明らかにキス待ち顔の相手を前にして、俺と勝也は互いの出方を伺っていた。
動くのか、動かないのか、双方判断を決めかねているのだ。
そんな俺達の葛藤を知る由もない綾子さん、うっとり顔で股間を掻き回しながら言う。
「あぁん……みんないいわぁ、とっても素敵。……勝也と陽一君にいい事教えちゃうね。女の子はね、おっぱいやおまんこ以外にも性感帯があるの。人それぞれ違うんだけど、身体のどこかしらに触られるとエッチな気分になっちゃう場所があるのよ。探してみて」
そんなアドバイスのおかげでキスへの葛藤は掻き消され、思考は目の前の女体へと引き戻される。
「……あ、それって」
思い当たる節があったのだ。優とバックでセックスした後、その背筋を舐める度にビクビク身体を震わせていた。そこが性感帯なのかもしれない。
「勝也、優の背中、背骨に沿って触ってみてくれ」
「お?おう。優菜、触るぞ?」
「うん」
抱き寄せるよう右手を背中に回されると、優はされるがままに勝也の肩へあごを置く。
そんな彼女がチラリと向けてくる視線には、「わたし、これから気持ち良くされちゃうよ?」なんて挑発するような期待の色が浮かんでいるのだ。
お陰で胸が締め付けられると同時に嬉しくなってしまうという嵐のような感情に襲われる俺。
「はぁんっ!」
直後にびくりと大げさなくらい身体を震わせ、高い喘ぎ声と共に優の顔が歪んだ。
パッと浮かんだ驚愕の表情は、しかしすぐに蕩けたものへと変わる。
「ど、どーだ?」
反応の大きさに驚いた勝也が恐る恐る問いかけると、その肩に頭を預けたまま、そして俺を見るまま優が呟く。
「すごい……なんか、ぞくぞくってきたぁ……お腹がきゅんってなるぅ」
「そ、そんなにか」
やっぱり相当感じるらしい。脚に力が入らないのか、勝也の身体にひしと抱きついていた。
そんなやり取りを見せ付けられたらもうジッとなんてしていられない。こっちも佳奈子の感じる姿を見せつけないと不公平と言うものだ。
とは言え無暗やたらに撫で回すのもスマートじゃない。ここは冷静に、俺よりその身体に詳しい筈の先達に教えを乞う。
「佳奈子はどうなんだ?そういう場所ある感じ?」
少し考える仕草をした後、勝也は自信なさげに言う。
「多分……うなじあたりじゃねぇかなぁ?バックでやってる時吸い付いたら結構反応してた気がする」
「そうなの?」
そのまま佳奈子に問いかけると、彼女もやはり考える仕草をする。
「ん~、あんまり覚えてない……いいわ。触ってみて」
「うん、じゃあいくよ」
左手を背中に回して軽く抱き寄せる。そしてうなじを横切るように、親指と小指を除いた三本の指でスッと撫でた。
「あんっ!」
途端にギュッと背中を抱き締められる。俺の胸で佳奈子のおっぱいが潰れる感触が強く感じられる程だ。
どうやらうなじで正解のようだ。優と同じく、大げさなくらいの反応を返してくれた。
「う~……びっくりした……ほんと、ぞくぞくする……」
「ね。すごいよねぇ」
「「へぇ~」」
これも男には解らない感覚なんだろう。確かに身体を触られるのは気持ちいいが、ここまでの反応はできないのだ。
今でも乳首で感じる事に抵抗はあるが、それでも身体のいろんな場所で気持ちよくなれる女性が羨ましいと思うのだった。
「二人とも感度いいわねぇ!性感帯は一つだけじゃないからもっと探してみて?あと、愛撫する時も一箇所をずっと触るんじゃなくて、いろんな場所を順不同に触った方がいいわね。手だけじゃなくて舐めてみたり、口で吸ってみたりするのもお勧めよ?」
「なるほど……やってみます」
「そういやおっぱいとマンコばっかだったなぁ触るの」
言われてみると確かにそうだ。優がイった後に身体を撫でるくらいはしていたが、前戯ではその二箇所を弄るだけだった。
お互い不慣れな内はそれで良かったかもしれないが、こうして授業を受けたからにはそんな言い訳も出来なくなる。
