※この作品はR-18です。

The Last of Zangoose   作:ムラムリ

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同じザンハブなので繋げたけど、前回とは繋がりはありません。
ポケモン小説wikiの第十二回帰ってきた変態選手権に投げたもの。
https://pokestory.pgw.jp/main/?%E7%AC%AC%E5%8D%81%E4%BA%8C%E5%9B%9E%E5%B8%B0%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%9F%E5%A4%89%E6%85%8B%E9%81%B8%E6%89%8B%E6%A8%A9%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B
内容としては、一度捕まえられたものの、野生の趣を捨てきれずに野に放されたザングースとハブネークが、今度こそ殺し合いという名の愛し合いをしようとしたところ、それぞれがザングースとハブネークの群れに教えを請われる事になり……というところから始まる、それぞれが迎える末路の話。



The End of Zangoose

『これからは好きにして良いよ』

 ヒトに変に町外れに連れられて来たかと思えば、神妙な面持ちでそう言われた事に、驚きはなかった。

 そう言われた、俺と宿敵。俺達はヒトの言葉と、そしてその隣で複雑な顔をするヒトが最も信頼する相棒を見て、それから互いに顔を見合わせる。

「つまりは、そういう事か」

「らしいな」

 続いて、その最愛の相棒が相変わらずの顔で口を開いた。

「……分かったなら、さっさと行ってくれ」

 ヒトのものになる。それを示すボールから俺達が完全に解放されたのかどうかまでは分からなかったが、そうでなくなる事に対しては、想像以上に何も思わない事に逆に驚くくらいだった。

「じゃ、まあ、行くか」

「そうだな」

 俺達は踵と蛇腹を返して、ヒトと、その相棒に背を向けた。

 後ろではどうせまた相棒諸共に多様な顔つきをしているのだろうと思いつつも、特に振り返る事もなく、当てもなく。

 ただ、距離が離れていく内に、そのヒトの声が唐突に大きく響いた。

『元気でねーーーー!!』

 それにも俺達は特に何も返す事はないが、顔を見合わせた。

「俺達の事分かってて言ってるんかね?」

「そうだろ。そういうヒトだからな」

 ……その日、俺達は野生に還った。

 

*

 

 実力は本当に互角だった俺とハブネークは、本能に刻まれた宿敵である事を含めても本当に息の合う存在だった。

 群れの中で有望株として成長した俺達。木端な奴らを屠り、喰らい、そして自ずと出会った俺達。

 自然と命のやり取りをしたが、全く決着のつかないまま、その分厚い胴に爪を食い込ませる力もなくなり、同時にそいつも俺を締め上げる力もなくなり、それぞれ仲間に引きずられて撤退した初戦。

 相打ちを重ねていく内に、群れを率いるよりも、その個としての決着を優先して段々と群れから離れて戦うようになった俺達。

 ここまで相打ちを重ねてしまったのならば、正々堂々とどちらが明確に上であるかを証明したい。不意打ちや闇討ちをする気など最早毛頭にも思い浮かばなかった。

 そして殺し合いをするのならば、相打ちなど認めたくない。殺した上でそれを腹に収めて生きていくべきだという思想すらも等しく、幾度と相打ちを重ねてそれぞれボロボロになって悪態を吐きながら帰るという事を何度も何度も重ねていく内に、俺達は他の誰よりも互いの事を理解していた。

 そしてある日。より死の淵まで近付く程にまで戦い、帰ろうとしても力尽きて倒れていたところを、宿敵もろともそのヒトに捕えられた。

 

 それからは、血の臭いとは全く無縁な世界ながらも、今までとは全く比にならない経験を共に積むようになった。

 今までの戦い方が通じる事など、ほぼほぼなかった。今まで住んできた世界では見た事のない獣が見た事のない技を繰り出してくる事が日常茶飯事だった。

 誰もが、生きる事そのものとして強くなろうとするのではなく、ヒトに受けた恩に報いる為、ヒトと共により高みを目指す為、それぞれが他の目的を持って強くなろうとしていた。

 自らが狩った肉を食べる事などまず無くなった。カリカリした、それでいて不思議と満足感溢れてくるものが主食となった。

 時に、宿敵と隣に並んで共通の敵と戦った。成長した俺達は、そのヒトの獣達の誰よりも意志を通じ合って戦う事が出来た。それは純然たる実力や種族の差のある相手にだって時には勝てる程だった。

 ヒトに捕まるまでの俺達はヒトの言うところの、井の中のニョロモに過ぎなかった。けれども、俺達は井戸から飛び出してニョロゾへと、ニョロボンかニョロトノへと成長する事が出来た。

 しかし、俺達には変わらない事もあった。

 俺達は共に飯を食い、共に眠り、共に研鑽し、共に各地を旅して、共に戦った。

 けれども、談笑している時でさえも常に、俺達のどちらかは牙か爪かに貫かれて、引き裂かれてか、締め折られて死ぬのだという確信があった。

 気をつけなければ、倒した後に仕留めてしまうような所作に入ろうとする事もあった。取り返しのつかない傷を積極的に狙いにいってしまう事も何度だってあった。

 それだけは、ヒトがどれだけ矯正しようも変わる事はなかった。

 それどころかその欲求は、成長に伴って増えていき、いつか俺達は自分からボールから抜け出してでもこいつと殺し合いをするだろう、それが満たされなかったら、その歪みは普通の戦いの中で弾けるだろうと確信していた。

 ヒトや他の獣達もそれを同じく理解していた。

 

*

 

 久々の、外での夜。獲物を狩るのも久々だったが、闇夜に潜む事をせずとも、ヒトと過ごした自然とは異なる臭いがこびりついていても、別に大した苦労もなかった。

 けれども、ヒトの手持ちとしての生活に慣れきっていた事だけは自覚していて、どうにも夜の騒めきが気になって仕方がない。

 木の上で、そろそろ満月になろうかという月を眺めながら、隣で太い枝に絡まっているそいつに聞いた。

「それで、これからどうする?」

「どうする、って言っても、やる事は決まってるだろ」

「まあ、な」

 けれども、意外にもすぐにやろうという気持ちにならないのは不思議だった。

 野良に戻ったのならば少しくらいはその生活を堪能しようというような、出来るようになったからと言ってそんなすぐにやりたいと言われたらそうでもないというような。

 いや……ヒトと旅をしていく内に、変わってしまったものもあるのだ。俺は、この宿敵の事を少なからず好意的に思っている。異性であったのならば交わっていても全くおかしくないだろうという程に。

 俺と宿敵は、実は子を為せるのだと聞く。そして、為したのならば子育てをする事まで全く疑いはない。

 けれど、それでも、いや、だからこそ、俺達は殺し合いをするのだ。そこまで互いの事を理解し尽くしたからこそ、やはり共に仲良く生きていく道など許せない。

「満月は、明日か明後日か。ま、その時で良いだろ」

「そうだな」

 そうさっくりと決めて。

 その上で自然と身を寄せ合った。

 寝る場所が変わろうとも、宿敵の鱗の滑らかさや、分厚くとも締まった蛇腹の弾力は変わらない。

 同時に俺の毛並みの艶やかさと、爪の冷たい鋭さも。

「じゃ、おやすみ」

「おやすみ」

 共に寝た。

 

