※この作品はR-18です。

仲良く楽しくみんなでエッチ!   作:諏訪部始終郎

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バレてた

 綾子さんが放った思いがけない一言。

 それは口に含んだ麦茶を噴き出させるには充分だった。辛うじて料理にぶち撒けずに済んだものの、浴衣周りを濡らしつつげほげほ咳き込んでしまう。

 

「うわっ!陽ちゃんだいじょぶ!?」

 

「ちょっと!あ~もうほら、拭いてあげるから!」

 

 そんな俺達を優と佳奈子が介抱してくれる。おしぼりで口の周りをぬぐい、座卓や浴衣にこぼした麦茶も拭いてくれた。

 

「あ~ゴメン……そんなに驚くと思わなかったわ」

 

 流石にすまなそうな綾子さん。ようやく咳の止まった勝也が口元を拭いながら言う。

 

「いや、つか、なんで?」

 

 そうだ。何でセックスした事がバレたんだろうか。

 いくら綾子さんとは親しい間柄でも、俺と勝也はもちろん、優と佳奈子もそういった事を自分から話す事は無いはずだ。

 

「あぁそれはね、匂いよ、匂い」

 

「匂い?……え、そんなに!?」

 

 思わず聞き返してしまう。やっぱり換気は間に合っていなかったのだろうか?

 

「そうね。お風呂入る前に渡り廊下で会ったでしょ?あの時みんなからエッチな匂いがプンプンしたからねぇ……すれ違うだけなら大丈夫だろうけど、面と向かうと判っちゃう位にはね」

 

「あっちゃ~……」

 

「マジかよ……」

 

 勝也と二人頭を抱える。優と佳奈子も顔が真っ赤だ。

 まさか部屋を出た時点でそんなに臭っていたとは思いもしなかった。

 

「エッチした時の匂いってのはね、結構身体に残っちゃうモノなのよ。セックスした事ある人なら判っちゃうから気をつけなさいね?気付いたのが私で良かったわよホント」

 

 それは本当にそうだ。綾子さんにバレたのも相当に恥ずかしいが、これが叔父さん叔母さん初め他の従業員の人達だったらと思うとゾッとする。

 

「あと、この部屋に入った時もそう。やっぱり四人分の匂いが篭るから凄かったわねぇ……何してたのか一発で判るわよ」

 

 これには全員が目を反らしてしまう。言い訳の余地も無い、この点は大いに反省すべきだろう。

 少し前の甘い雰囲気から一転、しゅんとした俺達を見て綾子さんは慌てて言う。

 

「あ~ごめんね?別に説教したい訳じゃないのよ……まぁそんな感じでお風呂で佳奈子ちゃんと優菜ちゃんにカマかけてみたら……ってね。色々聞かせてもらったわ。あ、二人の事責めちゃだめよ?」

 

「責めるわけねーだろ。まぁバレちまったもんはしょーがねぇけどさ、綾子姉、この事よそに言わないでくれよ?」

 

「言える訳無いでしょ。そこは信じなさいな」

 

 綾子さんは優しくて気のいいお姉さんだ。他人の秘密を言いふらすような人じゃないのは小さい頃から接してきて判ってる。

 そしてここ数日の激務を通し頼りがいのある大人としての面も知り、益々好きになった。

 たまにからかわれたりもするがそれも良しだ。正直に言うと美人なお姉さんに構ってもらえるのが嬉しかったりする。

 

「それにしてもねぇ……四人で見せ合いながらエッチするとか、あなた達凄いわねぇ……」

 

「ちょ!?」

 

「それも言ったの!?」

 

「あ~……うん」

 

「まぁ、流れで……」

 

 二人はすまなそうに俺達から目を反らす。

 

「まぁまぁ、それも私がカマかけたのよ。エッチする場所なんてこの部屋しかないだろうし、あなた達仲いいし、もしかしたらそういう事になっちゃうかもって思ってね」

 

 絶対に秘密にしておこうと思った事が速攻で露見してしまった。

 俺達が不用心なのもあるだろうが、この人の前では隠し事なんて出来なそうだ。

 でも、バレたからこそ色々と聞ける事もあるかもしれない。

 

「その、やっぱり変ですかね?そういうの」

 

 俺達が持つ性行為についての常識は、今まで見たエロ本とAV、そして教本から仕入れたものだけだ。

 この際だ。おそらく経験者であろう綾子さんを通しエッチの常識非常識という物を知り、見聞を広めておきたい。

 

