ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
しばらく休みをもらったので久しぶりの出社に気合いが入る。
今の俺は帰りを待つ人がいるのでやり甲斐もあるってもんだ。
忍従の5年間は必死ではあったが行くべき道が定まらずに迷いまくっていたしな。
今は仕事もそこまで忙しくない時期だし、早く加奈ちゃんの元へ帰りたい。
ただ来月から師走でかなり忙しくなる。
加奈ちゃんとの時間をしっかり確保できるように工夫しないといけない。
そうなのだ。
今日からは働くということの意味が今までとはまるで違ってくるのだ。
いなくなった恋人を探し続けるという日々から、彼女を守り、2人の未来の為に働くという、充実した意義のある労働が待っている。
今の会社は大企業だが、残業もほとんどないし福利厚生もしっかりしている。
ボーナスも額がデカく、努力や能力が正当に評価され、スキルアップがそのまま収入のアップにつながるやり甲斐に満ちた職場なのだ。
大学生当時の俺的にはかなり厳しい競争率だったが、ジム時代に知り合った井上先輩からもらったアドバイスのおかげでギリギリ採用してもらうことができた。
それから運良く部長である彼と同じ部署に配属されることが決まり、大変ながらも充実した日々を過ごし、仕事に邁進してきた。
部長にはお礼を言わないといけないな。野卑な愚劣漢共から守ってもらえたし、その後の処理がスムーズに行ったのも彼のおかげだ。
ここ数日もわざわざ有給にしてくれたし、俺の事情を話して理解してもらえた唯一の人でもある。
本当に頭が上がらないのだ。何から何まで頼り過ぎな気もするが、その人脈がなければ今の状況は不可能だっただけに働きで返したい。
今日から通勤路は徒歩になる。いつもは電車で朝のラッシュに巻き込まれていたが、引っ越し後の立地が会社から徒歩圏内なのは非常に有り難い。
「おはようございます」
エントランスからオフィス棟に繋がるゲートの警備員にいつものように挨拶をし、次々に出社してくる同社の社員達と共にエレベーターを昇る。
ゲートを通る際にICカードをスキャンし、所属部署の入り口で同じようにカードをスキャンすることで始業の打刻を行った。
「よお志藤。ここ数日どうしたんだよ、突然休んじゃってさ。風邪でも引いたの?」
「いや、ちょっと野暮用でね」
「無遅刻無欠勤だったお前が珍しいこともあるもんだな。よっぽど大事な用事だったのか」
「まぁね。全てにおいて優先する事柄だったよ」
先に来ていた隣の席の同僚に挨拶を交わし、部長が出社してくるのを待った。
「みんなおはよう」
「あ、部長、おはようございまーす」
「おはようございます部長~」
「おう、おはよう」
出社した部長のところへ挨拶に向かう。
「おはようございます部長」
「おはよう志藤。どうだ、彼女孝行はできたか?」
小声でウィンクする部長に目礼をしてイエスの返事を送る。
「それは何よりだ。さて、今日から励んでくれよ」
「はいっ」
「それから話したい事がある。ランチ奢ってやるから付き合え」
「あ、すみません……。加奈ちゃんが弁当作ってくれて」
「ほほう、そうか。なら食堂でかみさんも呼んで一緒に食うか」
「はい、ご一緒させてください」
それから午前中は休んでいた間の引き継ぎを含めて忙しなく仕事をこなす事になりそうだ。
そろそろ中堅に差し掛かっている俺にはあちらこちらにやるべき事が多い。
頑張れば頑張る分だけ給料が上がるので頑張り甲斐があるってもんだ。
歩合制でもないのに頑張りが評価されるっていうのはありがたい。直接の成績ではなくて影の努力が実るって意味だから。
優秀な同僚のおかげで仕事が溜まったりはしていないが、休みが続いた分だけ体が仕事モードに慣れるまで時間がかかる。
集中力を高めて仕事の準備をこなしていると、甲高い声の女が話しかけてきた。
「せーんぱいっ♪ おっはようございまーす♡」
「なんだ篠崎か。おはよう。今日も無駄に元気だな」
「お褒めにあずかり光栄ッス☆」
「褒めてねぇ」
「チンポまみれの先輩にしては、あ、間違えた。クソ真面目で有名な先輩がいきなり有給連続で取るなんて珍しい事もあるッスねぇ」
「どんな言い間違いだそれは。朝っぱらから飲み会のノリで喋るなよ。会社だぞここは」
いきなりドキツい下ネタをぶち込んできたこの女は篠崎(しのざき) 咲良(さら)という。
天然か染め物か知らんが色濃く眩しい金髪に褐色の肌が似合う可愛い系のギャルなのだが、本人はご覧の通り下ネタ全開の女子大生みたいなヤツである。