*

 

 朝が来る。獲物を捕まえて食べる。一度別れて、体を解して、技の練習。

 技というのは数多く使えれば良いものではない。何度も何度も毎日のように積み重ねた動きからのみ得られるものがある。

 しかし、研ぎ澄ませた一つの爪にのみ頼るのにも限界はある。如何に研ぎ澄ませようとも爪は爪に過ぎない。横から叩かれれば砕ける事もあるし、岩を貫く事も出来ない。

 俺達よりもよっぽど賢いヒトの指示を聞いて、純粋に技量を競い合う事で得られるものは、ただ同じ奴を相手に何度も殺し合うよりも余程得られるものがあった。

 でかい奴から硬い奴から素早い奴から重い奴から。小さくて目で追ってられないくらいに速い奴、そもそも実体がない奴、手足になるものが何十本もある奴、手足の全てを念動力で賄っている奴。一撃すら喰らっていけない奴から、絡め手でじわじわと嬲ってくる奴、距離を取って特殊技で攻め立てて来る奴から、補助技に専念して次へと繋ぐ奴。

 とにかく色んな敵と戦った。勝って、負けて、負けて、勝った。独力で勝った。独力で負けた。俺の相性ではどうしても勝てないと錯覚する程の惨敗を喫した。力を合わせて勝った。お膳立てをされて勝った。お膳立てをする為の捨て石となった。ギリギリのところで微かな道筋を辿って勝利した。

 そのどれもが、俺を強くした。俺に多種多様な道を迫ってきた。

 宿敵と殺し合うのに必要になる事は極々僅かしかなかったとしても、培って選び取ってきたその過程こそが俺にとっての何よりの成長だった。

 脇道に逸れたからこそ得られなかったもの。そして戻ってきたからこそ捨てる事が出来るもの。

 その結果がどうなるのか。また相打ちに終わるのか、それともどちらかが勝利してどちらかが腹の中に収まるのか。何にせよ、結果が訪れた時には満足しているだろうという確信がある。

 そして。

 宿敵にとってもその全ては同じであると、言葉を交わさずとも俺は信じて疑わない。

 

 想像上の宿敵を目の前に写し出す。そうやってまで戦いの準備をするのがいつ振りだったか分からないが、毎日隣に居たそいつを想像する事は久々であれど難しい事ではなかった。

 戦う時は入念にとぐろを巻いて集中を終えているであろうそいつの動きには、一切の無駄がない、訳ではない。そいつが念動力やらで作られた壁やらをすり抜けられる稀有な特性を持っていても、素早い訳でもないそいつが念動力そのものや遠距離技を掻い潜って牙を突き立てる為には、どうしても騙しの技術が必要だったのを、俺は隣で見てきていた。

 そいつが研ぎ澄ませたフェイントは、時にそのまま勝負を終わらせる。捕食者としての殺意を存分に含ませた睨みと目を合わせてしまえば、それだけで降参する奴も少なくなかった。

 そこまで成り上がり、そしてすっかり準備を整えてきたそいつに、目を細めて俺は対峙する。俺ですらも、その睨みを正面から受け止めてしまえば動きに支障は出る。

 すれば、そいつはヘドロ爆弾で毒霧を作ってくるか。視界がそうして塞がれても、ハブネークは熱を見る目を別に持っている。いや、如何に奇襲が得意だとは言え、ずっと隣に居た俺には通じにくい事を見越した上で、別の策を取ってくるか。しかし受けに徹する事もないだろう。そうするならば、こじ開けられて急所を貫く技量を俺は手に入れている。そんな愚策を、そいつがするはずがない。いや、だからこそやってくる可能性もあるだろうか? 今の今まで、ずっと隠していたような策があってもおかしくはない。

 どれだけ知っていても、一番長く隣で過ごしたとしても、いざ戦うところを想像してみれば、その宿敵は正に変幻自在だった。想像を動かそうとしてみれば、それは目に焼き付けた過去の一つを動かすしか出来ず。

 俺は仕方なく、その一つ一つに的確に対処出来るように反芻する。全ての過去を網羅したとしても、俺は実際に目の前にする宿敵を簡単に倒す事など出来やしないと確信しながら。

 

 時が過ぎていく。月の満ち欠けを気にする事も久しくなかった俺は、満月が今日なのか明日なのかすら分からなくなってしまったが、その時が刻一刻と近付いている事だけは変わらない。

 惜しいと思う気持ち。しかし、それ以上に血が騒いでいる。長らく身の内の深くに閉じ込めていた本能が何倍も凶暴になって目覚めようとしている。

 今日が満月でなかったとしても、俺はもう宿敵と顔を合わせられないだろう。その瞬間に言葉など歯を剥き出しにして、全身の毛を逆立てて、凶悪な笑みを浮かべて、爪を交わしてしまう。

 とてもとても、楽しみでならない。この胸の高鳴りは、本能と言う端的な言葉で済ませてしまうには余りにも安過ぎる。

 それを、ヒトから学んだ沢山の言葉で一番適するものを選ぶとするならば。

 ……やはり、俺は宿敵に恋をしているのだろう。宿敵を愛しているのだろう。その愛を最も伝える方法が双方殺し合いになるだけで。

 そして、その宿敵は断じて、ハブネークという種そのものではないと理解する。

「……これ以上近寄ってきたら容赦はしない」

 少し前から一匹でひたすらに練習しているばかりの俺を、何匹ものハブネークが遠くからにじり寄ってきた。

 俺の一言に、奇襲しようとしていたハブネーク達は一斉に襲い掛かって来るが、その内の一匹に迫り寄り、何をさせるより前に顎の下から脳天を貫いて振り返る。

「言ったよな?」

 爪を引き抜くと溢れ出す、ハブネークの血。やや冷たく、独特な香りのする。

 ……この感覚も、いつ振りだろうか? 抗えない本能の高揚。そして、雑魚をどれだけ打ち倒しても満たされない渇望。

 格の違いも分からずに襲い掛かり、怖気付いたハブネーク達を殺すのは、俺より生きてきた歳も短いようなヒトの子供が指示する獣を相手にするより楽だった。

 そしてやはり、俺は殺すという行為を、ヒトの相棒達が思わず躊躇するような行為を簡単に行える。どれだけヒトから駄目と言われても、矯正させられても、出来てしまう。

「……やっぱり、俺達は抜けて正解だったな?」

 半分ほど殺した後で、逃げていった奴を追う気にもなれずに、俺はここには居ない宿敵に独りごちた。

 

 夕方になり、そろそろ行こうかと思うタイミングで、今度はザングース達が来た。

 ハブネークの血の臭いをこびりつかせた俺に、群れの全体で来たのかと思う程に大量に。

「何だお前ら」

 するとリーダーらしきザングースが、前へと出てきて可能な限り頭を低く下げて言ってきた。

「俺達をっ、強くして下さいっ!!」

「嫌だね」

「え」

 思わず顔を上げたそのリーダーに返す。

「俺にメリットがない。それに約束がある」

 今日は満月になりそうだった。

「メリット? 約束??」

 案の定、理解出来ないような顔をする。

「別に、俺はお前らが全員こんな雑魚なハブネークに丸呑みされようが知ったこっちゃねえ。

 それより、アイツと決着をつける方が先だ」

「……アイツ?」

 いきなり周りのザングース共も騒つき始めた。……多分、宿敵の方もこのザングース共に襲われて、同じように返り討ちにしたのだろう。軽蔑するような声も聞こえて来て不快になる。