「ん~、変というのも違うと思うけどね。結局当人達が楽しめるかどうかだと思うから……ただまあ、あなた達の年齢では一般的じゃ無いと思うわ。複数人でのプレイは普通のエッチに飽きちゃった熟練の大人がやる事だと思うから」

 

(そうか……熟練者がする事なのか……)

 

 やっぱり普通じゃなかったようだ。俺達は色々と順序をすっ飛ばしていたらしい。

 

「でもま、あなた達が楽しいならそれでいいんじゃないかな。どうなの?楽しい?」

 

「それは……はい。凄く」

 

「そーだな。超楽しいぜ?」

 

 これは自信を持ってそうだと言える。優と佳奈子も頷いてくれていた。

 優と二人きりでのエッチももちろん大好きだが、四人でするエッチには段違いの興奮と楽しさがあるのだ。

 

「そっかぁ……ふふ、ほんとみんな仲良いわね。もしかしたら、スワッピングもしちゃってたりする?」

 

「……スワッピング?」

 

 初めて聞く言葉だ。

 それは他の三人も同じらしく、「なにそれ?」「わからん」と目線だけで会話していた。

 

「あぁ知らないのね。スワッピングってのはね、お互いのパートナーを交換してエッチする事よ」

 

「!!!!」

 

 瞬間、俺達四人に緊張が走る。

 

(そうか……そういうのにも名前がついていたのか)

 

 そして、そこまでは優達も綾子さんに話していなかったらしい。

 動揺せずにしらを切れば流せただろうが、咄嗟にそこまで出来るほど俺達の肝が太い筈もない。後ろめたい事があると伝わってしまったようだ。

 

「……え?ほんとにやってるの!?……はぁ~~~~」

 

 UFOでも目撃したかのようにまじまじと俺達を見渡す綾子さん。みんなバツが悪くなって目を伏せてしまう。

 その気まずい空気をどうにかしようと思ったのか、恐る恐る勝也が問いかけた。

 

「あー……その、引いたか?」

 

「あ!ううんごめんね、引いたとかじゃないのよ……さっきも言ったけどあなた達の年齢でそこまでするのって本当に珍しいから驚いたの。だから安心して?私も色々経験あるからね。犯罪行為じゃなければ引いたりなんかしないわよ」

 

「お、おう。そーか」

 

 優しい声色が心に染み渡り、全員の顔に安堵が浮かぶ。

 親しい人から後ろ指差されるような事にならなくて本当に良かった。

 

「しかしまぁ……ほんっとにあなた達、仲良しなのねぇ~……スワッピングなんてよっぽど相手を信頼してなくちゃ出来ないわよ。そういう友達がいるのって凄く幸運よねぇ……大事にしなさいよ?」

 

「勿論です」

 

「あったりめーよ!」

 

 感心するように言う綾子さんにみんなが頷いて返す。

 本当に、掛け替えのない友人達だと思う。言われるまでも無く一生の付き合いになるだろう。

 

「うんうん……で、どうなの?勝也は優菜ちゃんと、陽一君は佳奈子ちゃんと、もう最後までしちゃったの?」

 

「あー……」

 

 一転、興味津々という顔で問いかけられた。

 今更もう隠さなくていいかと思ったが、念の為優と佳奈子に視線を向けてみる。

 

「うん。いいわよ」

 

「そうだね。もうこの際だし」

 

 との事だ。勝也も異議が無さそうなので代表して俺が説明する。

 

「俺達はおっぱい触ったり舐めたりしただけです。優と佳奈子には手でしてもらいました。今の所はそれだけですね」

 

 綾子さんの前でエロい言葉を使うのはなかなか緊張する。

 

「あら、まだ最後まではしてないのね。でも、そっかぁ~スワッピングしてるんだなぁ……どう?佳奈子ちゃん、優菜ちゃん。興奮した?」

 

「はい……すっごく」

 

「ドキドキして、楽しかったです」

 

「そっかそっかぁ……なんか私もドキドキしてきたわ」

 

 顔を赤くしつつもはっきり答える優と佳奈子。綾子さんも実に楽しそうだ。

 

「じゃあもうこの後は最後までしちゃう感じよね?凄いわ~」

 

「あーそれなんだがな」

 

 自分の事のようにワクワクしてる従姉弟を勝也が遮る。

 

「今日は、というかすぐにはセックスまで出来そうになくてな」

 

「え?なんでよ?」

 

 部外者には当然の疑問だろう。

 

