1 挨拶
少女は困惑していた。
「ちゅっ、ぷ……ね、旦那様……? 会長さんとここで、危険日生ハメ子作りえっち……なさったんですよね? ちゅう……あっ、おっぱい揉んじゃだめっ、まだだめです……今日のメインは奈緒さんなのですから……ちゅっ……」
下校時に寄り道できる場所の物色や、高校での新たな友達や部活動の先輩との何の益にもならない歓談。好きな歌手の話や、これからの学校行事、ようやく学校に慣れてきたばかりにも関わらず迫る定期試験に対する愚痴などに興じる、快然たる放課後。
間もなく訪れる母の日に向けては、父と妹と共に贈り物の準備の最中。
自分は幸せであると自信をもって言えるほど、順風満帆な人生。
「何も知らない先生方が、驚いてらっしゃいましたよ……はぁんむ、ちゅぷ……厚い信頼を寄せられていた模範的な生徒会長さんが……れぢゅ……何の連絡もなく欠席……んぅ、ちゅ……まさか金曜から月曜までの四日に亘って、子作りに励んでいるなんて……ちゅる、ぶ……誰も思わないでしょうけれど……」
そこに生じた大きな波紋が、先週の出来事である。
入学して一か月、大幅に遅刻した挙句その理由は情事。そしてそれこそは女性にとって極めて重要な、人生初の性行為であった。
持ち去られてしまったのか目覚めた時には下着は無く、無垢な身体に刻み込まれた獰悪なる雄の残滓は、失神後の睡眠を経ていようと関係なく肉体を蝕んだ。意識を向ければすぐさま反応し膨れ上がる乳頭、湿り気を帯びる媚肉。
普段は保護されるべき部分が露出している、という異例の事態に当意即妙の対処が出来るほど、彼女は大人ではなかった。
「お布団は固まった精液でカッピカピに……襖や畳、リビングのソファからテーブルに至るまで、雌汁の跡がべっったり……お掃除大変だったんですから……ちゅうぅ……勿論手籠めにした雌の権利は全て旦那様のモノですが……この家は母の名義なんですよ……? ちゅ……少しは構っていただけないと、寂しいです……ちゅる……ちゅぶっ、ぢゅ~……れちゅ……」
自らの淫蕩について、級友に勘付かれているであろうことは薄々察していた。普段は休息時間でもある授業との合間が、決して気を抜くことのできない期間になってしまったのだ。
たまらず人のいない場所に向かおうと当てもなく教室を出たところ、生徒会長による救いの手が差し伸べられた。そのうえ下校時になっても返されない下着について狼狽えていたところ、幸いにも取り返してくれたらしい。
女の子の初恋を弄ぶような悪い先輩もいれば、これほど親切な先輩もいる。意気軒高と待ち合わせ場所に向かってみれば、なんと自分の登校時と同じ道、同じ方向からやってくる先輩の姿だった。先には無かった多数の皺が目立つ襯衣は上部二つの留め具が外れており、速度から考えて走ったというだけでは説明の出来ない息切れと上気した頬。
それを目にした瞬間、僅かな間でも積みあがっていた尊敬の念は薄れた。こうして客観視してみると、少女は自身が気を揉んでいたのは如何に滑稽であったのかを遅まきながら理解し、代わりに仄かな仲間意識が芽を出した。
「昨日はどなたと……? まぁ、澪さんと、そのお姉様を? 確か今年から社会人に……ふふ、一年目で寿退社なんてさせてはいけませんよ……? うふふっ、悪い人ですわ……ちゅ……奈緒さんへのご指導が終わりましたら、是非私にも……お腹が膨れる頃には登校の必要もないでしょうから、どうか……ちゅるっ、んふ……ぢゅむ……どうかお種付けくださいませ……ちゅぶるる~……ぢゅれぁ、んれぉ……」
外気に触れているだけではない違和感が付き纏う、陰部の露出に対する憂慮と羞恥。繊維に直接触れる乳頭が浮き出てやいないかと常に張りつめていた故の気疲れ。
否が応にも想起させられる当時の感覚を、熱と甘みを以て溶かし混ぜ合わせ飲み下す。
「ですが、その……申し訳ありません、母と相談した結果なのですが……今の我が家の資産で赤子を成人まで育て上げる確約は、十五人程が限界でした……乳母や学費を削ればその限りではないのですが、栄えある旦那様のお子ですから……ぁ、まぁっ……! 他の雌にも当てがあるのですか? ちゅう……ちゅっぱ……では、私たちは気にせず旦那様のやや子を身籠ればよろしいのですね……甲斐性のある男性、とってもかっこいい……ちゅう……旦那様、お慕い申し上げております……ちゅっ……母共々、どうか可愛がってくださいませ……ちゅう……ん、すき……」