「もしかして……いや、それなら、俺達はアンタにどこまでも付いていく、アンタが俺達を鍛えてくれないなら、そのアイツとやらに戦う時だって付き纏ってやる!!」

 …………思わぬ反撃。そいつらの目はどれもこれも必死だった。長らくあのハブネークの群れと戦って来たのだろう。殺し、殺され、子を沢山産んで命を繋いでまで、その子供達すらもその螺旋に巻き込んでいく。

 反吐が出るが、この数に襲い掛かられたら流石に俺と言えど逃げ切るのも難しいし、逃げ切った頃には宿敵とも逸れてしまうだろう。

 溜息。

 ……宿敵も、きっと同じ事に巻き込まれているだろう。

「…………仕方ない。少しだけだぞ」

 次の満月に、抜け出そう。そしてその時こそ殺し合おう。

 そう心に決めて、もう一つ。

「それとお前、ちょっと来い。そうお前だ。分かりやすく悪態を吐いていたお前だ。さっさと来い」

 そうして前にまでやって来たそいつの首を、俺は刎ねた。

 唖然とする奴等に、端的に。

「アイツを馬鹿にする奴は、これからどれだけ増えてもこうするからな」

 

*

 

『言ってしまえば、あんたらは何もかも足りてねえんだよ。敵を知るだとか、敵を見るだとかそんな事全くせず、ただ殺意に任せて爪を振り回してりゃ良いと思ってるだろ。もっと言ってしまえば、あんたらは殺意に身を委ねる快感が第一で、負けても良いとまで思ってるとしか思えねえんだよ』

 昔、ヒトに捕まる前。俺が生まれ育った群れで、俺の実力が抜きん出たものになってから教えを乞われた時に、そんな事を言った記憶がある。

 正直、そもそも俺が何で稀有な特性を持って生まれたのかは、本当に何かの運に恵まれたかとかそんな事だろうが、何で俺が他の奴らより頭も体も動くのかは、俺としては、俺自身が努力したからだと言いたかった。

 俺はあの宿敵と出会って、あの宿敵をどのようにしたら仕留められるのかずっとずっと考えて考えて、強くなったと思いたかった。ヒトの手持ちになってからの方が強くなった幅は広いが、最初はそれだった。

 けれど、他の奴らはハブネークを群れ全体としてしか見ていない。本能を突き動かされる相手としか見ていない。そこから先に行こうとしない。

 そして、俺がそんな事を言おうとも、群れが劇的に変わる事もなかった。

 俺が多少指導しようとも、我先にと無策でハブネークの群れに飛び掛かって、何匹ものハブネークに巻き付かれて口から噴水のように血を吐き出す奴もいた。

 ハブネークとの戦いとなると、学んだ事を全て忘れてとにかく爪を突き刺す事ばかりに躍起になって、相打ちになって今にも死にかける目で、情けなく助けを見て来る奴もいた。

 強く成れた奴も今度は一匹のハブネークを甚振る事に夢中になって、他のハブネークに巻き付かれ、丸呑みにされていくところで、こんなはずじゃなかったのにというような呆然とした顔をしていた。

 何でだよ。もう、知らねえよ。

 そんな呆れと共に俺は、俺自身が努力で強くなったとは思えなくなってしまった。

 

 だから、別に大した事は教えなかった。

 こいつらも俺の元いた群れと同じような、ハブネークを目の前にしたら理性も何も吹っ飛んでしまうような、アホな顔つきの奴らばっかりだった。

 そうして、一日、二日、一週間、十日と時間は簡単に経っていく。

 こんな邪魔が入っていなければ、今頃はどうしていたのだろう? 俺は生きているのか、死んでいるのか。あいつの肚の中に収まって消化されきっているのか。それとも結局共に生きているのか。もしくは一匹になって虚無感にでも苛まれているのか。

 けれど何にせよ、勝敗に関わらず、きちんと全力で殺し合った末に決着が着いていればそれで良いと思っている。

『もっと言ってしまえば、あんたらは殺意に身を委ねる快感が第一で、負けても良いとまで思ってるとしか思えねえんだよ』

 ……アホ共に言った台詞は、ある時俺自身に返って来た。俺はアイツと何度も相打ちになる事を重ねていく上で、気付けば勝つ事よりも殺し合う事そのものを楽しんでいた。

 行き着く先で結局そうなるのならば、俺も結局アホなのかもしれない。俺達は、そうなるしかないのかもしれない。

 だったら、俺とアホ共の違いはどこにあるのだろう?

 ヒトと共にする時間の中で、そんな事をソイツに聞いた事があった。

『そりゃあ、俺達の関係は最早、本能だけで説明出来るものじゃなくなったって事だろ』

『そっか、そうか…………。

 なあ。そんな台詞、言って恥ずかしくないのか』

『……言って後悔したよ、俺は』

 正直、茶化さないと本当に愛し合ってるようで恥ずかしかったのが本音だった。

 そして俺も茶化した事を後から後悔した。

 

 ただ、明確に同じではないにせよ、似たようなアホである事には変わりない。

 そんなある日。俺が実質的な群れの長として馴染み始めてしまうくらいの時間が経ち、再びの満月が近付いてきた頃。

 一匹のまだ若いザングースが俺に恐る恐る話しかけて来た。

「あの、なんでそんな、いつも諦めたような目をしているのですか?

 雌達が夜な夜な来ても、全く受けずに」

「……別に、俺が求めるものはこの群れを率いる立場になっても降ってこないってだけだ」

「宿敵との、決戦ですか」

「そうだ」

 寄ってくる雌は若いものばかり。歳を取った、ザングースとしての当たり前な価値観に染まった雌達は、恋するかのようにハブネークとの決戦を待ち望んている俺には寄ってこない。

 そいつは、今俺の近くには聞き耳を立てるようなザングースが居ない事を確認してから、小さい声で言った。

「あの……その、聞きたい事があるんです」

「何だ」

「……結局、どこまで行っても、僕達は殺し合う宿命から逃れられないのでしょうか」

 僕達、ねぇ? お前、もしかしてハブネークと仲良かったりするんじゃねえか?

