「……」
「先輩、どうしたんですか?」
談笑しながら出発の準備をしていると、先輩がスマホを覗き、何かを思案し始める。
そして何故か壁を見つめながら耳を澄まし始めた。
「志藤……隣には誰が住んでいる?」
「え、お隣さんですか?」
隣に住んでいるのは少しヤンチャそうな男だ。たぶん同世代くらいの。
夜遅くにしか帰って来ない人で滅多に顔を合わせる事はない。
挨拶しても大した返事をしてくれない感じの悪い人なので、そのうち見かけても声を掛けることはなくなった。
「一人暮らしの男か?」
「そのはずです。誰かと一緒に住んではいないと思います……先輩、どうしたんですか?」
「いや……。そいつは夜遅くにしか帰ってこない人なんだな」
「はい……」
そこで先輩の顔が険しくなっていることに気が付いて自然と小声になる。
「香澄、綾菜」
「は、はい」
先輩の奥さん二人に対する呼称が変わる。何かが起こりそうな予感がした。
俺は加奈ちゃんの側にいき、手を握って行動の準備をする。
「月宮さんを連れて車に戻る。二人で囲んで順番に部屋をでるぞ」
「分かったよ祐君」
「隣の部屋から変な気配がする。俺が先に出る。お前は皆を連れて車まで誘導しろ。いいか、俺が隣の部屋の……」
先輩が出した指示は、隣の部屋に対する警戒だった。
それに従ってまず先輩が部屋を出る。
辺りを見渡して手招きで出発の合図を送ってきた。
音を立てないように慎重に靴を履き、扉を開いて順番に部屋を出る。
部屋の鍵は閉めずに放置することにした。どうせ盗まれて困るものは残っていない。
安全を確保することに比べたら些末な事だ。
一瞬の行動の遅れがマズいことになりかねない。
「分かりました。加奈ちゃん、二人の側を離れないで」
「(コクッ)……」
先輩は小声で指示を出しながら緊張の面持ちで隣の部屋のドアの前に立ち塞がってノブを押さえつける。
階段を降りて行こうとしたところでけたたましい声が鳴り響き始めた。
ガタンッ!
『うおっ、あれっ、ドアが開かねぇッ、どうなってんだっ』
ドアが大きな音を立てたと同時に隣室の中から怒号が聞こえてくる。
「急いで」
「う、うん」
俺の声色に反応したのか加奈ちゃんはすぐに指示に従ってくれた。
危険信号。
そのように表現したら良いのだろうか。頭の中で警鐘が鳴り響き、途轍もなく嫌な予感がした。
咄嗟に辺りを見回す。するとアパートの死角から一台のワゴン車が近づいてきているのが見えた。
それと同時に予感のした隣の部屋のドアが荒々しく開かれるのが視界の端に映る。
「走れッ!」
井上先輩の号令で奥さん二人も一斉に車に向かって走り出した。
予感は確信に変わった。
急いで車の方へと走るも、ワゴン車が俺達の行く手を遮り、開いたスライドドアから複数の男達が降りてきた。
「あ……ああっ! そんなっ」
「加奈ちゃんッ⁉」
咄嗟に加奈ちゃんと奥さん二人を庇って壁を背中にした。
正面から襲われたら後ろの男達に対処できないと思ったからだ。
加奈ちゃんを連れたまま走って逃げるのは難しいし、車に乗り込むのも不可能だと判断した。
『クソがッ!』
「チッ……」
階段の上から先輩が飛び降りてくるのが見えた。
3メートル近くを飛び降りても先輩は軽やかに着地する。それと同時に階段の上からドタドタと複数人の男達が降りてくる。
「はぁ、はぁ。あぐっ……ひぅ」
「加奈子ちゃん、大丈夫? しっかり」
呼吸を乱してその場にすくんでしまった加奈ちゃんを支えながら男達から庇う。
嫌な予感は的中した。
「やっぱりルナだぜ! お前が月宮加奈子だったんだな!」
「いや、いやぁっ! 来ないで、イヤッ」
「加奈ちゃんに近寄るなっ」
「お前がルナの彼氏かよっ」
ルナ……。状況からして加奈ちゃんのことだろう。
つまり、風俗の源氏名……だったか。お店の中で使う偽名みたいなもので加奈ちゃんを呼ぶ男。
人間とは思えない醜悪な顔が目に毒だった。
「ひっさしぶり〜。俺のこと覚えるかい加奈子ちゃぁん♡」
「また輪姦(まわ)しっこして遊ぼうぜぇ~」
顔に付いたけつの穴で醜悪な声をひり出した男に目を向けて睨み付ける。
人を小馬鹿にしたようなニヤニヤ顔がムカつく男は、ボサボサの金髪と黄ばんだ歯を見せながら醜く笑う。
こいつ、さっきアパート前に張り付いていたヤツだ。戻ってきやがったのか。
そして、まさかこいつら、昔加奈ちゃんを集団レイプした奴らか。
怒りで頭が沸騰しそうになる。だがここで暴れたら加奈ちゃんに危害が及ぶかもしれない。冷静にならないと。
「ちょっとあんた達ッ! 怖がる女の子にキモい顔近づけないでよ」
「気の強いねーちゃん達だなぁ」
「めっちゃ上玉じゃん♡ ついでに
