ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
「加奈ちゃん。もう大丈夫だ。悪漢達はぜんぶやっつけた」
「はぁ、はぁ、はぁ……ぁ、ぁ、あ、ああぁ、ああ、ああああああああああああああああああ! 克明君ッ、いやぁあ、助けて克明君ッ!」
暴れ始めた加奈ちゃんをしっかりと抱き締める。
まだ怯えが止まらない。頭を撫でて落ち着かせる。
「加奈ちゃん、俺はここにいる。悪い奴らは全部やっつけたっ。心配ないっ。俺はここにいるよっ」
「ひぐっ、んん、うううっ、ぁあ、あ、あああっ……はぐ、んんんっ」
何度も何度も加奈ちゃんに呼びかけ、パニックを引き起こして暴れる体を優しく、しかし力強く抱き締めた。
「はっ、んんぅ、かつ、あきくん……?」
「大丈夫かい? 俺はここにいるよ」
「あいつ……あいつがっ、私を……私、わたし、犯されて、汚された、汚されちゃった」
「大丈夫、大丈夫だ。俺は加奈ちゃんを見捨てない。君は汚れてなんかいないっ」
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……っ! 汚いのっ、わたし、汚いっ! 汚い汚い汚いッ!」
「汚くなんてない。加奈ちゃんは汚くなんてない。そうであっても俺は絶対に見捨てない。ずっと側にいる」
パニックを起こし、落ち着いたと思ったら再び取り乱す。
それを何度も何度も繰り返す加奈ちゃんの悲鳴は、警察が到着するまで収まることはなかった。
◇◇◇
数時間後。
警察に連行された男達は、過去に加奈ちゃんをレイプした実行犯だった事が発覚した。
事情を聞かれるものの、当の加奈ちゃんが未だに恐慌状態から抜け出せないので後日に改めることになった。
病院に連れて行くかとも提案されたが、加奈ちゃんを他の人間に接触させるのは得策ではないと判断して井上邸に連れ帰ることにしたのだ。
「志藤……月宮さんの様子はどうだ?」
「ようやく落ち着きました。今は眠っています」
「そうか。とりあえずは一段落か」
「それじゃあ、加奈子ちゃんは私達が交代で看病するから、志藤君も休みなさい」
「いえ、香澄先輩達に負担をかける訳には……」
「ダメです。あなたもそうとう疲弊してるでしょ。先輩命令です。後で加奈子ちゃんの隣に布団をしくから、今はリビングでお茶でも飲んで」
「分かりました」
香澄先輩の有無を言わさぬ迫力に押されてリビングに戻らせてもらう事にした。
「お疲れ様、志藤君」
「綾菜さん。加奈ちゃんを守ってくれてありがとうございます」
香澄先輩と綾菜さんがいなかったら、あれだけ手際よくピンチを切り抜ける事はできなかっただろう。
加えて井上先輩の圧倒的な強さが危機的状況を切り抜ける事ができた一番の要因だ。
俺一人でもある程度は戦う事はできたと思う。
それだけ鍛え込んできたし、対人戦でも対処できるくらいにはスパーリングを重ねてきた。
だが所詮は練習でしかない。ガチの喧嘩なんてしたことがないので女性三人の前に立ちはだかるので精一杯だった。
俺が一人対処する間に井上先輩が全て終わらせてくれていた。本当に圧倒的な強さだ。心強いし頼りになる。
お三方には感謝しかない。
綾菜さんの入れてくれた紅茶のカップを手に取り、俺はようやく一息つくことができた。
「改めて、本当にありがとうございました。皆さんがいなかったらと思うと、怖くなります」
「今のお前ならあの程度の奴らには負けないだろうけどな」
「そうは思いますけど、やはり咄嗟のことになると頭が沸騰しちゃって」
「でも、加奈子ちゃんのために怒る志藤君、素敵だったよ。頼りになる彼氏をもって加奈子ちゃんは幸せものだね」
綾菜さんの励ましが身に染みた。そう言って貰えると一定数満たされる思いがする。
「それにしても、許せないよね。あんなになるまで酷い目に遭わせるヤツなんて人間じゃない」
「奴らは警察に連れて行かれた。まだ分からんが恐らく逮捕されるだろうから、しばらくは大丈夫だ」
「でも祐君、本当にこれで終わることなの?」
「今回のことについては心配ない。香澄ちゃんがドアを出る直前からスマホを録画モードにして胸ポケットに入れておいたから、それが証拠になってる」
「あの一瞬で……さすが香澄先輩」
「ああ。俺も指示していなかったが、自分で判断したらしい」
「カスミンさっすが♪ 頭の切れが違うね」
「だが長くは拘留されないだろうな。結局は未遂だし、俺達は返り討ちにしたわけだから。一応警察には事情を説明して正当防衛ってことでお咎め無しにはなったが」
「そうだよね。でも実行犯は? これで5年前のことも浮き彫りになるかな」
「いや、余罪を追及するにしたって、当時のことを証明する証拠がなければ5年前の事件を立件することはかなり難しいだろう。それこそ動画でも残ってて、そこに当事者が映り込んでもいない限りは……」
「動画……ひょっとして、まだ持ってたりするのかも」
「どういう事だ志藤?」