 別に俺は否定する気もないしそもそも出来ないので、こう耳打ちした。

「この群れに居るんじゃ、未来永劫に無理だな。さっさと逃げろ」

「えっ……」

 そう驚きながらも、そのザングースはやっぱり、というような顔を隠せていなかった。

 そして俺の言った事を有言実行したのか、数日後には消えていた。たった一匹で、他の誰も連れずに。

 探しに行った両親もまた帰って来なかったが、同じく探しに行っていたようなハブネークの両親と相打ちになっているのが後で見つかった。

 やはり、アイツも群れに絡まれているのだろう。

 

 それから、群れの間の緊張は一気に高まった。

 群れ同士の抗争になど興味を持たない俺の存在感は都合良く一気に薄れていき、その代わりに血の気の多いアホ筆頭が群れを率いるようになっていった。

 満月になる前から少しずつ小競り合いが増えていき、何匹殺した、何匹殺されただの、ここから攻める、ここから攻められただの、そんな話ばっかりが群れの中を席巻していく。

 距離を取って俺は自分自身の研鑽に集中するようになったが、そんな再びの満月の日を待ち侘びている俺に対し、その血の気の多いアホが肩を唸らせてある日やって来た。

 後ろには何匹もの取り巻きを連れている。

 群れて気が大きくなっているのか、そいつは開幕唾を撒き散らす勢いで。

「おいアンタ! アンタも良い加減出張ってくれねえかねえ!? そうじゃねえと俺も示しがつかねえんだわ!!」

 今まで耳にして来たどの鳴き声よりも耳障りだった。

 鍛錬をやめて歩いてくる俺に、そいつは一瞬怖気付くも、再び口を開こうとしたところに、俺はその首を掴んで、持ち上げた。

 腹にぷつりと爪を刺し、そのまま薄皮を下へ向けて割いていく。

「うるせえ。耳障りだ。二度と口を開くな。次、俺に口を開いて来たら、生まれて来た事を後悔させてやる」

 股間からだらしなく伸びている陰茎の先まで、そうするとぷるぷると震え始めたので投げ捨てた。

「……きったねえな」

 その後、群れから強く離れても追ってくる奴は居なかった。

 

*

 

*

 

 満月の日にザングースとハブネークの抗争は本格的に始まった。

 争わずにはいられない本能に駆られて、互いに命を奪い合う。

 ハブネークの腹を切り裂かれて二つに開いた。ザングースの背から腹に向けて鋭い刃が貫いた。

 頭から食いつかれたザングースはそのまま執拗に全身を振られて首の骨を折った。顔面を切り裂かれたハブネークは暗闇の世界で全身に爪を突き立てられて穴だらけにされた。

 出会った場所では確実に、そんな血で血を洗うような凄惨な光景が繰り広げられる。

 一度戦闘に入ってしまえば、類稀な強者からの教えなどほぼほぼ誰も活かせる事なく、殺意に身を委ねるばかり。

 

*

 

 そんな最中、その類稀な強者達は。

「お疲れ」

「お前もな」

 そんな濃い血の匂いなど微塵もしない、離れた場所で邂逅していた。

 

「あいつらどうだった? って、別に変わらないよな」

 そう聞けば、そいつは心底疲れたような顔を隠さなかった。

「本当に同じハブネークなのか? って何度も疑ったよ」

「……意外だな? 別にそんな事分かりきっていたと思ったが」

「ああ、お前は前の群れでもうそういう経験を踏んでいたのか。俺は嫌われ者だったしな」

 そんな事を言うそいつに、俺は思わず聞いていた。

「……そうなると。お前は、結構親身に色々教えたりしたのか?」

「ん、まあ、な。とぐろはきちんと巻いておけとか、黒い霧を忘れるなとか、そんな簡単な事を口酸っぱく教えるくらいしか出来なかったが……お前は、もしかして」

「そういう事も伝えてない。本当に、適当な心構えとか、技の効率的な上達の為の練習とかを伝えたくらいで」

「こりゃー、勝敗は決まったか。悪いな」

「俺はそういう経験をもう踏んでいたから、本当にどうでも良かったからな……。ただ、群れからハブネークと共に逃げたやつだけは、きちんと生きていれば良いなと思うが」

 それに関しては、そいつも認識していたようだった。

 一呼吸を挟んで。

「じゃあ……無駄話もこのくらいにして。もうお前も体は温まってるんだろ?」

「勿論な。邪魔は入ったものの、漸くだ」

「そうだな、やっとだ」

 ずっとずっと、待ち望んでいた。

 目を合わせて、互いに笑い。次の瞬間、爪と牙が打ち合った。

 

*

 

 深い傷を負った片腕を抑えながら。

 肩と肩を組み、足を引き摺りながら。

「くそっ、くそっ」

 長となったザングースはとにかく悪態を吐いていた。

 少なくなってしまった仲間を引き連れて、せめてまず一息吐ける場所を探す。

「どうしてだ、どうして俺達は勝てないっ!?」

 最初に爪を当てた瞬間から覚えた違和感。ハブネークの身体はいつもよりとても硬く、こちらがどれだけ爪を研ごうとも致命傷とするには執拗に何度でも切り裂く必要があった。

 更に、一匹のハブネークが気まぐれに放った毒でもない黒い霧。それに包まれてしまえば、集中が完全に解けてしまったような感覚と共に、ハブネークの鱗に爪を立てても傷を付ける事すら出来なくなる始末。

 足の速さはこっちが上だから、逃げる事自体は難しくなかったが、それでも少なくない数の兄弟がハブネークの腹へと収まってしまった。

「あの野郎、俺達に碌な事も教えなかったせいで……今度会ったら……」

 ぶちのめしたい。

 けれど、それが不可能である事は当の長は誰よりも知っていた。今でも鮮明に思い出せる、片腕で持ち上げられ、爪先で薄皮一枚をゆっくりと切り裂かれていく、あの感覚。

 その気になれば、縦に真っ二つにする事も容易いような、長からしても現実離れしているような強さ。

 正直、ここ数日は眠る事すらままならなかった。

「……長、これから、どうします?」

 恐る恐る、生き残った兄弟の一匹が聞いて来た。

 その兄弟も顔に出来た一筋の傷と共に片目と片耳を失っており、そして縋るような目でこちらを見て来ていた。

 腕っぷしと気の強さだけで長となったザングースは、弱音を吐けず。けれど。

「…………考える、考えるから」

 不利になっていく戦況を変えられるような策を思いつく事もなかった。

「……とにかく、傷を少しでも癒やさなければ話にならねえ。オレンの群生地はどっちだ?」

 そう言って一度立ち止まる。一匹が木の上に登って位置を確認しようとして。

 それはハブネークに包まれて落ちて来た。

 顔だけがとぐろの外に出ていて、そのザングースは。

「たっ、たすけっ」

 ベキベキバキゴギぼぎゅうっ。

「べえええええええええ」

 叫ぶと同時に口から血が吹き出させて長達に浴びせた。

 そのまま、目の前で締め殺したザングースを呑み込み始めるハブネークには、数多くのザングースを目の前にしても恐れを抱いていない事が明らかだった。

「す、好きにさせるなっ! 目玉を狙えっ! 一匹だけならどうとでも……」

 どさっ、どさっ、どささっ。

 そう長が叫ぼうとした時、上から何匹ものハブネークが落ちて来た。長達を囲むようにして。

 何匹かはそのままザングースを押し潰した。

「に、逃げろおおおお!!」

 そう叫んで走ろうとした長は、踵を返した瞬間に転んだ。

 顔を地面にぶつけ、起き上がろうとして、違和感。遅れて足から痛みが。

 転んだ原因。

「お、俺の足……? あしっ、お、おれのあしっ!?」

 すっぱりと片足が切断されていた。

 切り飛ばされた足は、すぐ近くに落ちていた。思わず手を伸ばそうとするも、先にハブネークの尾の一つがそれを突き刺して、持ち上げた。

「あ、あ……?」

 ハブネークはそれを、ザングースに見せつけるようにしながら切断面を舐め始めた。

 そんな最中。

「やだ、やだ、やだやだやだやだ!!!!」

 既に下半身をハブネークの口の中に収められているザングースが、虚しく地面を引っ掻きながら抵抗していた。

「く、くるなくるなくるなくるなあ!!」

 ひたすらに腕を振り回しているザングースを、数匹のハブネークが取り囲み、少しずつ輪を狭めている。

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 体を丸めこんで、顔を地面に擦り付けているザングースは、それが雌だと発覚すれば、くるくると締め殺される事なく巻きつかれ、顔と顔を合わされた後に、股と股間も合わされていた。