下衆な事ばかり言いやがって。無条件にぶっ飛ばしてやりたくなる。
先に手を出したら暴行罪になるんだろうか。後手に回ったら取り返しが付かないかもしれない。
「近寄らないでっ」
「おお怖い怖い。大人しく事務所まできてもらおうか。怪我をしたくなかったらな。乱暴に犯されるより楽しくエッチした方がいいだろう?♡」
俺は綾菜さんを守ろうと男の前に躍り出た……が、それよりも早く彼女の勇敢さを思い知らされることになる。
「フンッ!」
「げひごっ⁉」
下品な笑いを浮かべて綾菜さんに手を伸ばす男は一秒後には沈んでいた。
垂直方向に蹴り上げられた綾菜さんの足が男の股間にクリーンヒットしたのだ。
「こ、このアマッ! コヒッ……クフゥ」
浅い呼吸をするしかなくなった金髪男が倒れ込む。
「えいっ」
「ゴガッ⁉」
次の瞬間に見たのは香澄さんの足が倒れ込んだ男の鼻っ柱を潰した光景である。
いつも穏やかな笑顔をたたえて人畜無害そうな優しいお人である彼女は穏やかな表情のままで屈強な男を蹴り抜いていた。
「か、香澄、さん」
「大丈夫だよ加奈子ちゃん。こんな奴らは怖くないから」
頼もしすぎる二人に勇気づけられ、改めて男達に向き直る。
「こ、この野郎」
「近寄るなッ」
手を振り上げた男の前に立ちはだかり、そいつを受け止めてカウンターのパンチをお見舞いする。
鍛えてきた甲斐があった。屈強なチンピラ相手にも十分戦う事ができる。
香澄さんは加奈ちゃんをしっかりと支えて声を掛ける。それはまるで励ましているかのように。
「心配ないからね。頼もしい男の人が二人もいるんだから」
香澄さんの瞳は勝利の確信に満ちている。悪辣な男達に囲まれても一切怯えて居なかった。
それを証明する人がすぐ後ろにいるからだ。
「このやらぁああっ! 許さねぇぞっ!」
「誰が許さないって?」
「え?」
怒声を上げた男の声が今度は呆ける番だった。
なぜなら、後ろにいる男達全員が同じように倒れ込んでいたからだった。
「え……え、え?」
何が起こっているのか?
俺が囲んでくる男達から三人を庇った直ぐ後、井上先輩が一瞬にして行動を起こしていたのである。
「ご、はぁ……おぐ」
「げぴっ……」
「つ、強えぇ……」
「強すぎる……」
今オドオドしている男と金的を喰らったヤツ以外は全員先輩にブチのめされて呻き声を上げながら地面に倒れ伏していた。
あまりにも流れるような動きがなめらか過ぎて、加奈ちゃん達を守ろうと立ち向かう前に全てが終わっていたのである。
だが俺も呆けてばかりではいられない。直ぐに目の前の男に対して行動を起こした。
「く、くそっ!」
「このやらあぁあああああっ!」
「え? おグッ⁉」
「加奈ちゃん、こいつらかっ⁉ こいつらが加奈ちゃんを不幸にした奴らかっ⁉」
「私、私この人達に……犯された……汚されたっ! あの人と、この人、それにこの人……レイプ、した人達」
やっぱりかっ!
頭の中が一瞬にして沸騰し、目の前が真っ赤になる。
男のクビを掴み、腕力にものを言わせてそのまま引き倒す。
「ぐぇ⁉」
「アグッ、うぅう」
「許さねぇぞっ! ぶっ殺してやるっ!」
掴んだ首に込めた力が血管を浮き上がらせる。鍛えてきたのはこの日の為であるような思いが溢れてますます力が籠もっていく。
「志藤落ち着け。お前の握力だとクビの骨が折れちまうぞ」
怒りに湧いた感情が指に力をこめるが、先輩の手がそれを制止する。
「離してやれ。犯罪者になったら月宮さんを守れないだろ」
「ッ……はい」
冷静さを取り戻せた俺は力を緩めて首から手を離す。
「おい兄ちゃんよかったな。こいつの握力はクルミの殻を粉々にできるレベルだ。お前死んでたぜ?」
「ひ、ひぃいっ」
男は怯えながら失禁をし始め、ビクビクと震えて大人しくなった。
「祐太朗君、これ」
「ありがとう香澄ちゃん」
香澄先輩は、まるで何をするか分かっていたかのように荷造り用で余っていた紐を持ち出して男達を縛り上げていく。
先輩の強烈なパンチで沈んでいる男達は、女の香澄先輩にも抵抗することすらできずに拘束されていった。
それだけぶち込まれたパンチが強烈で動けないみたいだ。凄すぎる。
「祐君、警察呼んでおいたよ」
「ありがとうアヤちゃん」
先輩達の見事な手際で卑劣な男達の魔の手から加奈ちゃんを守り切ることができたのであった。
「加奈ちゃん……もう大丈夫だよ」
「ひぅ、あぐっ、はぁ、はぁ、はぁ」
加奈ちゃんの呼吸が荒い。まだ精神がまったく安定していなかった。
「いやぁ、ああ、あ、あああ、あ、あああああ!!」
「加奈ちゃんっ」
パニックが収まらない加奈ちゃんの状態は、恐らくレイプされた時の記憶が強烈にフラッシュバックしているに違いなかった。