器に口をつけたまま目線だけを上にやり、二人の様子を盗み見る。
言葉遣い、佇まい、所作。取り繕っている訳ではなく芯に刻み込まれているのだと理解できるからこそ、嫉妬や引け目すら感じず、「そういう人」であるのだと心から納得させられる、所謂育ちの良いお嬢様。これぞ日本正道の美女の条件であると言わんばかりの、さらさらとした長い黒髪。優しくおっとりとした雰囲気でありながら、肝心な部分では確りと締める厳粛な部分も併せ持つ、完璧とすら言える彼女は今。
真っ直ぐだった背筋は見る影もなく、ただ一人の男に猫撫で声を以て媚を売り、口を貪り吸いながらしな垂れかかっている有様であった。
「奈緒さん、そろそろよろしいかしら?」
「ぇあっ、は、はい! 大丈夫ですっ、ご馳走様でした……!」
その問いは体裁のみで、実のところは催促されただけであると、少女は違えず理解していた。
華を散らしたその日から数えて六日、校内でも有名人である彼女の呼び出しに応じ連れて来られた一軒家は、整然としつつも温もりが感じられる、多くの新婚夫婦が理想として思い描くであろうもので、玄関を潜る前から少女は気圧され続けていた。
中に入り紅茶を出すまで、作法にあまり明るくない少女でも分かる、惚れ惚れするほど洗練された優雅な振る舞いを見せていた女。しかしそれも肩に男の手が置かれるまでの話であり、男と合流した時点で半ば確信はしていたものの、現れ出でた雌の貌を前にして、やはり動揺は隠せなかった。
奈緒が実際に相対するのは今日が初めてで、交わした言葉は未だ少ない。それでも評判通りの遵法精神は窺い知れて、家内に漂う人情味は彼女によって齎されたものなのだろうと、容易に推測できた。
だからこそ、そんな女性ですらこうも手籠めにする男の手腕に、奈緒は今更ながら妖しげな気配を感じ取った。手足は冷え切り、頭頂部と胸元は熱を帯びたまま。自分が緊張していると、自分で分かる。にもかかわらず、少女の頭には、目の前の二人を振り切って部屋を出るという選択肢は、終ぞ浮かばなかった。
「早速始めますよ、こちらへ……旦那様、よろしくお願いいたします……ぢゅる……ちゅぷっ……」
勝手知ったる様子で寝室へ向かう男。斜め後ろからしずしずと付き従いつつも、主の袖口をそっと摘まみいじらしく己を訴求し続ける女は、寝台に辿り着くや否や男の胸に飛び込むようにして抱き着きすぐさま接吻。その怒濤はしかし、旦那様の許可を確認してからのもの。
目線を合わせ微笑みを浮かべ、腰部に手を添え仙骨を掌握する。男が用いる愛玩動物への「よし」だった。
貪っては啜り、流し込まれては飲み下す。泣き叫び許しを請うだけの、経験とは到底呼べないような一夜を過ごしただけの女子高生には、あまりに官能的な情事。矮小な雌のいじらしいおねだりを、雄偉な腕がいなし力強く包み込む。柔肌を蹂躙するように指がめり込み、すっぽりと収まった艶やかな肢体。
少女を先導している事実を忘れているのではないかという懸念は、彼らの唇が離れると同時に弾け、唾液の橋と共に溶け消えた。疑問を持たない自身への違和感すら抱くことなく、膝をつけという命令に僅かな遅延もなく従った。
「ではご挨拶から、おズボンを脱がせて差し上げて」
「は、はい……失礼いたします……」
少女が生まれて初めて触れる、男性が身に着けている帯革。相対した他人の衣服を脱がすのは経験がなければ難しく、ましてやこの行いが性行為の準備であると明確に理解しているともなれば、手間取るのは必至。
予見していた女は、肩を抱きすくめられたまま男の身体に手を回し、上方から少女の手助けを行う。
苦心しながらも一枚の鎧を剥がせば、何某かが滲んだ布を盛り上げる陰部と、漂い始める雄の匂い。否が応でも想起させられる行為の記憶に、知らず早くなる鼓動と浅くなる呼吸。少女は一切視線を揺らさず呆然と、緩やかではあれど躊躇の色を見せぬまま、半ば無意識に下着へ手をかけた。
「きゃっ! ぁ、はぁ……んく、ぅぁ……すご……」
窮屈な檻から開放しろと、突き破らんばかりに猛り狂い撓んでいた魔羅が、少女の顎と唇と鼻の先を順に掠め姿を現した。
一目見ただけで自身の顎先から額までを覆うと確信する長さ、自身の手首にすら比肩する太さ、水平を超え天を示す強靭さ。