互いに楽しく気持ちいいエッチを心がける身として、その為の研鑽を怠る事は出来ない。それを自覚させてくれた綾子さんにはやっぱり感謝だ。
「しっかし、身体触るのって楽しーよな!すっげぇすべすべで気持ちい~」
少々気持ちの悪いニヤけ顔で抱き寄せた肢体を撫で続ける勝也。しかし優はそれをニコニコと嬉しそうに受け入れている。
「ほんとにな……こうやって反応してくれると楽しいしな」
俺も佳奈子を抱き寄せるまま、そのうなじをくすぐるように撫でる。その度俺にしがみ付きながら「あっ、あっ、あっ」と切なげな吐息を漏らしつつ身体を震わせるのが可愛い。
「へへへ。まぁそういう訳で、おまえが知らない優菜の性感帯、おれが見つけてやるからな?」
勝也はニヤリと笑い、挑発するように言ってくる。
それを余裕で受け止め、俺も笑顔で宣言した。
「いいぜ?俺だって佳奈子の性感帯沢山見つけるし」
お互い恋人の始めては全部欲しいと言ったが、実際にそれが全て可能だとは思わないし、実の所独占しようとも思ってない。
相手に先を越される事への嫉妬と悔しさは確かにあるが、それにも勝る興奮を覚えるのは自覚済みなのだ。さすがにチンポでの初イキは譲れないが、他は一考の余地がある。
「もう、私達で遊ばないの!」
「でも、わくわくするよね!かっちゃん、わたしの気持ちいいとこいっぱい見つけてね?」
「おう!任せとけっ!」
嬉々としておねだりする優に勝也も快く応じる。
「……」
対して佳奈子はちょっと及び腰だ。性行為にあけすけな優を羨ましそうに見つつも、こっちにチラチラと物欲しそうな視線を送って来る。
大分吹っ切れてきたように見えたが、俺に対して大っぴらにおねだりするのはまだ遠慮があるのかもしれない。
もちろん、そんな彼女を見た上で知らないフリなんて出来る訳ない。さっきはパンツの件で勇気を出してくれたし、今度は俺がリードするべきだ。
「大丈夫、佳奈子も気持ち良くするから。いい所があったら教えてな?」
「あ……う、うん。いっぱいして」
なんて、ホッとしたような柔らかい笑顔で嬉しそうに言ってくれるのだ。
やっぱり普段とのギャップが堪らない。その魅力的な笑顔にキスを降らせたい衝動が高まるが、ぐっとこらえて奇麗な身体に手を這わせる。すると佳奈子も改めてチンポを握り直し、緩く扱き出してくれた。
とりあえず、今まで触ってない場所を攻めてみる。
まずは背中だ。佳奈子を抱き寄せ、勝也が優にしたように背筋をさっと撫でてみる。
「んっ……」
吐息を漏らし、びくりとその身を震わせた。早速ヒットだろうか?
「どう?」
「ん~、気持ちいいのとはちょっと違う感じ。こそばゆい」
どうやら性感帯ではないらしい。綾子さんの言う通り人それぞれ感じ方は違うようだ。
気を取り直して背中を撫でていく。腰から上に向かって撫で上げ、肩甲骨の下のくぼみに触れた時だった。
「あはんっ!」
大きな声とともに佳奈子の身体が震えた。
「お?ここ、いい感じ?」
肩甲骨に沿うように左右のくぼみをさわさわと撫でる。
「あっ!あっ!あっ!やだっ!ぞ、ぞくぞくするぅ!」
チンポを弄んでいた手を俺の背に回し、ぎゅっとしがみ付いてくる。
俺の指が通過する度ビクビク身体を震わせるのはうなじを触った時と同じだ。
(なるほど、肩甲骨周りか)
早速見つけた性感帯を何度か往復するとそのまま両手を上部にスライドして肩の上を通り、うなじの手前まで到達した。
その間ずっとエッチな吐息を漏らしながら佳奈子は終始身体をビクビクと震わせていた。
「え、もしかしてこの辺全部?」
そう問いかけると無言で頷く。肩甲骨からうなじにかけて全部敏感な部分らしい。随分と広範囲が性感帯のようだ。
「勝也、佳奈子のこの辺、全部性感帯みたいだぞ。背骨周りはそんなでも無いみたいだけど」
「お、マジかすげぇな!俺も後で触ろっと」
「背中に性感帯がある子は結構いるみたいね。私も優菜ちゃんと同じで背筋を撫でられると気持ちいいわね。勝也、ちょっと触ってみて」