「おれと陽一の協定でな、自分の恋人をチンポでイカせるまでは相手の恋人とはセックスしない事にしてる」

 

「はぁ?何それ……そうなの?」

 

「はい……私達は気にしないって言ったんですけど、何だか拘りがあるみたいで……」

 

「あはは……」

 

 二人とも苦笑してるが、男として、雄として、俺も勝也もその辺妥協は出来ない。

 

「女の子がいいって言ってんのにあなた達ったら……あ、そっか……それでか」

 

「はい。それでです」

 

「ですねぇ」

 

「「?」」

 

 女子三人の間だけで理解と共感が広がっていた。

 何の事だか判らない蚊帳の外な俺達に向かい、言い聞かせるように綾子さんが話す。

 

「さっきお風呂でね、二人に相談されたの。どうやったらセックスでイク事が出来ますかってね」

 

「マジか!?」

 

「え!そうなの!?」

 

「ん、まぁね」

 

「わたし達にも出来る事があればって思ったの」

 

「二人とも健気よねぇ……まったく、女の子に気を使わせちゃって、悪い男の子ねあなた達」

 

 からかい口調でそんな風に言われてしまう。

 確かに、他人に相談する程に気を使わせてしまったが、俺達にも曲げられない物はあるのだ。

 毅然とした態度でそれぞれの恋人と向かい合う。

 

「わりぃな佳奈子、わがまま言ってるのは百も承知だ。だけど、なんつーか、佳奈子をチンポでイカせてようやく、全部おれの物に出来たって安心出来そーなんだ。陽一に入れさせるのはそれからにしてぇんだ」

 

「……本音を言うと、仮にこのまま優が勝也とセックスしたら、俺よりも先に勝也のチンポでイカされるかもしれないって、それが怖いのも……ある。優の初めては、全部俺が欲しいんだ」

 

「そーだな。おれも佳奈子の初めては全部欲しい。それで安心してぇんだ……もちろん女々しい事言ってるってのは解ってる」

 

 勝也の言う通り、何ともわがままで女々しい俺達だ。

 

「そんなに気にするならスワッピングするの止めればいいんじゃない?」

 

 なんて綾子さんが至極真っ当な指摘をしてくれる。普通の人ならそう考えるんだろう。

 

「いや、今更それはできねぇな。おれは佳奈子が陽一に抱かれる所を見てえ」

 

「俺も、優が勝也に抱かれる所を見たいです。凄く」

 

「……込み入り過ぎでしょあなた達……二人はそれでいいの?」

 

 呆れ顔でそう言いつつ俺達の恋人へと言葉を向ける。

 そこに佳奈子は照れながら、優はニコニコして答えた。

 

「初めてを全部欲しいって言われるのは、う、嬉しいですし……スワ……そういうのをしたいのは、私達も同じですから」

 

「そうそう。それに、何か目標があった方がエッチがもっと楽しくなると思うんです。……わたし、陽ちゃんのちんちんで気持ち良くなるのも、かっちゃんのちんちん入れるのも凄く楽しみ。だからみんなで頑張ろうね!」

 

 あっけらかんと言い放つ優に綾子さんは目を丸くする。

 確かに、一見ほんわかのほほんとした優がこんなエッチな事を平然と言い放つのはインパクトがあるのだ。

 

「だ、大胆ねぇ優菜ちゃん」

 

「そうなんですよこの子ったら……」

 

「でも佳奈ちゃんも陽ちゃんのちんちん入れるの楽しみだよね?」

 

 言葉を遮られつつ強い眼差しで優に詰め寄られ、佳奈子の視線がついと俺の方へとすべる。

 

「う……ま、まぁそうね……楽しみだけど……」

 

「だよね!」

 

 なんだかんだで本音を語ってくれる佳奈子に優も満足そうだ。

 

「はぁ~……なんていうか、似た物同士なのねぇあなた達……なるべくしてそうなったと言うか、凄いわぁ」

 

 一連の流れを見た綾子さんが感心とも呆れとも取れる口調で言う。

 やっぱり俺達は他所から見ると特異な集団なんだろう。

 

「なぁ綾子姉」

 

 やがて佇まいを正し、真面目な顔で勝也が問いかける。

 

「実際どーなんだ?おれらでもチンポで佳奈子達をイカせる事が出来んのか?」

 

「そうね。出来るわよ」

 

「ホントか!?」

 

 事も無げに言う綾子さん。俺達一同喜色が浮かんだ。

 