会社の中ではもっとも付き合いの長い後輩でもある彼女の態度は気安いの一言だ。
我が社は一流企業の看板を背負っている。だがこいつは学生サークルの延長でもやっているかのように化粧も髪色も遊んでいる女のそれだ。
「固い事言わないでくださいよ。硬くするなら下半身――」
「言わせねぇよアホッ。用がないならさっさと仕事に戻れ」
「あ、用事はありましてですね。これ、休みの間に受け持った仕事のリストっす」
隙あらばシモのネタをぶっ込んでくる篠崎の言葉を遮るも、急激に仕事モードで顔付きが変わりやがる。
こんな見た目であるが仕事は優秀であり、上司からの覚えも良い。
底抜けに明るくてセクハラも軽くいなす立ち回りの上手さもあるので男性人気も女性人気も非常に高くて部署内のムードメーカーでもある。ちなみに女性人気が高いのは高齢社員のセクハラを一手に引き受けているから、なんて話も聞く。井上部長が睨みを効かせているので最近は本当に少なくなったけどな。
実は入社してから初めて指導した後輩がコイツなのだ。入社当初は本当に仕事ができなくて俺が教育係に任ぜられたのだが、大企業であるはずのこの会社で何が採用基準になったのか分からないくらいダメダメだった(俺も人の事は言えんが)。
とはいえ、そのおかげで俺も後輩育成の大変さを味わって大いに成長することができたし、当時教育係を命じた井上部長の先見の明だったのだろう。
「こことここ。文字が間違ってるから直しておくぞ」
「あ、本当だ。一瞬で気が付くなんてさすがッスね。有り難いっす先輩♡ 今度デートしてあげますね」
「余計なお世話だ。後輩の面倒にいちいちお礼なんて受け取れるか」
いつもの冗談なのでかるく流して仕事を続ける。
こんなぞんざいに扱ってもこいつはまるでめげることがない。
加奈ちゃんが行方不明の間に新しい恋愛に揺れた時期がある、という話を以前にしたと思う。
実はその相手がコイツなのである。
性格はちゃらんぽらんだし見た目は完全に遊んでいるギャルッ子の篠崎だが、恋愛に関しては案外真面目な印象だ。
人の悩みを聞き出すのが上手いし明るいので悩んでいるのが馬鹿らしくなる。
探しても探しても手掛かり1つ見つけられない時期に荒んだ事もあったが、彼女の明るさに助けられた。
そんな彼女とは自然と距離が近くなっていった。色々あって、ある日告白された。
憎からず思っていた事もあって俺も相当揺れた。
だが俺はそれまで加奈ちゃんを必死になって探し続けた自分を否定したくなかった思いから意地を張ってその告白を断っている。
それ自体を後悔はまったくしてないものの、それ以降も以前と変わらぬ好意を寄せ続けてくれる彼女に少し悪い気がしてしまう思いもあったりする。
だから俺は大学時代の彼女を未だに思い続けている事をしっかりと伝える事にしたのだ。
篠崎はそれをバカにすることなく肯定してくれた。普通は過去の女を引きずり過ぎな痛い男のはずなのに。
態度は以前と全く変わらないし、仕事は真面目。ノリは軽くて下ネタ全開。
だけどどこか憎めない。そういうヤツなのだ篠崎咲良という女は。
周りの印象がアレなので経験人数は4桁にリーチが掛かっているなんて噂をするヤツもいるが、本人もそういう冗談を否定することはなく、むしろ乗っかったりするので本当の所はよくわからない。
「連れないッスねぇ。あ、もしかして彼女とかできたんスカ?」
「……ああ、まあな」
「え……」
「前に話しただろ。大学時代の彼女とよりを戻したんだ」
「……ぁ、なるほどッス」
篠崎の声のトーンが明らかに落ちる。こいつは、未だに俺を憎からず思ってくれているという事なのだろうか。そう考えるとそれを伝える事を少しためらいそうにもなった。
「みなさーーーんっ! 志藤先輩に彼女ができたってよぉおおおっ!」
『『『『なぁあああにぃいいいっ!』』』』
「ってぅおいっ! 篠崎ッ、何いきなりバラしてんだコラッ」
いきなり大声で暴露しやがった篠崎の声で出社してきた同僚達がザワつき始める。
「あの超絶朴念仁の志藤に嫁さんガッ!?」
まだ嫁じゃないが、そうだ、指輪買っておかないと。
「女全部拒否ってきた超絶ヘタレの志藤に女ができたっ!?」
「万年ホモ疑惑の志藤が彼女ッ」
「いや、ワンチャン彼女じゃなくて彼氏の可能性もッ!」
なんという酷き誤解だろうか。彼女だっつーに。
「俺、狙ってたのに……(ボソ)」
何か聞こえてはいけない呟きが聞こえた気がしたが全力でスルーした。
「あーーーーっ、それってもしかして愛妻弁当ッ! 志藤先輩が愛妻弁当持ってキターーー」
