「っはぁ~~~……陽一君のも美味しいわぁ」
口内にたっぷり出された精液を恍惚の表情で飲み干した綾子さん。
味の余韻を楽しんでるのか、嚥下が終わった後も口をもぐもぐと蠢かす。
「臭いもすっごい……勝也に負けないくらい濃くてどろっどろ……んふ~、ご馳走様でした!」
「あ、いえ、お粗末様でした」
にこにこと上機嫌に手を合わせ、ぺこりとお辞儀してくれた。
喜んでもらえて嬉しいが、提供したのが料理じゃなくて精液なのがちょっとアレだ。
「陽一君もずっと硬いままなのね……凄いわぁ……どう?まだ出来そう?」
俺の竿を握り直しゆっくり上下に扱きながら、期待の籠った上目遣いを向けてくる。
もちろん自信をもって頷いた。
「はい。俺もまだまだ出来ますよ。余裕です」
「うん!流石男の子だ!期待してるからね?……んっ」
「あぁっ!」
ちょっと強がりを見せる俺へのご褒美とばかり、さっそく我慢汁が滲んできた亀頭の先端を唇で包み、ちゅるんと粘液を吸い取ってくれた。
それほど強い吸引でもなかったが、イった直後の敏感な亀頭には十分すぎる刺激だ。背筋が震えて情けない声を我慢する事ができなかった。
そんな風にもだえる俺を楽し気に見つめつつ、綾子さんは問いかけてくる。
「うふふ……で、どうだったかな?」
「いやもう最高でしたよ!舌が凄く気持ちいいし歯が全然当たらないし、吸引もほんとに凄かったです!特に精液出してる時にちゅーって吸われるのがこう、頭が真っ白になるくらいでした!」
本当に凄い体験をさせてもらった。今更ながらにある種の感動さえ覚え、自然と感想が早口になってしまう。
今までで一番気持ちいいと勝也が言うのも納得だ。確かにオナニーやセックスも含め、過去最高の快感を味わう事が出来た。
そうして満足そうに頷く綾子さんへと興奮冷めやらぬ調子で捲し立てた直後、ふと、ふわりと温かい手が太ももに置かれた。
反射的に振り向く先、吐息が届くほどの距離に、いつの間にか隣に腰掛け真っ直ぐ見つめてくる優がいた。
「陽ちゃん、そんなに気持ちよかったんだ?」
こっちに真っ直ぐ向けられるあどけない顔を見た途端、押し寄せてきた後ろめたさで反射的に目を逸らしてしまう。
恋人である優とのセックスよりも盛大に感じてしまったのだ。その感想を嬉々として語る様を見せられるのは気分のいい事じゃないだろう。
「あ、うん……その、凄く良かった」
せめてもの誠意とばかりにしっかり目を見て答えたものの、声は窄み身体は心なし縮こまってしまった。
そんな俺に柔らかい笑みを向けながら言う。
「うふふ、気にしなくていいよ。怒ったりしないから安心して」
こっちが何を気にしているかなんてお見通しらしい。優は俺の背中へ両手を回してふわりと抱きしめると、甘い吐息を耳元へ吹きかける。
「やっぱり綾子さんに相談してよかった。やり方次第でこんなに気持ちよく出来るんだって解ったし、むしろすっごくやる気が出てきたよ。絶対わたしも出来るようになるから、練習に付き合ってね?」
そう言ってにっこり微笑む彼女にキュッと胸が締め付けられる。同時に心の奥底からフェラチオで感じたものとは別種の感動が押し寄せて来るのだ。
(あぁ……やっぱり俺は優じゃないとダメだ。優が隣にいてこその俺なんだ)
改めてそう再認識させられた。要するに、惚れ直した。
そう確信した瞬間、目の前の唇を奪っていた。胸の内から間欠泉のように溢れ出る衝動がこの身体を突き動かしたのだ。
しかしながら、衝動の大きさに反して交わしたキスはそっと触れ合う程度の優しいものだった。
何故なら俺はこのキスを通じて伝えたかったのだ。優をもっともっと好きになったと、その純粋な好意を、だ。