「やっ、やあっ、いやぁっ、えっ、ふと、ふとい、入らないって、入らないって入らないからあ゛あ゛っ!?」

 そして。

 切り飛ばされた足から滴る血を味わうようにしていたそのハブネークは、名残惜しげにごくんと飲み込んでから言う。

「親父、こいつ中々美味いっすよ」

「ほう? なら分けるとするか」

「分け、分けるって……?」

「言葉の通りだ、分かるだろう?」

 親父と呼ばれた一際大きなハブネークは諭すように伝えて、尾の刃を前に出した。

「貴様等のなまくらなんぞより、余程に鋭く研いであるからな。安心しろ、思ったよりは痛くないはずだ」

「や、やめっ」

 言い切る前に、片腕が刎ね飛ばされた。

「ぎゃあああああああああああああああ」

 腕を抑えてのたうち回るザングースを傍目に、その親父は同じように血を飲み取り。

「……ふむ、そう大したものではないな。後は好きにして良いぞ」

「じゃあ俺、目玉食べるー」

「すぐに済ませろよ。根絶やしにするまたとない好機なのだからな」

 のたうち回っているところを仰向けにされた長は、圧し掛かられて、顔面へとハブネークの尾の先端が近付いてきて。

「やめ、やめろっ、やめてくれっ、あっ、い゛あっ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

 

*

 

 互いの手の内を理解し尽くしている二匹の攻防は、接触する事すらも多くない。

 とぐろを巻いて幾ら蛇腹を硬くしようとも、ザングースの爪は隙間から縫い込ませるように貫いてくる。

 見切ろうとしても、四肢が無いが故に全身が武器であるようなハブネークの猛攻の全てを見切る事は現実的ではない。

 そして、予めとぐろを巻いて向上させた能力も、爪を研いで特別に集中が続くような時間も、もうとっくに過ぎ去っている。

 しかし再びそんな悠長な事が出来る訳もない。一触即発な間合いを保ちながら、時に森の中を時に激しく移動しながら互いに殺そうと全力を尽くしていた。

「ひゅーっ、ひゅーっ」

「シューッ……シューッ……」

 その口から発せられるのは、細い呼吸だけ。

 目と鼻ととんがった耳が、目と舌と鼻先が、相手を含めた周囲の全体を隈なく収集し続ける。

 傍に落ちている、投げやすそうな石。捲き上げて目隠しに使えそうな土の柔らかさ。時に登れる木々の枝葉までの形状まで。時に糞尿から野生の獣の存在と、ここらに自生している木の実の種類まで。

 それらを複合的に判断して有利な位置を、攻めの機会を伺い続ける。

 日は、暮れ始めていた。血の臭いが……ザングースの、濃い血の臭いが薄らと風に乗ってやってきているのを察知するもの、戦いには微塵も影響を及ぼさない。

 しかし自然と、その血の臭いからは避けるように二匹は移動していた。決着を着けるには、純粋な闘争の決着の為には、他のどの獣の介在も許されなかった。その意思は徹頭徹尾、共通している。

 踏み込める、少しだけ有利な位置。それに対して宿敵は泥濘の近い、行動が鈍くなる位置。そう判断したや否や、強い踏み込みと共にザングースはハブネークへと急襲した。

 ごぽ、とハブネークの喉元から特徴的な音が聞こえた。何かを吐き出す攻撃の予兆。その鼻先に隠し持っていた石を投げつけた。躱され、口から飛び出して来たのは毒のような紫色……ではなく透明な液体が飛んできた。

 前足で受け止める。じゅう、と焼けつくような痛みが纏わりつくもののダメージはほぼない。

 胃液だった。更にハブネークは吐き出した反動と共に泥濘に入れていた尾の刃を弾いて泥をザングースへと飛ばしながら後退。

 それも前足で受け止め、視界が遮られるのを防ぎながら、更に距離を詰め、爪の一閃をハブネークの鼻先へと。

 ヂッ!!

 僅かに届いた感触。

 次の瞬間には反撃にと振られた尾を爪で受け、そのまま弾き飛ばされて距離を取らされるものの、この一手は大きいとザングースは理解していた。

 ごろごろと転がって、受け身を取る。

 ハブネークは追撃してくる事はなく、鼻先からたらたらと垂れ始めた血を不快そうに何度も舐め取っていた。

 鼻先に詰まっている感覚を傷つけられた事、それは毒のようにじわじわと効いてくるはずだ。

「…………?」

 しかし、ザングースもまた、胃液と泥を受け止めた腕が痺れる事に気付いた。

 泥を払って見れば、刺すような痛みが……何かの植物の針が腕から数本抜けた。泥そのものにも針が数多に。ハブネークの毒に浸されているのだろう。

 いつの間に……。

 だが、ザングースは聞いた。

「まだ続けるよな?」

「そりゃあ、勿論」

「なら良い」

 ザングースは腕に刺さっていた棘を抜くと、それを全身に刺し直した。

 胃液を受けたのは、片腕だけ。俺の特性は……毒を受ける事によって体が活性する俺の稀有な特性は、完全には消えていないだろう。

 どくん、と胸から全身を跳ね上げる程の鼓動が鳴り響き始めた。

「ギッ……ギアッ……」

 熱くなる体、毒に過剰に反応した結果、びぐんびぐんと体の至るところが跳ねるように震え始める。

「ガラララララララッ!!!!」

 森中に響き渡るような咆哮を放ち、ザングースは四つ足に構え直した。

 目の前には思わず身構えているハブネーク。重ねてとぐろを巻くだけの時間を与えてしまったが、それすらもぶちぬいてやるという意志の元に。

 ザングースは禍々しい程の歪んだ笑みと共に、誰よりも知り尽くした相棒であり、誰よりも隣を歩いてきた友であり、誰よりも愛している宿敵に向けて、体を跳ね飛ばした。

 

*

 

 みちゅ……みちゅ……。

 粘り気のある音がそこかしこから聞こえてきている。それは、ハブネークがザングースをその分厚い蛇腹で包んで執拗に犯している音だった。

 悲鳴が聞こえるのも最初の内ばかり。子を為せるとしても単なる征服欲の発散に過ぎないその陵辱は、ザングースの事など何一つとして思いやる事もなく行われている。

「ひゅー、ひゅーっ」

 今の今まで同族とも行為をして来なかったハブネークは、自らが捕らえたザングースにひたすらに劣情を叩きつけていた。

「きもちいいよお、きもちいいよお、ぼくのお嫁さんになってくれるなら、もうちょっと生きていられると思うけれど、どう?