「ごくっ……はぁ……でか……うわ……」
あらゆる要素が雌を焚きつけるその姿。微動だにせず見つめ、思わず飲み下した唾液と漏れる呼気。すぐさま押し倒され行為に及んでしまった前回とは異なり、眼前に突きつけられた威容にただただ少女は圧倒された。
「ちゅっ……今日は、こちらの下着でございました……どうぞ……あっ、愛液塗れですので、まじまじと見るのはどうかお許しを……んもう、困ったおひと……ふふ……やんっ、スカート越しにおまんこ弄るの、えっちすぎます……」
先輩二人が頭上で奏でている水音もその耳には入っていないと、容易に見て取れた。
しかし女と睦み合っているなかで未だ下への刺激が来ていない状況に苛立ったのか、男が少女への催促を始めた。
「ひゃんっ! あぁあのっ、す、すいませんっ……! やめっ……やっ、叩くのやめてっ……」
びたん、びたん、べちん、べちんと、幾度も叩きつけられる生殖器。驚くべきはそのあまりに常軌を逸した暴挙に対し、少女が一分の嫌悪も抱いていないこと。
「奈緒さん、おちんぽ様に心奪われるのは分かりますが、ご挨拶が済んでいないのに呆けるのはとても失礼な行いです……それだけで三日間も行為がお預けになった方もいるくらいですから、気を付けるように……旦那様、教育が行き届いておらず申し訳ありません……どうか我々愚鈍な雌をお許しくださいませ……ちゅう~……ちゅるるるっ、ちゅ、ぷっ、ちゅっ……」
そうして頭上の様子を伺った少女は、ようやく二人の様子に気が付いた。
男はとうに全裸になり、胸元に降る接吻の雨を享受。傍らの女体はまるで備え付けの用具の如く、手慰みに艶やかな長い黒髪を梳かし、豊かな肉塊を薄布越しに弄ばれていた。
凭れている女の、前留めまできちっと合わせられ皺一つなく身を包んでいた上着は、部屋の隅にて乱雑に山を形成。襯衣と裳だけを身に着け、見たこともないような扇情的な紫の下着が展示されるように寝台に並んでいる。どうやら下着だけ男に見せつけるため外したらしいと、そこまで考えが及んでから、漸く思い至った。
つまり女は、今日一日ずっとあの淫らな下着をつけたうえで、肌着もなく過ごしていたというのか。
「本来であれば授業中であろうと旦那様の性欲処理を優先すべきところを、寛大な御心で昼休みと放課後のみで良いと仰ってくださってるのですよ……ただでさえお待たせしてしまっているのですから、雌の身勝手な都合を押し付けるなど言語道断です」
笑う時は必ず口元を手で隠す。歩くときは常に芯の通った真っすぐな姿勢で一定の速度。気心の知れた間柄には少々砕けてはいても、年下の後輩に対しても丁寧な態度と言葉遣い。
所謂お嬢様学校と呼ばれる学舎の生徒と言われてもなんら違和感もない、常に嫋やかな振る舞いを崩さずゆるりと動く常の姿に、憧憬と羨望を抱く女子生徒は少女だけではなかった。
「ただしいきなり咥えてしまってはおちんぽ様も驚かれてしまいますから、初めは必ず最小限の刺激で、啄むように何度かキスして差し上げてくださいね……このように……ちゅっ、ちゅっ……ちゅう……現在は最低三回としていますが、上限はありませ、んやあっ……! シャツ越しに乳首カリカリだめっ……! 女の子が簡単に発情しちゃうやつっ、だめっ……! あんっ……んもうっ! ぐりぐりぃ~って押し込んじゃうのも……やーですっ、ふふふっ……」
部の先輩に話を聞いても、彼女に関する悪い噂は未だ一つも耳に入ってこない。彼女とて同じ女として、女性特有の悪辣さは年相応に理解しているつもりである。にもかかわらず悪い話はこの一月終ぞ聞かず、苦笑とともに「ああいう人だから」と慕われている様子だった。
「出来るだけ多くのご挨拶を捧げ旦那様の所有物であると示し、征服欲を満たして頂くように振舞うとお呼び頂ける回数も増えるので、精一杯お下品にちん媚びするのですよ……あっ、わ、私偉いですか……? 旦那様の求める説明できてましたか? とてもうれしゅうございます……ちゅぶっ、ぢゅ……んへぁ……ぶぢゅ、ちゅー……」
どちらかと言えば、問題は少女自身の男と関係を持った爾後にあった。
下心のある目線が気まずげに逸らされる場合が多くなっただけの男子とは違い、生徒のみならず一部の教師の態度まで、分かり難くはあれど確かに三者三様に分かれた女性達。