「「「「「ナ、ナンダッテッ~~~~~ッ!!!」」」」」
「お、おい、ちょっと」
カバンの弁当が見つかってしまう。
大声で騒ぎ立てる篠崎の叫びに部内は更に騒然となり、野次馬根性旺盛な職場仲間共がわらわらと集まってくる。
「あの超絶スパイラル朴念仁の志藤に嫁さんガッ!?」
スパイラルってなんやねん。ねじれてるとでも言いたいのだろうか。
「女全部拒否ってきた超絶ヘタレの志藤に嫁ができたっ!?」
「万年ホモ疑惑でパンツレスリング出演オファーが来ていると噂の志藤が愛妻弁当ッ」
「いや、ワンチャン彼女じゃなくて旦那の可能性もッ!」
直近で同じ事を言われた気がするデジャブ展開。彼女がいるって言ったばかりだっつーの。ヒドい風評被害もあったもんだ。頼まれたってそんなもん出演せんわ。
「お前ら好き勝手言ってくれるなァぁ!! 彼女だよっ!! 彼女に作ってもらったのっ!!」
「「「「なぁあにぃいいいいっ!!」」」」
勢い余って同僚共の口車に乗せられた俺は、吐露させられてしまった。
別に彼女持ちであることは隠す必要もないが、なんか釈然としない。
結局、同僚・先輩・後輩達から質問攻めにあってしまい、高校の同級生の元カノと寄りを戻した、みたいな流れであると説明せざるを得なかった。
流石に本当の事情を正直に全部話すわけにはいかないのでそこら辺はぼかしているが。
「なるほどぉ。志藤がやけに女に興味示さないのは元カノが忘れられなかったからなんだなぁ」
「ガチでそっち系疑ってたが、ノーマルだったんだな、良かったよ」
「俺ワンチャン狙ってたのにな(ボソッ)……」
「今度合コンに無理やりでも連れて行こうって計画してたんだぜ?」
随分と好き勝手言ってくれるなこいつら。
あと何か聞いてはいけないワードが飛び出した気がするが幻聴だと思いたい。
「そりゃありがとよ。この通り恋愛は成就したからこれから飲み会には参加し難くなるからよろしく」
「いやぁ、一途ッすね志藤先輩。乙女としてはそういうの凄くポイント高いっすよ」
ギャルッ子篠崎に背中をバシバシを叩かれ、息が詰まりそうになる。
「まあ未練がましいし、半分ストーカーっすけどね」
「一言余計だ」
ヘタをすればそのとおりだっただけに、あまり強く言い返せないのが辛いところだ。
俺は飲み会にあまり参加する気になれなかったが、部長からもたまには息抜きしないと、ってな感じに誘われたりしていることもあり、ある程度参加はしている。
部長を始めとして、この部署の空気は凄く良い。
だから彼らに救われてきた部分も沢山あったのだ。
そういう意味では感謝しても仕切れない。この空気感がなかったら、俺はもっと疲弊していただろう。
「お前が乙女とかないわぁ」
同僚の独身男がギャルッ子にツッコミを入れる。
「なんっすかっ! ウチだって乙女心くらいありますよっ」
「乙女は経験人数4桁にはならんやろ」
「ひどっ!! まだ998人ですよ~」
「ほぼリーチじゃねぇかっ!!」
同僚と後輩のハイテンションな会話であったが、俺にとっては思うところがあらざるを得ない内容だった。
「別に経験人数は関係ないだろ。どれだけ一人の人を好きでいるかに過去の性経験は大した問題じゃないよ」
俺自身は独占欲が強く、できればその人の唯一でありたいと願っている。
だが、加奈ちゃんとのことがあって、その人の過去に何があったとしても、今その瞬間に相手を愛しているかがもっとも重要であることが理解できた。
きっとノリで冗談に付き合っているのだろうが、仮に篠崎の経験人数が本当に四桁リーチであっても彼女が魅力的であることに変わりは無い。
「……」
「……」
「……」
「……あ、あれ? どうした……?」
なんでか微妙な空気が流れ、部署内の時間が止まったように静まり返る。
「せ、先輩……先輩ってすげぇ良い男だったんッすね」
「なんだそりゃ」
「やっべぇ!! 本気で落としておけば良かったって後悔したっすっ!! 好きですッ、浮気エッチしませんか!」
「良いわけねぇだろっ!! なんだその最低の告白はっ!!」
「大丈夫っすっ、ウチ、締まり良いっすよッ、口は硬いんでセフレから始めましょうよッ、あと意外と家庭的ですッ」
「乙女はどこにいったんだよっ!! 多分そういうとこだぞっ!!」
クセが強いし、騒がしいが、俺にとっては良い仲間達だ。
「志藤ってやっぱ良いケツしてるよな(ボソッ)……」
聞こえてない、聞こえてないぞッ……。
「おーい、朝礼始めるぞ……」
井上部長の呆れたような呟きがオフィス内を通り過ぎていった。