 ……ねえ、聞いてるんだけど。ねえ?」

「ひゅー、ひゅー」

 その息吹が声ではなく、ハブネークの動きに呼応しているだけのものとも知らずに。

 力加減も知らずに締め付けられた結果、ザングースが既に事切れているとも知らずに。

「まだ足りないんだね。君って意外と淫乱なんだね、そんなところも気に入っちゃうよ」

 ハブネークはその死体を締め砕きながら、歪んだ愛を訴え続けている。

 

 あるところでは数匹のハブネークが一匹のザングースを同時に犯し続けていた。最初こそ屈して溜まるものかと必死にハブネーク達を睨みつけていたその強気なザングースは、今となれば股は勿論のこと、尻も顔も、その毛皮の至る所もハブネークの精液に塗れている。

「……」

「…………」

「……………………」

 そのハブネーク達はどれも徹頭徹尾において無言だった。それでいて飽きる事もなく、一匹のザングースを舐め回すように見つめながら犯し続けている。

 ハブネークの一匹が再び絶頂へと辿り着く時、勢いがついてザングースの体をより強く締め付けた。

「ぁあ゛あっ」

 痛みで、出来る範囲で必死に体をくねらせるザングース。

 そしてその後。ハブネークの拘束が僅かに緩んで、瞑っていた目が開いた時。

 ハブネーク達が揃って苦しげなザングースの顔をじっと見つめていた。ザングースの苦しむ顔に、何よりも唆られていると言うように。視姦していると言っても良い程に。

「ころ、ころしてっ、お願い」

 涙ながらに懇願するザングースに、ハブネーク達は耳を貸す事もなく、ただ場所を交代して行為を続ける。

「むぐっ、む゛ーっ、む゛ーーっ!!」

 今度は口の周りにぎゅっと胴が巻きつき、二本のペニスの片方が喉奥まで捩じ込まれる。

 そしてその目だけは胴が巻き付かずにハブネークからも見られるようにしており。

 とにかく許しを乞う視線も、せめて目を閉じて少しでも現実から逃れようとする姿も、ひたすらにハブネーク達は飽きが来ないように見続けていた。

 

 少し離れた場所では若い雄のザングースが、老齢の巨体を誇る雌のハブネークに包まれていた。

「いたいよぉ、いたいよぉ……たすけて……おとぉさん」

 ザングースの体には幾多の噛み跡があった。免疫が効かなくなる程の毒を流し込まれて体を無理矢理にまで活性化させられたザングースは、初潮から続けて既に両方の爪の数などとうに超える数の潮を吐き出していた。

 ハブネークなんかに包まれて、何故そんな気持ち良いのかと疑問に思っていたのも最初だけ。

 出が悪くなってくると、容赦無く噛まれた。ザングースの体を熟知しているかのように、血流が多く通る場所に的確に、体内で熟成させた特別な毒を流し込まれる。

 それ以降、胸がばくばくとなり続けていた。おちんちんが痛くなっても、ずっと固いままになっていた。気持ち良いおしっこがびゅうびゅうと飛び出し続けている。

「いやだよぉ、もう、もう、出したくないっ、出したら、ぼくのおちんちん、こわれちゃう、こわれちゃうからあっ」

「だーめっ」

 そう雌のハブネークは無駄に艶かしく、そして愉しげに返すと、再びザングースの首筋にかぷりと噛みついた。

 体力などとうにない。けれども、毒によって体からエネルギーを捻り出される。

 決して使ってはいけない、寿命と引き換えになるようなエネルギーを。

 胸が再び高鳴り始める。ようやく硬さを失いつつあったおちんちんがまた硬くなっていく。

「あ゛あ゛っ、やだっ、やだっ、やだぁ……だれかぁ……。

 ん゛っ、うごかないで、うごかないでよ、ぼく、もう出したくない、だしたくない、ああ゛ああああっ、痛い、いたいよぉっ、いたいよおぉおおお」

 ぽろぽろと溢れる涙が、月に照らされて輝くのが、とても綺麗だった。ハブネークにとって。

 

 ……雪崩れるようにして傾き始めた形勢が、挽回される事はなかった。

 ハブネーク達はザングースの数々を屠り、肚へと収め、犯し捨て、ザングースの縄張りの奥深くまで侵入していく。

 ザングース達は——代を継ぐ抗争のどれもにおいて拮抗していたのに、今になって、しかも桁違いに強いザングースの教えを受けたのに、途轍もない勢いで敗北を喫していくザングース達は——そんな現実を誰しもが受け入れられなかった。

 最早多勢に無勢であれど、侵入してくるハブネーク達に襲いかかって無惨にも返り討ちにされる。

 血が流れていたのも最初だけ。返り討ちにされていくザングース達は、毛の一本もなかったようにハブネークの肚に収まるか、生きていてもハブネークのお楽しみになるかでしかない。

 そして、どうしようもない危機が迫っており、女子供に逃げろと叫ぶのも遅れ。叫んでも素直に逃げるザングース達も少なく。

 そしてハブネーク達がその、戦いに参加していない女子供が数多く居る場所にまで辿り着いた時にさえ、きょとんとそれらを眺めているザングース達は多かった。

 悲鳴が上がったのは、最初に顔を出したハブネーク達の後ろからもわらわらとハブネークが溢れ出してきて、目の前に居たザングースの親子を、さも当たり前かのようにちゅるんと飲み干した後。

 生まれたばかりの赤子を抱えて逃げようとする母親の背中にヘドロ爆弾が当たって、赤子がごろごろと転がった。

 ぎゃあぎゃあと泣き叫ぶ赤子に這いずってでも手を伸ばそうとする母親より先に、ハブネークの大きな口がそれを包み込み、続いて母親の背中にも牙が突き刺さった。

 身重にしていた、母になろうとしていた雌の前に、せめてと立ちはだかったその番。しかし、突き出した爪が蛇腹を貫く事はなく、腕を切り飛ばされ、何匹ものハブネークに同時に食いつかれる。それぞれの口が衝突した後に、それぞれの体がザングースの一つの体を強引に引っ張り始めて、ぶちぶちと嫌な音を立てながら千切れていった。

 母になろうとしていた雌はそれを呆然と見ている間に、数多くのハブネークに囲まれて、顔をあげれば誰もが舌舐めずりをしていた。

 必死に走って逃げ始めた小さな子供は、大きなハブネークに容易く追いつかれて、飛びかかれてそのまますっぽりと口の中に収められた。

 ザングースが全滅するのは最早、時間の問題である……その時だった。

「ガラララララララッ!!!!」

 遠くからでも響き渡る、勇ましいザングースの咆哮。

 未だ生き残っているザングース達は、一縷の望みを賭けて、それに向かって走り始めた。

 

*

 

 猛進、猛攻、猛撃。

「ガアッ、ギィッ、ア゛ガガガガッ!!」

 全身を迸る苦痛に自身も蝕まれながらも、ザングースはハブネークを切り刻もうと爪を振るう。

「うっ、ぎっ、ぐあっ!?」

 ハブネークはそのどれをも防ぎきれなかった。毒に侵され尽くす……それ以上に暴走した体が限界を迎えるまでに耐えるだけで、攻撃の一つも加えなくてもザングースは自滅してくれると言えども、その暴走はハブネークの想像を一つ一つ、丁寧に上回っていた。