当事者でなければ自分もそうだったであろう、男の噂を知っている者達による同情の目線。
未成年、それも環境が変わったばかりの、本来であれば未だ気も引き締められている筈のこの時期に淫蕩に耽る、浅はかな者に対する軽侮の目線。
「そうしてご挨拶が済みましたら、次はマーキング……私達がするのではなく、旦那様にして頂く形ですね……あっ! 旦那様……! キスマークはっ、いっ……! ……んもぅ、やんちゃさんなんですから……見えるところにつけてはだめとあれほど……私だって旦那様相手に怒ることもあるのですよ? 今更キスマークなど無くても、私の全ては旦那様のモノなのですから……えぁむ、ちゅう~……ちゅぶっ……れろれろれろれろ、ぢゅぱっ……ぢゅっ、じゅぶるるっ、んれぇあぁ……ん~ちゅっ、ぱぁ……あぁ、ごめんなさいね? 奈緒さん。ご指導中とはいえ、旦那様からのキスを拒むなど出来ませんから……」
そして何より、周りには巧妙に気取らせない、同じ雄に仕える雌としての、敵愾心の篭った目。
雄を前にすれば即座に女としての尊厳も投げうち媚を売り口吸いをねだり、その上ご主人様に対して独占欲を露わに二つも下の女子に向けて優越感を交えた流し目を送るその姿。
高嶺の花にも裏の貌が存在すると理解はしていた少女も、あまりの豹変ぶりに絶句するほかなかった。
「まずはご挨拶の後、ちん嗅ぎから……おちんぽ様の香りをよ~く覚えて、ひと嗅ぎで旦那様だと理解できるようになれば、旦那様の妾として合格です……ちゅっぷ、んへぁ……」
「ぅあ……ぁ、これ、を……? い、いえっ……その……」
五感のうち一つの制御権を明け渡すその指示に、当然ながら抵抗を見せる少女。しかし柔らかではあれど、大きくも重たい男の手に固く頭を押さえられてしまえば、従うほかない。
「し、失礼いたします……うぅ……んちゅ……ちゅ……ちゅぱ……に、匂いの方も、嗅がせていただきます……すんっ、すぅーっ……ぅっぉ、くっさ……! すんすんっ、すー、すんすん……すん、すん……んはぁ……ほんと、くさすぎ……すんすんすん、すぅー……」
先端から根本、玉袋との間と、余すところなく鼻を触れさせていく。
痙攣でもしているのかと錯覚するほど、びくびくと僅かな開閉を繰り返す大腿は、伝い落ちる愛液を隠すためか。
「頬擦りをすることで、この雌は好きにして良いのだとお伝えし……お子種を作る重労働に勤しんでいらっしゃるお金玉様を労うべく、垂れてくる我慢汁や、時には乾ききりこびりついた精液や愛液を舐め取って……ゃっ、ちょっと、旦那様……? 今は奈緒さんに集中してさしあげては、ぁんむ……んふ、じゅるるるっ、ちゅる……あっ、お腹押すのだめっ……子作り準備しちゃいますから……ちゅ~~、んふぅ……私の身体は今回の褒美を頂ける時に……ね? うふふ……ありがとうございます、ちゅ……」
「ふんっむぅ……んぅ、ぁ、しおからい……ちゅっ!! ぅえあっ……! やばいやばい……ちゅう、んふっ、ふっ……なが……ふっ……ふぅっ……」
女の話を聞いているのかいないのか、少女の眼差しは少しも揺らぐことなく雄の象徴に注がれたまま。垂れ落ちる男の分泌液も気にせず、嗅いでは擦りつけ鼻先と頬に塗りたくる。
昂った気を鎮めるべく口づけを捧げると、思いのほか大きく鳴った水音。これほど情熱的な音を響かせていては、男への恋慕の情もばれてしまう。慌てて露見しないよう手を翳し顔を隠すと、ごまかすように改めて口づけを落とし、丁寧な頬擦りを再開させた。
しかし少女の真剣な面持ちを、僅かに空いた指の隙間から横目で伺う二人は、それを理解したうえで不憫に思ったのか何も言及しない。唇が触れていないだけの至近距離で、くすくすと笑い合っていた。
「んふーー……すんすん、んれぇあ……んれんれんれんれんれんれ……じゅるるるずるるっ、じゅぞぞっ! んぇあ……ちゅっ、ぶちゅ……くっさぁ……えれえれえれえれ、むちゅぅ……ぇあ、んは、あぁ~~……」
少女とて、処女という訳ではない。男の指導を思い出しつつ、生徒会の活動報告動画で得た知識と混ぜ合わせる。実情を知らされた時は驚きもしたが、彼の暴虐を経験すればこういった役割の女たちが居るのも頷けた。
幼い頃からの夢であった初恋の男性との甘酸っぱいデート。それを目の前の男と実現させるため、初体験以降毎日欠かさず閲覧し練習に励んでいた成果がこれである。