「動画を撮られて脅されたと言っていました。売り渡される時に消したらしいですが、そんなの証明のしようが無い。あんな奴らが素直に消したりするでしょうか」
「なるほど。よし……ちょっと電話してくる」
「先輩、どこへ?」
「警察には顔が利くんだ。知り合いの刑事にそのことを伝えてみるよ。上手くすれば法の裁きを受けさせる事ができるかもしれない」
そういって先輩はスマホを片手に部屋を出て行った。
部屋に残された俺と綾菜さんは気まずい沈黙の中で紅茶をすすっていた。
その綾菜さんが静かに口を開く。
「……正直甘く見てたかも」
「え?」
何を言いたいのか分からず、思わず聞き返してしまう。
甘く見ていたとはどういうことだろうか。
「加奈子ちゃんの、あの怯え方……想像以上だった。どんな目に遭わされたらあんな風になっちゃうのか……自分が同じ目にあったらって思ったら、震えが止まらないんだ」
「それは」
仕方ないとも言えるが、それを言うのは違う気がして口を噤んでしまう。
「私、加奈子ちゃんに寄り添って、辛い気持ちに共感したつもりになってたけど……全然甘かったよ。何にも分かってなかった……自分が情けなくなる。先輩面して分かったような気持ちになってた。加奈子ちゃんの気持ちなんて一ミリも理解できてなかったんだ。ホント情けない……」
「それでも、綾菜さんがいてくれなかったらもっと大変なことになってたと思います。男の俺では理解してあげられない部分が絶対にあるわけで」
会ったばかりの加奈ちゃんをそこまで心配してくれるこの人の優しさに涙が出そうだった。
本当に良い人だ。
「そうね……でも、本当の意味で加奈子ちゃんを救えるのは君だけだから、志藤君がしっかりしなくちゃダメだからね」
「はい、分かってます」
綾菜さんと話していたおかげで俺も心の整理が段々と追いついてくる。
加奈ちゃんを救えるのは俺しかいない。
その言葉を改めて噛み締めた俺は、加奈ちゃんの様子を見に行くことにした。
『ねえ、本当に大丈夫なの』
『はい、もう大丈夫です。ご心配をおかけしました』
「あれ? 加奈ちゃんの声。目を覚ましたのかな?」
様子を見に行こうと立ち上がった所で廊下から加奈ちゃんの声がした。
開いたドアから顔を覗かせた加奈ちゃんは、心配そうに後ろからついてくる香澄先輩に向き直ってお辞儀をした。
「ありがとうございました香澄さん。私はもう大丈夫ですから、今日は帰ろうと思います」
「え、加奈ちゃん」
困惑している香澄先輩の表情を見て、何か異様な雰囲気を感じとった。
「克明君。私はもう心配ないから、新しいお家に帰ろうよ」
「あ、ああ」
あまりにもしっかりとした足取りで歩く加奈ちゃんは本当に彼女なのか分からないほどに別人のような堂々とした態度だった。
先ほどまで取り乱して怯えて居た彼女と本当に同一人物なのか。
◇◇◇
――その頃、警察署では――
「だからぁ。友達の家に遊びに行っただけで、誘拐とかそういうの全然してないんだって。見ろよこれぇっ! 俺なんてなんにもしてないのにぶん殴られてこの怪我だぜぇ! 弁護士呼べよ弁護士っ! 弁護士弁護士弁護士っ!」
「そうなんだね。だが動画で君が喋ってる事はそういうのとは全然違うようだが?」
「は? 動画? なんだよそれは」
取り調べを行った警察官は言い訳を繰り返す風俗店の男を追及するも、しらばっくれるばかりで話が遅々として進まなかった。
「失礼します。ちょっと」
ノックをして入って来た部下の警官が何事かを耳打ちする。
「なるほど。君のスマホを調べさせてもらったよ。随分楽しい動画が出てきたみたいでね」
ギクリと男の表情が歪む。
頭の悪さゆえに余裕綽々だった態度が崩れ、脂汗を搔きながら貧乏ゆすりを始めた。
「厚顔無恥であっても自分のしてきたことは理解できるようだね。君とは長い付き合いになりそうだ」
「そ、それは……」
「警察官が個人の感情を持ち出すことは御法度だが、私は数ある犯罪者の中でもレイプ犯が大嫌いでね。無事な体で娑婆に出られるとは思わない事だ。これから君たちには法の裁きと世間の風という地獄が待っているから覚悟するんだな」
「なっ、け、警察がそんな事言っていいのかよっ」
「これは独り言だよ。さあ、たっぷり話を聞こうじゃないか。今日はとことん付き合ってもらうぞ」
「ひぃい……」
その後、加奈子をレイプした実行犯である男の所持していた動画によって犯行は確定することになり、男は正式に逮捕されることになる。
もちろん様々な手続きを経ての事なので、実際に逮捕されて刑務所に入るのは大分先のことであるものの、この男が明るい世界を再び見ることはなくなった。
今までのツケが回ってきたかのように、大小様々な犯罪が明らかとなった男の人生は破滅に向かっていくことになる。
その時点で動画に映っていた複数の人間が浮き彫りになり、警察の捜査が入る事が決まった。
だがその中に、実行犯の主犯格とみられる男は含まれていなかったのである。
加奈子を地獄に堕とした悪鬼の親玉は、未だに健在なのであった。
彼らの因縁はまだ終わっていない。