ガチレ〇プからの調教でズタボロにされた恋人を鍛え上げた絶倫ボディで徹底上書きする話 作:かくろう
遠くの町。とある風俗店にて行われた一コマ。
「いやぁ、リホちゃんって可愛いねぇ。俺リピートしたくなっちゃうよ」
「えぇ本当にぃ♡ ありがとう~嬉しい~♡ お客さんイケメンだから嬉しいぃ♡」
リホ、と呼ばれた女は表情筋の上に貼り付けた笑顔で男に媚びる台詞を吐きながら不細工な男の気持ち悪い台詞に吐き気を抑えていた。
「俺、そんなにイケメンかなぁ~。照れちゃうなぁ」
(んな訳ねぇだろマントヒヒが。金だけ置いて帰れっての)
「今度から指名するからさぁ。ちょっとだけ本番やらせてくれないかなぁ?」
目の前の客の心底どうでもいい顔のパーツを適当に褒めながらサービスしていると、うんざりするほど聞いた台詞に辟易する。
「ええっ、ダメですよぉ。お店に怒られちゃいますぅ」
「ほんの一瞬だけっ! 先っぽ少し入れるだけだからさっ! ねっねっ?」
(はぁ……またこのパターンか。どいつもこいつも、二言目には本番本番。そんなにヤリてぇならソープ行けってんだクソが……)
とはいえ、ここから上手く丸め込んで指名を取らせなければならない。
本番はできない。でもここで店員を呼んだり罵倒して追い出しては今後のカモにはなってくれない。
だから上手いこと丸め込んで、希望を持たせて引っ張るしかない。
強引に迫ってくるようなら店員を呼べば良い。
好きでもない男とのセックスなんて冗談じゃない。死んでもゴメンだ。
リホはマントヒヒ男を上手いこと丸め込んで既定のサービスでなんとか射精させ、時間いっぱいまで持ちこたえた。
普通に考えればルールを守らない客など叩き出せば良いのだが、男を手玉に取れないなどプライドが許さなかった。
◇◇◇◇◇
「はぁ……、どいつもこいつも本番本番……。それしかねぇのかクソ共がッ」
勤務時間が終わり、その日の給料を受け取ったリホは悪態をつきながら伝票の数字を眺める。
「お疲れ様ですリホさん。今日も指名ナンバーワンですよ」
スタッフから渡される給料袋を受け取り、自分の美貌を讃える証明となる証拠に満足する。
リホはその店舗でナンバーワンの指名率を誇っていた。
「フン。私なら当然でしょ。そろそろ給料あげても良いんじゃない?」
「まあまあ。決まりですから。助かりましたよ。クリスマスは人手不足で」
スタッフの男は悪辣なリホの態度に不機嫌を表に出さないように懸命に耐える。
リホの勤務態度は非常に悪く、客に対しては媚びを売るがスタッフの男に対しては悪辣なほどに酷かった。表向きの態度とは違い、露骨にこちらを見下しているのが分かるのである。
見た目は綺麗なのと、客からの受けは良い。
指名率も高いため売り上げをあげている彼女に店側としても文句を言いにくいのだ。
因みに給料はしっかりと支払われているが、彼女にとって自分が想定している事から外れれば、それは他人のせいであり自分が間違っているとは一切考えないのである。
リホはこの店の中でキャストからもスタッフからも大変嫌われている。
しかし、気が付いていないのは本人ばかり。
古株からも新人からも嫌われているし、店の特性として部屋待機というシステム上、他のキャストと関わる事もない。
因みに休憩室のような場所はもうけられており、他のキャストは待機時間に一緒に食事をしたりお喋りに興じたりする者もいるほど店内キャストの仲は良好だが、リホがそれらに誘われる事は一切ないし、リホの側も関わろうとは思っていなかった。
他人に容姿や指名率のことでマウントを取り、あからさまに見下す態度は、部屋待機でなければもっと多くのトラブルを招いていただろう。
彼女は、自分が何故キャストから避けられているのか理解していない。
容姿の綺麗さだけで20年以上もの人生をチヤホヤされてきた彼女にとって、自分を引き立てない他人など人間ですらないからだ。
そんな性格をしているから、スタッフからはなんとかして店から追い出したいキャストとして疎まれていた。
指名率は良いが、他のキャストとのトラブルの事を考えると、そろそろ解雇したいが、正当な理由がないため頭を痛めていたのである。
(やっぱ風俗って稼げるわぁ……バカな男共を上手いことおだてながらちんぽしゃぶるだけで金もらえるんだから。ボロい商売よね)
因みに風俗とはそれほど楽な商売ではない。
リホには一定の才能があり、大した努力もせずに客を満足させることには長けていた。
故に彼女にとってこれほどボロい商売はないのである。
「りほちゃ〜ん。ちょっと良いかな」
心の中でプライドを満足させながら思った以上に少ない給料袋に舌打ちしていると、店長から声をかけられる。
「系列店にヘルプで入ってくれないかなぁ」
「えぇ? なによそれ。面倒くさいから嫌よ」
「お願いだよ。ヘルプの間の給料はフルバックだから」
(フルバックか……借金の事もあるし、ここらで稼いでおくのもありかな……)
「まあ良いわ。いってあげる」
「助かるよ、お願いね。早速来月頭のシフトから組んでおくから」
フンッ、と鼻を鳴らしたリホ。
金が手に入るならと、すぐに意識をそっちに向けた彼女には、店長が安堵と辟易の溜息を漏らしたことなど気がつく事はなかった。
◇◇◇◇◇
その女――『牧野 千咲』は、月宮加奈子の大学同期である。
つまり、加奈子を罠に嵌めた張本人であり、彼女の不幸の元凶とも言える存在だった。
5年前、牧野は大学で女王の如く君臨し、周りから容姿を褒め称えられ、自分の美貌に絶対の自信を持っていた。
それ故に、自分よりも他の誰かが持て囃されることを決して許さない傲慢な性格をしていたのである。
加奈子は当時、今ほど目立つ容姿をしていたわけではない。
ただ胸は大きかった事もあり、大人しめな空気感と素材の良さが相まって密かにキャンパス内で人気があったのである。
牧野はそれが気に食わなかった。
『ブスのくせに……』
胸が大きかったから。
ただそれだけの理由で男性人気は加奈子に移っていった。
少なくとも、牧野自身はそう感じたのである。
それは単なる自意識過剰なのであるが、牧野千咲の生きている宇宙ではそれは決して許されなかったのである。
故に、牧野は加奈子を罠に嵌めた。
理由は『気に食わなかった』――ただそれだけである。
当時付き合っていた男に頼み悪い仲間に生け贄として捧げたのである。
計算外だったのは、付き合っていた男までが加奈子の身体に夢中になってしまい、それから自分の言うことを聞かなくなってケンカが絶えなくなり、そのまま自然消滅となった事だけだった。
悪辣な女は、未だ健在なのであった。