これがディープキスとなるとどうしても肉体的な刺激の方が強くなってしまう。必然的に伝わる気持ちは肉欲交じりになってしまうので、今のこの形にした訳だ。
そんなある意味身勝手なキスにも優は真摯に応えてくれる。舌は引っ込めるまま、互いの唇を一緒に啄み合ってくれるのだ。
嬉しかった。この好意は一方通行じゃないと確かに伝わってきて、心の内がポッと暖かくなるのだった。
そうして体温と共に心の熱も交換する俺達。最初の内こそ愛しさと感謝を伝えるだけの短いキスのつもりだったが、こうして一度繋がると離れるのが惜しくなってくる。
それは優も同じようで、自分からキスを終わりにしようとはしなかった。俺の身体をギュッと両腕で拘束し、唇を通して好意を伝える事に夢中になっていたのだ。
「も~……すーぐラブラブするぅ~」
やがて耐えかねたように呟かれる拗ね声に二人してハッとする。
気持ちが盛り上がるままつい長々と続けてしまったが、綾子さんがすぐ傍にいるのをすっかり忘れていた俺達だ。揃って赤面してしまう。
「あ、す、すいません……つい」
「いーわよ。うふふ、仲が良くて宜しい!」
ニヤニヤ成分の多い笑顔で茶化すように言うと、綾子さんは俺の背後を指差した。
「そっちも仲良くしてるしね!」
そして振り返る先で目に入るのは、座卓に深く腰掛ける勝也とその脚の間に座り背中を預ける佳奈子だった。
もちろん座るだけじゃない。抱き締めるように回された両手がおっぱいとマンコをそれぞれ刺激している。
その愛撫は結構激しい。そろそろイカせてやろうという気配が感じられる動きだった。
それだけ刺激されれば相応の快感があるはずなのに、佳奈子からはくぐもった吐息しか聞こえない。
それもそのはず、首をひねり後ろへ振り返る彼女の唇を勝也がぴっちり塞いでいるのだ。
さっきの俺達と違い、今二人がしてるのはぐちょぐちょのディープキスだ。合わさる唇の間から時折チラリとどちらの物とも解らない舌が覗き、双方の口内から溢れた唾液が顎を伝っている。
「っぷはぁ……優菜はイケたみてぇだけど、佳奈子がまだだったからな。今手伝ってる」
「んぁっ!……んっ!あっ!あっ!あっ!」
わざわざキスを中断して答えてくれた。
もちろんその間も佳奈子を愛撫する手は止まらない。勝也の喉奥に飲まれていた喘ぎ声も今は開放され部屋中に響き渡っている。
「佳奈子ちゃん、もうすぐイケそうな感じ?」
快感に翻弄される相手に何気なく問いかける綾子さん。
「あっ!あっ!あっ!……んっ!もうっ、すぐっ……で、すっ!……んあっ!あっ!あっ!」
喘ぎを抑え息も絶え絶えながらも、これまた律儀に答える佳奈子。そんな姿が物凄くエロい。
「おっけー!じゃあ終わるまで見てるねー」
気軽にそう返すが、当然ただ見ているだけの筈が無い。脚をぱっくり開いて腰掛ける佳奈子の前に移動すると、くちゅくちゅと音を鳴らし愛撫される股間のすぐ前に顔を寄せるのだ。
もちろん自身も両手を遊ばせたままにしない。大きな乳輪の中心でツンと勃起した乳首を摘み、陰毛を掻き分けるようにして卑猥な水音のするマンコを捏ね回していた。
「佳奈子ちゃん、すっごくエッチな匂いしてるわぁ」
「あっ!あっ!や、やだぁ……」
相手が同じ女性である事も気にせず、びしょ濡れの布地に鼻を寄せる綾子さん。うっとりしながらその匂いを吸い込んでいる。
(う~ん……実はそんなに変な事でもないのかな?)
優も佳奈子の匂いを嗅いでみたいと言っていたが、女性同士だとそういう事に抵抗が少ないんだろうか?それとも優と綾子さんが特別なんだろうか?
