魔力ゼロだからと追放されて死んだら、オレの中の魔王が目覚めて犯りたい放題しやがる(改題) 作:遊野優矢
「そうですか……やはりここにも……」
洞窟の奥にいた女達のことをパナデリアに話すと、彼女は顔をしかめた。
初めてあの光景を見た時、彼女は激昂したものだが、今では冷静に対処ができる。
それが良いことなのかはわからないが。
「早く彼女達をここから出してあげたいですが……」
パナデリアは傾きかけた太陽を見る。
森はまもなく夜になる。
憔悴した女8人を連れて、夜の森を歩くわけにはいかない。
交代で入口の見張りをしながら、女たちの体に布を巻き、温かい食事を与えた。
手枷は片手だけ残してある。自由に手を使えるが、壁から一定距離しか移動はできない。
「私達を売る気でしょ!? もういや! いっそ殺して!」
かろうじてまともな意識が残っている女がそう騒ぎ出した。
「今混乱して逃げられると、暗い森では探せないんだ。夜が明けたら必ずここから逃がしてやる」
これも騎士団時代に経験したことだ。団員の目を盗んで逃げ出した女は、翌朝獣に食い散らかされた死体で発見された。
まともな判断などできないのだから、これが命を無駄にしない最善だ。
「うそよ! 犯して売るんでしょ!」
その女は聞く耳を持たなかった。
他の女たちに伝播すると面倒だ。
レックスは手刀を彼女の首に落とし、意識をかりとった。
「ひっ……」
それを見た他の女は恐怖の目をレックスに向けながら黙る。
怖い思いをさせてすまなく思うレックスだが、人手がない以上、こうするしかない。
夜がふけても見張りは必要だ。ゴブリンは夜行性でこそないものの、火を使う知恵は持っている。
今はパナデリアが見張りに立ち、ハイオルムが女達を見ている。
自傷行為に走らないよう、彼女たちへの見張りも必要なのだ。
日没と同時にレックスはハイオルムに変わった。
その瞬間を見ていない女達は、助けにきてくれたのは3人だと思うだけだ。
ハイオルムは女達を見下ろす。
震え怯える者、心ここにあらずでぼうっとする者、なんとかして逃げ出そうと手枷を壁にたたきつける者。
いずれもまともな精神状態ではない。
ハイオルムは女達のいる部屋から外に音が漏れないようにする魔術をかけた。
一方向だけの音を遮断する特殊な魔術だ。
ゴブリン達がやってきた時のために、外からの音は聞こえるようにしてある。
それがなくても、森には監視用のコウモリを放っているので、奇襲されるようなことはないが。
次にハイオルムは、女達に催淫の魔術をかけた。
普段のハイオルムなら、本人の魅力と漏れ出す魔力だけで十分だ。
しかし今回は、意図的に多幸感を増幅するスペシャルな魔術を使う。
「あ……あぁ……」
女達は自ら胸や股をいじりながら、頬を紅潮させ、ハイオルムを見上げる。
ハイオルムはそんな女達を見て、何かを思い出すかのように遠い目をしている。
「ここでの出来事を幸せな記憶で上書きしてやる」
ハイオルムは静かにそう言うと、一人目の頬に優しく手を触れた。
するとその女は幸せそうな笑顔を浮かべ、ハイオルムの胸に顔を埋める。
ハイオルムは彼女を抱きしめながら頭を撫でる。
「んふぅ……」
女から熱い吐息が漏れる。
そのままハイオルムの手は背中、尻、胸と這っていく。
十分にほぐしたところで、そそり立つそれを彼女の中にゆっくりと入れた。
「あぁ……はぁ……んっ、あっ、いいっ……」
一突きするたび、女の喘ぎ声が響く。
それを他の女達が羨ましそうに眺めている。
「私もぉ……」
我慢できなくなった女が服を脱ぎ、ハイオルムの腕に胸を押し付けてくる。
「焦るな。全員抱いてやる」
ハイオルムは女達を順番に抱いていく。
彼と交わった女達はみな、快楽よりも幸福感に包まれた顔で眠り始めた。
これで拉致はされていたものの、ゴブリン達にひどいことをされた記憶は上書きされる。
洞窟の中では幸せな生活を送っていたのだと。
ハイオルムの虜にはなってしまうが、精神を壊したまま一生を終えたり、ここを出た後に自殺したりするよりはよほどいいだろう。
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