「綾子姉、頼む!やり方があるなら教えてくれ!」

 

「俺からもお願いします!」

 

 何事も上達を目指すにはその道の先達に教えを乞うのが近道だ。

 と、何かの本にも書いてあった。よっぽどの才能と正しい努力がない限り、素人の独学には限界があるらしい。

 

 そして俺達の周囲でセックスの経験があり、なおかつその相談が出来る相手なんて綾子さんしかいない。俺達の秘密はほぼ全て綾子さんに話したようなもんだし、今更恥も無い。このチャンスを活かすべきだと思った。

 

「うん。いいわよ」

 

「よっしゃ!」

 

「ありがとうございます!」

 

 あっさり了承を得られてしまった。

 浮かれそうになる俺達だが、続く一言に一瞬思考が停止する。

 

「だけど、言葉で説明するのは難しいからね。実地でする事になるわよ?」

 

「…………実地?」

 

「そ。実際に私の目の前でエッチしながら教わるって事」

 

「「……」」

 

 言葉が出てこない。

 人に見せながらのセックスは既に通った道だが、あくまでも俺達身内だけでの話だ。そこに今度は部外者の綾子さんが加わると言う。

 

 綾子さんに見られる。俺の裸も、優の裸も、俺達が性行為をしている姿も全部だ。

 俺はそれを許容できるのか?

 

(…………?)

 

 あれ?と思う。全く嫌悪感が無い。

 自分の裸、というかチンポを見られる事に恥ずかしさは感じるが、優との行為を見られる事事態は全然嫌ではない。

 いや、むしろその場面を想像すると以前感じたような興奮と背徳感がむくむくと膨らんでくるのだ。

 

 結論が出る。綾子さんに対して、大切な恋人とのセックスを晒しても惜しくない。むしろ見て欲しい。

 要するに、俺にとって綾子さんも身内の範囲内という事なんだろう。

 

「ちなみに佳奈子ちゃんと優菜ちゃんはOKしてくれたわよぉ?」

 

 黙っている俺達の背中を押す為か、そう言い放つ。

 二人とも綾子さんへの信頼は厚いが、優はともかく佳奈子が了承したのには驚いた。てっきり恥ずかしがって渋るかと思ったが、佳奈子もいい感じに吹っ切れてきたんだろうか。

 

 勝也も意外そうな顔で恋人を見る。

 

「いいのか?」

 

「うん。恥ずかしいけど綾子さんにならそういう所見られてもいいかなって。それに、エッチが上手くなりたいのは私も同じだし」

 

「わたしももっと色々知りたいです。お願いします!綾子さん」

 

「うんうん。任せときなさい!……で、あなた達はどうする?」

 

 ニコニコといつもの笑みで問いかけてくる。まるでもう答えは知ってるとでも言わんばかりだ。

 

「宜しくお願いします」

 

「おれもだ。教えてくれ」

 

 もちろん俺達が断る訳がない。二人して深く頭を下げる。

 これからの事を想い、期待に胸が高鳴っていた。

 

「オッケー!私がみんなを鍛えてあげるわ!」

 

 俺達の合意を得られたことがよっぽど嬉しいらしく、満面の笑みを咲かせる綾子さん。

 そんな彼女とは対照的に申し訳無さそうな面持ちの勝也が言う。

 

「でもよぉ、おれらは色々教えてもらって助かるけどさ、綾子姉には何も得が無いけどいいのか?おれ、返せる物何も無いぜ?」

 

 義理堅い勝也らしいが、確かにそれは気になる。今の所こっちが一方的に得なだけなのだ。

 対価が払えるならそうしたいが、俺達はこの人が喜びそうな物も知識も何一つ持ち合わせていない。

 

「何言ってんのよ。若い子達のエッチを間近で見られるなんて滅多に無い経験よ!勝也と陽一君がどのくらい成長したかも確かめられるし、楽しみだわ~」

 

「そ、そーか……」

 

 綾子さんみたいな大人の女性でも他人のセックスに興味があるんだろうか?

 その辺良く解らないが、優と佳奈子もエロ本やAVを見たいと言ってたし性に対する興味に男女の差は無いのかもしれない。

 まぁ、俺や勝也のチンポで満足してもらえるなら安いもんだろう。

 

「よしっ!話がまとまった所で準備しましょっか!」

 

 そうしてパンっと手を叩く合図とともに、一斉にエッチの準備を始めるのだった。

 

 

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