一度深呼吸を挟み、先達に負けじと口腔奉仕に移行。自らの愛撫を片手間に堪能する男への怒りが込められているような、情熱的で激しくも隅々まで念入りに舐りまわす、手厚い口淫。
丁寧に舌で以て雄様への愛情を示すその様は、間違いなく女としての闘争心を燃料としたもの。他者の軌跡を辿るに留まらず、独自の色を探るべく男の反応を伺っていた少女にとって、自らの奉仕の最中に他の雌との接吻に意識を向けている彼の振る舞いは到底我慢ならなかった。
「同時にお金玉様のマッサージまで出来れば、より濃ゆい精液を恵んで頂けるのですよ……じゅぶ、ちゅ~……あっだめっ、こんなっ……べろちゅーと手まんでイきますっ、やっ……! ぢゅちゅぶっ、すみませっ……! おまんこアクメきめますっ……! ぃっっっ、ぐぅっ……ぃっく……い゛、いきましたっ……! しょ、少々お潮を飛ばしてしまい……雑魚まんで申し訳ありません……じゅるるるちゅう~……奈緒さんすみません、制服に私のお潮が……」
「ずぞぞぞぞぞっ!! じゅちゅるちゅるっ、ぽぉん! れろれろれろ……はぁむ、んふーっ……! んむふー! ぢゅころ、れろ……れころ、えれえれえれえれ……じゅるずじゅぶるっ、ぽんっ! すんすん……すんっ、まだ雄臭い……んれぇああ~~~~……」
根元から先端まで全周余さず舌を這わせ、玉袋の皺を吸い伸ばす。皮脂に唾液を塗し潤びらかせ、ぐっと押し付けた舌で細かく擦り舐め取るも、一向に消え去らない雄の匂い。
悔し気に目を細め凶悪な魔羅を睨みつける少女は、元凶たる陰嚢に対し下方から手を添え機嫌をとる。柔よく剛を制すというのか、愚直に刺激し肉体的な興奮を与えるだけでは足りないのだと、彼女は拙いながらに知っていた。
浅ましくも強かな競争相手を目の当たりにして、雄に媚びる演技も重要だと判断した結果、女としての誇りを一時的に捨て、雄に平伏す雌の振るまいを装う。
そのあまりの水音が故なのか、或いは演技に没頭しているからなのか、佳織の謝罪は取るに足らない雑音として、少女の脳に処理された。
「そろそろお種付けしたい頃ですわよね……? どちらからになさいますか? まずは私で一つ冷静になってから奈緒さんに教育なさるとか……」
「んれぇ~~っ……んれぇあ~~、えれえれえれ……ちゅっ! ちゅ~~、ちゅっぱぢゅっぱ、んべぇえあ~~~~……なんでこんな金玉重いの……ちゅ! ちゅぷ、ちゅ……じゅぞぞぞぞぞぞっ、ぶぼっ、びっ、ぽぉんっ! れろれろれろれろ……」
側面から裏筋に這わせた舌を根本から先端まで滑らせ、中身の放出を催促。ただひたすらに目の前の雄への献身を目的として脳と肉体全てを使う。
部屋に充満した性の香りはいつしか少女の意識から追いやられていた。男が寝台に腰かけるのに合わせ、自身の体勢も変わっているのだと気付かないまま、一心不乱に舐めしゃぶり続ける。
「それとも……このままお口にお出しなさいますか……? いえ、孕ませ交尾ですね。かしこまりました……では早速まいりましょうか、奈緒さん」
「ちゅうう~~っ……ぢゅう゛う゛っ、ちゅろろ……れろれろれろれろれろれろ……じゅろろろろっ、ずぞっっ! ちゅ~~……ぽんっ! んれぇ~……」
無様に広がる唇は普段付けているリップクリームをも超える血色の良さを見せ、時折這い出てくる舌が陰茎に絡みつく。
動き自体は男が気に入っている雌達に比べれば些か稚拙であれど、熱烈な愛情表現は彼の自尊心を甚く擽った。
「奈緒さん……?」
「えれえれえれえれえれえれえれ……んむへぇ~、んふっ、ふぅっ、ふっ……ぶっぼぶっぼぶっぼぶっぼ!! んむふー!! んへぁあ~……」
雄を味わうのに邪魔な化粧下地への怒りは、猛烈な頭部の前後運動にて発散させる。
こびりついたリップクリームによって強まった摩擦力は、あまりに下品な水音を奏でた。前もって見せられていた活動記録に対し、「そんな音出る訳ないでしょ」と、心のどこかで妬みの瓦礫を積み上げ眺めていた少女は、それらが音をたてて崩れ去る様を幻視した。
「奈緒さん、聞いていますか? 奈緒さん?」
「れぇっ、ぁ、ちゅるぴっ……! はっはい! なんですか……?」
「先も言いましたが、おちんぽ様に夢中になるのは分かります。しかし旦那様が種付けをご所望なのですから、雌が自らの欲望を満たしている場合ではありませんよ」