 暴走しながらも、尾の刃による受けを、反撃を、的確にすり抜けられた。

 時に、鋭く割いた枝や石、泥などによる搦手を交えてハブネークの思考にノイズを交えさせる事も忘れない。

 致命傷だけは避けても、胴体に幾度となく爪が深くまで食い込んだ。

 尾の刃は石に叩きつけられてボロボロにされ、目の一つも光を失った。

 受けきれなかった数が増えていけば、体を動かす度にどこかからかぶしゅうと血が吹き出し、その都度体からエネルギーが失われていくのを感じざるを得ない。

 ……結局のところ、勝敗を分けたのは。

 ヒトの下に居る事でいつの間にか実力に差が出ていた事でもなく。

 野生に戻った事に、どちらかだけが悪い影響を受けた事でもなく。

 そして、ヒトの行うポケモンバトルの為に整えられたフィールドではなく、不特定要素溢れる自然の下で戦う事による運という要素がどちらかに味方した事でもなく。

 群れの為に費やした時間の多寡——群れの未来よりも優先して殺し合いに備えた、単純な時間の差だった。

 ザングースの体力が限界に達して、膝を付いた時。

 ハブネークは最早、動く事さえも満足に出来ない程に血を喪っていた。ヒトの上等な薬をどれだけ与えても、もう手遅れな程に。

 力なく、横たわるハブネーク。立って歩くだけの余力はあるザングース。

 けれども。

 そんな、明らかな決着が着いたとしても、ザングースは止めを刺す事はしなかった。

 ハブネークが先に事切れるまで、ザングースはその隣にいたかった。

 最後となる会話をしたかった。

「げぼっ、げぼぉっ!!

 はぁっ、はぁっ……俺、こんな形で終わりたくなかったよ」

 ザングースは血を吐きながら吐露した。勝敗が付いた原因は、ザングースも、そしてハブネークも理解していた。

 理解したのは、ザングースが自らに毒を巡らせてからであったが。

「参った、って言えば……良かったか?」

「……分かんねえよ、分かんねえよ。……がぶっ!!」

 ぼとぼとと血が流れる。

 過程に決定的な差が出ていたと理解しても、どちらも戦いを続けた。続けてしまった。それが些事ではないと気付いたのは、手遅れになってからだった。

「……モモンは、持ってきてるだろ? さっさと……食えよ」

「そんなの、後でいい。

 そんな事より、俺……俺、明日からどうすれば良いんだよ。もう……お前と死んだって良いよ」

 ハブネークはそれに返せる言葉を持たなかった。

 けれど。

「…………逃げろ」

「え?」

 横たわっていたハブネークは、地面の振動を聞いた。

「奴等が……くる……」

「奴等? あ……げぶっ! ごぼぼっ!!

 いや、俺も逃げられそうに、ねえや……」

 モモンや他の木の実を食べたとしても。失われた体力は多過ぎた。

「おい……」

「いいよ、もう」

 ハブネークの隣に、ザングースは横たわった。仰向けになって。

「俺さ、俺さ……げぶっ。やっぱりさ……お前の事、好きだったよ。あの時、茶化してごめんな」

「……」

 ザングース達の、そこまで行けば何とかなると鼓舞するような声が聞こえてきた。

 後から追ってくるハブネーク達の、数多の蛇腹が這ってくる地響きが感じられる。

 勝者は自由だ。敗者の後を追う事も。

 ハブネークは最早、ザングースをここから離れさせる手段を持たない事を理解して、返した。

「謝るの、おせぇよ」

 ザングースは夜空を眺める。

「げぶっ、ごぼっ。

 ……でも、まあ……」

 最良ではなかったが、最悪でもないか。

「…………」

 ハブネークももう意識も失ってしまったのか、もう言葉を発する事はなかった。

 意識が薄れていくのに身を委ねれば、体そのものがずしりと重さを訴えてくる。

 ハブネーク、ハブネーク……。

 

*

 

*

 

 目が覚めた。

「……えっ?」

 ザングースは、目を覚ました事自体よりも前に、周囲にうぞろうぞろと数多のハブネークが取り囲んでいる事に素っ頓狂な声を飛び出させた。

 その途端、ハブネーク達の、どれもこれも雌の顔がこちらを向いた。

「あ、起きた。じゃあ、頂こうかしらね」

「え?」

 どれだけ優秀だったとしても、二重三重にみっちりと囲まれていればザングースに出来る事はなかった。

 そもそも、起きた時から巻き付かれていた。

 更に背後から、ぷつりと牙が刺さる。

「あ゛あっ!?」

「憎たらしいザングース。あの雄の眼中に唯一あったザングース。あの雄を殺したザングース。

 罪を償って貰うわ」

「つ、罪!?」

「とりあえずね、その雄が使い物にならなくなるまで、私達の強い仔を産んでもらうわ。

 それから後は雄に任せるけど」

「まずは犯されるでしょうね。口も尻も、もしかしたら他の穴も」

「それから時間をかけて、じっくりと食べられるのよ」

「強いザングースを食べても別に強くはならないと思うけれど」

「体の一つ一つを、分け合うのよ。目玉の一つから、内臓の一つまでね」

「えっ……」

 ザングースは、矢継ぎ早に告げられるこれからの処遇に、顔を青褪めさせたその時。

「やっ、や゛っ?」

 ぬちゅう。

 ハブネークの膣の一つが……股間の周りに巻き付いた、雌の中でも一際大きいハブネークの蛇腹にぽっかりと空いた肉の孔が、毒によってザングースの聳り勃った雄を包み込んだ。

「あの子は二十回いかないくらいで出なくなっちゃったけれど。貴方には、ここに居る皆に、そうね、最低でも三回ずつくらいは産んで貰おうかしらね?」

「ザ、ザングースが父親のハブネークなんぞ、お前ら要るのかよっ!」

 苦し紛れの訴えに、雌達は素直に答える。

「強い雄に惹かれるのは当たり前でしょう?」

「少なくとも、ウチの雄達よりはよっぽど魅力的だわ」

「まあ……だからと言って恋するなんて、私達には理解出来ないけどね」

 ハブネーク達は、これからザングースから子種を貰うにしても、ザングースを好意的に見るような目は何一つとしてなかった。捕食者としての、何の感情も抱いていないような冷淡な目。はたまた嗜虐的に見る細く鋭い目。