「お?おう……じゃあ行くぞ?」
いきなり肌に触れるよう要求された勝也だが、少しドギマギしつつもリクエストに応じた。綺麗な背筋を下から上に向かってするりと撫で上げる。
「はぁんっ!……いいわぁ……ほら、陽一君も」
ビクビクと身体を震わせる綾子さんが後ろ目に俺を見てそう告げる。
「い、いきます」
もちろん触らせて頂く。勝也とは逆に上から下へ向かってなぞるよう指を下ろしてみた。
「……んはぁっ!……ふ、二人とも上手よぉ……ありがとね」
「お、おう」
「ど、どういたしまして」
完全に欲情した雌の顔で言う綾子さん。その肌はしっとりしていて、想像以上に滑らかで肌触りがいい。
(少し触っただけでこんな気持ちいいのに、身体全部で重なったらどうなるんだろうなぁ)
今抱き寄せている裸体の事も忘れ、そんな妄想が頭を埋め尽くしてしまった。綾子さんが放つ大人のエロオーラに圧倒されてしまう。
そんな俺達の身体の変化を優と佳奈子は見逃さない。
「陽一、おちんちん固くなった」
「かっちゃんもだぁ。カチカチ」
「いや、そりゃあ……」
「しょーがないっつーか……」
指摘通りに硬度を増したチンポを優は楽しげに、佳奈子は苦笑しながら扱いてくれる。
「あぁ~ゴメンね水差しちゃって。お詫びにアドバイスするから二人に集中してあげて。あのね、普段は触られるとくすぐったいって思うような場所が性感帯になりやすいのよ。背中もそうだし、わき腹とかね」
言われて思い出したが、優の背筋と佳奈子の肩甲骨周り、どっちも日焼け止めを塗る際に凄く反応していた場所だ。
あの時二人は我慢できない程にくすぐったそうだったんで、さっと塗るだけであまり触らないようにしていた。あの場で調子に乗って触り続けなくてよかった。
「ほうほう、優菜、ちょっと腕上げてくれ」
「はーい」
優が万歳するように両手を上げると、勝也がその腰に手を当て、徐々に上へとスライドして行く。
「んっ……あ、あ、あっ、ああっ、ぁはんっ!」
脇腹に沿い両手が上昇するにつれ、それに合わせるように声が高くなっていく。
そして脇の下に到達した途端びくりと震え、優は大きな嬌声を吐き出した。耐えられないとばかりに腕も下ろしてしまっている。勝也の両手が脇に挟まれ身動き取れなくなっていた。
「あ、くすぐったかったか?」
「ううん、ゾクゾクってしたぁ。脇の下、性感帯かもしれないぃ……」
熱に浮かされたような顔でそう呟く。そんな優を見て、勝也は何か思いついたようだ。
「優菜、もう一度腕上げてくれ。こっちだけでいーから」
そう言って左腕を上げさせ、綺麗な脇の下を露にする。
すると勝也はそこを目掛けて顔を寄せていくのだ。
「え?あ、うそ、かっちゃん?……ああっ!」
途中で察したらしい優が腕を下ろそうとするが、勝也の頭に阻まれてそれもままならない。
という状況をいい事に、脇の下へ鼻先をつっこんだ勝也は舌でもってレロレロと舐めだしたのだ。
「あぁっ!やっ!んぁっ!すごっいぃっ!」
まるでクリトリスでも舐められたような乱れっぷりだ。自分で立ってられなくなった優が崩れるように腰を落とすと、勝也も脇から顔を離し優を布団の上に横たえる。
「優菜、続きしていーか?」
「いいよぉ……」
了承を得ると優に覆いかぶさり、今度は反対側の脇を舐め出した。
「はぁんっ!きもちぃっ!」
俺の恋人の脇に顔を埋める勝也と、這いまわる舌に悶える優。
その様を見てたまらなくなった俺は佳奈子に向き直り懇願した。
「なぁ佳奈子、俺もいいかな?脇の下」
「……うん、いいけど……」
羞恥心と好奇心の天秤は後者に傾いたようだ。顔を真っ赤にした佳奈子が目を逸らしつつもそう言ってくれた。視線は逸らせたまま左腕を上げ、優同様に綺麗な脇を晒してくれる。
俺はその秘所へと誘われるように顔を寄せ、鼻の頭を脇のくぼみに触れさせた。