「べっ! 別に夢中になってたわけじゃっ……! って、種づ……? ぁ……」
男の魔羅から口を離したところで、自身がどれだけ没頭していたのか遅まきながら理解した奈緒。だが彼女も一端の女性として、素直にそれを認める訳にはいかない。反射的に否定するもその言葉に力はなく、また意味もないのだと、その場の全員が理解していた。
聞きなれない言葉を受け数瞬戸惑うも、今自分が居る部屋の目的を思い出し理解した。咄嗟に顔を俯かせ羞恥に塗れた顔色を隠そうとするも、伸びてきた男の手がそれを許さない。
「ふぅっ……うぅ、ぁ……あっ……」
女性関係にだらしない噂を聞き、事実初めて自らと交流を持ったその日に行為に及んだ男に対し、粗暴な印象を抱いていた。
そんな男が頤に沿わせた、しなやかで細くはあれど硬く骨ばった男性を思わせる手。その流麗な動きに見惚れていると、気付けば男の顔が間近に迫っていた。
「えあっ……やっ、でもそのっ、舐めたばっかだしきたな……あっ、ぇ?」
不意に近づく男の顔に意図を察し、身体を強張らせぎゅっと目を瞑る。しかし彼が口づけを落とした場所は、予測とは違う首筋。
少女が当惑する間にも、するりと首筋をなぞり滑り落ちた指先が、当然のように襯衣の留め具を外していく。乳房を包む下着を覆い隠す、愛らしい布飾りが付いた襯が晒される。
漸く驚きと落胆と羞恥が追いついた奈緒を置いて、無情にも外される背中の留め具。あまりの早業に男の経験豊富なさまが透けて見え、少女の複雑な内心を苛立ちが塗りつぶす。
だが肩を掴まれたまま男に合わせ立ち上がり、その身長差から見下ろされた瞬間、少女は自身の身分を悟った。
「……っ!」
細身ではあれど、狙った雌を逃がさず狩ると確信させるに必要十分な筋肉を備えた、煮えたぎるような獣性が形を成したかのような肉体。所作や振る舞いに見え隠れする、雌ごときとは決して覆せぬ上下関係があると宣言するかのような、自信に溢れる佇まい。雌の本能を掻き立て無理やり発情を促す匂いで以て、強烈に叩きつけられる男性特有の色香。
心の在処が胸ではなく脳にあるということくらい少女も当然知っている。
それでも、心臓と下腹にじんと響く、鈍痛とすら思えるほどの縮こまるような感触。
それらだけで脳内の情報処理能力を上回り、忽ち男への激情はかき消えた。
「旦那様のお手を煩わせてはいけませんよ……昂る雄様を察知したら自ら脱ぎませんと」
「はっ、はい、ごめんなさい……やっ、あっ……! なんでっ、はや……」
茫然と見上げた男に見惚れていると、すかさず女から叱責を受ける。しかし彼女が遅れを取り戻そうと決意したその時には、既に状況が変わっていた。
女性の衣服を取り払う男の手際は、上半身と下半身で交互に、素早くかつ的確であった。肌着を捲りあげ下着の留め具を外し、奈緒の抵抗が及ぶ前に裳に着手。前後左右どこにあるか、一見では分かりづらい留め具を迷わず探り当て、即座に下ろし開ける。
胸元の解放感の事由を理解し、無遠慮に腰を掴む手首を捕まえるべく手を添えると、素直に離れる男の手。少女が自身の下半身に目を遣ると、すとんと落ちた裳が足元を囲んでいた。
「やっ、見ないで……!」
自然と目に入る布飾りの主張激しい黒の下着は、この齢の少女には少々背伸びしていると見て取れる。それを自覚していた奈緒は、少しでも男の目線から隠すべく思わず両手を胸元に翳した。
その言葉を受けた男が、首を吊り下げるように前に傾け囁き始めた。
「あっ、なめちゃだめっ……! それだめっ、やっ……! んぅっ、んん~……! ぅぅぁ、は、はいっ、み、みせるやつです……見せるために買いましたっ……! んんっ! ちゅ、んぅちゅむ……ちゅる、んー……れろれろれろ……ぢゅううぅぅ~~……ぷはぁ……」
口づけを褒美、答えなかった場合の罰を耳舐めとして交渉し、少女の本音を引き出す。
腰に当てられた手は、当然のように仙骨を刺激するもの。それが雌犬に対する行いであると、浅ましくキスを強請っていた女の姿で認識しているはずだった。しかし褒美として与えられた接吻は、その程度の記憶ならば阻害しては塗り潰す程の多幸感と快楽を少女に齎していた。
よしんば正気を取り戻したとて、逆らえなくなる理由を魂に刷り込むような快楽は、既に彼女から抵抗の意思を取り上げ恭順させるに足るものだった。