そんな疑問を感じつつも、俺は女性同士で行われる痴態から目が離せない。
パンツに隔てられ中が見えないとは言え、自身の性器が愛撫される様をかぶりつきで見学され、尚且つ匂いまで嗅がれる佳奈子は当然羞恥で顔を背ける。
背けるものの、だがその表情に嫌悪は混ざらない。羞恥と共に表れるのははっきりとした興奮だ。尊敬する姉貴分に間近で淫臭を堪能されてるのに、性的な興奮を色濃く発しているのだった。
そんな三人の痴態の合わせ技は俺を即座に欲情へと誘った。
射精直後だがそんなのもう関係ない。俺も、とばかりに変わらずカチカチなチンポを扱こうとした所で、にゅっと伸びてきた他人の手に先を越された。ほっそりした指先が竿を絶妙な握力で掴むと、早速上下に扱き出す。
犯人はもちろん優だ。
反射的に振り返り顔色を伺うと、彼女はにっこり笑って「わたしがするよ」と目で語ってくれた。
本当に気が回る出来た恋人だなぁと再度感動していると、その優が自らの股間にちらりと視線をやりつつさりげなく脚を広げるのだ。
ここで彼女のサインをスルーするほど俺はニブチンじゃあない。皆まで言わせず開かれた股間へ手を伸ばし、ムワッと湿度の高いパンツの中へと指先を潜り込ませた。
「んふぅ」
暖かく濡れる粘膜に指先が触れた途端、色っぽい吐息が漏れ出した。
お望みの快感を得られた優はお礼とばかりに勃起を扱く速度を速め、更に欲情が増した微笑みを向けてくれる。
そうして二人でみんなの痴態を鑑賞しつつ、互いの性器を愛撫し合った。
ただしどちらも絶頂まで導くような激しい動きはしない。俺は膣口と小陰唇を軽く揉む程度に抑え、優も竿をしゅりしゅり擦るに止める。お互い絶頂への衝動が大きくなりすぎないよう、あえて一番感じる部分は刺激しないようにしていた。
「あっ!あっ!んっ!……もうっ!……綾子さんっ!」
「ん?イキそう?」
そう聞かれた佳奈子はぶんぶん頷く。
「一緒にっ!……綾子さんもっ!いっしょに!」
切羽詰まった表情でそう誘うが、当の綾子さんは申し訳なさそうにかぶりを振った。
「ごめんね、もうちょっとかかりそうなのよ……大丈夫、見ててあげるから先にイっちゃいなさい」
その返答に佳奈子は一瞬寂しそうな顔をしたが、こくりと一つ頷くとすぐに後ろへ振り返り恋人の名を呼んだ。
「勝也っ!」
呼んだ途端にその発声源が塞がれる。そして仕上げとばかりに股間の指が激しく震えると、抱きしめられていた身体が痙攣を始めるのだ。
「んんっ!!んぅーーーーー!!!」
唇は繋げたままの絶頂だ。その嬌声は全て勝也の口中に吐き出され、外野の俺達にはくぐもった声のみが聞こえてくる。
ふと、指先にじんわり暖かい水気が広がっていくのを感じた。
佳奈子がイった途端に溢れてきたそれは、もちろん優の愛液だ。親友の絶頂を目の当たりにして感化され、彼女の身体は更に発情したらしい。吐息をわずかに荒くしながらそのイキっぷりに見入っている。
と、そんな優を見つめる俺の視線に気付いたらしく、途端に顔を寄せてきた。
当然俺も欲情の度合いは増している。意識せずとも自然とその唇に吸い寄せられていた。
唇同士が触れ合う前に双方の舌先が接触した。さっきまでの穏やかなキスと違い、今度はねっとり絡み合うキスだ。
目の当たりにした三人の痴態を思い出しながら、そのいやらしさの感想を語り合うように舌を蠢かせる。
執拗なまでに絡みついてくる優の粘膜からは、今彼女が抱く興奮がこれでもかと伝わってきた。
「ん……ありがと、勝也」
程なくして絶頂で荒れていた呼吸が落ち着くと、佳奈子はもたれかかっていた身体を起こす。
「おう。気持ち良かったか?」
「うん、凄く良かった」
誤魔化す事無くはっきり頷き、穏やかな笑みと共に恋人の顔を愛おしげに見つめる。
その後惹かれ合うように唇を合わせた二人だが、それは欲情に塗れた今の俺達とは正反対の、感謝を伝え合う穏やかなキスなのだった。
(なるほどな……)
勝也へと向けられる佳奈子の柔らかい笑顔を見てふと気付いた。
それは少し前、俺がクラっときた笑顔とは似ているようで違っているのだ。
引き込まれるように魅力的なのは同じなんだが、それでもやっぱり友人の俺と恋人の勝也に向けるものでは性質が違っているように見える。何より勝也へ向ける笑顔には、『愛』という感情が確かに宿っているように思えるのだ。
彼女に笑顔を向けられ恋に落ちた奴がいたとしても、そんな表情を一目でも見てしまえば自覚せざるを得ないだろう。
自分が抱いた恋は、絶対に叶う事はないんだと。
もしかしたら、俺が知らないだけでそんな奴は結構いたのかもしれない。
そして、それは佳奈子に負けない位に笑顔が可愛い優にも言える事なのかもしれない。
いやむしろ、ほんわかしていて人当たりのいい優の方が被害者が多い可能性もある。と思うのは恋人としての贔屓目だろうか。
兎にも角にも、今こうしてエッチな事をしている二人の足元には、恋心だった物の残骸が山と築かれているのかもしれない。
恋人と幸せそうにキスをする佳奈子を横目に見つつ、可愛いってのはある意味罪なんだなぁと、今更ながらに思うのだった。