途端、汗の匂いと共に不思議な香りがしたが、不快な物ではない。むしろ俺の性欲を酷く刺激するのだ。
逸りそうになる気を抑え、まずは舌先だけで小さな範囲を舐めてみる。
「あんっ!」
予想通り、佳奈子は大きく反応した。元々敏感な場所だから当然だろう。反射的に腕を下ろそうとするが、俺の頭があるのでそれもままならない。
「どう?」
一旦顔を離し聞いてみる。
「まだ良く判らないけど、ぞくってした……」
「もうちょっと広く舐めてみていい?」
「うん……ゆっくりね?」
「オーケー」
再び晒された脇に顔を寄せる。今度は舌先ではなく舌の腹で大胆に舐めあげてみた。
「あぁん!」
甘い体臭と共に仄かな塩気を舌に感じる。
なぜかそれが物凄くエロい事のように思えて、もっと味わいたくなった。俺の唾液で濡れていく温かな肌をペロペロと何度も舐め回す。
「あぁっ……ふぅっ……んっ」
舌が這いまわる度に身体をぴくぴく震わせるが、反応は優よりも控えめだ。もしかしたらと心配になったので具合を聞いてみた。
「どんな感じ?あまり気持ち良くなかったりする?」
「ん……なんかくすぐったいのと気持ちいいの半々な感じね。良くないって事は無いからもっとしてみて?」
「わかった。じゃあ反対側も」
気持ち良くはあるらしい。安心して反対側の脇に顔を埋めた。
こっそり鼻を吸って脇の下特有の匂いを堪能した後、ほんのり湿った肌に俺の唾液を塗していく。
「佳奈子ちゃんの脇はまだ性感帯になりきってないのね。未熟な性感帯はね、他の性感帯と一緒に刺激してここが気持ちいい場所だって覚えさせるの。根気良く続けてあげればその内すっごく感じるようになるから。これがいわゆる『性感帯の開発』ってやつね」
(……なるほど、同時に触るのか。試してみよう)
脇に顔を埋めたまま両手を背中に回す。そして片手で首筋を、もう片方の手で肩甲骨周りを撫でてみた。
「んはぁっ!あっ!あっ!あぁっ!」
目論見通りいい反応を返してくれる佳奈子。
自分の手で女の子の性感帯を開発できるってのは凄くワクワクする。しかもそれが他人の彼女なんだから背徳感が凄い。
だが脇を舐めつつ他の場所も触るのはなかなか大変だ。注意が散漫になって手の動きはどうしても単調になる。
それでも佳奈子は期待した以上に感じてくれていた。チンポを扱くのも忘れ、俺の背中に回す手に力を込めている。
そんな俺達の横で脇を舐め回され悶えていた優が顔を上げ、切なげな表情で勝也にねだる。
「かっちゃぁん、我慢できなくなっちゃったぁ……ぺろぺろしながらあそこさわって?」
浴衣を脱がされてから今まで、マンコを愛撫されはしても絶頂には達していない。
性感帯を刺激され散々高められた上、何度もお預けされていい加減焦れてしまったんだろう。
恐らくそれは佳奈子も同じだ。言葉に出さずともその表情がイカせて欲しいと訴えていた。
今もやらしく腰をくねらせてるのは、無意識に愛撫を誘ってるが故なのかもしれない。
「ん?ああ、いいか?綾子姉」
脇から顔を離した勝也だが許可を求めるのは俺ではなく、この授業の主である綾子さんだ。
俺に聞かないのは、当然聞くまでもないと分かっているからだろう。
「そうね、イカせてあげて。佳奈子ちゃんもね。私ももう堪んないし三人で一緒にイキましょ」
「え?おれ達は?」
当然の疑問だろう。優や佳奈子だけじゃなく、俺達も射精したくて堪らないのだ。さっきお預けされたばかりだから尚更だ。
「ごめんね、勝也と陽一君はもうちょっとだけ我慢して。後ですっごく気持ちよくしてあげるから。ね?」
「う~……期待してっからな?頼むぜマジで」
「うんうん、期待しときなさい」
ここでダダを捏ねてもしょうがないだろう。綾子さんを信じ、ぐっと我慢する。
苦行を強いられ呻く俺達とは反対に、やっとイケるという期待と安堵感が優と佳奈子から漏れ出していた。
それを羨ましく思いつつも、その期待に応える為、俺は気合を入れて佳奈子と向き合うのだった。