「い、いやってわけじゃないですけど、その……慣れてる感じの先輩が、なんか、気に食わないっていうか……んぅんむ! んれあ……ちゅ、ん、ちゅ、ふぁ……ぢゅる、しぇんぱっ、ぁうむ……ちゅぱ……あっ……! だめっ、キャミまで脱いだらほんとに……んれぇあ、ん、ちゅう~……んふ、ちゅ、ん……んー……! ぢゅる、ちゅ~……わ、わらしも、すきです……んぅ、ちゅ……ちゅぅう……これだめ……あたま、まっしろ……ちゅぶ、ちゅ、んん! だめ、おまんこ、あっ、あんっ……れろれろ……んれぇ~~、ちゅっぷ……んふっ……ちゅう……ちゅっ」
唇を密着させ相手の呼吸を掌握、舌と共に空気を吸い上げ酸素不足にして思考力を奪う。男が得意としている女を支配する術のうちの一つであった。相手が口づけ一つに身体を強張らせ鼻呼吸も儘ならない、初々しさの残る少女であれば尚のこと。
そうして気付けば流されるままに下着姿となり、我が物顔で侵入する逞しい指を見過ごした蜜壺は雄への求愛をだらだらと垂れ流し、不敬にも主の手を汚す結果と相成った。
「ちがっ、やっ! ちゅー……ごめんなさ、ぁむ、ぢゅるる、ちゅぱっ……こりぇわ、しょの……えれえれえれ……おまんこが勝手に垂らしてるだけでぁんむっ……ちゅじゅ、ちゅう、んぅ、ちゅ……んれぁ、ぷはぁ……あっ! クリだめっ! イクっ……それだめそれだめ、イきますっ……せんぱっ、あっ……! イ゛ッ……!」
示指と薬指を用いて割り開き中指が侵入、追いかける形で薬指も差し込み内部をその二指で刺激、陰核を母指の先で弄ぶと、いとも容易く高められる少女の性感。
女としての誇りと気をやってしまう恐怖故からか逃げ出そうと藻掻くも、がっちりと掴まれた肩と吸われる舌が雄からの離別を拒否。少女は為す術もなく絶頂へと追いやられた。
「はーっ、はーっ、まってください……ごむ、ゴム買ってあるんです……んふぅ、ふぅっ……今月分はもう使い切ってしまったんですよね……? なので、必要かと思いまして……」
しかし少女とて肉体まで気娘という訳ではない。初回こそ幾度も意識を飛ばし始終男に良いようにされたものの、最低限の快楽への耐性はついている。憧れの先輩が見せた紳士的な振る舞いだけで身体を許すような、易い女ではなかった。
男が本能を剥き出しにし、どれだけ雌が制止しても聞かなくなってしまう前に避妊具を取り出す。だがふと視界に入ってきた女性の困ったような笑みを見て、その存在を思い出した。
「奈緒さん? その、意欲旺盛なのは大変結構なのですけれど……今回は……」
男が抑揚のない声で少女の意図を問う。不穏な空気を感じ取りつつも箱を差し出し、遜った態度で刺激しないよう答えた。
「だって、その、あ、あかちゃん……できちゃいますし、両親になんて言ったらいいか……」
「そもそもとして、サイズはご存じでしょうか?」
しかし再度投げかけられる質問。え、としか返さなかった少女の態度には触れず、女は続けた。
「男性のペニスは人によって大きさが異なるのですが……旦那様のモノは、男性の中でもとって大きいんです……こちらはLサイズですよね?」
「は、はい……薬局にあった一番大きいのを……」
「それは素晴らしいのですが、実は更に大きいモノもありまして……旦那様はそちらでないと装着できないのです。旦那様? この子の後学のために、これを試しに着けて見せて頂いてもよろしいでしょうか? とっても窮屈な思いをさせてしまい、心苦しいのですが……まぁっ! ありがとうございます……! 奈緒さんも」
「あっ、はいっ、ありがとうございます……! お願いします……」
「おちんぽ様、大変なご無礼、何卒お許しくださいませ……ちゅう~、れろれろれろ……んれぇ~~……」
一切の躊躇いなく行われた陰茎への口づけ。上品な言葉しか発さないと思われていた口が触れる、あまりにも下品なその行為を前に、少女は思わず胸元で両手を組み一歩後ずさった。
「少々唾液を塗しすぎです、ずぞぞぞっ! んちゅ……これではおちんぽ様を……ちゅむ、ぢゅう゛う゛うううう……イライラさせてしまいますよ……えれえれえれえれえれえれ……」
「え、えっと……その、すみません……」
実際は女が口を付ける前よりも陰茎に纏わりつく粘液が増えている様子をみるに、この女は別の雌の痕跡を消したかっただけなのだと、少女は直感した。