 ザングースが強い雄たるハブネークを殺した事に、ただならぬ殺意を抱いている目も少なからずあった。

 そしてザングースには、そのどれにも抵抗する術がない。

「それとね。雄達は楽しみたいって言っても、邪魔なら両腕は捥いでも良いって言われてるの。

 邪魔じゃなくてもそうしたい子達も居るだろうけど……安心してね。殺す事だけは許されてないから」

「ゔあっ、ああ゛っ」

 体も、動かなくなってきていた。直接流し込まれた毒は微量であっても、毒暴走の特性を持つザングースにはすこぶる効いて、体から力が抜けていく。

 最早、舌を噛んで死ぬような事も出来そうになく、ザングースはどこもかしこもハブネークに包まれ、見つめられて、股間から毒の促すままに精を吐き出すしか出来ない。

「気をつけてね。彼、毒暴走だから、いつもの一割も毒は流さなくても良いから。

 それと、麻痺毒も混ぜて全身が弛緩しちゃってるから」

「糞尿もそのまま出てくるんでしょ。その時は、少し位何かして良いかしら」

「彼のおちんちんが腐るまでは元気でいてくれないと困るからね。その後にね」

「はいはい」

 悍ましい会話にも、耳を塞ぐ事も出来ない。

 それなのに、股間だけは元気で、ハブネークの膣はぬりゅ、ぬりゅと上下に艶かしく動く。

「ゃ、ぃゃぁ」

「見て、涙なんて流してる」

 じっと見られる中、ザングースは射精した。

 びゅう、びゅう。

「あら早い事」

「早漏ね」

「もしかして童貞?」

 びゅう、びゅう。

 侮蔑の目線すら入る中、言葉すら発せないザングースは情けなく、ぽろぽろと涙を流すしか出来ない。

 ……たすけて。たすけて、はぶねーく。

 体に纏わりつくのは、親しみ慣れたような硬くありながらも弾力のあって、ひんやりと冷たくて、とても頼もしい、いつまでも隣に居たい蛇腹ではない。

 無駄に柔らかくて、生暖かくて、悍ましい、すぐにでも離れて切り裂きたい蛇腹だった。

 はぶねーく、はぶねーく。

 最早、ザングースはただ一匹、好きだったハブネークを、愛したハブネークを、共に死ぬつもりだったハブネークを想い続けるしか出来ない。

 はぶねーく、はぶねーく。はぶねーく。はぶねーく。

 そんな中、体ばかりが正直に射精する。うぞろうぞろと替わる代わるにザングースの雄が使われる。枯れてくればぷつりと毒が刺し、それでも出なくなってきても自由の一つも与えられない。

 はぶねーく、はぶねーく……。

 いつまでも、好意とは無縁な目で見つめられる。いつまでも気持ちの悪い蛇腹が体を覆っている。いつまでも体に力が入らない。

 雌の肚の中で溶けた、酷い味の木の実を口から与えられる。勝手に糞が尻から飛び出してくる。

 そして再びハブネークの生温い、気持ち悪い膣があてがわれて、媚毒と共に射精を強要される。

 たすけてはぶねーく……。あいたい、はぶねーく……。あいたい、あいたいよ、はぶねーく。

 どうして、なんで、どうして、なんで……。

 はぶねーく…………。

 

*

 

*

 

「あの二匹を見て思った事はね、あの二匹のように生死の世界で長く生きてきた強いポケモンと、私達人間の下でずっと生きてきたポケモンの間には、どうしようとも相入れないような隔たりがあるって事だったなあ。

 あの二匹の中には、いつでも殺すっていう選択肢が日常の中に混じっていて、それはどれだけの時間が経っても消える事なんてなかった。

 君達が付いて来るなら、私達はひとまず受け入れようと思うけれどね。

 そんな性質がいつまでも消えないなら、私達はその時点で突き放すと思う。

 それでも来る?」

 二匹は顔を見合わせてから。

「多分、大丈夫だと思う。

 僕達……誰よりも死にたくなかったんだ。それだけは断言出来る」

「私達の生まれたあの群れと群れ、おかしいんだよ。死ぬ事よりも、敵を殺す事を優先してるんだ。あの強いハブネークだって、何で殺し合うのか聞いたら、好きだからって返してきて。わけわかんない」

 ヒトの一番の相棒は思わず目をぱちくりとさせた。

「そう……根本的に、違うのね」

 あの二匹程、この二匹は強くはならないだろう。けれど、いつまでも共には居られる。

 そしてその方が大事だと、今となっては知っている。

「後、一つだけ、聞きたいんだけど」

「何?」

「あの二匹は、これから先、どうなると思います?」

「……正直に言うけど、もう……もう、あの二匹は終わってるよ。

 申し訳ないけど、あの二匹があの後どうなっているかを聞いて、より一層確信を強められた。

 うん……私はヒトの下以外で生きた事のない甘ちゃんにも程があるけどさ、それでも分かる。あの二匹は、互い以外の事がもう心底どうでも良いんだ。

 そうして、縋って来た相手すら邪険にして、敵を悪戯に増やすような事までして。

 そんな生き方をしてたんなら、どこに行っても何かしら起こしちまう。個の力ではどうしようもないような、歪みを起こしても全く不思議じゃない。

 だからもう、幸せなんて事とは、無縁になってしまっているかもね」

「それは……二匹には言わなかったのか?」

 溜息を吐いて、返した。

「言って分かるようなポケモンなら言ってたよ。そうじゃなかったから、別れるしかなかったんだ」

 

 そのハブネークは、自らを頼って来た群れを鬱陶しがりながらも、出来る事をした。それ故にハブネークの群れは憎たらしいザングースの群れを滅ぼす事に成功した。自身はその結果、最愛の宿敵に敗北を喫したが、それは受け入れられる事だった。

 そのザングースは、自らを頼って来た群れに、大した事も授けず自らの鍛錬に集中し続けた。それ故にザングースの群れは、群れから逃げた一匹を除いて全てが滅ぼされた。自身はその結果、最愛の宿敵に勝利し、しかしそれは受け入れられるものではなかった。

 そして……共に死のうとしたものの、ハブネークの群れに生け捕りにされたそのザングースは。

 まず三日三晩において、群れの雌達が強い子を産む為に、雄の色があからさまに使い物にならない色になるまで搾り取られた。

 雄に引き渡される前に、排泄を処理していた雌達の憂さ晴らしを受けて四肢の幾つかを失ってから雄達に引き渡される。

 類稀な強さを発揮する事はおろか、雄としての役目を果たせなくなった、そのザングース。

 更に麻痺毒によって排泄すらも垂れ流しにするしかなかった結果、尻は汚れて異臭を放ち、そして何よりも雌の臭いが全身にこびりついている。

 惨めにも程があるザングースに雄としての価値すらも貶められたその雄達は、そこからあらん限りの陵辱を与えた。

 数多にある骨や関節の先々から、丁寧に一つずつを砕いていくような執拗さと共に。

 悲鳴すら上げられなくなって、痛めつけても反応が鈍くなっていっても、このザングースを種として雌の膣から吐き出された卵を見てしまえば幾らでも湧いてくる怒りに任せ。

 ザングースとしての形すらも最早なくなり、そんな最中に事切れても怒りの捌け口とされたそれは、どこからどこまでも細切れにされ、汚物に蓋をされる末路を辿った。




前回の話あんまり受けなかったからいつかリベンジしようと思ってて、
それを裏ザングースの日(9/3)に投稿しようと思っていたものに対し、
10年以上前から構想としては頭にあった、ハブネークの群れにザングースの群れが蹂躙される話を拡げて形になったものではある。
まあ、性癖は蛇に締め殺されたり丸呑みにされたりする様って来るよねっていう。
ザングースは受けです。ハブネークの養分として泣き喚きながらゆっくりと呑み込まれてください。
後、価値観が決定的に異なる相手とは共生なんて出来ないよねっていう最近の諦めの価値観も入っていたり。

ただ、リベンジ出来ましたか? っていう事に対しては、まあ出来ませんでしたね。
多分もっとストレートに書いた方が受ける。
でもまあ、他にザンハブで構想もない。

ザングース

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