「ほんの少しの間ですので、どうかお願いいたします……ちゅ! 失礼いたします……」
しかしその口淫技術と、口を用いたあまりに卑猥な避妊具の装着方法による男の悦び様、そして何よりまるで陰茎と陰嚢に対し遜るような態度を見て、学ばせてもらった感謝と驚愕から、指摘の言は唾液と共に飲み下された。
「御覧なさい、今にも破れそうなほど張っている上に半分程しか覆えていないでしょう? この状態で挿入し内部で破損などしてしまえば、女性にとっても危険です……おちんぽ様、大変申し訳ございませんでした……ん、ちゅう……」
そうして着用した姿を見せると、装着時以上に迅速かつ丁寧に巻き取った。勿論外した後は謝罪の意を込めた接吻も忘れない。
「そもそも避妊具というモノは……んちゅむ、えれえれえれ……女性の我儘なのです……ずぞぞぞぞっ……! じゅる、ぢゅっ……子は作りたくないのに快楽は得たいという……れろれろれろれろれろれろ……浅ましく下卑た雌の都合……ちゅっ! ちゅ~……男性に対する非礼に他なりません……ちゅう……使用済みゴムを我々が身に着けてる姿を楽しんで頂いている、旦那様のお慈悲に感謝すべきだというのに……ずぞぞぞぞぞぞっっ! ぶっっっっ……ぽんっ!! すんすんっ、すーっ……ゴムの匂いも取れたかと……ちゅっ……まぁ、お褒め頂きありがとうございます……おちんぽ様、もう少しで新しい生おまんこ、召し上がれますからね……どうか今しばらくお待ちくださいませ……ちゅっ!」
目前の女の姿に、胸中の僅かに沈殿していた感情が名を携えて顕在化した。即ち、今から行う行為に対する正確な認識と、その結果巻き上がった恐怖。
問答無用に雌を屈服させる雄特有の臭気から若干でも離れ、冷静に考えられたというのもあるだろう。周囲を見渡す少女の目に先ほど脱がされた衣服が映った。
「旦那様、ご協力誠にありがとうございました……初心なJKおまんこ、どうぞお好きにご堪能くださいませ……ちゅう……」
「あっ、あの、やっぱり私帰ります、すみま――きゃっ! やっ、せんぱ、だめ! あっ……! やだっ、レイプっ! レイプですよこれはっ……!」
自身の衣服を拾い上げさっさと退室しようとするも、あえなく捕まり容易く寝台に放り投げられた。覆いかぶさる男の凛々しくも仄かに薫る獣性に思わず胸の高鳴りを覚えるも、なんとか思いとどまってもらうべく会話で時間を稼ぐ。
「旦那様? ねっ? だめですこんなの、現役女子高生を孕ませちゃうなんて、退学になっちゃいますから……生は……ゴム無し子作りセックスなんてだめですよ? ね?」
互いの間に折りたたんだ足を挟み入れ、なんとか距離を稼ぐ。
だが少女の目の前にあるのは、ギラギラと輝く男の、捕食者の眼差し。本能的な恐怖が彼女の身体を震わせ、冷静な思考を阻んだ。
「えぅ、耳だめっ……やあぁ……あっ、でもそんな……ま、前より凄いって……!」
睦み合う男と少女を横目に、女が部屋の鍵をかけた。
彼の囁きは、押しのけてでも男の下から脱しようとしない、素直になれない女の子に対する堕落の誘いであるということを、彼女は経験から知っていた。
間違いなく少女の耳にも入っているはずの施錠音はしかし、その意識には入っていない様子だった。
「あっだめっ、ブラ取らないでっ、ふぎゅっ……! 乳首やっ! つまむのやぁーっ! ほぉっ……! ぅっぎっ……だめっ……ほんとだめっ……」
少女の中途半端にはだけていた襯と下着を無理やり引き剥がすと、男は彼女の両手首を纏めてその頭上で押さえつけた。余ったもう片方の手と口で以て乳頭を説得しにかかった。
「お気持ちは分かりますわ、奈緒さん……旦那様のお気持ちは嬉しいけれど、自分がどうなってしまうか不安でしょうがない……そんなところでしょうか」
瞼を閉じ、力強く幾度も頷く少女。同じ考えの女性は珍しくなく、それ故対処法も理解し尽している男は動じない。優しく口づけを落とし、的確に雌の欲しがる言葉を彼女の脳内にそっと仕舞い込んでいく。
寝台と少女の背中の隙間が、徐々に埋まっていった。
「では……僭越ながら、私を含めた先達の経験を総合した所感を、お聞きくださいませ……」
そう言った女は、男とは反対の少女の耳に口を近づけ、まるで子守唄を口ずさむ母のような口調で語り始めた。
2026/03/13 改稿